2024.10.08 2024.10.08
この記事では、テレビアンテナを自分の家のベランダに設置できるかどうかや、具体的な取り付け手順について徹底解説します。
屋上や屋根裏などと同様、ベランダはアンテナの設置場所として使えます。ただし、いくつかの条件を満たしていなければテレビが映らないだけでなく、管理会社や近隣住民とのトラブルになる可能性も。
設置後すぐ正常に映らない場合の対処法や、設置前トラブルを起こさないための予防法(各種注意点)にも触れますので、アンテナ設置の予定がある方も、ぜひ最後までご覧ください。
目次
テレビアンテナはベランダに設置できる【4つの条件付き】
テレビアンテナは必ずしも屋根や外壁に設置する必要はなく、条件が整えばベランダにも設置可能です。ただし、アンテナをベランダに設置するには、いくつかの条件が整っている必要があります。
- ベランダで電波を受信できる
- 大家・管理人の許可が必要
- アンテナ用の金具を設置できる
- 越境問題をクリアしている
ここでは、ベランダにテレビアンテナを設置するための4つの条件について詳しく見ていきましょう。
条件1.ベランダで電波を受信できる
テレビをアンテナで視聴するには、ベランダで十分な電波を受信できるのが大前提。
地デジ放送の電波は周囲の環境によって受信状態が変わり、隣接する建物や樹木などの障害物があると受信レベルが低下してしまいます。
アンテナを設置する前に、ベランダの位置が地デジの電波塔に向いているか、障害物がないか確認しましょう。電波の受信状態に不安がある場合は、事前に専門業者に相談するといいでしょう。
条件2.大家・管理人の許可が必要
アパートやマンションなどの賃貸住宅に住んでいる場合、ベランダにアンテナを設置する前に必ず大家や管理人の許可を得る必要があります。集合住宅では共用のアンテナが設置されており、個別のアンテナ設置が禁止されている場合もあるため、許可を取らずに設置すると契約違反となる可能性も。
前もって管理者に相談し、アンテナ設置が可能かどうか確認しましょう。
条件3.アンテナ用の金具を設置できる
ベランダにアンテナを設置するには、アンテナを固定するための金具を取り付ける必要があります。多くの場合、手すりや外壁を利用してアンテナを固定しますが、外壁に設置する場合はビス止めが必要に。
ビス穴を開けることで外壁にそれなりのダメージが生じるため、金具の設置が可能かどうか確認し、必要に応じて専門業者に依頼しましょう。
条件4.越境問題をクリアしている
アンテナをベランダに設置する際に注意しなければならないのが、越境の問題です。アンテナを設置した結果、隣家の敷地にアンテナがはみ出してしまうと不動産トラブルの原因となる可能性があります。
設置場所やアンテナの向きに気を配り、近隣の建物に触れることがないか、はみ出していないかを確認しましょう。
物理的にアンテナが隣家に触れていなくても、空中にはみ出すだけで問題になります。十分に配慮して設置しましょう。
テレビアンテナをベランダに設置する手順5STEP
ここでは、安全にアンテナを取り付け、地デジ放送を受信するための正しい手順を解説します。
- 道具を用意する
- アンテナの裏側にコンバーターアームを取り付ける
- ベランダにアンテナ用金具を取り付ける
- アンテナ・混合機を設置する
- テレビの映りをチェックする
道具を準備し、順を追って作業を進めることでスムーズにアンテナ設置が完了します。
1.道具を用意する
まず作業に必要な道具を揃えます。アンテナ設置にはいくつか特定の道具が必要です。以下のリストを参考にしてください。
- モンキーレンチ:金具の固定に使用
- プラスドライバー:アンテナや金具のネジを締めるのに必要
- 同軸ケーブル:テレビ信号をアンテナからテレビに伝えるために使用
- アンテナ取付マスト:アンテナをしっかりと固定するための棒
- マスト固定用ボルト:アンテナ取付マストをしっかりと固定するために使用
- コンバーターアーム:アンテナに取り付ける部分で、受信を安定させる
- 混合器:地デジ放送の信号を統合し、テレビに伝える装置
- 分配器:複数のテレビに信号を分けるために必要
道具を揃えたら次のSTEPに進みます。
2.アンテナの裏側にコンバーターアームを取り付ける
