2024.11.15 2025.01.23
本記事では、アクアマリンの真贋の見分け方を解説します。
清らかで美しいブルー色が特徴のアクアマリンは、3月の誕生石としてご存じの方も多いのではないでしょうか。
比較的価格もお手頃で、幅広い世代に愛されるアクアマリンですが、残念ながら偽物の存在も否めません。
本物か偽物かの見極めだけでなく、本物の中でも高品質な個体の見分け方までお伝えします。信頼できる専門業者の選び方にも触れていますので、心躍るアクアマリンとの出会いを探しましょう！
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目次
アクアマリンには偽物がある？
人気の天然石であるがゆえに、アクアマリンの偽物も存在します。偽物の特徴をチェックしていきましょう。
- ガラス
- 合成スピネル
- ダブレット（張り合わせ）
それぞれ、解説していきます。
ガラス
多く見られるのはガラス製のアイテム。
「ガラス」は、さまざまな宝石の偽物として出回る、いわば定番素材。例外にもれず、アクアマリンに似せて作られたガラス製品も多く存在します。天然石の中でも、特にクリアなイメージが強いアクアマリンは、ガラス本来の持ち味と合致する面があるのでしょう。
合成スピネル
「スピネル」とは、天然でも多く産出される色幅のバリエーションが多い石。
宝石鑑定技術がまだ発達していなかった頃、大粒のルビーとして王族のジュエリーにも重宝されていた石が、実はレッドスピネルだった、という歴史もある程、古くから採掘されてきた宝石です。
スピネルは、天然だけでなく人工的にも多く作られ、宝石市場に出回っています。人工的に作られた「合成スピネル」が、アクアマリンの偽物として混在している現状も多く見られます。
ダブレット（貼り合わせ）
2つのガラスなどを接着剤で貼り合わせた、「ダブレット」と呼ばれる偽物の存在も確認されています。
そのまま「張り合わせ」と呼ばれるケースもあり、薄くスライスした天然石を上部に、そして下部にガラスや合成石を貼り合わせてあるわけです。
ダブレットは他の宝石でも多く見られ、アクアマリン以外にもダブレットオパールなどが有名です。
偽物のアクアマリンの見分け方
アクアマリンの偽物が出回っているのであれば、その見分け方も知っておきたいですよね。この項では偽物のアクアマリンの見分け方をお伝えします。
- ガラスの見分け方
- 合成スピネルの見分け方
- タブレットの見分け方
ガラスの見分け方
ガラスとアクアマリンのような天然石は、主に3つの見分け方があります。3つの特徴を、以下の表にまとめました。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 触っても冷たくない | 天然石とガラスでは熱伝導率が異なるため、天然石は触るとひんやりした感触があるが、ガラスにはないとされる。 |
| 気泡がある | ガラスには、気泡と呼ばれる泡の粒が内包されている個体が多い一方、天然のアクアマリンに気泡は存在しない |
| ファセット稜線が鋭くない | ガラスの硬度が天然のアクアマリンよりも低いため、ファセット稜線が鋭くない（角が丸まっている）ケースが多い |
触ってみて冷たい・冷たくない、という感触については、ある程度場数を踏まないと比較が難しいものの、気泡の有無や、ファセット稜線は素人でも見分けがつくケースも多いのではないでしょうか。
合成スピネルの見分け方
合成スピネルか否かを見分けるためには、「チェルシー・カラーフィルター」と呼ばれる宝石鑑別の道具を使用します。
特定の光だけを透過するカラーフィルターで、1度に大量の宝石を区別でき、かつ小さく携帯性にも優れているため、とても便利な宝石鑑別道具の一つ。
アクアマリンと合成スピネルをフィルターに通すと、以下のような色の違いが現れます。
- 天然アクアマリン→淡緑色
- 合成スピネル→茶色がかったグレー
実際の鑑別では、専門機材でさまざまな角度から判断するので、カラーフィルターはあくまでも補助的なアイテム。とは言っても、携帯にも便利で単価も5～6千円程度なので、宝石好きの方は購入時の参考にしてもいいですね。
タブレットの見分け方
