遮熱塗料は効果なし?知っておくべきデメリットと断熱塗料との違い - セーフリー

遮熱塗料は効果なし?知っておくべきデメリットと断熱塗料との違い

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遮熱塗料は効果なし?知っておくべきデメリットと断熱塗料との違い

2025.08.03 2025.08.03

遮熱塗料の効果とデメリット、断熱塗料との違いを徹底解説します。

「遮熱塗料を塗ったのに涼しくない…」そんな後悔を防ぐためには、遮熱塗料の特性やデメリット、よくある誤解を把握していく必要があります。

この記事を読めば、遮熱塗料について誤解せずに適切な使用ができ、エアコンの使用頻度を減らして電気代を抑えることが可能です。

遮熱塗料の使用を検討中の方はぜひ参考にしてください。

遮熱塗料は本当に効果なし?よくある誤解と事実

遮熱塗料は本当に効果なし?よくある誤解と事実

遮熱塗料は本当に効果があるのでしょうか?よくある誤解と事実を解説していきます。

遮熱塗料の効果については捉え方に大きく差があり、中には「効果がない」と考える方もいらっしゃいます。ですがその多くは、遮熱塗料に対する誤解や施工条件の不一致による結果の場合も。

どのような誤解があり、なにが事実なのか、詳細を確認していきましょう。

遮熱塗料の基本的な仕組み

まず遮熱塗料の基本的な仕組みは、太陽光に含まれる近赤外線を効率よく反射し、屋根や外壁の表面温度上昇を抑えるというものです。

反射率の高い顔料を使用するため、通常の塗料よりも熱の吸収を大幅に減少させることができ、屋根表面の温度は10~20℃前後下がるケースもあります。

ですが、だからといって室内の温度まで大きく下がるとは限りません。室内温度には、断熱材や通気、換気効率などの要因も絡んでおり、表面温度の低下が居住空間にすぐに反映されるわけではないのです。

効果がない・意味がないと感じやすいケースと背景

遮熱塗料の効果性において捉え方は様々ですが、効果がない・意味がないと感じやすいケースと背景には、以下の状況や要因が関係しているかもしれません。

  • 建物の構造の問題
  • 断熱材の影響
  • 塗装面積が少なすぎる
  • 劣化した屋根への塗装
  • 高湿度地域では効果を感じにくい
  • SNSや口コミで拡散される一面的な情報の影響

初めに考えられるのは、建物の構造の問題です。建物の断熱性能が低く通気性が悪い場合、遮熱塗料だけでは効果を十分に発揮できません。また断熱が効きすぎていても遮熱効果は期待できません。

また遮熱塗料の施工面積が少なければ、家全体の熱環境には影響を与えにくいのが現実です。その他、屋根材が劣化していると塗料の密着性が落ちるため、遮熱塗料を塗っても効果を発揮できない場合も。

さらにSNSや口コミでは、「遮熱塗料を使ったのに涼しくない」という投稿が拡散されることがありますが、施工事例や建物の条件は記載されていないですし、それがどの程度事実かなのかどうかは判断しかねます。

その結果、否定的な意見だけが広まってしまうのです。

それに加え、誇大な広告表現によって必要以上の期待を持ってしまい、現実とのギャップに失望するケースもあります。塗料の特性や限界を理解せずに施工を決めてしまうことも、誤解の一因かもしれません。

遮熱塗料で期待した効果が得られなかった事例

遮熱塗料で期待した効果が得られなかった事例

遮熱塗料で期待した効果が得られなかった事例をご紹介します。

事例の概要はもちろんですが、想定される原因も記載していますので、同じように感じていらっしゃる方や遮熱塗料の使用を検討中の方は、ぜひご自身の状況と比較してみてください。

室温の変化が小さく体感できなかった例

〇概要
屋根に遮熱塗料を施工しましたが、結局室内の温度は1~2℃しか下がらず、体感的な変化を感じにくかったという事例です。

しかも夏場の2階でもエアコンの稼働頻度に変化がないため、光熱費の削減効果はなかったとの意見。

〇想定される原因
遮熱塗料は建材の表面温度低下には有効ですが、室内温度には断熱材の性能や通気性などが関係します。これらすべての条件が揃わなければ、正直塗装だけでは効果が実感できない可能性があります。

建物の条件によって効果が出にくかった例

〇概要
金属の屋根に遮熱塗料を施工したものの、内部に断熱材がなかったため、輻射熱がそのまま室内に届いてしまう結果に。また北向きで日照時間が短い屋根に施工したため、遮熱効果が発揮されませんでした。

〇想定される原因
遮熱塗料は直射日光による熱の反射に強みがあるため、日射の少ない屋根や断熱材のない建物では、期待したほどの効果が得られない可能性がありますのでご注意ください。

塗料の色や素材選びによる誤算

〇概要
美観観点からして濃色の塗料を選択しましたが、赤外線の反射性能が低下し、遮熱効果が薄れてしまったとのこと。また外壁用の遮熱塗料を誤って屋根に塗ったため、素材との相性が悪く施工不良が発生。

