2025.07.03 2025.07.03
サイディング補修の方法と費用相場をご紹介します。
サイディングはデザインと機能性を兼ね備えていますが、放置して経年劣化が進めば、思わぬトラブルを招くおそれもあるため注意が必要です。
この記事を読むことで、自宅の外壁に最適な対処法が見つかり、無駄な修繕費や工事トラブルを避ける判断ができるようになります。外壁の状態に不安がある方はぜひ参考にしてください。
目次
サイディング補修が必要な外壁の劣化症状
サイディング補修が必要な外壁の劣化症状をご紹介します。
近年、主流の外壁建材になっているサイディング材は、耐候性やデザイン性に優れる一方で、経年による劣化からは逃れられません。
特にサイディングは、他の建材と比べても目に見える形で劣化症状が出やすいため、日頃の観察が欠かせません。このサインを見逃さず、早期に補修することで建物の寿命を延ばすことが可能になるのです。
ここからは、代表的な3つの劣化症状を解説しましょう。
ひび割れ
外壁のひび割れは、経年劣化や地震、風圧などの外的要因によって発生する可能性が高いです。
たとえ小さなクラックであったとしても、雨水が浸入すれば内部の下地や構造材に影響を及ぼすリスクがありますし、ひび割れが大きくなればそのリスクはもっと上がります。
特に縦方向に入った長いひびや深さのあるクラックは、早急な補修が求められるため要注意。
反り
サイディングの反り現象は、施工時の固定不足や湿気による膨張収縮が原因となるケースが多く見られ、徐々に浮き上がってきたり、大きく変形してしまいます。
反りが目立つと美観の悪化はもちろん、反った隙間から雨水が浸入しやすくなり、防水性能にも多大な影響を及ぼしますので、早めの対応が不可欠です。
剥がれ
サイディング外壁が部分的に剥がれている場合も、代表的な劣化サインとなります。
サイディングの剥がれは、破損の範囲に関係なく、素材自体が劣化している可能性が高いでしょう。経年劣化もありますが、日焼けや台風時の飛来物による破損が原因のことも。
剥がれている部分はいわば裸状態ですので、外壁の保護機能が失われている状態です。放置せず、早急に対応しましょう。
築年数別!サイディング外壁の補修目安
築年数によって外壁の劣化傾向や必要な補修内容は異なります。
以下を参考にメンテナンスの時期を見極めてください。
築年数 | よくある劣化症状 | 推奨メンテナンス内容 |
---|---|---|
5〜10年 | 塗膜の色あせ、小さなひび | 点検・再塗装、シーリング補修 |
10〜15年 | チョーキング、反り、剥がれ | 部分補修、張替え |
15年以上 | 広範囲の剥がれ、下地劣化 | 全張替え、カバー工法の検討 |
サイディング外壁の補修方法と費用相場
サイディング外壁の補修方法と費用相場をご紹介します。
サイディングの補修は、劣化の程度や範囲に応じて複数の方法から選択しましょう。以下に主な補修方法とその費用相場をまとめていますので、参考にしてください。
補修方法 | 内容 | 費用相場 |
---|---|---|
部分補修 | ひびや小さな剥がれの修繕 | 1か所:1万円〜3万円 |
塗装補修 | 外壁表面を再塗装 | 1m²あたり:3,000円〜5,000円 |
部分張替え補修 | 劣化した一部のサイディングを交換 | 1m²あたり:6,000円〜10,000円 |
カバー工法 | 既存外壁の上に新規材を重ねる工法 | 1m²あたり:7,000円〜15,000円 |
全張替え | 外壁全体を新しく張り替える | 1m²あたり:10,000円〜20,000円 |
どの補修方法が適しているかは、劣化の程度や予算、築年数によって大きく異なります。少しの劣化であれば塗装や部分的補修で補えますが、広範囲なら張替えを検討すべきでしょう。
部分的な補修
小規模な範囲の劣化や破損なら、問題のあるサイディング部分だけを補修する「部分的補修」で十分かもしれません。
たとえば、小さなひび割れなら専用材で埋めたり、サイディングの反り箇所をネジで打って留めるなどの方法です。範囲が狭く時間もかからないので、比較的早く、しかも低価格で補修できる内容です。
塗装による補修
「外壁の再塗装」もサイディングの補修方法のひとつです。広範囲の劣化や剥がれも、全体的な塗装のやり直しでカバーできる可能性があります。
劣化の症状によっては補修にならないこともありますが、不具合が軽度な場合は補修できることに加え、美観が向上するという大きなメリットも期待できるでしょう。
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部分的な張替え補修
特に劣化症状のあるサイディング部分だけを張替える、「部分的張替え」も補修方法のひとつ。
他の外壁材と異なり、サイディング外壁は外壁材を張り合わせて形成されているため、ある一部分だけを取って張り替える方法が可能。劣化が小範囲の場合に可能な方法です。
カバー工法による補修
既存のサイディングの上に新しい外壁材を重ねる「カバー工法」も、補修方法の選択肢のひとつです。
既存のサイディング材を取り除く手間がないため、張替えよりもリーズナブルな費用が魅力。全体的な美観が新築同様になるので、印象が大きく変わるというメリットもあります。
全張替えによる補修
全てのサイディング材を取り除き、新しくサイディングを張る「全張替え補修」も選択肢としてあります。これは特にサイディングの劣化状態がひどかったり、経年劣化が進行しているケースにおすすめです。
全張替えでは、既存のサイディング材を取り除くため、内部の防水シートなどの点検・修理もでき、大掛かりな補修にピッタリです。
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サイディング外壁のメンテナンス方法
