2024.08.19 2024.09.06
エアコンの取り付け工事は、できるだけ業者に依頼しましょう。自分での取り付けも可能ですが、ある程度の知識も必要になります。
この記事では、そんなエアコン設置を自分でやる場合の作業手順について解説します。失敗事例や注意点も紹介するので、自分で取り付けられるかどうかの判断基準としても、ぜひ参考にしてください。
目次
エアコンの取り付け工事は自分でも可能!
エアコン取り付け工事は、自分でも可能です。特定の条件が揃っていれば、専門的な技術がなくても安全に取り付けできます。
たとえば、すでに配管穴が空いていることや、室外機をベランダや地面に設置する場合、さらにコンセントの種類やエアコンの電圧が以前のものと同じであれば、2人以上で作業することで取り付けは十分可能です。
エアコンの取り付け工事を自分でやらない方がいいケース
エアコン取り付け工事を自分でやらないほうがいいケースとしては以下が挙げられます。
- コンセントの交換や電圧の変更が必要な場合
- 室内機と室外機の設置場所が遠い場合
- 壁の中に配管を埋め込む「隠蔽配管」を希望する場合
これらのケースは、専門的な技術が必要となります。それぞれについて解説します。
コンセントの交換や電圧の変更が必要な場合
エアコン取り付け時、コンセントの交換や電圧の変更が必要な場合は、プロに依頼しましょう。これらの作業には電気工事士の資格が必要で、無資格で行うと安全性が損なわれる可能性があります。
特に、プラグの変更や電圧の切り替えは高度な技術を要し、誤った作業が火災や感電のリスクを伴います。
さらに詳しく知りたい方はこちら
コンセント交換費用の相場は?値段を抑えるコツと料金表【取替え工事の流れも解説】
2024.06.10 2024.09.03
室内機と室外機の設置場所が遠い場合
室内機と室外機の設置場所が離れている場合も、自分で取り付けを行うのは避けるべきです。配管類の延長には、銅管やドレンホースの延長が必要ですが、特に電線の延長作業には電気工事士の資格が必要です。
電線の取り扱いを誤ると、感電や火災の原因になりかねません。
壁の中に配管を埋め込む「隠蔽配管」を希望する場合
エアコンの配管を壁の中に埋め込む「隠ぺい配管」を希望する場合は、DIYでは難しいでしょう。隠ぺい配管は、配管を目立たなくする美観上の利点がありますが、その施工は非常に複雑です。
配管の位置や長さを誤ると、後から修正するのが困難で、壁の破壊や再施工が必要になることもあります。隠ぺい配管には新築時や大規模なリフォームで行われることが一般的で、特殊な工具や技術が求められます。
エアコンの取り付け工事を自分でする際の事前準備
エアコン取り付け工事を自分でする際は、以下の準備を事前に進めておきましょう。
- エアコンの取り付け位置を確認する
- 室内機・室外機の重さを確認する
- エアコンの取り付けに必要な工具を準備する
安全にかつスムーズに取り付け工事を進めるためにも、こういった準備は怠らないようにします。それぞれの準備ついて解説します。
エアコンの取り付け位置を確認する
エアコンを自分で取り付ける際には、まず取り付け位置を確認することが重要です。適切な位置に設置することで、エアコンの性能を最大限に発揮できるだけでなく、安全性も確保できます。
たとえば、エアコン専用の配管穴があるか、適切な位置にコンセントが設置されているかを確認しましょう。これらが揃っていない場合、壁に穴を開けたりコンセントを設置する必要がありますが、これには専門技術が必要です。
室内機・室外機の重さを確認する
エアコンの取り付け作業では、室内機や室外機の重さを事前に確認しておきましょう。室内機は10~17kg程度、室外機は30~50kgほどの重さがあり、特に対応畳数が広い製品やお掃除機能付きのエアコンはさらに重くなる傾向があります。
作業中にこれらを持ち上げたり移動させる際、重さに慣れていないと製品を破損したり、作業者がケガをするリスクがあります。無理なく安全に持ち上げられるかを確認し、場合によっては補助者を用意するのがいいかもしれません。
エアコンの取り付けに必要な工具を準備する
