2025.05.08 2025.05.08
この記事では、ツツジの剪定方法や適切な時期について徹底解説していきます。
ツツジは生垣・植え込みとして民家や公共施設などに植えられることが多い、見栄えに気をつかいたい植物。形や大きさを揃えたり、花をきれいに咲かせたりするには、手入れが欠かせません。
「枝のどの部分を剪定したらいいの?」「剪定の時期は?」「ツツジの花をきれいに咲かせるためにどうしたらいい?」など、いざ剪定をしようと思ってもわからないことが多いでしょう。ツツジの花を翌年もきれいに咲かせるためには、適切な時期や正しい剪定方法は必須です。
そんな方のために、正しい剪定方法や時期はもちろん、上手にお手入れできるコツまで詳しく解説します。また、刈り込みのコツや花が咲かない時の対策も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ツツジの剪定は必要?必須の理由3選!
ツツジは頻繁でなくても、適正な時期にこそ剪定が欠かせません。ここでは剪定の3つの必要性について紹介します。
見た目の美しさをキープする
ツツジは樹種や環境によっても異なりますが、放っておくと枝葉は2mほどまで成長する植物です。そのため、1年でも枝葉が伸び放題になると、樹形(樹木の全体的な外観のこと)が乱れて、見栄えが悪くなります。
とくに常緑性(1年中葉が落ちないこと)の場合、表面がキレイであることが美しいとされるため剪定が必要です。
害虫や病気を防ぐ
ツツジの枝葉が密集すると、湿気がこもり、病気や害虫の温床となります。病気や虫が発生すると、花や葉の成長に悪影響を与え、結果、枯れてしまう場合もあるでしょう。
剪定することで、病気の枝葉を除去したり、風通しを良くしたりするとこで、結果、病害虫の被害を防ぎやすくなります。
花付きをよくする
剪定の大事役割のひとつに、花付きを良くする目的があります。花付きとは、花のつき具合のこと。
ツツジは大きく成長すると、不要な枝葉が多くなり、ツツジ全体に栄養が届きません。剪定によって枝の数を減らすことで、残った枝に栄養を行き渡らせやすくし、花付きもよくなります。
ツツジの剪定に最適な時期【お手入れのベストタイミングとは】
ツツジは剪定が必要ではありますが、時期を誤ると翌年の花付きが悪くなります。そのため、剪定時期も重要で、4月下旬から6月の花が咲き終わった頃の時期になります。ツツジは開花から花芽がつく時期が短いため、花芽がつくまでの間に剪定を済ませておきましょう。
ツツジの剪定方法【常緑性/落葉性のお手入れ】
ツツジには1年中葉をつける「常緑性」と、冬に葉が枯れ落ちる「落葉性」の2種類があります。園芸用のツツジは主に常緑性です。2つの種類では剪定方法が異なるため、次のような特徴に合わせて剪定しましょう。
常緑性ツツジ | 落葉性ツツジ | |
---|---|---|
品種 | キリシマツツジ クルメツツジ リュウキュウツツジ マヤツツジなど |
レンゲツツジ ミツバツツジ |
剪定方法 | 全体的に刈り込んで樹形を整える | 刈り込みはせず、伸びすぎた枝や密生している枝などを切る |
ツツジの剪定はいくつかの剪定手法を組み合わせて作業します。
- 刈り込み:表面の枝葉をそろえて、ツツジの樹形を整える
- 間引き(透かし)剪定:ツツジの内側で必要のない枝を切る
- 切り戻し剪定:枝の途中で切り枝の成長を調節する
- 強剪定:バッサリと深い位置で切る
上記では、間引きと切り戻し剪定は似ているようですが、「間引き」が枝ごと切り落とすことで、「切り戻し」は枝の途中を切ることです。ツツジ全体の風通しや日当たりを改善させる目的なら、枝を切り落とす間引きをしましょう。
上記のような手法を使った、正しい剪定手順を解説します。
ツツジの剪定に必要な道具
ツツジの剪定をする際に必要な道具は次のとおりです。
- 剪定バサミ
- 刈り込みバサミ(柄の長いハサミ)
- 軍手
- ゴミ袋やブルーシート
刈り込みするときは刈り込みバサミを使い、ツツジの内側の間引きや切り込みをするときは剪定バサミを使いましょう。
基本の剪定手順【上手に刈るコツも】
ツツジは次の3ステップで剪定しましょう。