ダブレットは､2つの素材を貼り合わせてあるため、まずは接着面を確認します。肉眼では判別がむずかしくても、ルーペなどで拡大して見ると、接着面が目で確認できるでしょう。
また、上の天然石と下の異素材とで反射率が異なるため、ピンセットで挟んで動かしてみると、違和感に気付けるケースもあります。
最近は精巧な偽物も多く出回っています。宝石に詳しい鑑定士に真贋をチェックしてもらうと安心できますよ。全国の買取業者を掲載している「セーフリー」で、ジュエリー鑑定に詳しい店舗を探してみるのもおすすめです。
アクアマリンの品質の見分け方
本物のアクアマリンの中でも品質レベルがあり、以下のポイントで価値が決まります。
- 色
- 透明感
- 産地
- 本物にしかない傷があるケースも
より良い個体を見つけるために、それぞれチェックしていきましょう。
色
一般的に、宝石は「色が濃い宝石ほど価値がある」と考えられています。
一方で、アクアマリンは少し状況が異なります。後述する最高級の「サンタマリアアクアマリン」のような濃いブルーに高い価値があるものの、多くの天然アクアマリンは、アクアマリンらしい薄い色合いが楽しめるものほど人気があります。
最高峰ランクのアクアマリンでない限り、色が濃いものはグレーがかってしまい、あまり美しくないというのが理由。そのため、基本的には青色～緑がかった青色～緑青色といった明るい色幅を中心に取引されています。
未処理のままで美しい個体もありますが、グリーンや黄褐色のものを加熱処理によってブルーに変えたものも存在します。処理がされているからといって価値が著しく下がるわけではなく、もちろん偽物だと疑う必要もありませんよ。
透明感
アクアマリンに求められる美しさは、その清らかでクリアな印象ではないでしょうか。その透明感が失われると、その価値は一気に低下する傾向にあります。
灰色の混色がひどいと、宝石として判別されないケースもあります。
アクアマリンの場合、濃いブルーになればなるほど灰色の色味も強くなるため、他の宝石のように濃い色が評価されにくいのです。
反対を言うと、濃いブルーかつ透明性の高いアクアマリンは希少性がかなり高く、市場でも高値で取引されるわけです。
産地
透明度が高く、濃い青色をしたアクアマリンは、希少性が高いとお伝えしました。中でも、最高品質と言われているのが「サンタマリアアクアマリン」です。
元祖「サンタマリアアクアマリン」の産地であるブラジルの鉱山では、現在では濃くて青い高品質な石が採れない現状がありますが、サンタマリアアクアマリンに似た濃い青色をしたアクアマリンなら、「サンタマリアカラー」と呼ばれて高い価値があります。
アフリカのモザンビークで産出されるサンタマリアカラーのアクアマリンは、その名にちなんで、「サンタマリアアフリカーナ」と名付けられています。
紺碧の海のように鮮やかで濃い青色をしているサンタマリアカラーのアクアマリンは、イメージするアクアマリンとは一線を画す存在感と言えるでしょう。
本物にしかない傷があるケースも
天然石ならではの傷も、本物の証拠になります。
雨のような線が入っている「レイン状インクルージョン」、猫の目のような光の筋が現れるキャッツアイ効果を見せる「アクアマリンキャッツアイ」などが挙げられます。
最近ではあえて傷をつけてより本物に寄せている精巧な人工石も存在するので、実際の判断は難しいところ。次の項で、買取業者に査定を依頼するメリットなどをご紹介するので、参考にしてください。
アクアマリンの見分け方は買取業者に聞いてみよう
なかなか見分け方が難しいアクアマリン。買取業者であれば、安心して査定や購入をお任せできますよ。
- 本物査定の実績が豊富
- 手持ちのアクアマリンの買取査定も依頼できる
- 気に入ったアクアマリンをそのまま購入できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
本物査定の実績が豊富
ジュエリー買取店には宝石鑑定士が在籍し、宝石の真贋を見極める専門知識や豊富な実績を積んでいます。
偽物も多く出回っているアクアマリンは、素人の目だけではなかなか見分けがつかないケースもしばしば。本物を多く見慣れた鑑定士なら、正確に真贋を判別できるため、安心して依頼できるでしょう。
手持ちのアクアマリンの買取査定も依頼できる
