2023.07.02 2024.09.04
洗剤や重曹などでも掃除は可能ですが、それぞれ正しい手順で進めることが大切です。
ここでは、洗濯機の排水溝を掃除するやり方を、洗剤や重曹それぞれでご紹介します。
つまりやニオイを解消して、洗濯機を快適に使いましょう。
目次
洗濯機の排水溝(排水口)が汚れる原因
洗濯機の排水溝は、主に下記が原因で汚れが蓄積します。
- 洗濯物についた泥などの汚れ
- 衣類について皮脂や垢
- 糸くずや綿
- 髪の毛
- 洗剤のカス
泥や皮脂、垢など洗濯物に付着した汚れも排水溝汚れの原因です。
糸くずや綿、髪の毛などは、絡まって詰まりの原因になることもあります。
糸くずフィルターなどが設置されている洗濯機も多くありますが、フィルターで取り切れなかった汚れなどが排水溝へ流されて蓄積します。
洗濯機の排水溝(排水口)掃除を怠っていると起こり得るトラブル
汚れた衣類などを洗う洗濯機では、落ちた汚れが日々排水溝に蓄積してしまいます。
これを掃除せず放置してしまうと、汚れがどんどん蓄積し、さまざまなトラブルを引き起こすため注意が必要です。
- 嫌なニオイがする
- 洗濯機がエラーを起こす
- 水の流れが悪くなる
- 排水できなくなる
- 排水が逆流して水漏れする
せっかく洗濯したのに、洗濯物から嫌なニオイがする、洗濯機周辺や部屋の中が嫌なニオイがする場合は、排水溝の汚れが原因かもしれません。
汚れが蓄積し排水溝が詰まってしまうと、洗濯機に下記のようなエラーが出ることがあります。
メーカー名 | 排水エラーコード |
---|---|
東芝 | C1 |
日立 | C0/C2 |
Panasonic | U11/U19 |
SHARP | E03 |
エラーが出なくても、掃除をしていなければ排水溝に汚れが溜まっている可能性は十分に考えられます。
そのままにしていると、水の流れが悪くなったり排水できなくなったりするほか、逆流して洗濯機周辺が排水で水浸しになるケースもあるため注意しなければなりません。
マンションの場合は下の階まで浸水してしまうリスクがあるので、洗濯機の排水溝は定期的に掃除する必要があります。
洗濯機の排水溝(排水口)を掃除する時に必要なもの
洗濯機の排水溝を掃除する際には、下記のものを用意しましょう。
- パイプ用洗剤
- 浴室用洗剤
- 塩素系漂白剤
- ブラシやスポンジ
- 歯ブラシ
- サランラップ
- 輪ゴム
- 雑巾
- バケツ
- ゴム手袋
洗剤は肌に強い刺激を与えるものも多くあるため、ゴム手袋をして作業すると安心です。
【ケース別】洗濯機の排水溝(排水口)の掃除の仕方
ここからは、実際に洗濯機の排水溝を掃除する方法をご紹介します。
一般的な洗剤を使うケースのほか、洗剤の代わりに重曹を使って掃除する方法も見てみましょう。
また、防水パンがない、洗濯機の真下に排水溝があるなどのケースについても解説します。
【共通】洗濯機の排水溝掃除のための準備
どのようなケースであっても、洗濯機の排水溝掃除の前には下記の準備が欠かせません。
- 洗濯機の蛇口をしめる
- 洗濯機のコンセントを抜く
- 排水溝のまわりを掃除する
- 排水ホースを抜く
- パーツを取り外す
水濡れを防ぐため、最初に洗濯機の蛇口はしっかりしめておきます。
蛇口をしめたら、感電のリスクをなくすために洗濯機のコンセントとアース線を必ず抜きましょう。
次に、排水溝まわりのホコリなどを掃除し、汚れを悪化させないようにしてから排水ホースを抜きます。
ホースは上方向へ引っ張ると抜けますが、残っていた水が出てくる場合があるため、すぐに先端をバケツへ入れておくと安心です。
排水ホースが抜けたら、下記のパーツを取り外します。
- 目皿
- 封水筒
- 泡防止パイプ
目皿は「蓋」に当たるパーツで、反時計回りに回すと取り外せます。
封水筒と泡防止パイプは、大きさの違う筒状のパーツです。
封水筒は反時計回りに回すと外せ、泡防止パイプはそのまま引き上げると抜けます。
ただし、長年排水溝を掃除していないとパーツが外れにくくなっている場合があるので注意が必要です。
無理に外すとパーツが破損して使えなくなってしまうこともあるため、取り外せない場合は業者へ依頼しましょう。
洗剤を使って掃除する場合
洗濯機の排水溝の掃除では、以下の洗剤を使います。
- パイプ用洗剤
- 浴室用洗剤
