2025.12.15 2025.12.24
本記事では、もみじ剪定の失敗例や対処法を詳しく解説します。
もみじを剪定したあと、
「切りすぎたかもしれない…」
「春になっても葉が出ないけど大丈夫?」
と不安になっていませんか?
もみじは繊細な樹木のため、剪定の仕方や時期を間違えると芽吹きが悪くなったり、樹形が崩れたりします。失敗したからといって、すぐに枯れるわけではありませんが、適した対処法が必要です。
よくある失敗例や症状、失敗してしまった場合の正しい対処法、そして今後失敗しないための剪定の基本まで、解説します。剪定後の不安を解消したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
もみじの剪定でよくある失敗例

まずは、もみじの剪定でよくある失敗例を紹介します。
剪定時期のミス
もみじ剪定で最も多い失敗は、時期の選択です。もみじの剪定は、葉が落ちて休眠に入る11月〜2月頃が最適とされています。
この時期なら樹液の流れが穏やかで、木へのダメージを最小限に抑えられますが、活動期である夏の剪定は基本的にNGです。夏場は樹勢が強く、太い枝を切ると切り口から大量の樹液が漏れ出したり、直射日光が内側の枝に当たりすぎて「日焼け」を起こしたりして、木を弱らせる原因になります。
夏に手入れをする場合は風通しを良くする程度の軽い枝抜きに留めましょう!
バッサリ切り過ぎている
大きくなりすぎたもみじを小さくしようとして、一度に太い枝を何本も切り落とす「強剪定」も失敗の典型例です。もみじは環境変化に弱く、バッサリ切りすぎると光合成に必要な葉が不足し、樹木のエネルギーバランスが崩れます。
その結果、失った葉を補おうとして「徒長枝(とちょうし)」と呼ばれる勢いの強すぎる枝が乱立し、本来の美しい樹形が台無しになることも珍しくありません。
剪定箇所を間違えている
「枝の途中でぶつ切りにする」といった行為は、もみじの美観と健康を損なう大きな間違いです。もみじは節の部分に芽があるため、節を無視して中途半端な位置で切ると、切り口から枯れ込みが進んだり、不自然な方向に枝が伸び出したりします。
また、残された切り口が見栄えを悪くするだけでなく、癒合が遅れて病原菌が侵入しやすくなるリスクも高まります。
必要以上に剪定しない・放置しすぎる
「失敗が怖くて切れない」と、放置しすぎるのも問題です。もみじは成長が早いため、放置すると枝が密に重なり、内側の風通しや日当たりが悪くなります。
また、枝が混み合うと樹形が乱れ、もみじ本来の繊細なシルエットが失われる点にも注意が必要です。毎年少しずつ形を整えるなど、定期的な手入れを続けましょう。
もみじの剪定で失敗するとどうなる?起こりやすい症状

続いて、剪定を失敗した時に起こりやすい症状を紹介します。
暴れ現象
「暴れ現象」とは、強い剪定を受けた反動で木が命を守ろうとして異常に勢いの強い枝(徒長枝)を次々と出す状態を指します。
この枝は上に向かって一直線に伸び、もみじ特有のしなやかな枝ぶりとはかけ離れた無骨な姿になってしまうのが特徴です。一度暴れ出すと樹形のコントロールが難しくなり、さらにそれを切るとまた暴れるという悪循環に陥りやすくなります。
枯れやすくなる
不適切な時期や方法での剪定は、ダイレクトに枯死のリスクを高めます。特にもみじは、太い枝を切り落とした際に切り口をそのままにしておくと水分が失われたり、雑菌が入り込んで木全体が腐敗したりするため、注意が必要です。
また、休眠期以外に強く切りすぎると、翌年の芽吹きに必要な貯蔵エネルギーを失い、そのまま春になっても芽が出ずに枯れてしまう「樹勢衰退」を招くこともあります。
葉の付きが悪くなる
剪定後に「春になっても葉がまばら」「葉の大きさがバラバラ」といった症状が出るのも、失敗のサインです。剪定によって成長バランスが崩れ、栄養が特定の枝に偏ったり、全体に行き渡らなくなったりしている際に起こります。
特に花芽や葉芽のつくサイクルを無視して切り詰めると、翌シーズンのボリュームが極端に減ります。美しい紅葉を楽しむためには、適切な密度で葉を付けるための「残す枝」の選定が不可欠です。
見栄えが悪くなる
もみじの魅力は、横にふんわり広がる繊細な樹形にあります。しかし、ぶつ切りや強剪定を行うと切り口が目立つだけでなく、枝のラインがカクカクとした不自然な形状になってしまうので、注意が必要です。
特に「外側の枝だけを揃えて切る」ような刈り込み風の剪定を行うと趣が失われ、ただの茂みのようになってしまいます。一度損なわれた骨格を元に戻すには、新しい枝が伸びて自然な曲線を作るまで数年以上の月日が必要です。
もみじ剪定で失敗した場合の正しい対処法