ご自身の手元にあるアクアマリンの査定を依頼できる便利なメリットも。
専門的な視点から価値を判断してもらえるため、手放すか残しておくかで悩んでいる方にもおすすめです。
店舗に行く前に、LINEやオンライン査定で事前に大まかな見積もりを出してくれる買取店もあるので、自分のペースで検討しやすいですね。
気に入ったアクアマリンをそのまま購入できる
アクアマリンを購入したい時にも、買取店へ足を運んでみましょう。本物が保証されている買取業者の在庫なら、安心して好みのアクアマリンを選べます。
通常の販売ルートより、リーズナブルな価格で手に入れられる傾向にあるだけでなく、他店にはない一点物に出会えるチャンスも。個体それぞれの説明を聞きながら比較検討できれば、良い出会いの第一歩になるでしょう。
アクアマリンと同様に誕生石として愛されるアメジストの真贋の見分け方は、以下記事で解説しています。
アクアマリンの見分け方に長けた業者の選び方
最後に、おすすめの業者選びのポイントをお伝えしていきます。
- アクアマリンの買取実績が多いか
- アクアマリンに詳しい鑑定士がいるか
- 口コミも確認すると安心
それぞれ参考にしてください。
アクアマリンの買取実績が多いか
大前提として、アクアマリンの買取実績が多い業者を選びましょう。実績と顧客満足度は比例しているので、豊富な実績があればあるほど信頼できると言えます。
アクアマリンは特に、一概に色が濃いから高値、薄いから価値が下がるとは決められない天然石。経験豊富な業者であればあるほど、納得のいく査定や品揃えが期待できますよ。
アクアマリンに詳しい鑑定士がいるか
アクアマリンに詳しい鑑定士がいる業者を選ぶのも重要なポイント。
アクアマリンの専門知識を持つ鑑定士なら、石の特徴や品質を細かく把握し、価値のポイントを的確に判断してくれます。査定時の疑問点や購入時の不安点も、鑑定士に直接聞けるので、取引もスムーズに進むでしょう。
口コミも確認すると安心
口コミやレビューも確認しましょう。実際に利用したユーザーのリアルな声で、業者のサービス対応の良し悪しや品揃え、満足度などがわかるでしょう。
実際にアクアマリンを売却したり購入したりした人の口コミ内容をチェックするのもおすすめです。
アクアマリンの買取相場は、以下記事で詳しく解説しています。売却を検討している方は参考にしてください。
アクアマリンが本物か偽物かしっかり見分けたいなら
今回は、アクアマリンの本物・偽物の見分け方について解説しました。
美しいだけでなく手の届きやすいアクアマリンは、その人気にあやかって偽物も多く出回っているのが現状。価格差では見分けられないケースも多いので、気になる方は専門業者に相談しましょう。「セーフリー」では、アクアマリンなどの人気ジュエリー買取店を多数掲載しています。
お手持ちのアクアマリンの査定を依頼したい、誕生石に質の良いアクアマリンが欲しい、などの希望をかなえてくれる業者がすぐに見つかるはず。便利な絞り込み検索もできるので、ぜひ活用してみてください。
アクアマリンの本物・偽物の見分け方に関するよくある質問
-
Q. アクアマリンは色が濃い方が価値がありますか？
A.アクアマリンの最高峰であるサンタマリアカラーは、美しい濃いブルー。希少性が高く高い価値を誇ります。
一方で、淡く透き通るような薄いブルーがアクアマリンのイメージであるため、一般の市場では薄い色が多く取引されている傾向にあります。 -
Q. アクアマリンの買取相場はどのくらいですか？
A.アクアマリンは、大きさ、カラー、キズの入り方、産出国などで買取価格が変わります。色が濃く、インクルージョンが少ないSランクのアクアマリンは1.0カラットの相場は7,000円ほどでしょう。
なお、淡い色でも需要が多いため、希少性と連動せず高値で取引されています。 -
Q. 傷のないアクアマリンは価値が高いですか？
A.傷の少ない天然石であるアクアマリンは、傷が少ないと状態が良いと判断されるケースが多いとは言え、天然ならではの傷も本物の証拠。
まったくの無傷は偽物を疑われる恐れもあるので、しっかり真贋を確認しましょう。
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