2024.11.27 2024.12.05
この記事ではペットの火葬に際して棺が必要な理由やご自身で棺を準備する方法を紹介します。
大切な家族の一員であるペットとお別れに際して大事なものが棺です。通常、棺というと木で作られたしっかりとしたものを思い浮かべるかたもいらっしゃるでしょう。
しかし、必ずしも木でつくられたものが必要というわけではありません。
簡易的なものでもいいので、大切なペットを包んで見送るために必要な道具だと考えてください。
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目次
ペット火葬に簡易棺は必要
ここでは、棺の役目や必要な理由について解説していきます。
火葬する際、棺は大切なペットを丁寧に送るために重要な役割を果たすものです。棺があることでペットの尊厳を保ち、ご家族の心にも安らぎをもたらすことができます。
棺が必要な理由
ペットを火葬するときに棺は欠かせないものです。その理由は主に3つあります。
- ペットの体を清潔に保つため
- 家から火葬場まで安全に運ぶため
- 最後まで丁寧にお別れするため
1つ目は、ペットの体を清潔に保つためです。亡くなったペットの体は、とても傷つきやすい状態です。棺があることで、体を守り、清潔に保てます。
2つ目は、家から火葬場まで安全に運ぶためです。棺があれば、大切なペットを傷つけることなく、やさしく運べます。
3つ目は、家族の一員として、最後まで丁寧にお別れするためです。人間の大切な家族が亡くなった時と同じように、ペットにも尊厳のあるお別れをしてあげられます。
このようにペットを火葬する際に棺は必要なものです。しかし必ずしも高級な素材を使用した立派な棺でなく、簡易的な棺でもその目的を満たせれば問題ありません。
火葬場ごとに棺の取り扱いは異なる
火葬場によって、棺についてのルールは違います。自分で用意した棺を使えるところもあれば、火葬場が用意した特別な棺を使わなければならないところもあります。
そのルールは、環境への配慮や焼却炉の仕様によって異なります。
一般的にペットの火葬に使用される焼却炉の温度は、有害なガスが出にくいように温度が低めになっているところが多いようです。
そのため、焼却の際に棺の材質が制限されることや、場合によっては棺そのものを使用できないこともあります。
またペット火葬の場合、棺から遺体を移してから火葬炉に入れることがほとんどなので、立派な葬儀でない限り簡易棺で十分でしょう。
火葬前のペット用棺の入手方法
ペット用の棺を入手するには以下のような方法があります。
状況や予算に応じて最適な方法を選択しましょう。
- 購入する
- 手作りする
- 譲渡してもらう
購入する
ペット用の棺は、ペットショップやインターネットの通販、そしてペット用火葬場でも売っているところがあります。
ただ、ホームセンターでは販売されていないところが多いようですのでご注意ください。
実際のお店で購入するメリットは、すぐに使えることと、しっかりした作りのものや手触り感のいいものを選べることです。
簡易的なものでしたら、インターネットの通販でさまざまな種類のものから選ぶことができます。
購入する際の価格は、1,000円~30,000円くらいのものまでさまざまで、ご予算に応じて選べます。
手作りする
段ボールや木といったホームセンターで購入できる材料を使って、自分で棺を作ることもできます。
手作りすることは費用を安くできるメリットもありますが、それなりに時間がかかることも考慮しておきましょう。
作り方は難しくありませんが、いくつか気をつけることがあります。
譲渡してもらう
簡易棺として段ボールを用いるなら、譲渡してもらえば費用がかかりません。
身近であれば、近所のスーパーやコンビニエンスストアなどで、商品が梱包されていた処分予定の段ボールが余っていることがあります。
特にコンビニエンスストアでは、「要らない段ボールありませんか」と、一声かければ快く譲ってくれることが多いです。
また最近のスーパーでは、SDGsの考えから再利用できるよう、自由に持ち帰ることができることも。
簡易棺で段ボールを用いるなら、これらの場所で譲ってもらうのがベストです。
ペット火葬用棺を購入する際の種類と選び方
ペットの棺を購入する際に迷わないため、以下に挙げる知っておくべきことをご紹介します。
- 種類や特徴と価格帯
- サイズから見た選び方
素材ごとの特徴と価格帯
棺の素材は以下のような3種類があり、ぞれぞれに特徴があります。
棺の素材 | 価格の目安 |
---|---|
段ボール | 1,000円~3,000円程度 |
木 | 10,000円~30,000円程度 |
布 | 3,000円から10,000円程度 |
まず、最も手軽な段ボール製の棺についてご説明します。
価格は1,000円~3,000円程度で、軽くて扱いやすいのが特徴です。火葬の際にはそのまま火葬できない素材であることが多いのですが、経済的な選択肢として人気があります。
次に、木製の棺は10,000円~30,000円程度とより高価な選択肢です。
非常に丈夫で高級感があり、長時間の保管にも適しています。大切なペットへの深い思いを形にする方法として選ばれるかたが多いようです。
最後に種類は多くありませんが、布製のものもあります。
棺のような形をしたものや、小動物に適したおくるみの形をしたものがあり、価格は3,000円から10,000円程度です。
柔らかな素材で作られているため、優しい印象を与えます。お花や装飾品を付けやすく、見た目も美しく仕上げることができます。軽量で持ち運びも楽だという特徴もあります。
ペットのサイズから考えて選ぶ
棺のサイズを選ぶ際は、ペットの体格に合わせた採寸が大切です。