次に、アンテナの裏側にコンバーターアームを取り付けます。アンテナの受信を安定させるために、アームをしっかりと固定する必要があります。
取り付けは、プラスドライバーを使ってネジを締めるだけで完了。このとき、コンバーターに同軸ケーブルを差し込んでおきましょう。
3.ベランダにアンテナ用金具を取り付ける
アンテナをベランダに固定するため、専用の金具を取り付けます。金具はベランダの手すりや外壁に取り付けられ、アンテナをしっかりと固定するために欠かせません。
まず、アンテナ取付マストを金具にしっかりと装着し、マストが垂直になるよう調整しましょう。その後、マスト固定用ボルトで確実に固定し、モンキーレンチで締めておきます。
この段階でアンテナの向きや角度を調整しておくと、あとで受信状態を確認する際に便利です。
4.アンテナ・混合機を設置する
アンテナの取り付けが完了したら、次に混合機を接続します。アンテナから伸びる同軸ケーブルを混合機に差し込み、そこから室内に引き込む同軸ケーブルも接続します。
混合機は電波を統合してテレビに送るための装置で、機能していないとテレビが映りません。最後に、混合機の電源スイッチを入れ、分配器を使って複数のテレビに信号を送れるよう準備しましょう。
5.テレビの映りをチェックする
すべての設置が終わったら、最後にテレビの映りを確認します。お住まいの地域で放送されている地デジチャンネルをスキャンし、正常に映るかチェックしましょう。
映りが悪かったり、エラーが表示される場合はアンテナの角度やケーブル接続に問題がある可能性があります。もう一度、各作業手順を見直して、適切に設置できているか確認してみてください。
テレビアンテナをベランダ設置でよくあるトラブルと対処法【ちゃんと映らない!】
ベランダにテレビアンテナを設置しても、思った通りに映らないトラブルがしばしば発生します。地デジやBS、CSの信号は繊細で、ちょっとした接続ミスや角度のズレが原因で受信状態に影響を及ぼすのです。
ここでは、アンテナを設置したのにテレビが映らない時にありがちなトラブルと、対処法を紹介します。
ケーブルの挿し口を確認する
最もよくある原因の一つは、ケーブルの挿し間違いです。地デジとBS/CSの端子が別れているテレビやレコーダーの場合、正しい端子にケーブルを挿していない場合があるでしょう。
地デジ用のケーブルをBS/CS端子に、またはその逆に挿してしまうと正しく電波を受信できません。このような基本的な接続ミスは意外と多く、電子機器の操作に慣れていない方なら特に注意すべきポイントです。
アンテナの方向を調整する
アンテナの設置が完了した後、アンテナの方向調整が上手くいってないとテレビが映らない可能性があるでしょう。地デジ、BS、CSのいずれの電波も、特定の方角から送信されているため、アンテナの方向が正しく設定されていないと受信レベルが低下してしまいます。
地デジの場合、近くに障害物があると受信が不安定になることもあるため、障害物を避けた設置場所を選ばないといけません。
BS・CSアンテナの場合
BS・CSアンテナの場合、仰角と方位角の両方を正確に調整する必要があります。テレビ画面のアンテナレベルを確認しながら、少しずつ動かし最適な位置で固定します。
このとき、南南西の方角を基準に調整するのが基本ですが、微調整が必要な場合も。特に受信レベルが低い地域では、数度のズレが大きな影響を与えるので、慎重に調整してください。
BSアンテナ電源供給を確認する
BSやCSアンテナの場合、アンテナ自体に電源が供給されているかも確認しましょう。テレビやレコーダーの設定でBSアンテナへの電源供給が「オン」になっているか見てください。
設定が「オフ」になっていると、いくらアンテナを正しい方向に向けても受信できません。機種によって設定画面の表示や方法が異なるため、取扱説明書を参照しましょう。
さらに、分配器やブースターを使用している場合、全端子が電流通過対応であるかも確認します。電流が通らないタイプの分配器を使用している場合、アンテナへ電源が供給されず、BSやCSの受信ができない原因となります。
テレビアンテナをベランダ設置する際の注意点3つ
