ワックスがけしたフローリング

フローリングのワックスがけはどうする?掛け方・業者依頼の費用は?【床に合った製品の選び方も】

2023.07.05 2023.07.31

フローリングにワックスがけをすると、床がキレイになって部屋が明るくなります。
ワックスがけを美しく仕上げるためには、床材や希望に合ったワックスを選び、正しい方法で進めることが大切です。
この記事では、フローリングのワックスがけの正しい手順を詳しく解説します。
床をキレイな状態に仕上げるためのポイントや業者へ依頼する場合の費用相場もご紹介するので、参考にしてください。

フローリングにワックスがけをするメリット

ワックスがけした後のフローリング

フローリングにワックスは必須ではありませんが、かけることで下記3つのメリットが得られます。

  • 部屋の雰囲気が大きく変わる
  • フローリングに傷がつきにくくなる
  • 掃除がラクになる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

部屋の雰囲気が大きく変わる

ワックスをかけると、床の凹凸が埋まって平らになり、光をよく反射するようになります。
太陽光や部屋の照明による光をしっかり反射するため、床がピカピカに見えるだけでなく、部屋全体が明るい雰囲気になることがメリットです。

フローリングに傷がつきにくくなる

フローリングにワックスをかけると、ワックスの膜で床の表面が保護されます
何かを落としたり家具を動かしたりと、床には何かとキズがつきやすいものです。
特にペットがいると、爪で小傷がたくさんできやすいですが、ワックスの膜で守られていれば傷がつきにくくなります。
また、小さな傷であれば、ワックスを塗り直すことでキレイなフローリングに戻すことが可能です。

掃除がラクになる

ワックスによってフローリング表面の凹凸が埋まり平らになると、掃除がスムーズになります。
凹凸があると、小さなゴミやホコリが入り込んでしまい、こすらないと取れないこともあるでしょう。
しかし、凹凸がないフローリングならサッと拭き取るだけで効率的に掃除できます

フローリングのワックスがけの必須アイテム!ワックスの選び方

フローリングのワックスがけのためのアイテム

フローリング用のワックスには、さまざまな種類があります。
自分でワックスがけをする際も業者へ依頼する際も、自宅の床材や仕上がりの好みによって、どのワックスが良いかを考えておくと良いでしょう。

床材との相性 ウレタン塗装の床材なら樹脂ワックス、オイル塗装なら油性ワックス、白木には白木専用ワックスを選ぶ
耐久性 1年以上の耐久性があるものを選ぶ
ツヤの強さ ツヤをしっかり出すなら「高光沢」、床材そのままの質感を楽しみたいなら「つやなし」を選ぶ
作業性 全面に使うなら液体タイプ、ポイント使いするならスプレータイプ、手軽に済ますならシートタイプ異を選ぶ

業者への依頼を考えている場合は、ワックスの種類が決まったら「フローリングのワックスがけは業者へ依頼!」をご覧ください。

床材に合った種類を選ぶ

フローリングの種類により、適したワックスを選ぶ必要があります。

  • 一般的な樹脂やUV塗料などを使ったウレタン塗装の床材の場合…水性樹脂ワックス
  • 植物オイルなどのオイル塗装の床材の場合…油性ワックス
  • 白木の場合…白木専用ワックス

加工されていない白木を使ったフローリングは、一般的なワックスではなく白木専用のワックスを使う必要があります。
それ以外の一般的な床材の場合は、「万能タイプ」のワックスを使う方法も有効です。
万能タイプならビニール製の床にも使えるため、1本で家の中のさまざまな床にワックスがけできます。

耐久性の高いものを選ぶ

手間がかかりがちなワックスがけは、そうこまめに行うものではないでしょう。
そこで、1年以上保護効果があるなど、耐久性が高いものがおすすめです。
一般的なワックスの持続時間は半年ほどですが、中には2年効果が持続する商品もあります。
耐久性の高いワックスは乾燥までの時間も長くなりがちですが、何度もこまめに塗り直す必要がない点はメリットです。