- 塩素系漂白剤
掃除の手順は、下記の通りです。
- 排水溝にパイプ用洗剤を規定量流し入れる
- 規定時間通り、放置する
- 放置している間に、浴室用洗剤や塩素系漂白剤でパーツを掃除する
- 放置時間が過ぎたら、十分な水を流す
- パーツを取り付ける
排水溝に流し入れる洗剤の量や放置時間は、パイプユニッシュなど、使うパイプ用洗剤ごとに決められた量や時間を守って使用しましょう。
放置時間は、30分を目安としている洗剤が多いです。
放置している間に、目皿、封水筒、泡防止パイプを浴室用洗剤で洗います。
ブラシやスポンジ、細かい部分は歯ブラシを使うと効果的です。
排水ホースは、下記の手順で洗いましょう。
- 塩素系漂白剤を50倍に薄めておく
- 外した排水ホースの片側の口にラップをかけて輪ゴムで止め蓋をする
- 中に薄めた塩素系漂白剤を入れる
- もう一方の口にもラップと輪ゴムで蓋をする
- 両端を持って振り洗いする
- シャワーでしっかりすすぐ
- 口部分の汚れは歯ブラシで掃除する
塩素系漂白剤は肌荒れの原因になるため、必ずゴム手袋を付けて作業しましょう。
最後は各パーツを取り付けていきますが、どれがどこに付いていたか分からなくなってしまうことがあるため、不安な場合は外す前に写真を撮っておくと安心です。
重曹を使って掃除する場合
パイプ用洗剤には、汚れをしっかり落とすための強力な成分が含まれています。
肌にも強い刺激を与えるため、洗剤の代わりに重曹を使って掃除する方法もおすすめです。
洗浄力は洗剤に劣るものの、肌にも環境にも良いため安心して使えます。
- 重曹:コップ1杯
- クエン酸:小さじ2杯
- お湯:コップ1杯
上記を用意したら、排水溝に直接コップ1杯分の重曹をかけましょう。
10分ほどそのまま放置したらクエン酸小さじ2杯をふりかけ、その上からコップ1杯のお湯をかけ10~30分放置します。
クエン酸の代わりに、コップ半分の量のお酢を使ってもOKです。
放置時間が過ぎたら十分な水で流しますが、発泡しているため、あふれないように少しずつ流し入れます。
洗濯機に防水パンがないケース
防水パンは洗濯パンとも呼ばれていて、床と洗濯機の間に設置する保護板のことを指します。
防水パンがない場合、排水溝と洗濯機は直接つながっている状態です。
この場合、排水トラップの有無によって、自分で排水溝を掃除できるかどうかが変わります。
- 排水トラップありで取り外せるタイプ:パーツを分解できるため、自分で掃除可能
- 排水トラップありで排水溝と排水トラップが一体化しているタイプ:分解できないため、自分で掃除不可
- 排水トラップなし:自分での掃除不可
上記の通り、自分で掃除できるのは「排水トラップありで取り外せるタイプ」のみです。
それ以外の場合は、業者へ依頼しましょう。
また、排水トラップがないと下水のニオイが気になってしまうこともあるため、排水トラップの設置がおすすめです。
洗濯機の真下に排水口があるケース
洗濯機の真下に排水溝がある場合には、排水溝が見える状態にしてから作業しなければなりません。
洗濯機を移動するか、かさ上げ台を洗濯機の下に設置して排水溝まわりの作業ができるようにする必要があります。
洗濯機を移動する場合は、2人以上での作業がおすすめです。
防水パンが設置してあるケースでは、防水パンの外まで洗濯機を移動させる必要があり、防水パンがないケースでは、引きずって床に傷がつかないようにする必要があります。
どちらのケースもかなりの労力が必要になるため、業者へ依頼しての掃除を検討しても良いでしょう。
洗濯機の排水溝(排水口)を掃除する頻度
洗濯機の排水溝掃除は、月に1回の頻度がおすすめです。
洗濯機は使用頻度が高く排水溝には汚れが溜まりやすいため、月に1回掃除したほうが汚れが落としやすくニオイも気になりにくくなります。
とはいえ、手間がかかる掃除なので、最低でも1年に1回の掃除の掃除を心掛けましょう。
洗濯機の排水溝(排水口)を掃除する時のポイント
洗濯機の排水溝を掃除する時には、「排水ホースや分解したパーツも掃除する」ことと「作業が難しい場合や汚れがひどい場合は業者へ依頼する」ことを覚えておきましょう。
排水ホースや分解したパーツも掃除する
排水溝を掃除するとなると、どうしても排水溝ばかりに気が取られてしまうものですが、排水ホースやそのほかのパーツにも汚れは蓄積しています。
