2024.12.06 2024.12.06
この記事では、庭木の剪定時期について徹底解説していきます。
庭木は、定期的に剪定しないとどんどん伸び、手が付けられなくなってしまいうケースがあります。ただし、庭木の種類によって剪定に適した時期が異なるため、あらかじめお手入れにベストな時期を知っておかなければなりません。
ここでは、庭木の剪定時期を種類別に一覧でご紹介します。記事の後半では、剪定で覚えておくべきポイントについても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
庭木の剪定時期は冬と夏!
さまざまな種類がある庭木ですが、剪定時期は大まかに冬と夏です。まずは、それぞれの時期別に、剪定理由などを見てみましょう。
- 冬季の剪定
- 夏季の剪定
- 剪定を避けるべき時期とは?
庭木剪定の基礎知識となるため、ぜひおさらいしておきましょう。
冬季の剪定
冬季は、主に10~2月頃に剪定します。気温が下がる冬は休眠期に入る庭木が多く、剪定によるダメージを最低限に抑えられるのがポイントです。そのため、樹形や樹高を変えたりする大幅な剪定は冬季に実施します。
冬季の剪定では、不要な枝や葉を落とすのが基本です。必要な枝や葉のみ残すことで、春以降に生長するエネルギーを蓄えやすくします。
夏季の剪定
夏季は、冬季よりも軽めに剪定します。伸びすぎた枝や葉を切り、全体的な樹形を整える剪定です。4~6月頃に実施するのが一般的で、混み合った枝や不要な枝を切ることにより日当たりや風通しを良くする効果もあります。
夏は庭木がどんどん生長していく時期なので、大幅な剪定をすると枯れる危険があります。必要最低限の、軽い剪定に留めましょう。
剪定を避けるべき時期とは?
庭木は、全般的に真夏の剪定を避けましょう。真夏は庭木がどんどん生長するため、エネルギー消費量が多い時期。そんな時期に剪定すると、ダメージ部分を修復するエネルギーが捻出できず、庭木そのものがダメージを追ってしまいます。
また、切った分だけ生長しようとするため、剪定した分エネルギーが消費されてしまい、庭木全体が弱ってしまうので注意しましょう。
庭木の剪定時期は種類で異なる?【常緑・落葉】
庭木の剪定時期は大まかに冬と夏ですが、常緑種や落葉種などの種類によって、少しずつベストがお手入れ時期が異なります。
※庭木の各リンクから、庭木別のお手入れ解説記事に飛べます。
種類 | 主な樹木 | 時期目安 |
---|---|---|
常緑針葉樹 | 松、スギ、槇(まき)、コニファー、モミの木、ヒノキ、ゴールドクレスト | 9~10月、3~4月 |
常緑広葉樹 | サザンカ、キンモクセイ、ツバキ、シマトネリコ、オリーブ、カシ、アオキ、ソヨゴ、サツキ、アベリア | 8~10月、3月下旬~4月中旬か5月下旬~6月 |
落葉広葉樹 | ハナミズキ、ヤマボウシ、アオダモ、ジューンベリー、モミジ、ライラック、ハクモクレン、アジサイ | 12~2月、3・6・9・10月 |
それぞれの種類について、詳しく見てみましょう。
常緑針葉樹
常緑針葉樹は、寒さに強い種類。まっすぐ伸び得る幹と針のような細長い葉が特徴で、1年中葉を落とさない樹木です。
上記に代表される常緑針葉樹は、新芽が芽吹く前の3~4月に剪定すると枝や葉がバランス良く育ちます。また、9~10月に軽く剪定しておくと、枯れ枝が落ちなくなるメリットがあります。
常緑広葉樹
年中緑が生い茂り紅葉せず、葉が幅広く平べったいのが特徴の常緑広葉樹は、寒さに弱いため、暖かい時期の剪定がベストです。
下記が、代表的な常緑広葉樹です。
そのため、強めの剪定をするなら、新芽が出てくる前の3月下旬~4月中旬か、ある程度新芽が出た後の5月下旬~6月にしましょう。8~10月は、軽めの剪定に留めます。
落葉広葉樹
