ガレージ・車庫の電気工事

ガレージ・車庫の電気工事は必要?具体例や費用目安を解説

2024.06.27 2024.09.03

ガレージの電気をもっと理想通りに作りたい!と考えているなら、電気工事から進めてみましょう。ただし、ガレージの電気工事は、住宅と異なり少し特殊です。

この記事では、ガレージの電気工事の費用や流れについて解説します。ガレージの電気機器で少しでも不具合を感じていたり、改造をしたりする場合にはぜひ参考にしてください。

ガレージ・車庫の電気工事が必要な3つの理由

ガレージ・車庫の電気工事

ガレージや車庫で電気工事すれば、以下のような点が期待できます。

  • 安全性の確保
  • 利便性の向上
  • 快適性の向上

これらの要素を確保することで、ガレージは単なる車の保管場所以上の価値をもつようになります。それぞれの利点について解説します。

安全性の確保

ガレージや車庫の電気工事は、安全性の確保に大きく寄与します。天井や足元に適切な照明を設置すれば、夜間の視界が確保され、転倒や事故のリスクを減少させられます。

さらに、足元にセンサーライトを取り付ければ、暗い中でも安全に歩くことができ、物に足をぶつけなくて済みます。電気工事で、ガレージ全体の安全性が大幅に向上するのです。

利便性の向上

ガレージの電気工事により、日常生活の利便性が向上します。天井ライトをスイッチ式にすると、必要なときにすぐにガレージ内を明るく照らせるでしょう。

さらに、暗くなりがちな足元には自動で点灯するセンサーライトを設置することで、手動操作の手間が省けます。これにより、ガレージの使用がよりスムーズになり、利便性が向上します。

快適性の向上

ガレージの電気工事をすれば、快適性が向上します。たとえば、LED照明を導入することで、寿命が長く、取り替えの頻度が減るため、メンテナンスの手間が少なくなります。

さらに、ライトの数を増やすことで、ガレージ内全体が明るくなり、お気に入りの車を美しく照らすことも可能。これにより、ガレージの見栄えも良くなり、快適に使用できる空間が生まれます。

ガレージ・車庫の電気工事の具体例

ガレージ・車庫の電気工事には、主に以下のようなものがあります。

  • 照明工事
  • コンセント増設
  • 電動シャッターの設置
  • EV充電設備の設置

ガレージ・車庫を最大限に活用するための工事と言って良いでしょう。それぞれの工事内容について紹介します。

照明工事

ガレージや車庫の照明工事は、敷地内の電源を活用してできます。既にカーポートに電源がある場合は、それを利用するのが最も手軽です。

しかし、一般的には外壁の外部コンセントを利用するケースが多いです。たとえば、給水器などの電源がそこから取られていることが多いでしょう。

ただし、既存のコンセントが不足している場合は、新たに外部コンセントを設置する必要があります。これにより、ガレージ内の照明が適切に配置され、安全で使いやすい空間を作り出せます。

コンセント増設

ガレージのコンセント増設は、内部の電源を利用します。近くの電線から引っ張るわけではなく、既存のコンセントから電気を分配します。

たとえば、車庫に最も近い部屋のコンセントの裏側に外壁への穴を開け、そこから外部コンセントを設置。これにより、外部コンセントから電力を供給し、照明や電動工具などを安全に使用できます。

コードがブラブラしないように設置することで、事故や故障を防げるでしょう。

電動シャッターの設置

電動シャッターの設置には、既存の手動シャッターを電動化する方法と、新たに電動シャッターを設置する方法の二つがあります。

既存の手動シャッターを活用する場合、モーターを取り付けて電動化することでコストを抑えられます。一方、新たに電動シャッターを設置する場合は、最新の防犯機能や自動ロック機能を備えたシャッターを選べるでしょう。

どちらの方法も、リモコン操作で利便性が大幅に向上します。

EV充電設備の設置

EV充電設備の設置は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の利用者にとって不可欠。専用のEV充電コンセントを自宅のガレージに設置することで、効率よく充電できるでしょう。

普通充電用設備は、比較的低コストで設置でき、日常的な使用に最適です。

充電設備の設置には、電力容量の確認や専用配線の工事が必要であり、専門業者に依頼するのが推奨されます。

ガレージ・車庫の電気工事にかかる費用目安

ガレージ・車庫の電気工事にかかる費用

ガレージ・車庫の電気工事において、電気を引き込む場合にかかる費用相場としては以下の通りです。

  • 電気を分岐する場合・・・約15,000円~20,000円/1本
  • 分電盤から電気を引き込む場合・・・約20,000円~25,000円/1本
  • 照明を取り付ける場合・・・約20,000円~35,000円
  • ブレーカーを設置する場合・・・約4,000円~5,000円

