2024.11.06 2024.11.06
この記事では、もみじ(紅葉)の剪定について徹底解説していきます。
紅葉(こうよう)が美しい「もみじ」は、秋の代名詞とも言える存在。その美しさをキープするためには、こまめな剪定が欠かせません。適切な時期に剪定しないと枯れることもあるので、タイミングをしっかり押さえてお手入れしてあげましょう。
ここでは、もみじの剪定に適した時期やお手入れの方法を詳しくご紹介します。記事後半では、失敗例と成功のためのポイントについてもご紹介。もみじのお手入れをされる方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
もみじ(紅葉)の剪定時期【お手入れすべきタイミングは?】
もみじは、基本的に11~2月に剪定します。落葉後、休眠期となる11~2月なら、剪定によるダメージを抑えやすいためです。
このほか、不要な枝を切る「透かし剪定」であれば、6~7月上旬もお手入れ可能です。透かし剪定により、日当たりや風当たりを良くして生長を促進できます。
ただし、6~7月上旬は休眠期ではないため、大幅に樹形を変えるような強めの剪定は避けましょう。
もみじ(紅葉)の剪定に必要な道具【4つのお手入れアイテム】
もみじの剪定で用意しておきたい道具は、下記4つです。
- 剪定用手袋
- 剪定バサミ
- 癒合剤
- 脚立
もみじは繊細な植物なので、基本的に手で剪定します。手では剪定できない枝は、剪定バサミを使いましょう。剪定バサミは、自分の手にフィットして使いやすいものを選ぶと安心です。また剪定バサミで切った枝の切り口には癒合剤(ゆごうざい)を塗り、断面を保護します。
樹高が高いもみじの場合は、脚立が必要な場合もあります。庭木の剪定で使いやすい三脚脚立を選び、使用時は誰かに支えてもらうなどして、安全に配慮するのも大切です。
もみじ(紅葉)の剪定方法【4つのお手入れの仕方】
もみじの剪定には、いくつかの方法があります。
- 透かし剪定
- 樹形を整える剪定
- 小さくする剪定
- 鉢植え・盆栽の剪定
状況に合わせて、適切な方法で剪定しましょう。
透かし剪定
もみじの剪定の基本は、透かし剪定です。透かし剪定では、不要な枝を中心に剪定し、全体的に枝や葉の量を減らします。透かし剪定により、枝や幹に日がしっかり当たるようになり、風通しも良くなります。
- 枯れている枝
- 弱っている枝
- 伸びすぎている枝
- 上に向かって勢いよく伸びる枝
- 内側に向かって伸びる枝
- 交差している枝
これらを中心に剪定し、全体的に枝や葉の量を調整しましょう。
樹形を整える剪定
樹形を整えるなら、重なり合う細い枝を中心に剪定します。
隙間を作るように剪定しつつ、葉は残して光合成ができるようにするのがポイントです。
また、剪定前にどんな樹形に仕上げたいのかをしっかりイメージしておきましょう。剪定中も、何度か遠目から樹形を確認しながら作業すると整いやすいです。
小さくする剪定
生長が早いもみじは、剪定せずに育てると10mほどにまで大きくなります。そこで、小さくする際は、切り戻し剪定を実施します。
- 分岐がある場所を、枝の根元から切る
- 長く伸びすぎている枝を3分の1ほど切る
- 真上に向かって伸びている枝を根元から切る
小さくする場合の剪定は、上記のように進めます。切り戻し剪定はもみじに大きなダメージを与えるため、夏ではなく冬の間に済ませましょう。
鉢植え・盆栽の剪定
鉢植えや盆栽のもみじは、大きくなった枝や葉を切る「葉透かし」が基本です。庭木と同様に、日当たりや風通しを良くするためのお手入れです。
小さくするなら、大きすぎる葉や小さすぎる葉、重なってしまっている葉を根元から切る「葉刈り」をします。年数が経っているもみじの場合は、葉刈りではなく、葉の先端だけを切る「葉切り」が有効です。
もみじ(紅葉)の剪定で起こり得るトラブル【失敗例】
もみじの剪定を失敗すると、下記をはじめとするトラブルが発生します。
- 「暴れ」が起きる
- 枯れる
どのようなトラブルなのか、失敗例として知っておきましょう。
「暴れ」が起きる
「暴れ」とは、剪定の反動で勢いよく生長することです。暴れが発生したもみじは樹形が大幅に乱れてしまいます。
暴れは、休眠期ではない夏場の大幅な剪定により起こります。小さくするための切り戻し剪定をしたり、樹形を大幅に変えるためにたくさんの枝を一気に切ってしまったりすると起こるので注意しましょう。
暴れが発生してしまったら、冬の時期に強剪定して調整します。
枯れる
もみじが枯れてしまうのは、下記が原因として考えられます。
- 剪定していない
- 剪定する量が少なすぎる
- 水が不足している
剪定せず放置したり、剪定していても切る枝の量が少なすぎたりすると、全体的に日当たりと風通しが悪くなり、木が弱ってしまいます。また、害虫や病気が発生しやすくなるなど、木にとって良くない環境になるので注意しなければなりません。
また、水が不足していても、もみじは枯れてしまうため、剪定だけでなく土環境にも気をつけて育てていきましょう。
もみじ(紅葉)の剪定を成功させるためのポイント7つ