もし失敗してしまったら、以下の方法を試しましょう。
暴れ現象を鎮める場合
暴れ現象が起きてしまった場合は、慌ててすべてを切り取らないことが大切です。再び強く切り詰めると、木はさらに反発して強い枝を出してしまいます。
対処法としては、勢いの強い枝を根元から数本間引く「透かし」を行い、残す枝は無理に短くせずに長めに残して様子を見ることです。木のエネルギーを分散させることで、徐々に成長を落ち着かせていきます。
切り過ぎた・見栄えが悪くなった場合
見栄えが悪い場合は、少し剪定を休んで枝を伸ばすことに専念しましょう。もみじの回復力を信じて、新しい枝が伸びてくるのを待ちます。
ただし、全く放置するのではなく、伸びてきた枝の中から「将来的にメインの枝になりそうなもの」を選定し、それ以外の弱々しい枝や混み合った枝だけを軽く整理することが大切です。
枯れている・芽が出ない場合
春になっても芽が出ない、あるいは特定の枝だけが枯れている場合は、まずその枝が本当に死んでいるかを確認しましょう。枝の先を少し折ってみて、断面が茶色くカサカサであれば枯れています。
対処法としては、枯れた部分を健康な組織が見える位置まで切り戻し、それ以上の腐敗が進まないようにします。木全体が弱っている場合は、根の周辺を軽く掘り起こして通気性を改善したり、活力剤を与えたりして樹勢の回復を図ってください。
肥料の与えすぎは逆効果になることがあるので注意!
虫の発生・病気の場合
剪定ミスによって風通しが悪くなったり、切り口から菌が入ったりして病害虫が発生した場合は、早急な防除が必要です。感染した葉や枝を取り除き、適切な薬剤を散布します。
虫が幹に入り込んだ場合は、穴に薬剤を注入して駆除しないと木全体が枯れる恐れがあります。また、剪定後の切り口がじくじくしている場合は、癒合剤を塗り直して乾燥と雑菌の侵入を防いでください。
もみじの剪定で失敗しないための基本ルール