エアコンの取り付けには、専用の工具が多数必要です。特に、自分で取り付けを行う場合、工具の選定が作業の成功を左右します。トルクレンチや電気ドリル、コアドリルなどは高価ですが、レンタルでコストを抑えつつ作業を進めることができます。
エアコンの取り付け工事を自分でする方法・手順
エアコンの取り付け工事を自分でする手順については以下の通りです。
- 部屋を養生して保護する
- 室外機を設置する
- 配管用の穴を開け、取り付け板を設置する
- 銅管と配線を準備する
- 室内機を取り付ける
- 冷媒用銅管をフレア加工する
- 冷媒銅管と室外機を接続する
- ドレンホースとVVFケーブルを接続する
- 真空引きを行い、冷媒ガスを解放する
- 試運転前に点検し、試運転を行う
自分で取り付けする際は、安全のためにも手順を守って忠実に進める必要があります。
エアコンの取り付け工事を自分でした際によくある失敗事例
エアコンの取り付け工事を自分で行った際によくある失敗例は以下が挙げられます。
- 真空引きがうまくできない
- 冷媒配管を途中で曲げてしまう
- 冷媒ガスが漏れてしまう
自分で行う場合、専門知識がない限り、失敗したのが原因なのかを特定するのは難しいです。そのため、起こりうる可能性については知っておくようにしましょう。
真空引きがうまくできない
真空引きに失敗すると、エアコンの効率が大幅に低下する可能性があります。真空ポンプを使用して配管内を真空にする作業は、冷媒ガスと空気が混ざらないようにするために重要です。
しかし、この作業をミスすると、配管内の水滴が凍結したり、エアコンが故障する原因となります。特に、真空ポンプに慣れていない場合、重大な問題を引き起こす可能性があるため、慎重になるべきです。
冷媒配管を途中で曲げてしまう
冷媒配管の途中で曲げるミスは、エアコンの動作に致命的な影響を与えます。配管を接続中に誤ってパイプを折ってしまうと、冷媒ガスが漏れ出し、エアコンの冷却効果が失われます。
この場合、新しい配管を準備しなければならず、費用もかさみます。
冷媒ガスが漏れてしまう
冷媒ガスの漏れは、エアコンの性能に深刻な影響を与えます。ガスが漏れると、エアコンが冷えなくなり、効率も悪化します。
漏れの原因としては、真空引きの失敗やバルブの締めすぎによるフレア接続部の破損が考えられます。冷媒ガスの再充填には数万円の費用がかかるため、このようなミスは避けたいところです。
エアコンの取り付け工事を自分でする際の注意点
エアコンの取り付け工事を自分でする際には、以下の点に注意しましょう。
- 賃貸物件の場合は自分で設置しない
- 取り付け作業は一人で行わない
- 難しい作業は慎重に進める
- 保証が受けられない可能性
それぞれについて解説します。
賃貸物件の場合は自分で設置しない
賃貸物件では、エアコンの取り付けを自分で行うべきではありません。賃貸物件は借り物であり、所有者の許可なしに建物に手を加えることはできません。
無許可でエアコンを取り付けたり交換すると、トラブルが発生する可能性が高くなります。特に、取り付けの際に部屋を傷つけてしまうと、修繕費用を負担するリスクもあります。
取り付け作業は一人で行わない
エアコンの取り付けは、必ず複数人で行うべきです。エアコン本体や室外機は非常に重く、1人での作業は危険を伴います。
無理をすると、エアコンの破損や自身のケガにつながる恐れがあります。
難しい作業は慎重に進める
エアコンの取り付けは難易度が高く、慎重な作業が求められます。穴あけ作業で配線を傷つけたり、エアコンの固定が不十分で落下することがあるため、注意が必要です。
保証が受けられない可能性
自分でエアコンを設置すると、設置後の不具合に対する保証が受けられない場合があります。業者に依頼すれば保証がつきますが、自分で設置した場合、不具合が発生しても自己責任となり、修理費用がかさむ可能性があります。
自分でエアコンの取り付け工事する際にかかるコスト
自分でエアコンの取り付け工事を行う場合、初期費用として必要な工具や材料のコストがかかります。真空ポンプやトルクレンチなど、専門的な工具は1万〜3万円程度かかることが多いです。