- 外側を刈り込む
- 不要な枝を切る
- 外観を整える
詳しく解説します。
1.外側を刈り込む
刈り込みバサミを使って、ツツジの全体の形を整える作業です。作業前にツツジの大きさや形をイメージして刈り込みます。
庭木なら丸く刈り込み、生垣なら四角く仕立てると、ツツジの美しさが引き立てられます。
同時に、咲き終わった花がらを摘んでおくのも大事なポイント。花がらを放っておくと、新しい枝の伸長が遅れて、花芽がつきにくくなるからです。
2.不要な枝を切る(間引き)
落葉性のツツジは、刈り込みをせずに間引きの工程から行いましょう。内側の必要ない枝を切ります。
剪定する枝は、枯れた枝、絡み合っている枝、内側に伸びている枝、根元付近にある枝などを優先しましょう。
不要な枝の生え際が残らないよう、ギリギリのところで切るのがコツです。
3.外観を整える
刈り込みや間引きし終えたら、最後に刈り込みバサミでツツジ全体の微調整を行いましょう。また、株元に新しく生えている葉や枝(ひこばえ)などは不要であれば、全て切り取ってしまいます。
ツツジの大きさを抑えるなら切り戻し剪定
切り戻し剪定は枝の半分から3分の1程度を目安に切り、木の成長を調節する剪定方法です。不要な枝を大きく切るので、ツツジに負担がかかりやすいです。そのため、毎年する必要はありませんが、木の成長具合を見て行いましょう。
ツツジは放っておくと3〜4mほどの高さに!
1m〜1.5mの高さに整えておけるとベストです。
樹形が崩れているや成長が悪くなったツツジは強剪定
ツツジの生育が悪くなったり、大きく成長して樹形が乱れてしまったりしたら、強剪定を行います。強剪定はバッサリ枝を切り落とすことで、新しい芽が出やすくなったり、若返りを図ったりできます。
ただし、ツツジに大きな負担がかかるため、慎重に行うのが大事です。翌年から花付きが悪くなる可能性もあるので、自分で行わずプロへ依頼しましょう。
ツツジの剪定で自然樹形を保つには?作業手順3ステップ
ツツジの剪定では、丸や角張った形に整える以外に、自然な姿を活かす自然樹形の剪定方法もあります。自然樹形の剪定方法は、次の3ステップで行いましょう。
- 不要な枝を根元から切る
- 花がらを摘む
- バランスを見ながら枝を間引く
形を整える「刈り込み剪定」とは少し違った方法になります。
詳しい手順は以下のとおりです。
1.不要な枝を根本から切る
時期は花が咲き終わった5〜6月が最適です。枯れている枝、細くて弱い枝、混み合っている枝など、不要な枝を根本から切りましょう。
2.花がらを摘む
咲き終わった花がらは手で、すぐに摘みましょう。
花がらの付け根の「がく」の部分から摘むのがコツです。
3.バランスを見ながら枝を間引く
全体のバランスを見ながら剪定しましょう。樹形から大きく飛び出した枝や、ひょろっと伸びている枝は根本から切ります。
バランスを整える際の具体的な目安は以下のとおりです。
- 主幹から四方へバランスよく枝が広がっている
- 枝どうしの間隔がどこから見ても均等である
以下のコツも参考にしながら、剪定しましょう。
・枝分かれが多いものを優先的に残す
・横に張り出す枝を多めに切る
さらに詳しく知りたい方はこちら
生垣の剪定時期とお手入れ方法パーフェクトガイド【必須アイテムや美しく仕上がるコツも】
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ツツジの剪定後に花が咲かない!4つの原因と対策
ツツジの剪定は翌年に花付きをよくするためにも必要な作業です。しかし、剪定しても花が咲かない原因は次のことが考えられます。
- 剪定時期を間違えた
- 日当たりが悪い
- 害虫や病気が発生した
- 栄養の与えすぎ
詳しく解説しますので、対策をしっかり行いましょう。
剪定時期を間違えた
ツツジは、花が咲いた後から芽がつくまでの時期が短い植物です。適切な剪定時期である4月下旬から6月を逃すと、花芽まで切ってしまう恐れがあります。
夏の暑い時期に剪定すると、ツツジに負担がかかり枯れるリスクも高まるでしょう。また、秋や冬の時期はツツジが寒さに弱く、ダメージを受けてしまいます。
適切な剪定時期を逃した方は自分で無理にやらずに、剪定業者へ依頼するのが安心です。
