2024.11.26 2024.12.05
犬がナッツ類を食べるのがよくない理由についてご紹介します。
比較的簡単に犬が口にしてしまいやすいナッツ類ですが、専門家の間では注意が必要な食べ物として知られており、犬にナッツをあげるのは基本的に推奨されていません。
種類によっては中毒症状を引き起こし、重篤化する場合もあるので十分に注意が必要です。この記事では、ナッツ類が犬にNGの理由と誤飲した時の対処法について解説します。
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目次
犬にナッツ類をあげるのは基本的に推奨されない
犬にナッツ類を与えることは基本的に推奨されていません。
基本的にどのナッツ類も犬にとっては消化が悪いもので、少量であっても胃に負担をかけたり、体調を崩すきっかけになる場合もあります。
またナッツ類は高カロリーなのが最大の特徴ですので、与えすぎると肥満になりやすくなり、様々な臓器に影響があります。ですから必要でない限り、意図的に犬にナッツ類を与えることは避けるべきです。
犬がナッツ類を食べたときの症状
犬がナッツ類を食べた時の症状についてご紹介します。
ナッツの種類によってすぐに症状が出るものもあれば、時間が経たないと経過が分からないものがあります。また見られる症状も様々で、個体差によっても微妙に変わるでしょう。
ナッツの種類別に詳しく解説していきます。
マカダミアナッツ
ほとんどの愛犬家の間で認知されているのが、マカダミアナッツの危険性です。
犬とマカダミアナッツの相性は非常に悪く、正確に成分の特定はできていませんが、マカダミアナッツを口にした犬の約8割に症状が出るとされています。早くて1時間、長くて12時間以内に症状が出てきます。
かなり少ない量でも反応するため、間違って1粒飲み込んでしまえば致命傷になりかねません。
犬に良くない成分 | 特定はできないがナッツ自体の何らかの成分、製造過程の汚染菌、カビ |
見受けられる症状 | 体力低下、気分うつ、嘔吐、下痢、発熱、腹痛、震えなど |
致死量の目安 | 体重1キロあたり0.7グラム~3グラムの量で中毒症状が出る(個体差あり) |
アーモンド
人間にはヘルシーなイメージがあるアーモンドですが、体が小さい犬にとってはとても高カロリーなナッツです。
中毒性や致死に至るほどのナッツではありませんが、摂取量によっては症状が重篤化して、肥満や高脂血症になりやすい食物です。またのどに詰まらせて窒息したり腸閉塞になる可能性も。
大豆などのアレルギー持ちの場合は、同じマメ科の食物ですので特に注意が必要です。
犬に良くない成分 | 脂質、食物繊維、人工的な塩分 |
見受けられる症状 | 嘔吐、下痢、皮膚のかゆみ、お腹が膨れる発赤、呼吸困難など |
致死量の目安 | 報告されていないが与えないのが無難 |
くるみ
良質な脂肪が特徴のくるみですが、人間にとっては美容やアンチエイジングに効果的でも、犬にとっては良くない場合もあります。
脂肪分が多いので摂取しすぎると肥満の危険性があり、豊富に含まれる食物繊維も下痢などの消化器系の不調につながります。少量なら問題ありませんが、積極的に与えるメリットもないでしょう。
また古いくるみの実には、「アフラトキシン」というカビの菌が検出されることがあり、これは発がん性のある危険性の高いカビ菌ですので、注意が必要です。
犬に良くない成分 | 食物繊維(不溶性食物繊維)、脂質、リン、ミネラル、ジュグロン(有害物質) |
見受けられる症状 | 消化不良による下痢、軟便、嘔吐、重症化すると尿路結石や腎結石など |
致死量の目安 | 致死の原因となる量は報告されていない |
ピスタチオ
人間にとって栄養豊富で人気が高いピスタチオですが、消化不良を起こしやすい犬にとっては非常に厄介な食べ物です。
特にピスタチオはナッツ類の中でも硬く、犬としては消化に時間が掛かるため、下痢や嘔吐を引き起こしやすい危険性があります。また腸閉塞になる可能性も高く、気軽に与えるべきではありません。
また特に殻が硬いピスタチオは、犬が誤って殻ごと食べてしまった場合に、鋭い殻の破片が口の中や胃などを傷つける可能性もあり、危険です。
犬に良くない成分 | 脂質、リン、カリウム |
見受けられる症状 | 殻を食べると腸閉塞の危険、消化不良、膵臓や肝臓への負担、下痢、嘔吐など |
致死量の目安 | 致死の原因となる量は報告されていない |
カシューナッツ
栄養価が高く、おつまみなどとしても人気が高いカシューナッツですが、犬には向いていない食べ物です。直接の原因になる成分はありませんが、健康に悪影響があることは確かです。
脂質は肥満の原因になりますし、丸のみは消化不良で腸閉塞、また犬の体質によってはアレルギー反応が出ることも少なくありません。
他のナッツ類と同じ手消化しにくい食べ物ですので、食べ過ぎると胃や腸の負担になってしまいます。
犬に良くない成分 | 食物繊維(不溶性食物繊維)、脂質、カリウム |
