2024.11.06 2024.11.06
この記事では、沈丁花(ジンチョウゲ)の剪定について徹底解説していきます。
甘い香りで春を象徴する木の一つであるジンチョウゲは、「三大香木(さんだいこうぼく)」の1つに数えられる樹木です。しかし、そんなジンチョウゲの可憐な花を楽しむには、正しい時期に正しい方法で剪定しておく必要があります。
ここでは、ジンチョウゲの具体的な剪定作業の手順やベストなお手入れ時期について詳しく解説します。記事後半では、作業時などに注意すべきポイントもご紹介。剪定前に、ぜひ最後までご覧ください。
目次
沈丁花(ジンチョウゲ)に剪定は必要?お手入れしないとどうなる?
ジンチョウゲは、生長がゆっくりで自然に丸い樹形を保つ樹木です。基本的に大掛かりな剪定は必要なく、そこまで手間がかかりません。
ただし、剪定をせずに放置してしまうと、日当たりや風通しが悪くなり、病気が害虫が発生するリスクが高くなります。
ジンチョウゲは20~30年ほどと、樹木の中では寿命がそこまで長くないため、少しでも長く健康に育てていくためには、定期的な剪定をするのがおすすめです。
沈丁花(ジンチョウゲ)の剪定時期【お手入れのタイミング】
ジンチョウゲのお手入れは、花が咲き終わった3~5月がベストです。
6月に入ると翌年の花芽が付き始めるので、花が終わってすぐのタイミングに剪定しましょう。3~5月なら、剪定による負担が大きくなりすぎず、樹形も整いやすくなります。
沈丁花(ジンチョウゲ)剪定の基本!「間引き剪定」の仕方
ジンチョウゲの基本の剪定は、不要な枝を切る「間引き剪定」です。
- 混み合っている枝
- 伸びすぎている長い枝
- 枯れている枝
- 弱っている枝
- 内側で交差している枝
上記をはじめとする枝を間引き、日当たりや風通しを良くするのが目的です。
ただし、太めの枝を一度にたくさん切ると、木全体が枯れる可能性があります。
株を弱らせないためには、主幹から伸び樹形を支える骨格となっているメインの枝の剪定は避けましょう。メインの枝から生えている「側枝(そくし)」と呼ばれる枝を優先的に間引くと、リスクが低くなります。
沈丁花(ジンチョウゲ)を剪定で「小さくしたい場合」の方法
ジンチョウゲは、一度に多くの枝を切りすぎると株が弱り、枯れてしまう危険があります。そこで、小さくしたい場合でも、樹形を整える程度に留めなければなりません。なるべく小さくなるような樹形をイメージして、バランス良く仕上げるのがポイントです。
小さくする剪定では切り戻しや芯止めなどが一般的ですが、ジンチョウゲの場合は、ベースはあくまでも「間引き剪定」であると心得ておきましょう。
沈丁花(ジンチョウゲ)の剪定で押さえておきたいポイント6選!
ジンチョウゲを健康的に剪定して失敗しないためには、ここでご紹介する6つのポイントを押さえておくと安心です。
- 適した時期に剪定する
- 花が咲き終わったらなるべく早めに剪定する
- ハサミは必ず消毒する
- 枝分かれしている付け根から切る
- 強剪定は避ける
- 太めの枝を切ったら癒合剤を塗る
美しいジンチョウゲの魅力を少しでも長く楽しむために、各ポイントをチェックしていきましょう。
適した時期に剪定する
お手入れの適期である3~5月以外に剪定すると、花付きが悪くなってしまったり、枯れやすくなってしまったりするため注意が必要です。寿命を縮めてしまう危険もあるため、適期でのお手入れがベストです。
どうしても適期以外でのお手入れが必要な場合は、必要最低限のみに留めるのがポイントです。
花が咲き終わったらなるべく早めに剪定する
花が咲き終わったタイミングに剪定するのは、6月頃から翌年の花芽が付くためです。花芽が付き始めてから剪定すると、花芽を落としてしまい翌年の花が少なくなる可能性があります。
毎年花を楽しむためには、花が咲き終わったらすぐに剪定し、翌年の花芽を落とさないのが大切です。
ハサミは必ず消毒する
ジンチョウゲ剪定前には、使用する剪定用バサミを消毒しておきます。病気が発生している樹木を剪定したハサミをそのまま使用すると、病原菌が切り口から侵入し、感染するリスクがあるためです。
消毒には、市販のエタノールを使うと良いでしょう。バーナーなどを使って熱しての殺菌も有効です。
枝分かれしている付け根から切る
ジンチョウゲの剪定で覚えておくべきポイントは、「枝分かれしている付け根から切る」こと。途中で切ってしまうと、切った部分から思いもしない方向へ枝が伸びて樹形が乱れてしまうためです。また、切り口の先端が枯れるリスクもあります。
樹形を整え枯れるのを防ぐためにも、枝は付け根からしっかり剪定しましょう。
強剪定は避ける
ジンチョウゲの剪定は、枝を間引くのが基本です。不要な枝を剪定して日当たりや風通しを良くするのみで、大幅に樹形を変えたり樹高を低くしたりなどの「強剪定」は避ける必要があります。
強剪定はジンチョウゲに大きな負担をかけてしまい、樹勢を弱めるケースもあるので注意しましょう。
太めの枝を切ったら癒合剤を塗る
太めの枝を切った後は、切り口に必ず癒合剤を塗ります。癒合剤により切り口を保護し、病気の発生を防ぐためです。
ジンチョウゲの場合は太めの枝を切るケースは多くありませんが、どうしても切らなければならない枝を見つけたら、切り口を忘れずに保護しましょう。
沈丁花(ジンチョウゲ)の剪定は間引きが基本!切りすぎに注意しよう
ジンチョウゲを長く楽しむためには、適した時期に消毒したハサミで正しく剪定するのが重要です。また、小さくしたい場合でも強剪定すると樹勢が弱まったり花付きが悪くなったりするため、切り過ぎには十分注意しなければなりません。
ジンチョウゲは自分でも剪定できますが、専門の業者に依頼するのも選択肢の1つです。プロならではの視点で適切にお手入れしてもらえるだけでなく、樹形も美しく仕上げてもらえます。
ジンチョウゲの剪定を依頼する業者を探す際は、セーフリーをご利用ください。剪定を請け負う業者を多数掲載しており、条件検索で希望に合った納得の1社が見つかります。
専門の業者にお手入れしてもらい、ジンチョウゲの甘い香りと美しい花を長く楽しんでいきましょう。
沈丁花(ジンチョウゲ)の剪定は必要?適した時期・方法・ポイントを徹底解説!のよくある質問
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Q. ジンチョウゲの剪定時期はいつが良い?
A.ジンチョウゲの剪定時期は、花が咲き終わった3~5月がベストです。
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Q. ジンチョウゲの剪定の仕方は?
A.ジンチョウゲの剪定は、不要な枝を切る「間引き剪定」です。
混み合っている枝や伸びすぎている長い枝、枯れている枝などを切って日当たりや風通しを良くしましょう。 -
Q. ジンチョウゲを小さくする剪定方法は?
A.ジンチョウゲを小さくしたい場合でも、ベースは間引き剪定で樹形を整える程度に留めます。なるべく小さくなるような樹形をイメージして、不要な枝を中心に剪定しましょう。