落葉広葉樹は、冬前にすべての葉が落ち、その後休眠期に入ります。そのため、すべての葉が落ちて枝の状態を目視しやすくなる12~2月に剪定するのが基本です。
上記をはじめとする落葉広葉樹は、3・6・9・10月にも剪定は可能です。ただし、夏は生長が活発なので軽めに剪定しましょう。
ちなみに、4・5・7・8月は生長が著しい時期なので、剪定すると樹液が流れ出てきてしまいます。庭木そのものにも大きなダメージが加わるため、4・5・7・8月の剪定は避けましょう。
庭木の剪定時期【生垣・花木・果樹編】
生垣や花木、果樹の場合も見てみましょう。
種類 | 主な樹木 | 時期目安 |
---|---|---|
生垣の植木 | レッドロビン、カナメモチ、サザンカ | 6~7月、9~11月(常緑広葉樹) |
花を楽しむ木 | アジサイ、キンモクセイ、桜 | 花が咲き終わった後(例外あり) |
果樹を収穫する木 | みかん、ぶどう、柿、ブルーベリー、りんご | 冬が基本 |
※庭木の各リンクから、庭木別のお手入れ解説記事に飛べます。
適切な時期にお手入れできるよう、種類ごとにチェックしていきましょう。
生垣の植木
生垣は、敷地を区画する以外に、住居スペースを外側から見えにくくして防犯効果を高める目的で使われるケースが多いです。さまざまな樹木が使われますが、一般的には年中葉が生い茂る常緑広葉樹が使われます。
上記をはじめとする常緑広葉樹は、6~7月、9~11月の年に2回剪定すると良いでしょう。常緑針葉樹の場合は暖かくなる春~初夏、落葉広葉樹なら9月~11月の剪定がオススメです。
さらに詳しく知りたい方はこちら
生垣の剪定時期とお手入れ方法パーフェクトガイド【必須アイテムや美しく仕上がるコツも】
2024.09.06 2024.12.05
花を楽しむ木
美しい花を付ける花木の場合、剪定するのは花が咲き終わった後です。そのため、花木それぞれで剪定時期が異なります。また、桜のように花が咲き終わった後以外の時期が剪定に適している種類もあります。
種類 | 剪定時期 |
---|---|
アジサイ | 7月 |
キンモクセイ | 11~12月 |
桜 | 11~12月 |
花木は、花芽を落とさないよう時期を見極めて剪定しなければなりません。
果樹を収穫する木
美味しい果樹が魅力の樹木は、冬の剪定が基本です。ただし、種類によって具体的な剪定時期は異なります。
種類 | 剪定時期 |
---|---|
みかん | 2~3月 |
ぶどう | 1~2月 |
柿 | 12~2月 |
ブルーベリー | 12~2月 |
りんご | 1月 |
果樹には、たくさん果実が採れる「なり年」とそうでない年があります。たとえばみかんの場合、なり年には弱めに、なり年でない年は強めに剪定すると効果的です。
庭木の剪定時期を間違えるとどうなる?【失敗例と対処法】
適した時期に剪定しないと、下記のような失敗が起こります。
- 樹形が乱れる
- 枝が弱ったり枯れたりする
- 樹木そのものが弱ったり枯れたりする
- 花や実が付かなくなる
間違った時期に剪定してしまうと、不要な枝がどんどん伸びてしまったりなかなか伸びてこなかったりして、樹形が乱れる場合があります。
また、剪定が樹木に大きなダメージとなり、枝や樹木そのものが弱ったり枯れたりするケースもあるので注意しましょう。花木や果樹の場合は、花や実が付かなくなるケースもあります。
もし間違った時期に剪定してしまった場合は、正しい対処をしなければなりません。樹形が乱れてしまった場合は、正しい時期に整えます。枝が弱ったり枯れたりした場合は、その部分だけ切っておくと安心です。
樹木そのものが弱ったり枯れたりした場合や、花や実が付かなくなった場合は、一度専門の業者に見てもらうと良いでしょう。
庭木の剪定時期に向けて揃えておきたいアイテムとは?
