2024.10.31 2024.11.06
本記事ではペットの火葬の際に棺に花を入れるときの入れ方を紹介します。
花を入れる際の注意点や、ペットの火葬や葬儀に適した花の種類、選び方のポイントについても解説。
ペットの火葬時の花の必要性や意義についてもお話します。
目次
ペット火葬時の棺への花の入れ方と注意点
用意した花をどのようなタイミングでどのようにして入れるのか迷う方も少なくありません。
まずは、棺へ花を入れる際の入れ方と、注意点に触れていきます。
花を入れるタイミングは?
以下は一般的なペットの葬儀と火葬の流れです。
- お別れの時間:ペットとの最後の対面
- 花の配置:体の周りに優しく花を添える
- お別れの言葉:最後の挨拶や感謝の言葉を伝える
- 棺を閉める:花の位置を確認して静かに棺を閉める
- 火葬・収骨
ペット火葬での花の入れるタイミングは、お別れの儀式の最後、棺を閉める直前となるのが一般的です。
火葬業者によって花を入れるタイミングが決められている場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。
ペットの体の周りに優しく配置する
花を入れる際は、ペットの体に直接触れないよう、優しく周りに配置します。
ご遺体を傷つけないよう丁寧に配置することが大切です。
お花が直接ペットの体に触れないよう、少し隙間を空けて配置するのがポイント。
火葬時に均一に火が回り、きれいな形で火葬することができます。
ペットに語りかけながら一輪ずつ丁寧に配置することで、最後の思い出の時間を大切にすることができます。
茎が長い場合は短く切って調整する
ペットの火葬時に花を入れる際、茎の長さは適切に調整することが重要です。
長すぎる茎は棺に収まりにくく、火葬の妨げになる可能性があるためです。
小型犬や猫の棺の場合は10cm~15cm程度、中型犬は20cm以下に、大型犬の棺に入れる場合は、長くとも25cmを超えないようにするとよいでしょう。
棺が少し埋まる程度の量が目安
ペット火葬時の花の量は、棺が少し埋まる程度が適量とされています。
多すぎると火葬の妨げになり、少なすぎると寂しい印象になってしまいます。
以下が、ペットのサイズ別の推奨量です。
ペットの大きさ | 推奨本数 | 棺の埋まり具合 |
---|---|---|
小動物(ハムスターなど) | 3~5本 | 棺底面の1/4程度 |
小型犬・猫 | 5~10本 | 棺底面の1/3程度 |
中型犬 | 10~15本 | 棺底面の1/2程度 |
大型犬 | 15~20本 | 棺底面の1/2程度 |
なお花の大きさによって本数は調整が必要です。
火葬業者によって量の制限が設けられている場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。
ペットの火葬に適した花の種類
ペットの火葬の際に用意する花は、基本的にどんな種類のものでも問題ありません。
しかし選択肢が多いとかえって迷ってしまう人もいるでしょう。
そこで、ペットの火葬に適した花の種類や、逆に適さない花について紹介します。
一般的におすすめの花の種類
ペットの火葬に適した花として、以下の種類が特におすすめです。
花の種類 | 特徴 | 花言葉 |
---|---|---|
カーネーション | 長持ちする、色が豊富 | 純粋な愛、感謝 |
ガーベラ | 清楚で可愛らしい印象 | 希望、感謝 |
カスミソウ | 優しい印象、他の花と組み合わせやすい | 清らかな心、感謝 |
トルコキキョウ | 可憐で美しい、長持ちする | 永遠の愛 |
スイートピー | 優しい香り、繊細な印象 | ほのかな喜び |
淡い色合いの花を選ぶことで、遺骨に色が移りにくく、また清楚な印象で最期のお別れにふさわしい雰囲気を演出できます。
特に白やピンクなど淡い色調の花を選ぶのがおすすめです。
季節別のおすすめの花
季節に応じて入手しやすい花を選ぶことで、新鮮な状態でペットに供えることができます。
以下に季節別のおすすめの花をご紹介します。
季節 | おすすめの花 |
---|---|
春 | チューリップ、スイートピー、デイジー |
夏 | ユリ、ヒマワリ、トルコキキョウ |
秋 | ガーベラ、カーネーション、キク |
冬 | カーネーション、カスミソウ、シクラメン |
カーネーションやカスミソウは一年中入手しやすく、淡い色合いのものが多いため、季節を問わず人気があります。
季節の花を選ぶ際も、色の濃いものは避け、白やピンクなど淡い色合いのものを選ぶようにしましょう。
避けた方が良い花の種類
ペットの火葬では、以下のような花は避けたほうが良いとされています。
避けるべき花の特徴 | 理由 |
---|---|
造花・プラスチック製の花 | 有害ガスの発生、遺骨への付着の可能性 |
濃い色の花 | 遺骨への色移りの可能性 |
棘のある花 | ご遺体を傷つける可能性 |
強い香りの花 | 火葬時に不快な香りが発生 |
花粉の多い花 | アレルギーの原因、火葬への影響 |
ドライフラワー | 縁起の面で不適切 |
特に小動物の火葬では、火葬時間が短いので色移りしやすく、より注意が必要です。
また、庭で咲いた花を使用する場合は、虫の付着を防ぐため、事前に洗って乾燥させることが重要です。
ほかにも、最も美しい状態の花で送り出すことで供養になるという考えから、つぼみよりも開花したものが推奨されています。