ペットがいる場合は、ペット対策に特化した耐久性の高いワックスも良いでしょう。
ペット対策に特化したワックスなら、水分に強いだけでなくひっかき傷にも強い一方で、滑りにくくなっているためペットが走り回っても安心です。
また、小さな子どもがいて滑りにくいフリーリングにしたい場合には、適度に滑りにくくなっているダンスフロア用のワックスなども良いかもしれません。

ツヤの出方で選ぶ

ワックスならではのピカピカしたツヤを楽しむのなら、光沢が出るワックスを選ぶことが欠かせません。
なかには「高光沢」を売りにした商品もあり、よりピカピカな床に仕上げることもできます。

光沢ではなく、床材そのままの質感を楽しみたい場合は、光沢が出ない「つやなし」商品が良いでしょう。
光沢が出ないワックスでも、床はしっかり保護されます。

使いやすいタイプを選ぶ

ワックスには、使い方の違う3つのタイプがあります。

  • 液体タイプ…全面のワックスがけにおすすめ。持続時間が長い
  • スプレータイプ…ポイント使いができる
  • シートタイプ…手軽ですぐに乾燥するが、持続時間は短い

一般的な液体タイプは塗るのに手間がかかるうえに、乾燥させるのにも時間がかかりますが、持続時間が長いのがメリットです。
剥がれてしまった部分だけポイントで使いたい場合には、スプレータイプが良いでしょう。
全面ワックスがけしたいけれど手軽に済ませたい場合は、すぐ乾くシートタイプがおすすめです。
シートタイプは日常的なお掃除感覚でワックスがかけられますが、持続時間が短いためこまめに使う必要があります。

フローリングのワックスがけに必要なもの

フローリングにワックスをかける際には、下記のものを用意しておきます。

  • 掃除機
  • 床専用クリーナーか住居用洗剤
  • ワックス
  • ワックス塗布アイテム
  • ワックスを入れるお皿
  • ゴム手袋
  • マスキングテープ

ワックス塗布アイテムは、柄のついたワイパーにシートや雑巾を付けるのがおすすめですが、シートや雑巾だけでも問題ありません。
ワックスはシートや雑巾に直接染み込ませると効率的なので、シートや雑巾が入っても余裕のある大きさのお皿が必要です。
ゴム手袋は、ワックスに直接触れないために必ず着用しましょう。
また、ワックスをかけたくない部分を保護するために、マスキングテープも用意しておくと安心です。

フローリングにワックスがけをするための下準備

ワックスがけのためのフローリングを掃除する人

ワックスをかける前に、まずは準備をしましょう。

  1. 家具をできるだけ移動させる
  2. 掃除機をかける
  3. 拭き掃除をする
  4. 乾燥させる
  5. 必要な場所にマスキングテープを貼る

キレイにワックスがけをするために重要なのは、下準備で床をしっかりとキレイにしておくことです。
美しい仕上がりにするために、それぞれの下準備についてご紹介します。

家具をできるだけ移動させる

ワックスをかける場所は、なるべく家具などがない状態にしておきましょう。
動かせる家具はあらかじめ動かして、何もない状態にしておくのがベストです。

家具の置き場に困る場合には、部屋を半分に区切って半分ずつワックスがけをするやり方もあります。
片方に家具を寄せて家具がないほうにワックスをかけ、乾いたらもう半分を作業する方法です。
半分ずつ作業する場合には、板目に沿って、境目にマスキングテープを貼っておくと分かりやすくなります。

掃除機をかける

家具がなくなったら、掃除機でゴミやホコリを除去します。
しばらく掃除をしていないなどでゴミやホコリが多い場合は、先に拭き掃除をしてゴミやホコリがまいあがらないようにすると効率的です。
掃除機は木目に沿ってかけ、大きなゴミやホコリをできるだけ取り除いておきましょう

拭き掃除をする

次に、雑巾で水拭き掃除をします。
水拭きでは、水分がフローリングに染みこまないよう、なるべく固く絞った雑巾を使うことがポイントです。

皮脂汚れや黒ずみ、べたつきなどが取れない場合は、床専用クリーナーや住居用洗剤を使っても良いでしょう。
床専用クリーナーか住居用洗剤を使う場合は、汚れを取った後に洗剤成分が残らないようしっかり拭き取ることが大切です。
水拭きのみの場合もクリーナーや洗剤を使う場合も、最後に乾拭きをして水分を拭き取ります。