剪定に向けて、揃えておきたいアイテムがいくつかあります。
- 剪定用手袋
- 剪定バサミ
- 庭木バサミ
- 剪定ノコギリ
- 刈り込みバサミ
- 高枝切りバサミ
- 剪定バリカン
- 脚立
- 癒合剤
樹木の種類によって必要なアイテムは異なるため、上記の中から必要なものを選んで用意しましょう。たとえば、刈り込みバサミや高枝切りバサミ、剪定バリカンは、必要に応じて用意するアイテムです。
また、剪定バサミなどは使いやすいものを選ぶのが大切です。剪定時のダメージ軽減のためにも、癒合剤を用意しておくのも忘れないでおきましょう。
庭木の剪定時期前に「基本のお手入れ」も押さえておこう!
適切な時期になったら、庭木を正しい方法で剪定します。主な剪定方法を、ここでご紹介します。
- 透かし剪定
- 整姿剪定
- 刈り込み剪定
- 切り戻し剪定
- 切り詰め剪定
- 花がら摘み
基本のお手入れとして、それぞれ見てみましょう。
透かし剪定
透かし剪定は、不要な枝を間引く方法です。枝の数を減らすと、全体的に日当たりや風通しが良くなり、生長を促したり害虫を予防したりする効果があります。冬季も夏季も、透かし剪定は基本のお手入れです。
整姿剪定
整姿剪定とは、樹形を整える剪定のこと。整姿剪定は軽めの剪定で、自然に整えるのが目的です。庭木がバランス良く生長するのをサポートするためのお手入れとなります。
刈り込み剪定
刈り込み剪定も樹形を整えるお手入れですが、刈り込みバサミやバリカンなどを使い全体的な外観を整えるのが特徴です。整姿剪定とは違い、強めの剪定なので冬季が基本ですが、庭木それぞれでベストな時期があるので必ず調べておきましょう。
切り戻し剪定
庭木の大きさを抑えたい場合のお手入れが、切り戻し剪定です。伸びてきた枝を、2分の1~3分の1ほど切って、樹高を低くします。
切り戻し剪定は、庭木に大きなダメージを与えるお手入れです。冬季など、なるべくダメージを受けにくい時期を選んで実行しましょう。
切り詰め剪定
自然な樹形でコンパクトにする際は、切り詰め剪定を実施します。伸びすぎた枝を剪定していく強めの剪定なので、冬季に行うと良いでしょう。切り詰め剪定では、外芽の少し上を斜めに切るのが特徴です。
花がら摘み
花が咲き終わったら、花がら摘みをしましょう。咲き終わった花や枯れてしまった花を摘む作業です。剪定はハサミを使っても良いですが、手で摘む場合もあります。
花がら摘みをすると、庭木全体が美しくなるだけでなく、害虫や病気の発生を予防しやすくなります。
庭木の剪定時期になったらやるべき作業のコツ【5つのポイント】
庭木の剪定作業では、下記5つのポイントを押さえておきましょう。
- 切るべき「忌み枝(いみえだ)」を見極める
- 枝の太さに合わせて切り方を変える
- 枝が硬い場合はハサミをまわしながら剪定する
- 外芽は残す
- 太めの枝を切ったら癒合剤で保護する
剪定を成功させるために、それぞれの内容もご紹介します。
1.切るべき「忌み枝(いみえだ)」を見極める
庭木のお手入れでは、基本的に忌み枝(いみえだ)と呼ばれる不要な枝を剪定します。
- 地面に対して垂直に伸びる「立ち枝」
- 地面に向かって下に伸びる「下り枝」
- 幹や下方向に向かって伸びる「逆さ枝」
- ほかの枝と同じ高さや太さ、方向に伸びた「平行枝」
- 勢い良く伸びすぎている「徒長枝」
- 絡み合っている「絡み枝」
- 一ヶ所から複数本伸びている「車枝」
- 他の枝や幹を交差する「交差枝」
- 幹から上に直接伸びる小枝である「胴吹き枝」
- 幹と交差している太めの「切腹枝」
- 幹近くで伸びる「ふところ枝」
- 幹の根元や地中から伸びてくる小さな枝である「ひこばえ」
これらをしっかり見極めるのが大切です。
2.枝の太さに合わせて切り方を変える
枝は、太さによって最適な切り方が違います。一般的に、枝は垂直に剪定しますが、硬い枝の場合は少し斜めに切り込みを入れると切りやすくなります。
