2025.06.30 2025.06.30
この記事では、賃貸物件で発生したカビへの具体的な対処法や再発防止策、掃除道具の選び方などを紹介します。
物件の入居時や退去時に「部屋がカビだらけ…」という状態に気づいたら、放置せずすぐに行動するのが重要です。カビは放っておくと、健康被害や修繕費トラブルにもつながりかねません。
記事の後半では、プロ業者に頼むべきかどうかの判断基準や、おおよその費用感も解説。住人にも大家さんにも役立つ情報満載なので、ぜひ参考にしてください。
目次
賃貸物件で入居時にカビ…まずやるべき対応は?
入居早々、部屋の一角にカビを見つけたとき、最初にやるべきは「掃除」ではありません。まずは記録と連絡、それから対応の交渉が重要です。以下の方法を参考にしてください。
カビの状態を写真で記録する
見つけた瞬間に掃除したくなるかもしれませんが、証拠の記録が最優先です。スマホで構いませんので、カビの範囲や状態を複数の角度から撮影しておきましょう。
- 壁・天井・エアコンなど部位別に撮影
- 引きの写真とアップ写真の両方を残す
- 撮影日もメモしておく
この記録が、のちの修繕費の負担交渉や管理会社とのやりとりでの根拠になります。
管理会社や大家にすぐ連絡する
写真が撮れたら、早めに管理会社または大家さんに連絡しましょう。連絡手段は、できればメールやLINEなど記録が残る形式がおすすめです。
トラブルになりそうなときは、やりとりを記録として残すのが重要です。
契約書・重要事項説明書で責任範囲を確認する
賃貸契約には「原状回復の範囲」や「設備の不具合に関する対応」が明記されていることがほとんどです。以下のような点を確認しておきましょう。
- カビ除去は借主負担か貸主負担か
- 設備の故障(エアコンなど)の責任区分
- 特約事項の有無(例:入居後○日以内の申告義務)
入居時のカビであれば、借主の責任ではない可能性も十分あります。あいまいな場合は、消費者センターなどへの相談も視野に入れましょう。
修繕や防カビ対応について交渉・相談する
管理会社や大家さんと連絡がついたら、具体的な対応を相談しましょう。対応内容としては、たとえば以下のようなものが考えられます。
- エアコンの分解洗浄を業者に依頼してもらえるか
- カビのひどい壁紙を貼り替える対応は可能か
- 一時的な防カビ処置や除湿アイテムの導入提案
ここで大切なのは、一方的に請求するのではなく、「一緒に解決策を考える」スタンス。誠実に交渉すれば、費用の一部を大家側で負担してくれるケースもあります。
以下の記事では、賃貸で壁紙のカビがひどい場合や、エアコンがカビだらけな場合の対処法について詳しくまとめています。気になる方はぜひあわせてご覧ください。
さらに詳しく知りたい方はこちら
賃貸で壁紙のカビがひどい!入居時の交渉は?賃貸中や退去時の対処法や予防も解説
2024.09.22 2024.12.05
さらに詳しく知りたい方はこちら
賃貸のエアコンがカビだらけ!!費用負担やトラブルにならない対処法について徹底解説
2025.04.06 2025.04.06
カビだらけの部屋を掃除する手順【賃貸の入居・退去時に】
入居時・退去時に部屋のカビに気づいた場合、まずはカビの拡大を防ぐための応急処置が必要です。ここでは、部屋にカビが広がってしまったときの基本的な掃除手順を、4ステップで紹介します。
- 必要な道具を準備する
- 塩素系漂白剤でやさしく拭き取る
- 除湿して仕上げる
- ビフォーアフターを記録する
以下、それぞれのポイントを紹介します。
ステップ1:必要な道具を準備する
カビ掃除を始める前に、道具と環境を整えておくのが重要です。特に塩素系漂白剤を使う場合は、換気と保護具の着用が必須。ゴム手袋・マスク・ゴーグルを身につけ、窓を開けて空気の通り道を確保しましょう。
使用する道具や洗剤の詳細については、後程詳しく紹介しています。
ステップ2:塩素系漂白剤でやさしく拭き取る
カビ部分に漂白剤をスプレーし、キッチンペーパーで覆ってからラップで密閉すると、浸透力がアップします。数時間放置したあと、湿らせた雑巾で優しく拭き取りましょう。ポイントは、こすりすぎないこと。クロスや壁材を傷めると修繕費につながるリスクがあります。
酸性洗剤と塩素系の併用は絶対にNGです。有毒ガスが発生する恐れがあります。
ステップ3:除湿して仕上げる
掃除後は、カビが再発しないようにしっかり除湿します。晴れていれば窓を開け、扇風機や除湿機を使って湿気を飛ばしましょう。
冷房の「ドライモード」も有効です。カビは湿気がある場所で再発しやすいため、掃除後の乾燥処理までが一連の作業だと考えてください。
ステップ4:ビフォーアフターを記録する
賃貸物件では、掃除の前後を写真で記録するのがとても重要です。スマホでOKなので、掃除前・掃除後を同じアングルで撮影しておくと、比較しやすくてベスト。
以下の記事では、水まわり・エアコン・玄関・寝具など箇所別のカビ対策方法を紹介しています。
さらに詳しく知りたい方はこちら
カビ対策の完全ガイド!水まわり・エアコン・玄関・寝具など箇所別の対策方法を解説
2025.02.28 2025.02.28
カビだらけの部屋掃除!賃貸で使えるアイテム・おすすめ洗剤
カビ掃除は道具選びがカギです。とくに賃貸物件では「傷つけない」「強すぎない」「ニオイが残らない」という3つの視点が大切。ここでは、カビだらけの部屋で実際に使えるおすすめアイテムと洗剤を紹介します。
掃除道具一覧
- ゴム手袋
- 歯ブラシ
- キッチンペーパー
- マスク
掃除の効率を上げるために、これらの道具を揃えておくと安心です。どれもドラッグストアや100円ショップで簡単に手に入ります。スプレーボトル、ラップ、雑巾、空き容器などもあるとさらに便利です。
洗剤一覧
- 中性洗剤
- 塩素系漂白剤
- 防カビスプレー
使用洗剤は、汚れの程度や掃除する素材に合わせて選びましょう。中性洗剤はマイルドで素材にやさしく、塩素系は強力ですが刺激やにおいが強いため、しっかり換気と保護具を使うのが前提です。
洗剤の選び方・注意点
賃貸物件でカビ掃除をする際は、効果だけでなく「素材への影響」や「退去時のトラブル回避」も意識しましょう。洗剤選びのポイントは以下のとおりです。
- クロスや床材を傷めない成分か?
