2025.10.02 2025.10.02
この記事では、塩害対策に役立つ「耐塩塗装」について徹底解説していきます。
塩の影響を受ける地域にある建物は、塩害対策を講じて建物を守らなければなりません。塗装は有効な対策の1つで、定期的に施工すればサビや腐食を予防できます。とはいえ、手間や費用のかかる塗装を実施する前に、実際どのくらいメンテナンスに役立つものか、塗装効果の持続期間や費用感を知っておきたいケースも多いでしょう。
「潮風が届く海岸線からの距離は?」
「対策すべき屋外設備、とくに被害を受けやすい材質は?」
「海に面した部分以外も対塩塗装が必要?」
といった気になる点についてもカバーしていきます。
記事後半では、すでにサビが見られる場合や進行してしまった状況での対処法もご紹介。サビですでに困っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
塩害対策に対塩塗装は実際おすすめ?2大メリット
塩害対策で塗装をすると、対策なしの場合に比べてサビや腐食を数倍~数十倍も遅らせられます。実際の効果は塩害の深刻さや塗料の種類などにより異なりますが、対策をすると大切な住宅をより長く守れるでしょう。
サビや腐食から住宅を守る耐塩塗装の実施には、以下2つの大きなメリットがあります。
- すべて「対塩害仕様」の製品を揃えるより、対塩塗装のコストパフォーマンスは良い
- 全てのサビやすい箇所にカバーをかけることはできないが塗ることはできる
塩害対策をするかどうか迷ったら、得られるメリットについてしっかり考えてみましょう。
すべて「対塩害仕様」の製品を揃えるより、対塩塗装のコストパフォーマンスは良い
塩害が多い場所の住宅であっても腐食を最大限抑えられるよう製造されている、耐塩害仕様製品。耐塩害仕様製品を取り入れれば耐塩塗装なしでも塩害対策が可能ですが、すべての耐塩害仕様製品を揃えるのには大きな経済的負担があります。
耐塩仕様製品は通常仕様の製品よりも高額になりがち。塩害対策が必要な主な住宅設備について、それぞれの費用相場を見てみましょう。
設備 | 通常仕様の費用相場 | 耐塩害仕様の費用相場 |
---|---|---|
エアコン・室外機 (一般・壁掛け) |
5~15万円 | 6~18万円 |
エコキュート (工事費込み) |
34~50万円 | 42~60万円 |
玄関ドア | 10~40万円 | 15~45万円 |
一つ一つはそこまで価格差は大きくないかもしれませんが、すべてを耐塩害仕様にするとなれば、数十万単位のまとまった費用が必要です。
対して耐塩塗装なら、通常仕様の製品や設備に対して一気にまとめて塗装するだけなので、コストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
全てのサビやすい箇所にカバーをかけることはできないが塗ることはできる
塩害から住宅や設備を守る際、カバーをかけて塩の影響を防ぐのも有効です。
- 雨戸(窓シャッター)
- エアコンカバー
- エコキュート脚部カバー
しかし、上記で覆えるわずかな箇所以外は、カバーによる塩害対策はできません。そのため、潮風をもろに受けて甚大な塩害を受けてしまいます。
その点、耐塩塗装であればカバーができない部分までしっかり塩害対策が可能。たとえば外壁など、面積が広い部分でも隙間なく対策できるのが、耐塩塗装の大きなメリットです。
塩害対策が必要な家の立地とは【対塩塗装で劣化を遅らせよう!】
塩害対策が必要かどうかは、住んでいる場所によって異なります。
最も塩害を受けやすいのは海岸から300~500mの範囲で、「重塩害地域」に指定されています。ただし、風向きや風力などによっても塩害を受ける範囲は変わる点には注意が必要です。
そこで、重塩害地域の他に、塩害対策が必要な「塩害地域」は下記のように定められています。
地域 | 塩害地域の範囲 |
---|---|
北海道・東北の日本海側 | 海岸から7km以内 |
瀬戸内海沿岸 | 海岸から1km以内 |
沖縄・離島 | 海岸から7kmを超過しても塩害地域 (島全域が塩害地域になる場合もある) |
その他の地域 | 海岸から2km以内 |
上記に当てはまらない範囲にあっても、高層階は塩害を受けやすいです。