また、配管パイプやフレアツールなどの部品費用も必要で、これらのコストは合わせて1万円前後です。さらに、失敗した際に配管や冷媒ガスの補充が必要になると、追加で数千円〜数万円がかかることがあります。
自分ではなく業者にエアコンの取り付け工事を依頼する場合
業者にエアコンの取り付け工事を依頼した場合の費用相場と所要時間について紹介します。自分で設置した場合とどう違うか比較しながら、検討してみてください。
費用相場
業者にエアコン取り付け工事を依頼する場合、1台あたりの費用相場は約18,000円〜22,000円です。一方、自分で取り付けるには工具の購入が必要で、25,000円前後かかることが多いため、1台のみの設置ならプロに依頼したほうが費用面でお得です。
所要時間
業者に依頼すると、エアコンの取り付けには通常約1時間半かかります。これは標準工事の時間で、配管パイプの穴あけや室内機・室外機の設置、真空引き、試運転が含まれます。
自分でやる以外でエアコンの取り付け工事でコストを抑える方法
自分でやる以外の手段となると、基本的には、業者に依頼することになります。しかし、業者に依頼すると、手軽さの反面、金銭的なコストはかかってきます。
そこで、少しでもコストを抑えるためにできることとして、以下の方法があります。
- 繁忙期を避けて依頼を申し込む
- エアコン業者に直接依頼をする
- 複数の業者から見積りを取る
それぞれについて解説します。
繁忙期を避けて依頼を申し込む
エアコンの取り付け費用を抑えるためには、繁忙期を避けて依頼するのが賢明です。エアコンの取り付けが最も多くなる5月下旬から8月頃は、需要が高まり、料金が割高になることが一般的です。
この時期に依頼すると、予約が取りづらく、希望の日程で取り付けてもらえない場合もあります。
エアコン業者に直接依頼をする
取り付け費用を節約したい場合、エアコン業者に直接依頼するのがおすすめです。家電量販店や引越し業者経由で依頼すると、仲介料が上乗せされることがあり、その分費用が高くなることがあります。
一方、業者に直接依頼すれば、仲介料が不要で、その分安くなります。また、既にエアコンを持っている場合でも、エアコン業者なら柔軟に対応してくれるため、コストを抑えたい場合に有効です。
複数の業者から見積りを取る
エアコンの取り付け業者を選ぶ際は、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。一括見積もりサイトを利用すると、業者同士が競争し、よりリーズナブルな価格でサービスを提供しようとする傾向があります。
これにより、大幅な値下げは難しいかもしれませんが、交渉の手間を省きながら、適正価格で工事を依頼することができます。
自分でエアコンの取り付け工事をするより業者に依頼する方が安心
エアコンの取り付けは自分でもできますが、不安な場合は業者への依頼を検討してください。うまく設置できないと、正常にエアコンが作動しません。
ただ、業者に依頼する際は、選び方にも困ってしまうでしょう。そんなときは、ぜひ
セーフリーをご活用ください。セーフリーであれば掲載されている多くの業者から、希望の条件で絞り込んで納得の業者が見つけやすいです。いくつかの業者から比較検討できますので、ぜひ一度見積もりをしてみてください。
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エアコンの取り付け工事は自分でできる?作業手順や注意点を徹底解説のよくある質問
-
Q. 通販などで購入したエアコンは自分で取り付けられますか?
A.自分でも取り付けは可能です。
-
Q. 元のエアコンは自分で取り外せますか?
A.自分での取り外しも可能ですが、慎重に行ってください。
-
Q. 自分でエアコンを設置するのは違法ですか?
A.設置のみであれば違法ではありません。ただし、コンセントなどをイジる場合には、資格を持つ人以外は触ってはいけません。
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