もみじの剪定で失敗しないためには、以下で紹介する基本ルールを押さえましょう。
もみじの剪定に適した時期・回数を守る

もみじ剪定の「黄金期」は、落葉後の11月中旬から2月下旬までの冬季です。この時期は木が眠っているため、太い枝を切ってもダメージが少なく、春以降の健康な芽吹きを妨げません。
反対に、芽吹きの春から夏にかけては樹液が活発に流れているため、大きなカットは避けるべきです。基本は年に1〜2回で、冬の主剪定で全体の形を整え、夏に伸びすぎた枝や混み合った部分を軽く整える「軽剪定」を行いましょう。
基本は透かし剪定で整える
もみじ剪定の基本テクニックは、「透かし剪定」です。これは全体のシルエットを崩さずに、不要な枝を付け根から間引いていく手法を指します。カットすべき枝は、以下のようなものです。
- 内側に向かって伸びる「逆さ枝」
- 他の枝と交差する「交差枝」
- 根元から勢いよく出る「ひこばえ」
この「忌み枝」を取り除くことで、木の内側に光と風が届くようになり、病害虫の予防にもつながります。外側を丸く刈り込むのではなく、枝の重なりをほどいてあげるイメージで作業しましょう。
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枝の途中で切らない
もみじの枝を切る際は、必ず「枝の分かれ目」や「芽のすぐ上」を意識してください。枝の途中で適当にぶつ切りをすると、そこから不自然な芽が吹き出したり、切り口から先が枯れ込んだりします。
不要な枝は必ず元の枝との付け根ギリギリで切り落とすか、長さを詰めたい場合は将来伸ばしたい方向を向いている芽の数ミリ上で斜めにカットしましょう。
一度に強く切り過ぎない
一度の剪定で切る量は、全体の葉の量の20〜30%程度に留めるのが安全です。特に古い木や弱っている木の場合、大幅なカットは命取りになります。
もし木が大きくなりすぎて小さくしたい場合でも、1年で一気にやろうとせず、3年ほどかけて徐々に追い込んでいく「段階的剪定」を計画しましょう。
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切った後のケア・管理を徹底する
剪定が終わった後のアフターケアも、失敗を防ぐ重要な工程です。直径2cm以上の太い枝を切った際は、必ず「癒合剤(ゆごうざい)」を塗りましょう。
癒合剤は傷口を保護し、乾燥や雑菌の侵入を防ぐ絆創膏のような役割を果たします。剪定後は木が体力を消耗しているため、乾燥が続くようなら適切に水やりを行い、春の芽吹き前には寒肥として有機質肥料を与えるのもおすすめです。
もみじ剪定の失敗が不安なら業者依頼の選択肢も

もし、もみじ剪定の失敗に不安があるのなら業者への依頼もおすすめです。ここでは、業者に依頼するメリットと剪定費用の相場を紹介します。
業者に依頼するメリット
業者にもみじの剪定を依頼するメリットは、以下の通りです。
- 美しい仕上がりにしてくれる
- 殺菌・消毒も依頼できる
- 剪定後のケアも相談できる
業者に依頼すれば、プロの技でもみじ本来の自然な樹形を再現してくれます。剪定に加えて、殺菌・消毒も依頼できるため、適切な薬剤散布や癒合処置などで病害虫対策ができるのもメリットです。
また、木の健康状態を診断し、今後の管理のアドバイスをもらうこともできます。
もみじ剪定の費用相場

もみじの剪定費用は、一般的に「木の高さ」によって決まります。
| 内容 | 費用相場(1本あたり) |
|---|---|
| ゴミ回収費用 | 2,000〜5,000円程度 |
| 殺菌・消毒 | 2,000〜3,000円程度 |
また、オプション費用の有無などによっても見積もり額が異なるので、まずは複数の業者に相談してみるのがおすすめです。
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もみじ剪定で失敗する前にプロに相談!実績豊富な業者を比較
今回は、もみじ剪定で失敗した場合の対処法や費用相場を紹介しました。
もみじの剪定は難易度が高く、無理に自分で行おうとすると失敗してしまいがちです。「これ以上失敗したくない」「自分で剪定するのは不安」という場合は、無理をせず専門業者に相談するのも一つの選択です。
もみじの状態にあわせて正しく剪定でき、美しい樹形を保てます。セーフリーで複数の業者をチェックしながら、自分の希望に合うところを探してみましょう。
\プロなら納得の仕上がりに!/
- もみじを切り過ぎて失敗した
- 美しい見た目に修正して欲しい
- 自分だと上手く対応できない

もみじ剪定に失敗しないためには
プロの業者への相談がおすすめ!
実績豊富な業者を比較検討しよう
もみじ剪定の失敗に関するよくある質問
-
Q. もみじ剪定の失敗例にはどんなものがありますか?
A.もみじ剪定の失敗例としては、時期のミスや切り過ぎなどが挙げられます。
-
Q. もみじ剪定で失敗すると枯れますか?
A.すぐに枯れるわけではありませんが、適切な対処を行う必要があります。
-
Q. もみじ剪定で失敗した後はどうすれば良いですか?
A.失敗をしても焦らずに、正しい対処を行いましょう。不安があるときは、プロの業者への依頼もおすすめです。
