〇想定される原因
遮熱性能は反射率の高い色、特に白に近い色ほど効果を発揮します。濃色を選ぶと性能は下がる傾向にあり、下地との相性も悪いと効果の低下はもちろん、塗膜の劣化やはがれの原因にもなるでしょう。

事前に知っておくとよい遮熱塗料のデメリット

事前に知っておくとよい遮熱塗料のデメリット

事前に知っておくとよい遮熱塗料のデメリットについてご紹介します。

遮熱塗料の使用を考えているなら、まずはデメリットについてよく把握しておきましょう。以下のポイントを確認してください。

塗料価格が高くコスト面で不利になりやすい

遮熱塗料は特殊な反射顔料を使用しているため、そのぶん材料コストが高くなる傾向があります。

さらに、遮熱塗料の施工には専用の下塗り材や下地処理が求められることもあり、通常の塗装と比べて全体的な費用が高くなりやすいのが実情。予算が限られている場合は、ハードルが高いでしょう。

色や仕上がりの選択肢が限定される

遮熱効果を最大限発揮するためには、色の選択肢が限定的になります。どの色でもよいというわけではなく、赤外線をよく反射する白系や明るい色が推奨されるのです。

ですから、デザイン性を重視するユーザーにとっては、色の選択が制限される点が大きなデメリット。濃色を選ぶと美観は向上するかもしれませんが、反射率が落ちて性能が下がるため注意が必要です。

建物の構造や季節条件に効果が影響される

遮熱塗料の効果の振り幅は、「太陽光の赤外線をどれだけ反射できるか」に依存します。そのため、断熱材が既に入っている建物や、日射量の少ない地域では体感的な変化が小さい可能性も。

また高湿度地域では、空気中の蒸気熱の影響が大きくなるため、塗料の性能が実感しにくくなることもあります。建物の構造や季節などの条件が効果に大きく左右されるのは、デメリットの一つです。

遮熱塗料を使うメリット

遮熱塗料を使うメリット

遮熱塗料を使うメリットについてご紹介します。

デメリットがあることは十分承知の上でも、そのぶん多くのメリットがあれば、使用を決定する上で大きな判断材料の一つとなるでしょう。詳しく解説していきます。

室内の暑さを軽減できる

遮熱塗料の最大の利点は、日射による屋根表面の温度上昇を抑える点です。屋根表面の温度が10〜20℃下がれば、天井裏の熱気が軽減されて、室内温度も緩やかに抑えられる可能性があります。

これによって、特に夏場の時期の2階やロフトの暑さが緩和されることが期待できます。

省エネや電気代の節約につながる

省エネや電気代の節約につながるというメリットもあります。

屋根や外壁の表面温度が下がれば、室温の上昇も緩やかに抑えられるため、結果エアコンの稼働頻度が減るケースがあります。長期的に見ると光熱費の削減につながり、節電に貢献できるでしょう。

特に、夏場につけっぱなしの冷房を少し減らせるだけでも、電気代はかなり下がるはずです。

屋根材や外壁の劣化を抑える効果がある

遮熱塗料によって屋根表面の温度が抑えられると、熱による影響で膨張・収縮を繰り返す頻度が減り、建材の劣化スピードも緩やかになります。

また、紫外線の反射率が高い塗料を使えば、色あせや劣化の進行を抑制する効果も得られるため、外装材の寿命を延ばしたり、メンテナンス頻度を減らすサポートにもなるはずです。

遮熱塗料と断熱塗料の違い!選び方のポイント

遮熱塗料と断熱塗料の違い!選び方のポイント

遮熱塗料と断熱塗料の違い、選び方のポイントをご紹介します。

よく間違われやすい「遮熱塗料」と「断熱塗料」ですが、名前は似ていても機能は全く異なります。どのような違いがあるのか、詳しく見ていきましょう。

遮熱塗料と断熱塗料の基本的な違い

遮熱塗料と断熱塗料は、基本的に特徴も目的も異なります。

まず遮熱塗料は、日射の反射が主な働きで、熱を内部に「入れない」ことに特化した塗料です。特に日射が強い地域では、屋根施工によって表面温度を大幅に下げるため、夏場の暑さ対策に有効。

一方、断熱塗料は熱を内部に「伝えにくくする」ことに特化しており、その特性を生かして外部からの熱の侵入も内部からの暖気の放出も抑制し、室内外の温度の移動を防ぎます。

ですから、夏冬どちらの季節でも室内の温度を一定に保ちやすく、冷暖房費の節約にもつながります。以下の表で分かりやすく比較できますので、参考にしてください。

比較項目 遮熱塗料 断熱塗料
塗装の目的 日射熱(赤外線)を反射 熱の伝導・移動を抑える
作用 赤外線反射によって表面温度を下げる 空気層や特殊素材で熱伝導率を下げる
適した季節 夏の暑さ対策に最適 夏と冬どちらにも効果あり
主な施工箇所 屋根・日光の当たる部分 屋根・外壁など広範囲に対応可能