ただし一般的によくないとされている花であっても、ペットが生前好んでいた花であるなど理由があれば、絶対にNGというわけではありません。
飼い主自信が、供養になると考える花を用意してあげるのが望ましいです。
ペット火葬用の花の選び方のポイント
ペットの火葬用の花を選ぶ際のポイントについて解説します。
花の本数を決める基準
ペット火葬での花の本数は、ペットの大きさと棺のサイズに合わせて決めることが重要です。
多すぎると火葬の妨げになる可能性があります。
基本的には棺に収まる程度の量を目安とし、ペットのサイズによって、以下ような本数が推奨されます。
ペットの大きさ | 推奨本数 |
---|---|
小動物(ハムスターなど) | 5~10本 |
小型犬・猫 | 5~10本 |
中型犬 | 10~15本 |
大型犬 | 15~20本 |
もちろん花の大きさによって用意すべき本数は変わってきます。
よくわからないときはペット葬儀社などプロに相談するのがおすすめです。
予算の目安
ペット火葬用の花の予算は、ペットの大きさや火葬の形式によって異なりますが、一般的に3,000円~5,000円程度が目安となります。
ペットの大きさ | 予算目安 |
---|---|
小動物(ハムスターなど) | 1,000円~2,000円 |
小型犬・猫 | 3,000円~5,000円 |
中型犬 | 5,000円~7,000円 |
大型犬 | 7,000円~10,000円 |
なお、火葬業者によってはお花のオプションプランを用意していることもあります。
事前に確認することで、当日の準備の手間を省けるほか、予算に応じて本数を調整することも可能です。
お花の購入方法と準備
ペットの火葬のための花を用意する方法や準備について解説します。
ペット葬儀社で用意してもらう
ペット葬儀社では、火葬プランの中にお花のオプションを用意していることが多く、手間なく準備することができます。
葬儀社のスタッフが火葬に適した花の種類や量を把握しているため、安心して任せることができます。
ただし、花の種類は限定されていることが多く、思い出の花や特別な花を添えたい場合は、別途用意するのがおすすめです。
事前に葬儀社に確認して、外部からの花の持ち込みが可能かどうか確認しましょう。
一般の花屋で用意する場合は?
ペットの葬儀や火葬用に用意することを伝えればOKです。
多くの花屋ではペット火葬用の花の注文に慣れており、適切なアドバイスをしてくれます。
火葬までに時間がある場合は、花の長持ちのための処理方法も確認しておくと安心です。
事前に準備しておくべきこと
ペット火葬用のお花を準備する際は、以下の点を事前に確認しておくことが重要です。
- 火葬業者への確認:花の持ち込み可否、量の制限
- 購入時期:火葬前日か当日の朝が理想的
- 保管方法:水揚げの方法、適切な温度管理
- 花の状態:開花具合、傷みのチェック
特に自宅で保管する場合は、お花が傷まないよう、冷暗所での保管を心がけましょう。
また、庭の花を使用する場合は、虫の有無を確認し、水洗いして十分に乾燥させておく必要があります。
火葬当日は焦らずに済むよう、お花を入れる場所や量を事前に想定しておくことをおすすめします。
ペットの火葬の際にお花は必要?
そもそもペットの火葬は棺にお花を添えるものなのかと疑問に思う方もいるでしょう。
まずはお花を添える必要があるのか、その意義なども含めて確認していきます。
火葬時に花は必須ではないけれど
ペットの火葬において、お花を添えることは必須ではありません。しかし、多くの飼い主が最後の思いを込めてお花を選んでいます。
ルールや慣習による決まりではなく、大切な家族への感謝と愛情を形にする方法の一つとして定着しています。
お花を添えるかどうかは飼い主の自由な選択です。大切なのは、形式にとらわれず、飼い主様の気持ちに従って最期のお別れを行うことです。
お花を添える理由や意義
ペットの火葬にお花を添えることは、大切な家族への最後の思いを形にする大切な行為です。
お花には生命と再生の象徴としての意味があり、ペットの魂を次のステージへと優しく導く役割があります。
また、お花を添えることで、これまでの感謝の気持ちを表現したり、楽しかった思い出を形にしたりすることも可能です。
散歩道で一緒に見かけた花や、ペットが興味を示していた花を選ぶことで、共に過ごした日々への感謝の気持ちを込めることができます。
火葬時にお花を添えることができない場合もある
自治体でのペット火葬やまた訪問火葬車(セレモニーカー)による火葬の場合、お花を添えられないケースや、1本程度の花しか認められていないケースもあります。
理由はさまざまですが、花を入れることによる焼け残りや副葬品による有害物質の発生を防ぐためであることが多いです。
葬儀の有無や火葬の方法によって、花が必要かどうかが変わってきますので、事前に確認しておきましょう。
お花の準備はペット葬儀社に相談するのがおすすめ!
ペット葬儀社では棺に入れる花の手配なども任せることが可能です。花の種類や本数に迷うときは、遠慮なく相談することをおすすめします。
セーフリーには各地域の火葬場や葬儀場、セレモニーカ―サービスなど、ペットのお見送りサービスを行う事業者が多数登録しています。
お花の準備も含めて安心して任せられる手段やサービス選びに、ぜひご活用ください。