- 色落ち・変色のリスクがないか?
- 洗剤同士を混ぜないこと!
- 子どもやペットがいる家庭は低刺激タイプを選ぶ
掃除後にトラブルを避けるためにも、使用前には取扱説明を確認し、誤使用しないように注意が必要です。
退去時に慌てない!カビだらけで放置した場合のリスクと判断基準
賃貸の退去時、「カビがひどいまま放置していた…」というケースでは、原状回復費用を請求される可能性があります。ただし、すべてが借主の責任になるわけではありません。ここでは、責任の所在を見極めるポイントと、退去前にやっておきたい判断の基準を解説します。
原因がどちらにあるかで費用負担が変わる
カビの発生原因によって、「大家負担になるのか、借主が修繕費を負担すべきなのか」が分かれます。ざっくり分けると、以下のような基準があります。
カビが構造・設備起因なら大家の責任
以下のようなケースでは、大家側に責任があると判断されることが多いです。
- 建物自体に断熱性・通気性の問題があった
- エアコン内部のカビが入居時からすでに発生していた
- 窓や壁からの雨漏りでカビが繁殖した
建物や設備に起因する問題であれば、借主が責任を負う必要は基本的にありません。特に「1階で日当たり・風通しが極端に悪い物件」や「もともとカビ臭があった」などのケースでは、入居時に申し出ていれば、責任を回避できる可能性が高くなります。
住人の生活習慣が原因なら自己負担も
一方で、以下のような生活習慣によってカビが広がった場合は、借主が一部または全額を負担する可能性があります。
- 換気をせず、湿気がこもりやすい状態が続いていた
- お風呂場やキッチンの掃除を怠っていた
- 結露を放置し、壁紙に黒カビが定着した
このような場合、「通常の使用に反する損耗=特別損耗」とみなされ、原状回復費用の対象になることも。カビの程度によっては、壁紙の張り替え費や専門クリーニング費として、数万円〜十数万円を請求されるケースもあります。
以下の記事では、マンションのカビ除去・対策を徹底解説しています。気になる方はぜひご覧ください。
さらに詳しく知りたい方はこちら
マンション1階がカビだらけになる原因からカビ除去・対策まで徹底解説
2025.05.25 2025.05.25
カビを予防するには?【賃貸でもできる日常対策】
掃除してもカビが何度も発生する…そんな悩みを減らすには、日常的な予防が一番の近道です。ここでは、賃貸でもできるカビ対策を紹介します。
換気と除湿の習慣化
カビは湿気と空気のよどみによって増えます。換気と除湿の習慣をつけるのが、最も確実な予防策です。とくに湿気がたまりやすい場所は以下の3つ。
- 浴室:入浴後はドアを開けて扇風機や換気扇で一気に乾かす
- 窓周り:結露を放置せず、朝はカーテンを開けて風を通す
- 家具の裏:壁から少し離して設置し、空気の通り道を確保する
エアコンの「送風モード」や除湿機の活用も有効。部屋の湿度を50〜60%以内に保つのが理想です。
さらに詳しく知りたい方はこちら
賃貸のエアコンがカビだらけ!!費用負担やトラブルにならない対処法について徹底解説
2025.04.06 2025.04.06
防カビグッズの活用法
市販の防カビアイテムをうまく使えば、手間をかけずにカビの再発を防げます。貼るだけ・置くだけ・吊るすだけのアイテムが多いので、賃貸でも使いやすいです。おすすめは以下のようなグッズです。
- 防カビスプレー
- 除湿剤(シリカゲル・炭タイプ)
- カビ防止シート
壁や天井に設置するタイプでなくても、湿気をコントロールするだけでカビの発生リスクは大きく下げられます。
月1メンテナンスでカビの再発を防ぐ
完璧に掃除しても、何もしなければ1ヶ月後にはまたカビが出てくることも。
- エアコンや換気扇のフィルター掃除
- 窓の結露拭き・レールまわりのカビチェック
- クローゼットの扉を開けて風を通す
- 防カビスプレーの再塗布
これらの“月イチ点検”をしておけば、退去時の負担やトラブルもかなり軽減できます。
賃貸の部屋がカビだらけ!業者に依頼すべき?ポイントとタイミング
カビを自分で掃除しても、ニオイが残る・またすぐ生える・取りきれない…そんなときは、早めにプロの力を借りる判断が必要です。ここでは、「どんな状況なら業者に頼むべきか」の目安とタイミングを具体的に紹介します。