乾燥させる

拭き掃除後は、必ずしっかりと乾燥させます。
基本的には1時間ほどで乾燥しますが、湿気が多い日は時間がかかることもあるでしょう。
その日の気温などに合わせて、十分に乾燥したかどうかを確認することが大切です。

必要な場所にマスキングテープを貼る

動かせない家具やドアストッパー、巾木など、ワックスを塗りたくない場所にはマスキングテープを貼ります
ワックスが入り込まないよう、隙間なくしっかりと貼り、ワックスを塗った後は完全に乾いてから剥がしましょう。

フローリングのワックスがけ手順

フローリングのワックスがけをする人

下準備が完了したら、いよいよワックスがけを行います。

  1. ワックスを準備する
  2. フローリングに塗布する
  3. 乾燥させる

ワックスを準備する

お皿に、少な目のワックスを入れましょう。
多すぎるとムラができてしまうため、少な目を意識することがポイントです。
ワックスを入れたらシートや雑巾を浸し、全体的に浸透したら軽く絞るなどしてワックスの量が多くなりすぎないように調整します。

フローリングに塗布する

いよいよ、フローリングに塗布していくステップです。
ワックスは、部屋の奥から木目に沿って塗り進め、壁まで来たら次の木目に移って折り返していき、部屋の入口まで作業をします。
部屋の入口から始めると、ワックスを塗った上を移動しなければならなくなるため、必ず入口から一番遠い奥から始めましょう。

ポイントは、こすらず優しく、かすれない程度に丁寧に、滑るようなイメージで一方向へ塗ることです。
白くなっている部分はワックスの量が多くなっているため、薄く伸ばしておきましょう。

乾燥させる

ワックスを塗布し終わったら、しっかりと乾燥させる必要があります。
液体タイプのワックスなら約30分、シートタイプなら約10分が目安ですが、時期や使う商品によって乾燥するまでの時間は大幅に異なるため注意が必要です。
そこで液体タイプの場合は、念のため1時間ほど乾燥させると良いでしょう。
べたつきがなくなったら、乾燥したと判断できます

ただし、場合によっては中まで完全に乾くまで3~4日ほどかかることもあるため、ワックスがけをした後の数日間は強い衝撃を与えないようにしておくと安心です。
また、乾く前に水をこぼすと白く跡が残ってしまうため、こぼさないように注意しましょう。

フローリングのワックスがけを綺麗に仕上げるポイント4つ

ワックスがけが完了したフローリング

ワックスがけをするなら、キレイな仕上がりをめざしたいものです。

  • 晴れている日に行う
  • 初めてワックスを塗る場合は二度塗りする
  • 古いワックスが気になる場合は剥がしてから塗る
  • 奥から手前の順で塗る

これら4つのポイントを押さえて、美しい仕上がりをめざしましょう。

晴れている日に行う

ワックスは完全に乾かす必要があるため、早く乾きやすい晴れの日に行いましょう。
しっかり乾かすほど、ワックスは美しい仕上がりになります。
雨の日や湿度の高い日、寒い日は乾くのに時間がかかるので、快晴の日の作業がおすすめです。

初めてワックスを塗る場合は二度塗りする

初めてワックスを塗るのなら、一度ではなく二度重ねて塗るのがおすすめです。
ワックスが乾いたらもう一度同じ手順でワックスを塗ることで、床を保護する効果が高まります。
二度塗りをキレイに仕上げるなら、二度目に塗るワックスを薄めにしましょう。

古いワックスが気になる場合は剥がしてから塗る

ワックスは、日々摩耗していきます。
凹凸ができたり傷ができたりしてしまうため、塗り重ねる場合はゴミや汚れをしっかり取り除いてから作業しなければなりません。
それでも、古いワックスによって黒ずんでしまうなど、フローリングの見栄えが悪くなってしまうこともあるでしょう。
その場合は、古いワックスを剥がしてから新しく塗り直す方法がおすすめです。

塗り重ねすぎると、いざワックスを剥がしたいと思った際に作業がとても大変になってしまいます。
ワックスの重ね塗りは2~3回程度を目安にして、5回以上重ねるのは避けましょう。