日当たりが悪い
ツツジは日当たりが悪い場所では、花が咲きにくくなります。例えば、ツツジのそばに大きな木があり、影になっていると花が咲きません。また、ツツジの枝葉が密接して日当たりが悪くなることも考えられます。
日当たりが良くなるように鉢植えの場合は、風通しの良い半日陰へ移動させるのがおすすめです。また、ツツジの内側も密集しないように剪定を行いましょう。
害虫や病気が発生した
ツツジにはアブラムシ、ゾウムシ、ハバチ、ハダニ、毛虫などの害虫がつきます。害虫に花芽を食べられると花が咲きません。殺虫剤を使って害虫対策をしましょう。
また、ツツジの主な病気にはカビの一種である「ウドコン病」「褐斑病」「もち病」があります。これらの病気によって葉が枯れてしまい、花が咲きません。
対策として、水捌けや日当たりに気を付けながら、これらの病気が見られる部分は速やかに取り除きましょう。
栄養の与えすぎ
基本的にツツジは、肥料や水やりをこまめにしなくても問題なく育ちます。肥料の与えすぎは「肥料焼け」を起こし、葉が枯れてしまう可能性もあります。
ツツジの肥料のタイミングは、年に2〜3回が目安です。花が咲き終わった後、秋や冬の休眠期前といった時期に与えましょう。
水のやりすぎも注意が必要で、夏場など土が乾燥したら水やりをする程度で十分です。
ツツジ剪定は業者依頼もオススメ!費用相場やメリットについて
ツツジの剪定に関する内容を見て「自分で剪定するのは難しいそう」「手間がかかりそう」「失敗したくない」と感じた方も多いでしょう。ツツジの剪定方法を誤ったり、害虫や病気対策を怠ったりすると、枯れてしまい元に戻せません。
もし、自身で剪定するのが不安や面倒であれば、プロの剪定業者に依頼するのもひとつの手です。
木の剪定の相場は、木の高さに応じた料金が一般的です。ツツジはそこまで大きくならないため、費用相場も比較的安いのが特徴です。
- 3m未満の高さの剪定相場:3,000円〜5,000円
- 3m〜5mの高さの剪定相場:6,000円〜10,000円
プロに依頼するメリットは、樹木の特徴や状態を把握した上で、適切な剪定をしてくれること。バランスを見ながら庭木を整えてくれると、見栄えやツツジの健康状態も良くなります。
また、自分で剪定する際の道具を揃えたり、後片付けしたりといった面倒な手間も省けるでしょう。
さらに詳しく知りたい方はこちら
庭木剪定の料金相場は?造園業者・植木屋さんへの依頼費用と安く抑えるコツ
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ツツジの剪定時期が来たらプロ依頼もおすすめ!手軽な方法で美しく!
ツツジの剪定では、花が咲き終わった4月下旬から6月までの時期にするのが、翌年花付きをよくするために非常に大事です。また、ツツジの種類に応じて刈り込みや間引きを行う手順も欠かせません。適切な時期を外したり、正しい剪定作業が難しいなら、無理せずにプロへ頼るのもおすすめです。
ツツジは他の木に比べると、剪定費用も比較的安く済むのが特徴。翌年もきれいに花を咲かせるためにも、庭木の剪定業者へ依頼しましょう。
自分の要望にあった剪定をしてくれる業者を見つけるなら、複数業者の比較検討が大事です。料金の目安や口コミをチェックして、自宅近くの剪定業者を見つけましょう。
- 枝のどの部分を切ったらいいの?
- 切った後の枝の処分が面倒
- 自分で剪定してもきれいにならない
ツツジの剪定はタイミングと方法が重要!
翌年もきれいに花を咲かせるなら
プロの業者へおまかせ!
ツツジの剪定に関するよくある質問
-
Q. ツツジの剪定ではどこを切ればいいですか?
A.刈り込みするならイメージよりも3cm短く切り、間引きなら枝の根元部分をカットしましょう。
-
Q. ツツジの剪定で切ってはいけない枝はどこ?
A.強剪定といってあまり深くツツジを切りすぎると、枯れる恐れがあります。
樹形が崩れているや成長が悪くなったツツジは強剪定 -
Q. ツツジの剪定をしないとどうなる?
A.翌年の花付き悪くなります。日当たりが悪くなるなど、さまざまなデメリットがあるので、下記を確認してください。