なお、配線工事には、配線の設置費用に加え、照明器具の取り付け費用がかかります。電気を分岐する工事は通常約1時間で、追加分岐には1本あたり約3,000円の費用が発生。

分電盤からの引き込みは手間がかかるため、施工費約5,000円、配線材料費約3,000円が追加されます

ガレージ・車庫の電気工事費用に影響する3つの要素

ガレージや車庫の電気工事にかかる費用は、主に以下の要素が大きくかかわっています。

  • ガレージ・車庫の広さ
  • 既存の電気設備の状態
  • 使用する部品や材料の種類

ガレージ・車庫の広さやこだわりが異なるため、それによって工事費用も異なります。それぞれ3つの要素について、詳しく紹介します。

ガレージ・車庫の広さ

ガレージや車庫の広さは、電気工事費用に大きな影響を与えます。広いガレージでは、照明やコンセントの設置箇所が増えるため、電気配線の延長が必要となります。

また、広さによっては複数の回路を設ける必要があり、それに伴うブレーカーの追加も考慮しなければなりません。さらに、広いスペースでは照明器具の数も増えるため、その分のコストも加算されます。

たとえば、2台分の車庫と1台分の車庫では、必要となる配線の長さや照明器具の数が異なるため、工事費用にも差が出るでしょう。

このように、ガレージや車庫の広さは、電気工事費用に直接的な影響を与える重要な要素の一つです。

既存の電気設備の状態

新たに電気設備を導入する場合、既存の配線やブレーカーの状態を確認し、それが現行の基準に適合しているかチェックする必要があります。既存の設備が古く劣化している場合は、修理や交換が必要となり、その分の費用が追加されます

また、既存の設備が現行の安全基準を満たしていない場合も、追加の工事が必要です。

反対に、既存の電気設備が良好な状態であれば、新たに必要な設備の導入がスムーズにできるため、工事費用を抑えられます。したがって、既存の電気設備の状態は、工事費用を左右する大きな要因となるのです。

使用する部品や材料の種類

使用する部品や材料の種類によっては、電気工事費用に影響するケースもあります。たとえば、高品質なLED照明やスマートホーム対応の機器を使用する場合、一般的な照明や機器よりもコストが高くなります。

また、電線の種類や配線の方法によっても費用が異なります。

耐久性の高い部品や防水・防塵性能のある部品を選ぶことで、長期的にはメンテナンスコストを削減できますが、初期投資としては費用がかかるでしょう。

さらに、エネルギー効率の高い部品を使用することで、電気代の節約にもつながるため、長期的な視点で見るとコストパフォーマンスが高い選択となります。このように、使用する部品や材料の種類は、電気工事費用に直接影響を及ぼす重要な要素となるのです。

ガレージ・車庫の電気工事費用を抑えるポイントは?

ガレージや車庫の電気工事費用を抑えるには、以下のポイントを意識しましょう。

  • 複数業者から見積もりを取る
  • 自分でできる部分は自分で作業する

これらのポイントをしっかり押さえておけば、安く依頼できるかもしれません。

複数業者から見積もりを取る

ガレージやカーポートの電気工事費用を抑えるためには、複数の業者から見積もりを取ることが重要。なぜなら、業者ごとに費用やサービス内容が異なるため、複数の見積もりを比較することで、最もコストパフォーマンスの良い業者を見つけられるからです。

ハウスメーカー、工務店、専門業者、建築事務所など、多くの業者が存在しますが、それぞれが異なる料金設定やサービスを提供しています。このため、相見積もりすることで、理想のプランや予算に合った業者を見つけられるでしょう。

自分でできる部分は自分で作業する

電気工事費用を抑えるためには、自分でできる部分を自分で作業することも有効です。自分で作業すれば、業者に頼むよりも工賃を節約できます。

照明器具の取り付けやコンセントカバーの交換など、簡単な作業であれば自分で対応しても問題ありません。他にも、シーリングのある照明器具の取り付けや、電球の交換、延長コードやたこ足配線の取り付け、インターホンの配線などが挙げられます。

