2024.08.20 2024.09.06
エアコンをつけてブレーカーが落ちてしまうようであれば、何かしらのトラブルが潜んでいるかもしれません。そのまま無理に使用せず、どのような状況かを確認してみましょう。
本記事では、エアコンをつけてブレーカーが落ちる原因と対処法について徹底解説します。
漏電を防ぐ方法もご紹介しますので、しっかりと対策を行ってください。
目次
エアコンつけたら漏電ブレーカーが落ちる原因【考えうる6つの理由】
エアコンをつけて漏電ブレーカーが落ちる原因は主に6つあります。
- 単純に経年劣化したエアコンが漏電している
- 室外機が劣化または浸水している
- 配管穴から水や虫が侵入している
- メインブレーカーの容量が不足している
- 台風や豪雨が影響している
- 配線の劣化や故障
上記のように、漏電ブレーカーが落ちる原因は必ずあります。「落ちたから戻せば良い」で済むものではありません。
以下を参考に、どの症状が当てはまるか確認してみてください。
単純に経年劣化したエアコンが漏電している
エアコン使用時に漏電ブレーカーが落ちる原因の1つは、単純に経年劣化したエアコンが漏電していることです。エアコンの電線を覆う絶縁体が時間とともに劣化しています。
絶縁体が劣化すると、電気が漏れ出してしまいます。その結果、漏電が発生し、ブレーカーが作動して電源が遮断されるのです。
室外機が劣化または浸水している
エアコンの室外機の劣化や浸水が、漏電ブレーカーが落ちる原因となることがあります。これは、室外機が常に屋外環境に晒されているために、時間とともに防水性能が低下するためです。
劣化した室外機に雨水が侵入し、内部の電気部品や基板が濡れることで漏電が発生します。通常、室外機の内部は防水設計されていますが、経年劣化によりその機能が低下すると、水の侵入を防ぐことができなくなるのです。
配管穴から水や虫が侵入している
エアコンの配管穴からの水や虫の侵入が、漏電ブレーカーを落とす原因となることがあります。配管穴が室内機と室外機を繋ぐ経路となっているため、そこから異物が侵入すると内部の電気系統に悪影響を及ぼします。
また、虫が侵入した場合、電気部品に接触して「トラッキング現象」を引き起こし、これも漏電につながります。トラッキングとは、虫の死骸などが導電性の経路を形成し、絶縁不良を起こす現象です。
メインブレーカーの容量が不足している
エアコン使用時に漏電ブレーカーが落ちる原因の一つは、メインブレーカーの容量不足です。エアコンの使用により急激に電力消費が増加し、家全体の電力使用量がメインブレーカーの容量を超えてしまうためです。
複数のエアコンの設定温度を一斉に低くしたり、他の電気機器と同時に使用したりすると、電力使用量が急激に増加します。特にエアコンの起動時は電力消費のピークとなりやすいため注意が必要です。
台風や豪雨が影響している
台風や豪雨が漏電ブレーカー作動の原因となることがあります。悪天候により建物や電力設備に影響が及び、電気系統に異常が生じるためです。
また、落雷による異常電圧や電力会社の設備への影響でブレーカーが落ちる場合もあります。
配線の劣化や故障
エアコン使用時に漏電ブレーカーが落ちる原因の一つは、家庭内の配線の劣化や故障です。時間の経過や不適切な使用により、配線の絶縁体が損傷を受けるためです。
家庭内の様々な場所に張り巡らされた電気配線の絶縁体が、経年劣化や物理的な損傷、水濡れなどにより機能を失うことがあります。特に目に見える電化製品やコンセント周りの配線は、日常的な使用で傷つきやすく、注意が必要です。
エアコンで漏電ブレーカーが落ちるときの状況確認方法
漏電ブレーカーが落ちるときの原因を確認するには、目視だけではまず難しいです。以下では状況を確認する方法を2つ紹介しますので、ぜひ試してみてください。
ブレーカーで確認する
エアコンによる漏電ブレーカー作動の原因を特定するには、ブレーカーを使って確認しましょう。具体的な手順は以下の通りです。
- 全てのブレーカーをOFFにする
- アンペアブレーカー、漏電ブレーカーの順にONにする
- 安全ブレーカーを一つずつONにしていく
- 漏電ブレーカーが落ちた場合、直前にONにした安全ブレーカーの回路が問題の箇所
- 特定した部屋のエアコンの電源を切り、再度安全ブレーカーをONにする
- 漏電ブレーカーが落ちなければ、エアコンが原因と判断できる
この方法で、エアコンが漏電の原因かどうかを確認できます。
専用のテスターを使う
エアコンの漏電は、専用のテスターで確認できます。主に「メガー」(絶縁抵抗計)とクランプメーター(架線電流計)の2種類のテスターが使用されます。
メガーは絶縁抵抗を測定しますが、使用時はエアコンの電源を切る必要があります。一方、クランプメーターは電源を入れたまま電流の漏れを検知できます。
ただし、機器の正確な使用方法や測定値の解釈には専門知識が必要です。不安がある場合は、専門業者に依頼しましょう。
エアコンで漏電ブレーカーが落ちる時の対処手順
エアコンで漏電ブレーカーが落ちるときの対処手順は、以下のとおりです。
- ブレーカーを落とす
- エアコンのコンセントを抜く
- 業者に連絡する
自分で対処できるのは、上記までの部分です。直すことはできないので、業者に連絡してください。
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エアコンで漏電ブレーカーが落ちる時の依頼先はどこがベスト?