まず、ペットの体の長さを測るため、メジャーなどで鼻先から尻尾の付け根までを計ります。この長さに10cmほど余裕を持たせることで副葬品を入れる空間を確保できます。
横幅はペットが自然な状態で横たわれる広さを確保することが重要です。窮屈すぎず、かといって大きすぎない、ちょうど良いサイズを選ぶのが良いでしょう。
高さは、お花や思い出の品を一緒に入れることを考慮して、体の高さより少し余裕を持たせるのがベストです。
このような視点で、ペットのサイズから考えて棺を選ぶのがおすすめです。
ペット火葬用棺の手作り方法と注意点
ペット用の棺は手作りすることができます。ペットに使われる棺の形に決まりはありません。
作成するには、以下のような準備や材料が必要です。
必要な材料
段ボール素材を用いて簡易棺を手作りする場合は、以下に挙げる材料を準備しましょう。
- 段ボール(大きめのもの)
- はさみ
- カッターナイフ
- 定規あるいはメジャー
- ガムテープや両面テープ
- ペットシートor新聞紙
- 防水スプレー(防水性が必要であれば)
作成手順と注意点について
ペット用の棺を手作りする手順は以下の通りです。
- サイズを決める
- 段ボールを切って形を整える
- 組み立てる
- 内側を整える
①サイズを決める
棺のサイズは、一緒に入れる副葬品やお花の量などを考慮して余裕のあるものにしましょう。
例えば犬や猫の場合、長さはペットの体の長さ+10cm位に、また幅や高さはペットのサイズに対して5㎝程度の余裕は持ちたいものです。
小動物の場合も同様にペットの体長より余裕をもったサイズにしましょう。
②段ボールを切って形を整える
段ボールを厚手のものにして使用する、底を二重構造にするなどで頑丈な構造にしましょう。そして角もしっかりと折り目をつけて折り曲げることが強度を得るために大切です。
③組み立てる
使用するテープもガムテープ(繊維が入っているもの)など、接着力の強いテープを使いましょう。
底面など、強度を必要とする部位には複数個所を止めるなどの工夫も必要です。また 継ぎ目は場合によっては厚手の両面テープを使って丁寧に処理してください。
④内側を整える
棺の底にはペットシートや新聞紙を重ね、さらにペットが好んで使っていた布、いらないタオルなどを何枚も重ねて敷いてください。
体液を吸収したり、お布団の代わりになるものなので厚手にします。
体液は、安置している時間とともに浸潤しやすく、ペットシーツや新聞紙、タオルを何枚も重ねることで底面からの漏れを防ぐことができます。
ペットの身体を保護し、安全に火葬場や火葬炉に運ぶ目的の棺なので、強度や保水性には気をつけましょう。
火葬する日に雨が降る可能性が高いのであれば、防水スプレーを使用することも考えましょう。
ペットの棺に入れる副葬品の選び方
ペット火葬用の棺が準備できたら副葬品を添えてあげましょう。
ここでは、以下についてご紹介します。
- 一般的な副葬品の例
- 副葬品選びの注意点
一般的な副葬品の例
ペットと一緒に棺に入れる副葬品は、ペットとの思い出が詰まったものを選ぶことが一般的です。例えば、いつも遊んでいたお気に入りのおもちゃ・おやつなどは多くの方が選ばれる副葬品です。
また、家族との思い出の写真を入れる方もいらっしゃいます。楽しかった時間を共有した写真は、最後の別れにふさわしい品となるでしょう。
お花を添えることで、より美しいお別れの時間を演出でき、手紙を添えればペットへの思いを伝えることが可能です。
言葉にできなかった感謝の気持ちや思い出を綴ることで、心を込めたお別れができます。
副葬品選びの注意点
副葬品を選ぶ際には、いくつか気をつけるべきポイントがあります。副葬品を構成する素材によって、火葬業者や葬儀社に断られるケースがあります。
特に断られることが多いのは、以下の素材でできた副葬品です。
- プラスチック製
- 金属製
特にプラスチック製品は、燃焼時に望ましくない物質やガスが発生する可能性があり、訪問火葬を用いる場合、異臭などの近隣トラブルに繋がるため断られることが多いです。
また、ナイロンやアクリルなどの生地も樹脂製品のため、断られる事があります。
金属製品については火葬後も形が残ることがあり、処理に特別な配慮が必要になるため、断られる場合があります。
ペットを完全燃焼し遺骨にするには、火力の制御が必要です。炉内温度の変化が生じれば、きれいな状態の遺骨にすることができなくなってしまいます。
そのため、副葬品については事前に確認しておき、ペットを確実に火葬してもらうようにしてください。
大切な思い出と品を、ペットとともに虹の橋の向こうへ送るためにも、火葬に向いた副葬品を用意してあげましょう。
ペットの棺は火葬業者に相談もおすすめ
ペットの火葬にあたり、棺の必要性や自身で棺を準備する方法についてご紹介しました。
結論から言えば、ぺットの棺は豪華にするのも簡単なものにするのも、手作りにするのも飼い主の自由です。
とはいっても、時間の都合や状況的に自前で棺を用意できないこともあるでしょう。そういった方のために、棺を提供してくれるペット葬儀社や火葬業者があります。
ただ、有料の場合もあれば無料の場合もあるので、ペット葬儀社や火葬業者を選ぶ必要があります。
棺を提供してくれる、ペット葬儀社や火葬業者を検索するなら、「セーフリー」で検索するのがおすすめです。
「セーフリー」では、豊富な登録業者から、葬儀プランや料金、火葬方法などを比較検討することができます。
問い合わせることもできるので、棺についてや副葬品のことなどの事前相談も可能。
ペットを丁寧に扱い、飼い主の希望に応えられるペット葬儀社や火葬業者と巡り合うことができるはずです。ぜひ「セーフリー」を活用してみてください。