2025.01.06 2025.01.06
この記事では、果樹の剪定について徹底解説していきます。
庭木として楽しめるだけでなく、美味しい実を付ける果樹は、少しでも長く楽しみたい樹木。実を収穫しながら長く楽しむためには、適した時期にお手入れしていく必要があります。
ここでは、果樹の剪定時期やお手入れ方法について詳しくご紹介します。作業時の具体的なコツにも触れますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
果樹を剪定する3つの目的【しないとどうなる?】
果樹を剪定する主な目的は、下記の3つです。
- 実を付けるため
- 樹形を維持するため
- 病気や害虫の発生を防ぐため
放置すると果樹の健康を維持できなくなるため、目的はしっかり理解しておきましょう。
実を付けるため
果樹は、樹木そのものや花以外に、実が大きな魅力です。実を確実に付けるためには、樹木を健康に育てていかなければなりません。
庭木として育てる果樹の場合、適切な樹高に抑えつつ実を楽しめる環境を作る必要があります。実を付ける環境を整えるためには、正しく剪定していく必要があるのです。
樹形を維持するため
剪定しないと、枝はどんどん伸びてまとまりのない樹形になってしまいます。庭木として果樹を楽しむなら、お手入れしやすい大きさに留めつつ、美しい樹形を保つための剪定が欠かせません。
病気や害虫の発生を防ぐため
お手入れせずに放置してしまうと、枝や葉は混み合い、内側に日が当たらなくなります。風も通らなくなるため、病気や害虫が発生しやすくなるので注意が必要です。
定期的に枝をバランス良く剪定すると、全体的に日当たりや風通しが良くなります。病気や害虫の発生を完全に防ぐのは難しいですが、剪定していれば発見しやすくなるので早めに対処できる点もメリットです。
果樹の剪定時期【種類別の詳細も!】
果樹の剪定時期は、種類によってそれぞれ異なります。主な果樹の剪定時期を見てみましょう。
果樹 | 剪定時期 |
---|---|
柿の木 | 12~2月 >柿の木の剪定時期やお手入れ詳細はこちら |
ブルーベリー | 12~2月 >ブルーベリーの木の剪定時期やお手入れ詳細はこちら |
梅の木 | 12~2月 >梅の剪定時期やお手入れ詳細はこちら |
りんご | 1月 |
みかん | 2~3月 |
ぶどう | 1~2月 |
びわ | 2~3月 |
カンキツ類 | 3月 |
キンカン | 3~5月 |
上記を基本としつつ、「なり年」かどうかも踏まえて剪定方法を変えていくと効果的です。
「なり年」とは、果実がたくさん採れる年のこと。たとえば、みかんなら、なり年は弱めに、なり年でない年は強めに剪定するのが有効です。
果樹剪定に必要なアイテム5つ
果樹の剪定をするなら、下記5つのアイテムを揃えておくと安心です。
- 剪定用手袋
- 剪定バサミ
- 剪定ノコギリ
- 癒合剤(ゆごうざい)
- 脚立
手を保護するための剪定用手袋、メインで使っていく剪定バサミのほか、太めの枝を切る用に剪定ノコギリも用意しておくと良いでしょう。剪定バサミは、手にフィットする使いやすいものを選びます。
太めの枝を切る際は、ダメージを最小限に抑えるために癒合剤(ゆごうざい)が必要です。また、大きく育っている果樹なら、脚立も揃えておく必要があります。
果樹の剪定方法
果樹の剪定は、基本的に下記2つのどちらかの方法で実施します。
- 間引き剪定
- 切りつめ剪定
目的に合わせて、適切な方法で剪定しましょう。
間引き剪定
間引き剪定は、枝を間引いて全体的に日当たりや風通しを良くするためのお手入れです。
間引き剪定では、下記を中心に枝を切っていきます。
- 枯れている枝
- 細い枝
- 下向きの枝
- 内側向きの枝
- 交差している枝
- 混み合っている枝
全体的なバランスを見て、幹にも日が当たるように剪定しましょう。また、下から見上げた際に、枝や葉の間から空が見えるくらいまで剪定します。
切りつめ剪定
切りつめ剪定は、実を付ける確率を上げるために、枝の先を切るお手入れ。枝先を切ると、そこから新しい枝が出てきて花芽が付きます。