サイディング外壁のメンテナンス方法についてご紹介します。
極めて高耐久のサイディング材ですが、劣化を未然に防ぐためには日常のメンテナンスが必要不可欠です。以下から、代表的な3つのメンテナンス方法を解説していきましょう。
10年ごとのプロによる点検
サイディング外壁の劣化は、素人には見抜けないものです。大きな痛みならまだしも、全体的な保護機能の低下はプロの目にしか見抜けないでしょう。
約10年を目安に専門業者に依頼することで、ひびや剥がれの初期症状を早期に発見できます。早めかつ定期的な点検が、大掛かりな工事を防ぐことにつながります。
シーリングの打ち替え・打ち増し
通常サイディング外壁の継ぎ目には、シーリング(コーキングとも呼ぶ)が使用されています。これが劣化すると隙間から水が入り込み、外壁内部の腐食や断熱性の低下を引き起こすため、メンテナンスが必要。
サイディング材と同様、約10年に1度の打ち替え・打ち増しが理想的です。打ち替えは古いシーリングを除去して新しいものに交換し、打ち増しは既存の上にさらにシーリングを打つことです。
住宅環境によってはシーリングの劣化が早いこともあり得ますので、もっと細かいサイクルで点検してもよいでしょう。
表面塗装の再塗装
サイディング材の塗膜が劣化すると防水性が低下するため、定期的に再塗装する方法もおすすめです。
全面的な再塗装ではなくとも、劣化しやすい部分などを重点的に定期的に塗装します。再塗装は防水性と美観を回復させるだけでなく、紫外線や風雨からサイディング材を守る役割も果たすため重要です。
サイディングの剥がれ補修の対応手順
サイディングの剥がれ補修の対応手順についてご紹介します。
サイディングの剥がれに関しては、次のような手順で補修を行うのが一般的です。原因の特定から補修完了までの流れをよく理解することで、安心して対応を進められるでしょう。
以下の手順を参考にしてください。
1.剥がれの原因と度合いを把握する
まずは剥がれがどのように起きたのか、範囲や深さはどうかを確認します。経年による自然劣化なのか、災害による破損かによっても対処方法は異なってきます。
原因を明確に確定できなければ、今回補修したとしてもまた同じ問題が再発する可能性も否定できません。よく念入りに観察して状況を把握してください。
2.剥がれた箇所を撤去する
剥がれの状況を把握したら、次に剥がれたサイディング材や浮いている部分を綺麗に取り除きます。中途半端に残してしまうと、補修の精度が落ちて見た目も悪くなりますので、念入りに撤去しましょう。
3.下地調整と補強作業をする
剥がれている箇所を撤去したら、次は下地の状態をチェックしてください。汚れを綺麗に取り除き、必要に応じてパテ処理や補強材を使って平滑な下地を作成します。
下地の状態が良ければ、新しいサイディング材や塗料がしっかり密着しますので、気の抜けない工程です。
4.シーリング処理をする
新しく取り付けるサイディングとの接合部や隙間には、シーリング処理を丁寧に施してください。この部分が雨水の浸入を防ぎ、仕上がりの密閉性を高めるポイントです。
シーリングの種類は多種多様で、サイディングのタイプや下地の状態で使い分ける必要があるため、専門家のアドバイスが必要でしょう。
5.部分張替えかサイディング用の再塗装
最後に、必要に応じてサイディング材の部分的な張替え、もしくは同系色の塗料による再塗装を行います。どちらを選択するかは剥がれの範囲や外壁全体とのバランスを考慮して決めます。
見た目に違和感がなく、防水性能も十分に確保できる補修方法を選びましょう。
サイディング外壁の補修はプロへの依頼も視野に!
サイディング補修の方法と費用相場をご紹介しました。
サイディング外壁の補修は、小規模のものであればDIYでも可能かもしれませんが、施工不良や見落としが原因で逆に被害を拡大させる可能性もあり得ます。
特に、サイディング外壁のように専門的な知識が必要な素材では、プロへの依頼が無難です。信頼できる業者を選べば的確な診断と施工が受けられ、施工後の保証やアフターケアもあるので安心でしょう。
とはいえ、素人に優良な外壁塗装業者を探し当てるのは至難の業。そのため、業者選びのサポートが必要なら、ぜひ業者のマッチングサイト「セーフリー」をご活用ください。
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サイディング外壁に関するよくある質問
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Q. サイディングはDIYで補修できますか?
A.劣化状態や補修箇所によっては、DIYでの補修も可能です。ただ正確な劣化原因の特定や適切な補修材の選定には、専門的な知識や技術が欠かせません。
少しでも間違えると、外壁の防水機能は低下し、その他のトラブルが起こる可能性もあります。広範囲の破損や原因不明の場合は、プロに任せることをおすすめします。
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Q. サイディングが剥がれてくるのはなぜですか?
A.サイディング外壁は常に外的要因に晒されています。紫外線や雨風、温度変化など、経年劣化によって防水機能は低下するのです。
また土地によっては湿度が高いエリアだと、サイディング自体が膨張と収縮を繰り返し、脆くなって剥がれが生じます。
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Q. サイディング外壁の弱点は何ですか?
A.サイディングボード自体は比較的強いのですが、ボードの継ぎ目に打ってあるシーリング材に不具合が生じるリスクが高いと言われています。紫外線などによって乾燥し、ひびや割れが起こるとそこから水が入ります。
そのため、シーリングの状態はよく観察しておく必要があるでしょう。