2024.08.05 2024.09.03
本記事では、床コンセントのメリット・デメリットについて徹底解説します。
床用コンセントは大変便利ですが、デメリットも見逃せません。使い方次第ではかえって不便になる恐れもあるので、電気機器をどのように使用するかを事前にイメージしておきましょう。
デメリットを軽減するための、おすすめの設置方法や設置箇所も解説していきます。リアルな費用相場もお伝えしますので、コンセント設置場所を決める際の参考にしてみてください。
目次
床にコンセントを設置する際のデメリットとは?【4つの注意点】
床コンセントは、「壁が遠い広い部屋でも設置場所が選べる」「見た目がすっきりする」などのメリットがある一方で、注意すべき点もあります。
床にコンセントを設置する際のデメリットを、以下に挙げていきます。
- コンセント箇所のみ床が出っ張る
- 使用中につまずきやすい
- 床に飲み物をこぼすと漏電の危険も
- 設置費用が高額になりがち
順番にチェックしていきましょう。
コンセント箇所のみ床がでっぱる
床用コンセントは、設置した箇所だけ床が出っ張るケースが多く見受けられます。フラットな床にでっぱりがあると、見た目を重視するインテリアでは、気になる場合があるでしょう。
また、出っ張った箇所やすき間にホコリがたまりやすくなるため、こまめに掃除する必要があります。
使用中につまずきやすい
床用コンセントのもう一つのデメリットとして、使用中にコンセント自体や電源コードにつまずきやすい点が挙げられます。
普段コードがない場所に突如現れるので、ついコードに足をひっかけてしまいがち。小さい子どもや高齢者、来客が多い家庭では、特に注意が必要でしょう。店舗やオフィスは、お客様がいない時や営業時間外に使用したほうが安全です。
床に飲み物をこぼすと漏電の危険も
床用コンセントは、万が一飲み物などの水分がこぼれると、漏電のリスクがあります。床に設置されているため、上から垂れた水分は、気付かぬうちにそのまま浸透してしまいます。
キッチンやリビングで飲み物を扱う場面では特に注意してください。飲食店などでは特に、防水仕様のコンセントを使用すべきと言えます。
設置費用が高額になりがち
床用コンセントの設置には、通常の壁面コンセントよりも高額な費用がかかるケースが一般的。
床下から配線を通す必要があるので、その分工数や材料費が比例して費用に加算されます。さらに、防水仕様や耐衝撃性の高い製品を選ぶ場合、製品自体も高価になります。
設置する場所は、利便性と費用面との兼ね合いをしっかり考慮したほうが良いでしょう。
床コンセントのデメリットを解消できるコンセント形状【おすすめ製品も】
床コンセントのデメリットを解消できる、コンセントの形状をご紹介しましょう。
- 収納型
- ポップアップ型
具体的なおすすめ製品とあわせて、特徴を解説していきます。
収納型
プラグが床下に収納されており、使用時に蓋を開けてコンセントを差し込むタイプ。
使う度に蓋を開け閉めする必要がありますが、使用していない場合はすっきり収まるのがメリット。見た目を重視したい、たまにしか床用コンセントを使わない、という方におすすめです。でっぱりがなくなるので、つまずきにくいのも嬉しいポイントです。
ポップアップ型
使用時に操作すると、床下からコンセントが飛び出してくるタイプです。差し込み口ごと上にあがってくるので、コンセントにプラグを差し込みやすく、使い勝手が良いのがメリットです。
収納している状態でも床が少しでっぱりますが、日常的に床下コンセントを使いたい方におすすめです。
床コンセントのデメリットを解消できる「設置場所」
床にコンセントを設置する場合、どのような場所が適切でしょうか?オフィスや店舗、家庭、それぞれのニーズにあった場所をご紹介します。
該当する項目をぜひ参考にしてください。
オフィス・店舗の場合
利便性や見た目を重視した、おすすめの場所を以下に挙げていきます。
- 会議室
- デスクエリア
- 展示スペース
ニーズに合う場所をイメージしてみてください。
会議室
会議室の大きなテーブル下に床コンセントを配置すれば、スクリーンやPCなどをストレスなく使用できます。大人数が行き来してもケーブルに足を引っかけるリスクも減り、より利便性が高まります。
デスクエリア
デスクエリアの下に床コンセントを設置すれば、PCや電話、携帯など、デスク上のケーブルを整理できるため、仕事しやすい環境に近づくでしょう。見た目もすっきりするため、来客時の印象も良くなるはずです。
展示スペース
店舗の展示スペースを床コンセントにすると、デジタルサイネージ、照明、電子機器などの展示機器をスマートに設置できます。
配置の自由度が高まり、展示レイアウトの変更が容易になるだけでなく、ケーブルが床に散らばらないため、展示物の見栄えもよくなるでしょう。
家庭用の場合
一般家庭で床にコンセントを設置するニーズにあった、おすすめの場所を提案します。
- ダイニングテーブルの下
- 冷暖房器具を置く場所
- テレビ台の下
自宅での動線を考えながら、検討してください。
ダイニングテーブルの下
食事の際にホットプレートを囲みたいときや、パソコンで作業したいときなどには、テーブルの下にコンセントがあると便利。
ご家庭によってはテーブルを壁から離れた場所に置いていることも多いですが、テーブルの下にコンセントがあれば、壁のコンセントまで配線を伸ばす必要がなくなります。
冷暖房器具を置く場所
夏の扇風機、冬の電気ヒーターなど、季節によって出し入れする冷暖房器具も、床コンセントがあると利便性が増します。動かす場所も自由自在なうえ、春や秋などの使わない季節は、ずっとコンセントを収納したままにしておけば邪魔になりません。
テレビ台の下