排水ホースなどのパーツを掃除しないと、排水溝の汚れも蓄積しやすくなってしまうため注意しましょう。
ご紹介したように、排水溝を掃除している間に、パーツもあわせてキレイにしておくと効率的です。
作業が難しい場合や汚れがひどい場合は業者へ依頼する
前述したように、下記のようなケースでは、無理せず業者へ依頼して掃除するのがおすすめです。
- パーツが取り外せない
- 排水トラップがない
- 排水トラップはあるが取り外せない
- 洗濯機の真下に排水溝があり作業が難しい
無理して作業してパーツや洗濯機を破損してしまうと、買い替えなければならないといった事態にもなりかねません。
掃除はプロに任せたほうが徹底的にキレイになるため、業者へに依頼も検討してみましょう。
洗濯機の排水溝(排水口)の掃除をラクに!汚れ予防策3つ
洗濯機の排水溝には毎日汚れが蓄積するため、掃除の際は汚れを落とすのに手間がかかることも少なくありません。
そこで、ここからは洗濯機の排水溝の掃除をラクにするために、汚れ予防策をご紹介します。
フィルターやネットをこまめに掃除する
フィルターやネットは、洗濯物から出る糸くずや綿、ホコリなどのゴミを取る役割を果たします。
しかし、フィルターやネットにゴミが満杯の状態だと、ゴミを取り切れず排水へ流れてしまい排水溝の汚れを蓄積させてしまいます。
そこで、フィルターやネットにゴミが溜まっていることに気付いたら、こまめに掃除すると効果的です。
特に、タオルなどを洗う回数が多い家庭では糸くずゴミが出やすいため、「日曜日は必ずフィルターやネットを掃除する」など、曜日を決めて掃除するのも有効です。
洗濯槽をこまめに掃除する
洗濯槽もゴミや汚れが溜まるほか、カビが発生することもあります。
洗濯槽が汚れた状態では洗濯物もキレイになりにくく、排水溝の汚れもどんどん蓄積されてしまうため、1ヶ月に1回を目安に掃除をすることが大切です。
「洗濯槽洗浄コース」が付いている洗濯機の場合は、定期的に使うようにしましょう。
洗濯槽の掃除では洗濯槽専用の洗剤を使うのが一般的ですが、久しぶりに掃除するという場合は、より洗浄力の高い塩素系洗剤を使っても良いかもしれません。
洗濯にお風呂の残り湯を使わない
お風呂の残り湯を使うと節水できますが、残り湯には垢や皮脂、雑菌が多く含まれます。
これを洗濯に使うと、洗濯槽や排水口に汚れが蓄積しやすくなるため注意が必要です。
排水溝も詰まりやすくなってしまうため、できるだけ残り湯での洗濯は避けましょう。
どうしても残り湯を使用する場合は、すすぎの回数を1回多くするなどの対策が必要です。
排水溝(排水口)を定期的に掃除して快適に洗濯機を使おう!
洗濯機の排水溝を掃除しないと、つまりや水漏れ、悪臭などのトラブルが発生する可能性があります。
快適に洗濯機を使っていくためには、定期的に排水口を掃除することが大切です。
自分での作業が難しい場合や汚れが著しい場合には、業者に依頼して徹底的に掃除してもらうことも検討しましょう。
掃除の後はフィルターや洗濯槽をこまめに掃除するなどして、できるだけキレイな状態をキープできれば理想的です。
【洗濯機の排水溝(排水口)】掃除の仕方を徹底解説!おすすめの頻度と予防策ものよくある質問
-
Q. 洗濯機の排水溝(排水口)を掃除しないとどうなる?
A.洗濯機の排水溝には、洗濯時に排出される汚れやゴミが溜まってしまいます。
これを掃除せず放置してしまうと、嫌なニオイがしたり排水溝が詰まってしまったり、水漏れが発生したりすることがあります。 -
Q. 洗濯機の排水溝の掃除手順は?
A.洗濯機の排水溝は、基本的に下記の手順で掃除します。
1.排水溝にパイプ用洗剤を規定量流し入れる
2.規定時間通り放置する
3.放置している間に、浴室用洗剤や塩素系漂白剤でパーツを掃除する
4.放置時間が過ぎたら、十分な水を流す
5.パーツを取り付ける -
Q. 洗濯機の排水溝でのパイプユニッシュの使い方は?
A.パイプユニッシュなどのパイプ用洗剤は、排水溝に規定量を流し込み、規定時間放置して使います。
放置後は、十分な水を流して掃除完了です。
使う量や放置する時間は洗剤によって異なるため、商品ごとに確認しましょう。
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