ガレージ・車庫の電気工事業者の選び方【資格必須!】

ガレージ・車庫の電気工事業者

ガレージ・車庫の電気工事業者を選ぶ際は、以下の3つを必ず確認してください。

  • 資格と経験の確認
  • 実績と口コミの確認
  • 保証とアフターサービスの有無

これらのポイントを意識しておけば、業者選びに失敗することがありません。

資格と経験の確認

電気工事業者を選ぶ際は、資格と経験の確認が最も重要。なぜなら、電気工事は危険を伴う作業であり、適切な資格と経験をもつ業者でないと安全に作業ができないからです。

電線の接続や配線器具の取り付けを誤った方法で進めてしまうと、感電や火災などの重大な事故が発生する可能性があります。そのため、「電気工事士」という国家資格が必要。

一般家庭の100V電源を扱う場合は、第二種電気工事士の資格で十分ですが、600Vまで対応できるため、ほとんどの家庭用電気工事に適しています。依頼先の事業者の資格と経験を確認することで、安全かつ確実な工事が期待できます。

実績と口コミの確認

電気工事業者を選ぶ際は、実績と口コミの確認も欠かせません。実績豊富な業者や良い口コミが多い業者は、信頼性が高く安心して任せられます。

業者のWebサイトで過去の施工実績を確認したり、ネット上の口コミや評判を調べたりすることが有効です。

保証とアフターサービスの有無

電気工事業者を選ぶ際は、保証とアフターサービスの有無も重要。理由は、工事後のトラブルや不具合に迅速に対応してもらえる業者を選ぶことで、長期的に安心できるからです。

たとえば、業者のWebサイトで「アフターサービスも万全」と謳っている場合でも、具体的な内容を確認しましょう。どのようなサービスがいつまで提供されるのかを明確にすれば、後々のトラブルを防げるでしょう。

また、一定期間の保証がついている業者を選ぶと、万が一の際にも安心です。

ガレージ・車庫の電気工事を依頼する際の注意点

ガレージ・車庫の電気工事を依頼する際は、以下の点をよく留意しておきましょう。

  • 明瞭な見積もりを出してもらう
  • 工事内容の詳細を確認する

これらについてしっかり意識しておけば、安心して施工を任せられます。それぞれのポイントについて解説します。

明瞭な見積もりを出してもらう

電気工事を依頼する際は、明瞭な見積もりを出してもらうのが重要です。なぜなら、見積もりの内容が明確でないと、後で予想外の費用が発生する可能性があるからです。

たとえば、複数の業者から見積もりを取り、合計額だけでなく、明細も詳細にチェックします。不明な点があれば必ず問い合わせ、見積もりの根拠を確認しましょう。

信頼できる業者であれば、しっかりとした根拠に基づいて見積もりを提示してくれるはずです。結果として、明瞭で詳細な見積もりを出してくれる業者を選べば、不透明な費用が発生するリスクを避けられます。

工事内容の詳細を確認する

電気工事を依頼する際は、工事内容の詳細を確認しましょう。工事内容が不明確だと、後で問題が発生した際に対応が難しくなってしまいます。

依頼者にわかりやすく説明してくれる業者は、信頼性が高く安心して任せられます。一方で、説明が曖昧で、費用について詳しく教えてくれない業者は避けた方が良いでしょう。

工事内容を細かく確認し、丁寧に説明してくれる業者を選ぶことで、安心して工事を依頼できます。

ガレージ・車庫の電気工事の重要性を理解しよう

ガレージや車庫を快適に使うためには、「何をどこまで、何が必要か?」をしっかり考えて、電気工事の依頼を進めていきましょう。自分でできる部分を業者任せにしないことで、費用も節約できます。

また、業者に依頼する際には、いくつかの業者を比較検討することが重要です。

セーフリーでは電気工事業者を多数掲載しています。エリアやサービスによる絞り込みでニーズに合った業者を見つけられるので、ぜひ業者探しに活用してください。また、無料見積もりも可能なので、気になる業者がいれば見積もりに進んでみましょう!

ガレージ・車庫の電気工事は必要?具体例や費用目安を解説のよくある質問

  • Q. ガレージに電気を引き込むのにかかる費用はどの位かかりますか?

    状態によって異なります。ブレーカーを設置する場合であれば約4,000円~で、分電盤から引き込む場合は高くて25,000円ほどかかります。

  • Q. ガレージに照明を取り付ける費用はいくらですか?

    物によって異なりますが、20,000円~35,000円ほどが相場です。

  • Q. ガレージ・車庫の電気工事はDIYでやっても良いですか?

    照明器具の取り付けやコンセントカバーの交換など、簡単な作業であれば自分で対応しても問題ありません。