かならずコンセントが必要、かつ移動させる機会が少ないテレビですが、一方で多くの人の目線を集める場所でもあります。ケーブルが目立たないように、テレビ台の下にコンセントを設置するのもおすすめ。
テレビ台には、各種プレーヤーやスピーカーなどを置くケースも多いため、床下にすっきり隠せるとキレイですね。
テレビ用のコンセント増設を検討されているなら、以下記事も参考にしてください。
さらに詳しく知りたい方はこちら
テレビコンセントを増設するには?【DIYか業者依頼か徹底比較】
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床コンセントを設置する流れ【デメリットの軽減は業者にお任せ】
既存の床にコンセントを後付けする場合の、増設までの流れを具体的に解説していきます。
- コンセント増設方法の種類
- 床用コンセントに必要な工程
業者が実施する作業をチェックしていきましょう。
コンセント増設方法の種類
コンセントを増やすには、増やしたい場所に配線する必要があります。コンセント増設工事で施工される方法を2つ、表にまとめました。
工事の種類 | 特徴 | 施工方法 |
---|---|---|
分技 | 100V未満の電化製品を使用目的にした増設 | 現在使用中のコンセントから配線を分技して、コンセントを新たに設置する ※作業は1時間程度の簡単な工事 |
直繋ぎ | 200V以上の電力を使用する目的の増設 | 分電盤から直繋ぎで電気配線を新設 ※分技するより時間がかかり、高額 |
床用のコンセントを使用する電化製品の使用電力が、100Vか200V以上かによって、第一段階の施工方法が異なります。工事を依頼する際には、実際に使用する電化製品をあらかじめイメージしておきましょう。
床用コンセントに必要な工程
床にコンセントを付ける場合には、床部分にコンセントを付けるスペースの確保が必要になります。
- 床材に穴を開ける場合(フローリングなど)
- フロア材床に設置する場合(オフィスや店舗)
- 二重床にする場合
上記3点の概要を解説していきます。
床材に穴を開ける場合(フローリングなど)
一般的なフローリングの床の場合は、床材に直接穴を開けて、コンセントを内部に設置します。
- 床材の下地がない場所でコンセントを取り付けられるスペースに穴を開ける
- 配線を繋ぐ
- コンセントを設置する
特別な下地や専用のボックスが必要ないタイプの床用コンセントを利用する、一般家庭では一番シンプルな方法です。
フロア材床に設置する場合(オフィスや店舗)
OAフロア材に床用コンセントを後付けするなら、まず、床用コンセントを取り付けられるタイプかどうか確認が必要です。OAフロアによっては取り付けられないものもあるので、専門業者に相談してください。
おおまかな流れは以下の通りです。
- フロアパネルとフロアパネルの合わせ目を開口する
- ケーブルを床用コンセントに接続する
- 床用コンセントをフロアパネルの開口部に入れ、取付用ビスで固定する
オフィスや店舗で使用されるケースの多い施工方法です。
二重床にする場合
配線を収納するための二重床に住まいをリフォームして、床用コンセントを設置する方法もあります。
本来の床の上にフロアパネルを敷いて二重構造にし、元々の床とパネルの間にできた空洞部分に配線類を収納します。床コンセントの設置に焦点を当てた施工で、新築物件や大規模なリフォーム時に選ばれる方法と言えるでしょう。
床用コンセントを増設する際の費用相場【デメリットは費用面】
最後に、床用コンセントを増設する際の費用相場をご紹介します。
工事方法メニュー | 費用目安 | 備考 |
---|---|---|
既設コンセントから分岐して増設 | 1.2万円~2万円 | 2、3本増設したい場合は、プラス約0.5万円/本 |
分電盤から直繋ぎで新規回路を増設 | 1.6万円~4万円 | 2、3本増設したい場合は、プラス約0.5万円/本 |
床の開口作業+コンセント設置 | 3万円~5万円 | コンセント本体料金は別途見積もり |
家やオフィスの構造によっても価格は変動するので、事前に見積もりを確認しましょう。
見積もりは、必ず複数業者の内容を比較検討してください。他社と見比べると、適正価格や本当に必要な工程が明確になります。
床用コンセントのデメリットは業者に相談しよう
床のコンセントのメリット・デメリット、解決方法などをお伝えしました。
床コンセントのデメリットも把握したうえで、暮らしやすい空間になるベストな選択をしましょう。設置場所や費用が不安な場合は、まずはプロの電気工事業者へ相談してください。
セーフリーでは、多くの電気工事業者の概要や口コミを掲載しています。希望の条件で絞り込んで納得の業者が見つかりますよ。気になる業者が見つかったら、まずは気軽に問い合わせてみてください!
床コンセントのデメリットとは?メリット弱点徹底比較!【スマートな解消方法も解説】のよくある質問
-
Q. 床用コンセントは自分で増やせますか?
A.床用コンセントの増設は、日本では電気工事士資格が必要です。火災や感電などのリスクを避けるためにも、床用コンセントの増設は、必ず専門業者に依頼してください。
-
Q. 床コンセントのおすすめ設置場所を教えてください。
A.家庭では、ダイニングテーブルの下やテレビ台の下に床コンセントがあると使用しやすいでしょう。オフィスや店舗では、会議室や展示フロアなど電化製品が多く集まる場所がおすすめです。
-
Q. 安心できる電気工事業者の探し方が知りたいです。
A.数ある電気工事業者の中から安心できる業者を探すには、複数の企業から相見積もりを取りましょう。価格だけでなく必要な作業を比較検討すべきです。
「セーフリー」では、全国の電気工事業者の相見積もりをスムーズに依頼できますよ。
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