さらに、太くて切りにくい枝は、一度で切ろうとせず、何回かに分けて切ると良いでしょう。
3.枝が硬い場合はハサミをまわしながら剪定する
硬くて切りにくい枝は、ハサミをまわして使うと効果的です。ハサミの奥まで枝を入れ、ハサミの持ち手を瞬発的に下げてまわします。ハサミをまわしながら使うことで、庭木へのダメージを軽減できます。
4.外芽は残す
外側向きに付く外芽は、残すように剪定します。外芽は幹へ向いている内芽と対になっていますが、外芽だけを残すと枝同士が絡まりにくくなります。
また、自然で美しい樹形に生長しやすくなるのもメリットです。
5.太めの枝を切ったら癒合剤(ゆごうざい)で保護する
太めの枝を切ったら、癒合剤で切り口を保護します。切り口から、雨水や菌が侵入するのを防ぐためです。また、癒合剤を塗ることで、庭木の水分や養分が流れ出るのも防げます。
庭木の剪定時期はまだ先?【業者相談のタイミングと閑散期の相場】
最後に、庭木の剪定をプロの業者へ依頼した場合についてご紹介します。
- 業者へ依頼するメリット
- 業者依頼する場合の費用相場
剪定時期がまだ先だという場合についても、対処方法を解説するのでお役立てください。
業者へ依頼するメリット
プロの業者へ依頼すると、さまざまなメリットが得られます。
- 庭木になるべくダメージを与えずに剪定できる
- 美しい樹形に仕上がる
- 花付きや実付きが落ちない
- 樹高が高い庭木も安全に剪定できる
ただし、庭木を剪定したいと思っても、適切な時期がまだ先であるケースも少なくありません。そのような場合や気になることがある場合は、まず相談してみるのがオススメです。
業者に相談すると、今剪定しても問題ないのかなど、剪定時期の見極めについてもアドバイスがもらえる場合があるため、まずは問い合わせてみましょう。
業者依頼する場合の費用相場
プロの業者に依頼した場合にかかる費用は、下記が相場です。
庭木 | ・3m未満:2,500~5,000円 ・3~5m:5,000~10,000円 ・5~7m:10,000~25,000円 |
---|---|
生垣(2m未満) | 1m(幅)ごとに1,500~4,000円 |
植え込み(高さ1m未満) | 1m²ごとに500~1,000円 |
このような単価制のほか、日当制で請け負う業者もあります。日当制では、職人1人あたりの料金で計算されます。
- 1時間あたり:2,500~3,000円
- 1日あたり:15,000~30,000円
どちらの場合でも、閑散期になると10%OFFになるなど、料金が安くなるケースがあります。そのため、気になることがあるなら、剪定時期を問わず、まずは相談してみるのがオススメです。
さらに詳しく知りたい方はこちら
庭木剪定の料金相場は?造園業者・植木屋さんへの依頼費用と安く抑えるコツ
2024.09.06 2024.12.05
庭木は剪定時期を見極めるのが重要!迷ったらプロに相談を!
冬季と夏季が基本ですが、庭木は種類ごとに適した時期に剪定しなければなりません。時期を間違えると枯れてしまう場合もあるため、自宅の庭木の種類に合わせて適切にお手入れしましょう。
お手入れの手間を減らしたい場合や、庭木が大きくなりすぎてお手入れのリスクが大きい場合などは、業者の利用も検討してみるのがオススメです。
セーフリーは、庭木の剪定を依頼できる業者を多数掲載しています。まずは自宅近くの業者を検索し、見積もりを取ってみましょう。
庭木の剪定時期は何月?樹種別のベストタイミング一覧【シーズン準備や作業のコツも】のよくある質問
-
Q. 庭木の剪定時期はいつ頃?
A.庭木の剪定時期は、10~2月の冬季と、4~6月の夏季が一般的です。
-
Q. ヤマボウシの剪定時期は?
A.ヤマボウシの剪定時期は、12~2月がベストです。
-
Q. モミジの剪定時期はいつ?
A.モミジの剪定時期は11~2月がベストです。
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