ベランダにテレビアンテナを設置するのは、DIYでも可能ですがいくつか注意点があります。ここでは、テレビアンテナをベランダに設置する際に気をつけるべき3つの注意点を解説します。
電波の強弱・アンテナの向き調整は自分で対応しなければいけない
まず注意すべきは電波の受信状態です。屋根上に設置した場合に比べ、ベランダは地面に近いため、周囲の建物や樹木が電波の受信を妨げる場合があります。
そのため、電波が十分に届かない場所にアンテナを設置してしまうと、テレビの映りが悪くなるのです。また、アンテナの向きは電波塔の方向に正確に合わせる必要があり、これらの調整を自分でしなければならないのが大きなポイントです。
アパート・マンションではアンテナ設置できない可能性がある
一戸建て住宅であれば、ベランダにアンテナを設置するのに問題はほとんどありませんが、アパートやマンションなどの集合住宅では事情が違います。
多くの集合住宅に共用アンテナが設置されており、無許可でアンテナを設置するのは規約に違反し、撤去を求められるかもしれません。
そのため、事前に大家さんや管理会社に確認してください。また、ベランダの外観が周囲に影響を与える場合もあり、アンテナ設置の許可が下りないケースも考慮しておきましょう。
道具の準備と設置作業が面倒
自分でベランダにアンテナを設置なら、専門的な道具や材料を用意しなければなりません。アンテナ自体はもちろん、取付金具や同軸ケーブル、レンチなどの工具も必要です。
また、作業自体はそれほど難しくないとはいえ、ベランダでの高所作業となるため、設置中の安全にも十分に配慮しないといけません。特に、手すりにアンテナを取り付ける際は、バランスを崩して転落しないよう慎重に行動しましょう。
テレビアンテナをベランダに設置するときの費用相場
テレビアンテナをベランダに設置する際の費用は、地デジアンテナの場合、15,000円から50,000円程度が相場です。アンテナの種類や設置場所、工事の複雑さによって費用が変わるため、正確な見積もりで確認しましょう。
一方、BS/CSアンテナを設置する場合の費用は15,000円から70,000円ほどが目安です。BS/CSアンテナは地デジアンテナよりも高度な調整が必要となるため、費用がやや高めになる傾向。
また、地デジとBS/CSの両方のアンテナを取り付ける場合は、相場として35,000円から70,000円ほどかかるでしょう。アンテナ自体の費用だけでなく、取り付けに必要な金具や配線の工事費用も含まれています。
テレビアンテナをベランダに設置するならセーフリーで業者探しを!
今回は、テレビアンテナをベランダに設置する条件や、具体的な手順について解説しました。設置後にうまく映らない場合の対処法、注意点についてもお分かりいただけたかと思います。
自分でベランダにアンテナを取り付けるのは道具の用意が面倒ですし、高所での作業は大変危険です。そもそも、自力で設置してテレビが映る保証もありませんので、知識と経験豊富な専門業者に依頼すべきでしょう。
業者探しは、セーフリーをご活用ください。地域や条件を絞りながら検索できるのはもちろん、口コミも見ながら選べます。いくつか業者をピックアップしたら見積もりに進んでみましょう!
テレビアンテナのベランダ設置方法を徹底解説!そもそも可能?注意点やコツ・費用も紹介のよくある質問
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Q. 受信感度を重視してベランダに取り付けるなら、どのアンテナが良い?
A.受信感度を重視するなら「八木式アンテナ」がおすすめです。電波をキャッチしやすく、電波が弱い地域でも受信しやすいためです。
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Q. ベランダにアンテナを設置したら、複数のテレビが見られる?
A.複数の部屋でテレビを見るなら、ブースターや分配器の取り付けも必要です。
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Q. DIYよりも業者依頼の方が安いなんてことはある?
A.DIYの方が安く済むかもしれませんが、隣家との越境トラブルやテレビが映らない、高所作業のリスクを考えると、業者依頼がおすすめです。