もみじの剪定を成功させるためには、押さえておきたいポイントが7つあります。
- 適した時期に剪定する
- こまめに剪定する
- 刃物は極力使わない
- 枝は根元から剪定する
- 葉が交互になるように剪定する
- 左右の広がりに注意してバランスを整える
- 太めの枝を切ったら癒合剤で保護する
もみじの魅力を長く楽しむために、ぜひそれぞれのポイントを確認しておきましょう。
適した時期に剪定する
もみじは、冬に剪定するのが基本です。夏にも剪定は可能ですが、不要な枝を切るのみの最低限のお手入れにしなければなりません。夏に大幅な剪定をすると暴れの原因になるため、大きさ調整や樹形を整えるお手入れは冬のみにしましょう。
こまめに剪定する
もみじは生長スピードが早いため、こまめに剪定しなければなりません。お手入れしないと樹形が乱れてどんどん大きくなるため、定期的に剪定するのが大切です。
冬にしっかり剪定し、それでも足りない場合は夏に少し手入れするように、習慣を付けましょう。
刃物は極力使わない
もみじはとても繊細なので、刃物での剪定は極力避けましょう。何度も刃物で剪定すると、葉の色が悪くなったり、枯れてしまったりする場合があります。
そのため、もみじの剪定は手で切るのが基本です。手では折れない太さの枝のみ、剪定バサミを使いましょう。
枝は根元から剪定する
枝は、根元から丁寧に切り落とします。残ってしまうとコブができ、もみじのしなやかさが失われてしまうので注意が必要です。剪定部分が目立たないように切ると、もみじの魅力を維持しやすくなります。
葉が交互になるように剪定する
葉が対になっているもみじは、交互になるよう剪定するとバランス良く仕上がります。互い違いにすると自然な美しさに仕上がるので、枝それぞれを丁寧にチェックし、どこを剪定するか考えながらお手入れしましょう。
左右の広がりに注意してバランスを整える
もみじ特有のやわらかくしなやかな雰囲気を維持するには、バランスを考えて剪定するのも大切。特に注意したいのが、左右への広がりです。
広がりすぎるとバランスが悪くなるため、剪定しながら全体的な樹形をチェックしてお手入れすると効果的です。
太めの枝を切ったら癒合材で保護する
樹木の剪定時に重宝する癒合剤は、繊細なもみじのお手入れでも必須アイテムです。手での剪定が基本のもみじですが、ハサミを使う必要がある太めの枝を切ったら必ず癒合剤を塗りましょう。
もみじ(紅葉)剪定を業者依頼する際の費用相場
どんどん生長するもみじは、大きくなればなるほど剪定も難しくなります。脚立を使って剪定しなければならなくなれば、転倒などによるケガのリスクも高くなるため、プロの業者へ依頼してお手入れする方法も検討しましょう。
業者依頼した場合の費用は、下記が相場です。
- 3m未満:2,500~5,000円ほど
- 3~5m:5,000~10,000円ほど
- 5m以上:10,000~25,000円ほど
ただし、相場はあくまでも目安です。上記のような単価制ではなく、1時間当たり2,000~3,000円ほどの時給制を採用している業者もあります。
業者や庭木の状況により料金は異なるため、複数の業者から見積もりを取って比較検討するのがオススメです。
もみじ(紅葉)の剪定はこまめに!業者依頼も検討しよう!
刃物が苦手なもみじは、できるかぎり手で剪定していくのが基本です。どうしても剪定バサミを使う場合は、切り口に癒合剤を塗るのも忘れないでおきましょう。
繊細なもみじの剪定は、業者に依頼するのが安心です。プロの技術で、もみじに与えるダメージを最小限に抑えながら美しく仕上げてもらえます。
セーフリーには、もみじの剪定を依頼できる業者が多数掲載されています。自宅近くの業者も探しやすくなっているので、まずは見積もりを取ってみると良いでしょう。
セーフリーで業者を見つけて、もみじになるべく負担をかけずに剪定していきましょう。
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もみじ(紅葉)の剪定ガイド!適切なお手入れ時期・方法とは?【失敗例やコツも】のよくある質問
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Q. もみじはいつ剪定するのが良い?
A.もみじは、11~2月に剪定するのがベストです。不要な枝を切るだけの軽い「透かし剪定」であれば6~7月上旬もお手入れできますが、多くの枝を切ったり大幅な剪定をすると木が枯れる場合があるので注意しましょう。
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Q. もみじの剪定ではどこを切ると良い?
A.もみじは、枝の根元から切るとキレイに仕上がります。
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Q. もみじを小さくする剪定方法は?
A.もみじを小さくするには、切り戻し剪定が有効です。
1.分岐がある場所を、枝の根元から切る
2.長く伸びすぎている枝を3分の1ほど切る
3.真上に向かって伸びている枝を根元から切る