自力で落とせない場合は早めに相談
以下のような状況なら、市販の洗剤や家庭用の道具では限界があります。
- 壁や天井に黒カビが広がっている
- 拭いてもニオイが残る
- エアコン内部や換気ダクトがカビ臭い
- 体調に影響が出始めている(咳・くしゃみ・肌荒れなど)
特に構造の奥や素材の内側に入り込んだカビは、自力で取り除くのが難しくなります。プロ業者なら、オゾン処理・分解洗浄・防カビ施工まで対応できるため、再発の防止にもつながります。
再発が続く・範囲が広いときはプロへ
一度きれいにしても、また同じ場所にカビが出る場合は、原因を特定する必要があります。たとえば、以下の状況ではプロ依頼がおすすめです。
- 外壁に面した部屋で結露が多い
- 換気がうまくいかない間取り
- 隣接する水まわり設備に問題がある
こういったケースでは、プロが現地を調査し、根本原因を突き止めて対処するのが最も確実です。
入居前・退去前のクリーニングにも使える
引っ越し前後のタイミングで、カビのない状態に整えておくのもおすすめです。特に退去時は、壁紙や設備のカビ汚れを放置しておくと、高額な請求につながることもあるため、費用対効果は十分あります。
さらに詳しく知りたい方はこちら
マンションのハウスクリーニングの費用相場は?安く抑えるコツや業者選びのポイントも紹介
2024.07.03 2025.02.25
カビ取り業者の費用相場&失敗しない依頼のポイント
「業者に頼みたいけど、いくらかかるの?」と迷う人も多いはず。ここではカビ取りの料金相場と、依頼前にチェックすべき3つのポイントを紹介します。
料金相場
カビ取り業者のおおまかな目安は以下のとおりです。
- 6畳の部屋全体:8,000〜20,000円前後
- キッチン・水まわり:10,000〜25,000円
- 天井や壁の広範囲:30,000円以上も
カビの根が深かったり、特殊洗浄が必要な場合はさらに高額になります。
さらに詳しく知りたい方はこちら
ハウスクリーニングでカビと臭いを徹底除去!費用相場やメリット・選び方のポイントも
2024.11.22 2024.12.05
見積もり無料か確認する
「見積もり無料」と書いてあっても、出張費・調査費・キャンセル料が別途かかるケースがあります。申し込む前に、「本当に無料なのか?」「条件があるのか?」をしっかり確認しましょう。
使用薬剤・対応範囲・保証の有無を聞いておく
カビ取り業者を選ぶときは、料金だけでなくサービス内容の中身もしっかりチェックしましょう。特に確認しておきたいのは以下の3点です。
- 使用薬剤の種類と安全性(低刺激・無香料かどうか)
- 掃除対応範囲(壁だけ?天井も?エアコン内部は?)
- 作業後の保証の有無
これらを事前に聞いておけば、作業後のトラブルや後悔を防げます。
賃貸のカビだらけの部屋でお悩みならプロに相談を!
賃貸がカビだらけで困った場合の対処法や、プロに依頼する際のポイントなどをまとめました。「カビがひどくて退去時が不安」「誰に相談したらいいか分からない」…そんな方は、まず無料見積もりから始めましょう。
「セーフリー」なら、賃貸物件のカビ除去に対応した業者を地域・料金・口コミから比較できます。見積もり無料の業者も多数。
まずは気軽に相談してみましょう!
- 入居したら壁にカビが…
- 掃除してもカビが再発する…
- カビだらけで退去時の修繕費が心配
部屋がカビだらけの賃貸
放置は厳禁!
今すぐプロに依頼しよう
賃貸部屋がカビだらけに関するよくある質問
-
Q. 入居時から部屋にカビがあった場合、誰が費用を出すべき?
A.基本的には大家・管理会社の負担になるケースが多いです。構造や設備の不具合が原因と考えられるため、まずは証拠を残して連絡を。
-
Q. カビを放置して退去したらどうなる?
A.借主の生活習慣が原因と見なされると、原状回復費用を請求される可能性があります。壁紙や設備の交換が必要になると、高額になることも。
-
Q. カビ取り業者って本当に効果ある?
A.市販の洗剤で取れない奥深いカビにも対応でき、再発防止処理まで行ってくれます。自力で限界を感じたら、早めの相談がおすすめです。