切りつめ剪定では、芽の上部分を切りますが、この時、芽を伸ばしたい方向へ斜めにカットするのがポイントです。
そのため、どのような樹形に育てていきたいのかを最初にイメージしておくと良いでしょう。
果樹剪定時の3つのポイント・注意点
果樹を剪定する際は、以下3つのポイントと注意点を頭に入れておきましょう。
- 剪定バサミは上から力を入れて切る
- 木になるべくダメージを与えないよう配慮する
- 安全対策は必須
効率的かつ安全に作業しつつ、木の健康も維持するためのポイントなので、ひとつずつしっかり確認していきます。
剪定バサミは上から力を入れて切る
剪定バサミは、上から力を入れ、下へ切り落とすイメージで使います。力任せに使っても上手く切れないので、「上から力を入れる」ことを覚えておきましょう。
木になるべくダメージを与えないよう配慮する
木へのダメージをなるべく低くするなら、一度もまとめて枝を切りすぎないようにしましょう。
また、太い枝を切る際は、最初に軽く切れ込みを入れておくと切りやすく、木への負担も軽くなります。太い枝を切った後は、癒合剤を塗って保護するのも必須です。
安全対策は必須
果樹の剪定時は、剪定バサミなどでケガをしたり、脚立から落下したりしないよう、十分に安全対策を講じておきましょう。
- 長袖長ズボンでできるだけ肌の露出を避ける
- 厚手の剪定用手袋を使う
- 脚立の一番上には乗らない
- 脚立はしっかり固定する
- 風が強い日や雨が降っている日は作業しない
上記をはじめ、少しでも危険な状況を回避して作業するのが大切です。
果樹の剪定は業者に任せるのも手!費用相場はどれくらい?
果樹の剪定は、専門の業者に任せてしまう方法もオススメ。任せてしまえば、手間なく樹木を楽しみつつ、果実もしっかり楽しめるのが魅力です。
また、専門の業者なら、専門知識と経験があるため、果樹を正しく剪定してもらえます。
専門の業者へ依頼した場合の費用は、果樹の大きさによって異なります。
- 3m未満:3,000~5,000円
- 3~5m:6,000~8,000円
- 5~7m:15,000~20,000円
高さだけでなく状況や地域によって費用が変動するケースもあるため、実際の費用は見積もりを取ってみると良いでしょう。
果樹の大きさで料金を決める業者のほか、時間や作業日数によって費用を決める業者もあります。
- 1時間あたり:2,000~3,000円
- 1日あたり:15,000~30,000円
どちらも職人1人あたりの費用相場が、上記です。
どの料金体系がベストなのかも踏まえて、複数の業者から相見積もりを取って比較してから依頼先を決めるのがオススメです。
果樹の剪定は適した時期に!状況によってはプロ依頼もオススメ!
果樹は、それぞれ適した時期に正しくお手入れする必要があります。美味しい実をしっかり付けるためにも、定期的に適した剪定を続けていきましょう。
「大きくなりすぎてお手入れが難しい」「剪定している時間がない」などの場合は、業者へ依頼してお手入れしてもらうのもオススメです。
セーフリーには、果樹の剪定を依頼できる業者が多数掲載されています。比較検討しやすく、相見積もりを取ると安く抑えられることが多いので、ぜひ以下から果樹剪定の依頼先を見つけてみてください!
- 果樹の剪定は本当に必要なのか知りたい!
- いつ剪定すると良いのか分からない…
- 剪定の手間をかけたくない…
果樹の剪定は種類に合った季節に!
プロに依頼して
美味しい実を長く楽しもう!
果樹の剪定に関するよくある質問
-
Q. 果樹の剪定時期はいつ頃がベスト?
A.果樹の剪定時期は種類によって異なりますが、冬がメインです。
・柿:12~2月
・ブルーベリー:12~2月
・梅:12~2月
・りんご:1月 -
Q. 果樹を剪定する際の注意点は?
A.果樹を剪定する際の注意点は、下記3つです。
・剪定バサミは上から力を入れて切る
・木になるべくダメージを与えないよう配慮する
・安全対策は必須 -
Q. 果樹を剪定せず放置するとどうなる?
A.果樹を剪定せず放置すると、下記のリスクを負うことになります。
・実が付きにくくなる
・樹形が乱れる
・病気や害虫が発生しやすくなる