このように、遮熱塗料と断熱塗料では用途も効果も異なるため、目的や地域に合った塗料を選ぶことが重要です。

それぞれの塗料に最適なシチュエーション

遮熱塗料と断熱塗料、それぞれの塗料に最適なシチュエーションは以下の通りです。

〇遮熱塗料

  • 屋根中心、もしくは屋根のみの施工
  • 関東以西など日射が強い地域
  • 築年数が浅く、断熱材が入っている建物

〇断熱塗料

  • 外壁も屋根も同時に施工する場合
  • 東北や山間部など寒暖差の大きい地域
  • 断熱材が不十分な古い建物

誤解されがちな「遮熱&断熱ダブル効果」塗料の真相

近年出回っている「遮熱と断熱のダブル効果がある」と言われる塗料。もちろん、ダブル効果があれば一番よいのですが、実際には過度な期待を寄せたことで「思ったより効果がない」と感じるケースもあります。

ですが先ほども触れてきた通り、遮熱と断熱は全く異なる原理で機能し、しかも目的も異なります。現実問題、どちらの効果も一つの塗料で完全に両立させるのは技術的に難しいのです。

実際には、どちらの効果もというよりは「遮熱に優れた断熱塗料」もしくは「断熱性を備えた遮熱塗料」と表現した方が正確な性能かもしれません。

ですから大切なのは、目的や環境に応じた性能重視で塗料選びを行うことです。どんなに万能な塗料でも、適材適所でなければ無駄になることも少なくないという事実を覚えておきましょう。

遮熱塗料と断熱塗料はどちらを選ぶべきか?

では結果として、遮熱塗料と断熱塗料のどちらを選ぶべきなのでしょうか?以下のポイントを参考にして決定することをおすすめします。

①使用環境に応じて選ぶ

  • 遮熱塗料:夏の暑さ対策に特化しているため、日射の強い地域や屋根中心の施工向き
  • 断熱塗料:夏・冬どちらにも対応でき、寒暖差の激しい地域や外壁も含めた塗装に最適

② 建物や地域条件から判断

  • 遮熱塗料:関東以西・屋根中心施工・断熱材ありの建物
  • 断熱塗料:東北・山間部エリア・外壁も塗装・築年数の古い住宅

③ 費用・施工面から考慮

  • 遮熱塗料:比較的安価で手軽に始めやすい
  • 断熱塗料:コスト高めだが、節電効果により長期的なリターンが期待可能

遮熱塗料の特性や費用に関しては、以下の記事を参考にしてください。

さらに詳しく知りたい方はこちら

遮熱塗料で後悔しないために比較と判断が大切

遮熱塗料で後悔しないために比較と判断が大切
遮熱塗料の効果性、また知っておくべきデメリットや断熱塗料との違いをご紹介しました。

先述の通り、遮熱塗料には立派な特性や効果がありますが、充分な効果を感じるためには建物や施工条件に応じた判断が欠かせません。

メーカーやSNSなどの情報をすべて鵜呑みにせず、事前に建物診断や条件を考慮し、適材適所の塗料を選ぶことで失敗を回避できます。

とはいえ遮熱塗料の性能を最大限引き出すためには、信頼できる施工業者への依頼が不可欠。もし遮熱塗料についてのアドバイスが必要な場合は、優良塗装業者を探せる「セーフリー」がおすすめです。

セーフリーには、多数の外壁・屋根の塗装業者が掲載されており、その中から遮熱塗装の実績がある業者を比較検討して探すことが可能。

施工実績や口コミ、料金目安なども確認できるため、初めての方でも安心して比較できます。

近くの信頼できる業者を探したい方は、ぜひ「セーフリー」で比較して、後悔しない選択をしましょう。

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遮熱塗装に関するよくある質問

  • Q. 遮熱塗装の注意点は何ですか?

    A.

    遮熱塗装をする際に大切なのは、色選びです。遮熱塗料は色によって効果が大きく異なるため、好みの物だけを選べばよいというわけにはいきません。

    また遮熱塗料は色褪せしやすい傾向もあるため、定期的なメンテナンスも必要です。

  • Q. 遮熱塗料のツヤ調整はできるのですか?

    A.

    取り扱いのメーカー、もしくは塗料の種類によっては可能なものもあれば、不可の物もあります。ツヤありが多いですが、中には3分ツヤ、ツヤ消しタイプなどもあり、好みや景観などを考慮して決めることができます。

  • Q. 遮熱効果以外にどんなメリットがありますか?

    A.

    遮熱塗料は、被塗物の温度上昇も抑えるため、建築材の膨張や収縮を軽減し、劣化を遅らせる効果も期待できます。

    そのため、メンテナンスの頻度を減らすことができるなどのメリットは、実に嬉しいポイントです。

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