2024.09.06 2024.09.06
この記事では、EV車(電気自動車)のコンセントを後から付ける場合の費用について徹底解説します。
昨今注目されているEV車ですが、一般の住宅の場合は専用コンセントがないケースがほとんどで、基本的には後付けになるでしょう。安く済むケース、高くつくケースに分けて設置費用を丁寧に解説します。
記事後半では、高額になりがちな電気自動車用コンセント設置に使える補助金もご紹介。少しでも費用を抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
EV車(電気自動車)用の充電コンセント設置工事にかかる費用相場
EV車用充電コンセントは、新築時に設置すると費用を抑えられます。 新築時の設置では、壁掛けコンセントの場合、約20,000円程度で済むことが多いです。一方、後付けの場合は70,000~120,000円かかる可能性があります。
EV車(電気自動車)の充電に必須!コンセント工事以外にかかる費用とは?
上記で紹介したように、壁掛けタイプのEV充電コンセントは約20,000円ほどです。しかし、別のタイプの場合は工事以外に費用がかかるケースもあります。
以下で2つの費用を紹介するので、参考にしてください。
自立スタンドタイプ
EV車の充電には自立スタンドタイプが便利です。 設置場所の自由度が高く、家と駐車場が離れている場合でも利用できます。
商業施設や公共施設でよく見かけるタイプで、車載ケーブルを使うコンセントタイプとケーブル付属タイプの2種類があり、ニーズに合わせて選べます。本体価格は25万円程度からです。
V2H機器
V2H機器は、EVのバッテリーを家庭で活用できるシステムで、電気の効率的な使用が可能になります。しかし、費用は高いです。
V2H機器の導入方法には購入とリースがあります。購入の場合、機器代と工事費を合わせて85万〜180万円程度かかります。例えば、一般的な「EVパワー・ステーション」の場合、モデルによって54万円〜の本体価格に、30万〜40万円の工事費が加わります。
ただし、補助金の利用で自己負担額を減らせる可能性があります。
EV車(電気自動車)充電用コンセント設置工事費用が安く済むケースと高くつくケース
EV車の充電用コンセントの設置は、状況によって安く済むケースと高くつくケースがあります。
安く済むケース | 高くつくケース |
---|---|
・ブレーカーの増設をしなくていい場合 ・壁掛けタイプの充電器でいい場合 ・壁に穴をあける作業が基本料金に含まれている場合 |
・ブレーカーの増設が必要な場合 ・基本料金に配線料が加算される場合 ・コンクリート下の埋設工事が必要な場合 ・多機能なコンセントを設置する場合 ・自宅の電線が100Vの場合 ・EV車への充電時に15Aが必要な場合 |
以下で具体的な例について解説します。
設置工事が安く済むケース
設置工事が安く済むケースとして、以下の4つがあります。しかし、いずれも条件がありますので、以下の表を参考にしてください。
設置工事が安く済むケース | 条件 |
---|---|
ブレーカーの増設をしなくていい場合 | 自宅が200V使える状態であること・ブレーカーと充電コンセント設置個所の距離が15m以下であること |
壁掛けタイプの充電器でいい場合 | 設置するコンセントが低価格かつ最低限の費用で済むものを選んだ場合 |
壁に穴をあける作業が基本料金に含まれている場合 | 屋内から屋外へ電線を抜く工事について、追加料金でとられることもある |
上記の方法であれば、EV車の充電用コンセントの設置費用を抑えられます。
設置工事が高額になるケース
設置工事が高額になるケースについては、以下の6つです。それぞれの理由を表にまとめました。
設置工事が高額になるケース | 高額になる理由 |
---|---|
ブレーカーの増設が必要な場合 | 増設費用が別途かかる |
基本料金に配線料が加算される場合 | 分電盤から充電コンセント取り付け場所までが15m以上あると配線量が加算 |
コンクリート下の埋設工事が必要な場合 | 工事内容が大掛かりになる |
多機能なコンセントを設置する場合 | ケーブル収納、カバー付き、鍵付きなど |
自宅の電線が100Vの場合 | 電柱からの電線の引き込み工事が発生 |
EV車への充電時に15Aが必要な場合 | アンペアの契約変更をしなければならない |
上記に当てはまる場合は、設置工事が高額になるので注意しましょう。
さらに詳しく知りたい方はこちら
200Vのコンセント交換完全ガイド!100V→200V工事の費用相場も徹底解説
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EV車(電気自動車)の充電コンセント設置の初期費用を抑えるコツ
EV車の充電コンセント設置は、初期費用を抑えるコツがあります。以下で2つのコツを紹介しますので、可能であれば活用してください。
複数台の充電器をまとめて導入する
EV車の充電コンセント設置の初期費用を抑えるには、複数台の充電器をまとめて導入しましょう。一度に複数台を設置することで、トータルの工事費を削減できます。
例えば、配線工事や電気容量の増設を一括で行うことで、作業時間や人件費を削減できます。また、必要な機材や部品をまとめて購入することで、単価を下げられる可能性もあります。
補助金を活用する
EV車の充電コンセント設置の初期費用を抑えるには、補助金の活用を検討しましょう。国や地方自治体が充電設備の設置費用に対して補助金を支給しています。
申請要件を満たしていれば、国や自治体の補助金制度を利用でき、設備費用の一部や工事費の補助を受けられる場合があります。
EV車(電気自動車)の充電コンセント設置の工事費用には補助金が出る
EV車の充電コンセント設置には国や自治体から補助金が出ます。補助金を有効活用すれば、初期費用を抑えて設置可能です。
ただし、国と自治体では条件が異なります。
国による補助金制度