奥から手前の順で塗る

手順でもご紹介したように、ワックスがけは入口から一番遠い、部屋の奥から順に作業します。
一番奥から作業することで、ワックスに足跡を残さずキレイに仕上げることが可能です。
一方向へ向かって作業するのがおすすめなので、入口から一番遠い奥から始め、壁まで来たら折り返すようにして入口まで作業しましょう。

フローリングのワックスがけをするオススメの頻度

フローリングのワックスがけは、半年~1年に1回の頻度が推奨されています。
ただし、部屋の使用環境やワックスの種類によって適切な頻度は異なる場合があるため注意が必要です。

2年ほどと耐久性が高いワックスを使った場合は、1~2年ほど効果が持続することもあるでしょう。
一方で、耐久性が高いワックスを使っても、家具を頻繁に動かしたりペットが走り回ったり子どもがおもちゃで床に傷をつけたりと、部屋の使用環境によってはワックスの消耗が早いこともあります。
そのため、ワックスがけをする頻度は半年~1年に1回を目安にしつつ、フローリングの状況を見ながらタイミングを見計らっても良いでしょう。

フローリングのワックスがけは業者へ依頼!

フローリングのワックスがけには、手間も時間もかかります。
作業の質によっては仕上がりが悪くなってしまうことも多いので、業者依頼が確実です。
ここからは、フローリングのワックスがけを業者へ依頼するメリットと、依頼する際の費用相場についてご紹介します。

業者へ依頼するメリット

業者へ依頼する最大のメリットは、手間をかけることなく美しいフローリングに仕上がることです。

  • 手間がかからない
  • 汚れをしっかり落としてくれる
  • 必要に応じてワックスを剥がす作業もやってもらえる
  • ムラなく美しい仕上がりになる

フローリングにワックスがけをしないと、床が変色したり汚れが落ちにくくなったりするだけでなく、カビが発生してしまうこともあります。
自分ではとても手間がかかるワックスがけですが、やらないことには大きなデメリットがあるため、ぜひ業者への依頼も検討してみましょう。
重労働になりやすいワックスの剥離作業もお願いできるため、「なるべく手間をかけたくない」「できるだけ美しい仕上がりしたい」という方におすすめです。

業者へ依頼する際の費用相場

10帖のフローリングを、業者へ依頼してワックスがけする場合の費用相場は下記の通りです。

一般的なフローリング 1~2万円
UV塗装のフローリング 1万5千~3万円
シート系のフローリング 1万5千~3万円
無垢フローリング 3~5万円

業者や居住地域によって、費用は変わります。
また、オプションをつけると費用が高くなることもあるのでサービス内容をしっかり確認しましょう。
ワックスの剥離だけであれば、1帖あたり2千円ほどで依頼できるケースもあります。

まとめ

床がキレイになる、掃除がラクになるなどのメリットがあるフローリングのワックスがけは、定期的に行うと効果的です。
ただし手間も時間もかかるため、業者へ依頼するのも良いでしょう。
業者へ依頼すれば手軽にキレイなフローリングに仕上がるため、自分でワックスがけをする手間を考えればコスパも良いのではないでしょうか。

自分でワックスがけをする際には、事前にフローリングをしっかり掃除しておくことも欠かせません。
フローリングの掃除方法については、別記事を参考にしてください。

フローリングのワックスがけはどうする?掛け方・業者依頼の費用は?【床に合った製品の選び方も】のよくある質問

  • Q. フローリングのワックスがけの効果は?

    フローリングにワックスをかけると、床に光が反射しやすくなり部屋全体が明るくなります。
    またフローリングが保護されて傷つきにくくなり、凹凸がなくなることで掃除がしやすくなる効果もあります。

  • Q. フローリングのワックスがけのやり方は?

    まずは家具をなるべく移動させ、部屋全体を掃除しておきます。
    ワックスは入口から一番遠い場所から塗り進め、完全に乾燥したら作業完了です。

  • Q. 床のワックスがけの注意点は?

    ワックスの量が多いとムラになりやすいので、注意が必要です。
    乾く前に水がこぼれると白くなってしまうので、水分にも十分に注意しましょう。