見受けられる症状 | 消化不良、肥満、呼吸困難、重篤化すると腸閉塞など |
致死量の目安 | 目安はないが大量に食べると腸に詰まって腸閉塞になり、放置すれば死に至る |
ピーカンナッツ
ピーカンナッツとは、くるみに似ているナッツ類の一つで、生で食べたり、カラメルを味付けたプラリネというスイーツとして有名なナッツです。
種実のおよそ70%が脂質で出来ている高カロリーなナッツで、果実部分や外皮部分がドッグフードに使用されていることもあります。専門家によっては、少量でも与えるべきではないとの意見も。
くるみと同じジュグロンという成分が、消化器系の様々な問題を引き起こす可能性があると指摘されており、激しい嘔吐や下痢などを引き起こすかもしれません。
犬に良くない成分 | ジュグロン(有害物質)、カリウム、マイコトキシン(ナッツの中に自然に生えるカビ) |
見受けられる症状 | 嘔吐、痙攣、発熱、食欲不振、下痢、脱水症状など |
致死量の目安 | 詳細な量の報告はなし |
ぎんなん
少量でも犬に与えるべきではないと言われている、ぎんなん。
特に日本では、ぎんなんが道沿いに植えられていることが多く、散歩の時に落ちていたぎんなんの実を犬が誤って食べてしまったという事例も少なくありません。
ぎんなんに含まれている「メチルビリドキシン」は、中毒症状を引き起こす可能性がある成分の一つで、神経への影響が考えられます。ひどい場合には、てんかん発作や痙攣が起きる場合も。
またこの成分は熱に強く、加熱しても成分が弱まらないので、人間用に調理したものでもNGです。
犬に良くない成分 | 脂質、メチルビリドキシン(神経毒) |
見受けられる症状 | 痙攣、嘔吐、呼吸困難、めまい、 |
致死量の目安 | 個体によっては1個以上食べると危険 |
犬が食べても中毒症状が出にくいとされるナッツ類
犬が食べても中毒症状が出にくいとされるナッツ類についてご紹介します。
ナッツ類は犬に与えることを推奨されていない食べ物ですが、中には比較的安全とされているナッツ類もあります。
以下のようなナッツ類があります。
- ピーナッツ
- ヘーゼルナッツ
- 栗
しかし、比較的安全とは言え、どのナッツ類も脂質が多いので、消化不良を起こしたり嘔吐したりする可能性が高いです。
いずれにしても、無理に食べさせる必要はなく、どんな症状が出るかわかりません。健やかに生活するためには、ナッツ類は愛犬に与えないようにしましょう。
犬がナッツ類を食べた時の対処法
犬がナッツ類を食べた時の対処法をご紹介します。
犬は人間が思っているよりも好奇心旺盛ですので、ちょっと目を離した隙にナッツを口にしてしまう場合も。誤飲してしまった時にすぐに対応できるように、普段から対処法を熟知しておいてください。
以下の対処法を参考にして頂けます。
- 少量の誤飲で無症状なら様子を見る
- 動物病院に電話する
- 嘔吐があれば絶食・絶飲する
少量の誤食で無症状なら様子を見る
ナッツを誤飲してしまっても以下のような状態であれば、ひとまず様子を見ておいてください。最低でも24時間の様子見が必要です。
- 吐いていない
- 元気がある
- 目の充血などの異常が見られない
- 痒がるなどの症状がない
症状がなく24時間経過していたとしても、誤食・誤飲していることには変わりないので、落ち着いたら必ず動物病院へ連れていきましょう。
動物病院に電話する
もし少しでも愛犬の様子が違うようであれば、かかりつけの動物病院に電話して状況を説明し、指示を仰いでください。
もし夜の時間帯なら夜間往診をしてもらえるかどうかも聞いておきましょう。急に症状がひどくなってきた時に、運ぶことができなくなったら来てもらうのが一番です。
医師の判断で病院に行くことになったら、犬が食べてしまったナッツの残りやパッケージも一緒に持っていき、治療の判断を助けるようにしてください。
嘔吐があれば絶食する・絶飲する
もし愛犬が嘔吐しているなら、水なども飲ませずに半日ほど絶食・絶飲するようにしましょう。
全く水分を取らせないのも心配ですが、水を飲んだことが引き金でもっと吐いてしまい、ぐったりなってしまうこともあるからです。
ただ嘔吐が激しいと脱水状態になりますので、早めに動物病院を受診して点滴などの治療を受けさせてください。
愛犬がナッツ類を食べたときは迷わず動物病院へ!
犬がナッツ類を食べるのは基本NGです。
もちろん食べても支障がないナッツ類もありますが、基本的には犬にナッツをあげることは推奨されていません。ナッツを必ず食べさせないといけないというルールはありませんので、避けた方が無難です。
愛犬がナッツ類を誤食してしまったら、迷わず動物病院へ連れていきましょう。しかし、かかりつけの動物病院が休診日のこともあります。
万が一に備え、夜間往診可能な動物病院や、かかりつけと異なる診察日の動物病院をあらかじめ見つけておくと安心です。
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