EV車の充電コンセント設置には、国の補助金制度を活用できます。 集合住宅や施設、事業所などでの充電設備設置に対して、国が大規模な補助金を交付しています。
補助金の内容は、充電設備費の50%と工事費の100%が対象となります。例えば、100万円の充電設備を設置する場合、設備費の半額50万円が補助され、さらに工事費が全額補助されます。ただし、設置場所によっては追加費用が発生する可能性があるため、事前の確認が必要です。
集合住宅居住者は管理会社やオーナーとの相談も重要です。
地方自治体による補助金制度
戸建て住宅でのEV充電器設置には、地方自治体の補助金制度が利用できます。 個人の戸建て住宅は国の補助金制度の対象外ですが、多くの地方自治体が独自の補助金制度を設けています。
補助金の内容は自治体によって異なります。例えば、ある自治体では設置費用の30%(上限10万円)を補助し、別の自治体では定額5万円を補助するなど、様々です。中には工事費の一部も補助対象としてくれる自治体もあります。
具体的な補助率や金額は地域によって大きく異なるため、実際に工事を依頼する段階でお住まいの自治体環境課などに問い合わせてみるといいでしょう。
EV車(電気自動車)充電コンセント工事費用の見積りを取る前に【3つのチェックポイント】
EV車の充電コンセント設置を業者に依頼する前に、必ず以下の3つを確認してください。
- 第一種電気工事士か第二種電気工事士の資格があるか
- EV車充電用コンセントの設置工事の実績があるか
- EV車充電用コンセントの設置工事の口コミや評判は良いか
いずれも優良な業者を選定する上で確認しておくべき事項です。以下で、それぞれの重要性について解説します。
第一種電気工事士か第二種電気工事士の資格があるか
EV充電コンセントの工事業者選びでは、電気工事士の資格が必要です。 配線作業や電気切り替え工事には専門的な知識と技術が必要で、無資格者による作業は危険を伴います。
そのため、EV充電用コンセントの設置には、「第一種電気工事士」または「第二種電気工事士」の資格がなければいけません。無資格者が作業を行うと、感電や火災のリスクが高まります。
EV車充電用コンセントの設置工事の実績があるか
EV充電コンセント設置業者の選定には、豊富な工事実績を持つ業者を選びましょう。実績豊富な業者は、高い技術力と信頼性を有しており、安全で品質の高い工事を提供してくれます。
例えば、多くのEV充電コンセント設置経験を持つ業者であれば、様々な住宅タイプや電気系統に対応できる技術を蓄積しています。そのため、過去の施工例や顧客評価などから、工事の質や顧客満足度を確認しておきましょう。
EV車充電用コンセントの設置工事の口コミや評判は良いか
EV充電コンセント設置業者の選定には、口コミや評判の確認も重要です。実際の利用者の声は、業者の実力と信頼性を判断する上で貴重な情報となるからです。
口コミや評判を通じて、業者の具体的な作業内容や対応の質を知ることができます。例えば、「丁寧な説明と迅速な作業で満足した」「予想外の問題にも柔軟に対応してくれた」といった高評価のコメントが多い業者は信頼性が高いと言えます。
7〜8割以上の高評価があれば、安心して依頼できる目安です。ただし、口コミの信頼性も考慮し、複数の情報を参考にしましょう。
EV車(電気自動車)の充電コンセント工事費用を見積もりまでの流れ
EV車の充電コンセント設置までの流れは、以下のとおりです。
- 施工業者を決める
- 現地調査をしてもらう
- 正式な見積もりを出してもらう
それぞれの具体的な内容について、以下で解説します。
1.施工業者を決める
EV充電用コンセント設置の第一歩は、適切な施工業者の選定です。 工事の質、コスト、安全性などを考慮して、慎重な判断をしましょう。
また、業者選びの際は、補助金制度の活用可能性や独自のサービス内容を確認しましょう。例えば、無料点検や保証期間の延長など、付加価値のあるサービスを提供している業者もあります。
次に、実際に見積もりをとって、工事内容の説明を受けます。この過程で、業者の対応の丁寧さ、説明の分かりやすさ、質問への回答の適切さを確認すると良いでしょう。
不明点や不安点はその場で解決し、十分に納得してから契約に進んでください。
2.現地調査をしてもらう
施工業者を決めたら、業者による現地調査をしてもらいます。現地調査は、具体的な工事内容の決定と正確な見積もり作成に不可欠です。
調査では、設置希望場所の下見が行われ、ケーブルや配線経路、長さなどが確認されます。
3.正式な見積もりを出してもらう
最後に、充電器の選定を含む詳細な工事プランと見積もりが提示され、実際の工事に進みます。
EV車(電気自動車)用の充電コンセント設置は必ず工事費用を見積もりしよう
EV車用の充電コンセント設置は、業者に依頼しましょう。補助金を活用すれば費用負担を抑えられます。
そして、大事なのが安心して依頼できる業者を見つけることです。
EV用の充電コンセント設置時は、納得の設置業者が見つかる
セーフリーをご利用ください。専門業者を多く掲載しており、希望条件で絞り込んで納得の業者が見つかります。お近くの業者を探して、気になる業者にまずは見積もりを依頼してみましょう。
電気自動車(EV)の充電コンセント設置の料金相場は?工事費用を安く抑えるコツも!のよくある質問
-
Q. EV車用のコンセントの設置工事にかかる費用相場はどの位ですか?
A.一般的な相場は4万円~25万円です。
-
Q. EV車用のコンセントの設置工事の費用を安く抑える方法はありますか?
A.ブレーカーの増設をしなくていい場合、壁掛けタイプの充電器でいい場合、壁に穴をあける作業が基本料金に含まれている場合は安く抑えられる可能性があります。
-
Q. EV車用のコンセントの設置工事に補助金は使えますか?
A.住居のタイプによりますが、国や自治体から補助金が出ます。
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