エアコンによる漏電ブレーカー作動時の依頼先は、漏電箇所によって異なります。漏電の原因や場所に応じて、適切な専門知識や技術を持つ業者が異なるためです。
エアコンのブレーカーが原因の場合は、エアコンを設置した業者に連絡するのが最適です。一方、漏電箇所が不明確な場合は、契約している電力会社に連絡しましょう。
また、エアコンを設置した業者がわからない場合は、お近くの電気工事業者に相談してみてください。
>> 近くの電気工事業者を探す
エアコンからの漏電を防ぐ方法
エアコンからの漏電を防ぐための対策を紹介します。日々、しっかりと確認しておけばエアコンからの漏電を防げます。
以下に紹介する方法を定期的に確認しておきましょう。
雨漏りや結露などの水分に気を付ける
エアコンからの漏電を防ぐためには、雨漏りや結露などの水分に十分注意を払いましょう。具体的には、以下の対策が効果的です。
- 雨漏りしている場所にエアコンが設置されている場合、早急に修理を行う。
- 窓際など結露が発生しやすい場所にエアコンがある場合、結露水がエアコン内に浸入しないよう注意する。
- 室内の湿度管理のため、除湿機を使用したり、こまめに結露を拭き取ったりする。
これらの対策で、水分による漏電リスクを大幅に低減できます。
コンセントのプラグを確認する
コンセントのプラグを正しく確認し管理をしましょう。プラグの不適切な挿入がコンセント内部へのホコリの侵入を招き、ショートや漏電のリスクを高めるためです。
具体的には以下の点に注意が必要です。
- プラグがコンセントにしっかりと挿入されているか定期的に確認する。
- コンセントの隙間にホコリが溜まっていないか点検し、清掃する。
- プラグの緩みや損傷がないか確認し、異常があれば交換する。
プラグの適切な管理は、安全な電気使用の基本となります。
アースを接続する
エアコンの漏電を防ぐために、アースの接続が重要です。アースは漏電時に電流を地面に逃がす役割を持ち、感電や火災のリスクを大幅に低減します。
既存のエアコンにアース線が付いているか確認し、ない場合は専門業者に工事を依頼してください。
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延長コードはできれば専用のものを使用する
エアコンの漏電を防ぐには、専用の延長コードを使用しましょう。エアコンが大量の電力を消費するため、通常の延長コードでは対応しきれず、故障や漏電のリスクが高まるからです。
可能であれば延長コードを使わない方法も検討しましょう。エアコン専用コンセントを増設させる方法もあります。
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エアコンで漏電ブレーカーが落ちた時は正しく対処しよう
エアコンで漏電ブレーカーが落ちたときは、自分の判断だけでいじらずに、しっかりと調べてから対処しましょう。誤った対処をしてしまうととても危険です。
また、エアコンやブレーカー自体に問題が発生している可能性もあるので、一度業者にみてもらうと良いでしょう。
セーフリーでは、エアコンやブレーカーを含む電気周りの業者を多数掲載しています。立地や条件から絞り込めるので、理想の業者を見つけやすいです。ぜひエアコンまわりでお悩みがあれば、セーフリーを活用して信頼できる業者に相談してみてください。
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エアコンつけたら漏電ブレーカーが落ちる原因とは?対処法について解説のよくある質問
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Q. エアコンの漏電ブレーカーが落ちたらどうすればいいですか?
A.ブレーカーを切りエアコンのコンセントを抜いてから、業者へ連絡してください。
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Q. 漏電ブレーカーが落ちる原因はなんですか?
A.状況によって異なり、主な原因としては6つあります。
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Q. ブレーカーが繰り返し落ちるとエアコンは壊れますか?
A.ブレーカーが原因で壊れるのではなく、エアコンが壊れているから繰り返し落ちているケースがほとんどです。