特に高層階でオーシャンビューが魅力の部屋は、風に乗って塩が飛散するため塩害対策が必要です。
塩害対策で対塩塗装すべき屋外箇所まとめ【材質別・設備例】
ここでは、塩害対策をすべき場所をまとめてご紹介します。材料別や設備例、それぞれでご紹介するので、現状と合わせてご確認ください。
注意したい素材
塩害を受けやすい素材は、主に以下です。
- 金属
- 窯業系サイディング
- モルタル
- コンクリート
- 木部
腐食やサビが目立つ金属はもちろんですが、その他の素材も塩による被害を受けます。コンクリートや木部なども影響を受けるので、対策が必要です。
対塩塗装すべき箇所例
耐塩塗装をすべき箇所は多くあるため、建物関連と屋外設備・家電でそれぞれ分けてご紹介します。
建物関連
建物関連では、主に以下に耐塩対策が必要です。
- 屋根瓦(金属)
- 外壁
- 雨樋
- 破風板、軒天
- 窓サッシ
- 玄関ドア
- ベランダ
- 屋外階段の手すり
- ポスト
- 車庫シャッター
- カーポート
- 倉庫/物置
屋根や外壁はもちろんですが、雨樋や破風板などの付帯部の対策も欠かせません。また、窓サッシやベランダ、ポストなどもダメージを受けやすいポイント。
カーポートや物置も、耐塩対策をしておくと長く使っていけるでしょう。
屋外設備・家電
屋外設備や家電では、主に以下にしっかり耐塩対策しましょう。
- エアコン室外機
- エコキュート・給湯器
- 各種フェンス
- パネル・コンクリート塀
エアコン室外機やエコキュートなどはカバーでの対策も可能ですが、塗装によってしっかり保護するのがオススメ。
あわせて、フェンスや塀なども忘れずに耐塩対策を施しましょう。
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塩害対策・対塩塗装で抑えられる!建物寿命を縮める劣化症状3選
塗装による塩害対策を実施すると、建物の寿命を縮める劣化症状を抑えられます。
- サビ・腐食
- ひび割れ・剥がれ
- 色褪せ・チョーキング
上記は、経年劣化だけでなく塩の影響でダメージを受けた際に出る主な劣化症状。塩害対策で防げる症状なので、ぜひ知っておきましょう。
サビ・腐食
トタンやアルミをはじめとする金属は、塩によってサビや腐食が発生します。顕著な塩害として知られていますが、サビや腐食は建物そのものに大きなダメージを与えるため注意しなければなりません。
塩害によるサビは、初期は白色をしていますが、進行すると赤茶色になり、いずれ穴が開いてしまい破損となってしまうのが大きなリスク。症状を放置すれば、深刻な事態を招いてしまいます。
サビや腐食は「建物・構造物そのものに与える影響」があまりに大きい!
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ひび割れ・剥がれ
コンクリートの場合は、内部にある鉄筋がサビてしまうと表面のコンクリートがひび割れてしまいます。ひび割れが発生すると、割れた部分に鉄筋が露出した状態となるため、塩がさらに入り込み劣化症状を早めてしまいます。
また、塗装が剥がれてしまうのも、劣化症状の一つです。剥がれた部分は素材が保護されていない状態になるため、塩の影響を大きく受けてしまいます。
色褪せ・チョーキング
塗装が色褪せてきたり、表面を触ると白い粉が付く「チョーキング」が発生したりするのも、劣化症状です。色褪せやチョーキングは、塗装が劣化している証拠。塩害によって塗装の劣化はどんどん進んでしまうため、特に窯業系サイディングやモルタルの外壁は注意が必要です。
色褪せやチョーキングは、じわじわと進行するのが特徴。しかし、目に見えて症状が確認できる状態になると一気に劣化が進むので早めの対策が必須です。
塩害対策塗装は業者依頼が確実!サービス料金目安について
戸建て住宅で塩害対策の塗装をするなら、30坪で100~150万円ほどが目安。部分的な塗装にすれば安く抑えられます。
また、費用は塗料の種類や現状のダメージ度合いなどによっても異なります。たとえば、長期間の効果が期待できる無機塗料は、費用が高めです。
材質別に見ると、コンクリート外壁の場合は1m²あたり4,000~6,000円が目安。ただし、塩害によるダメージが発生している部分は事前に修繕する必要があるため、費用は高くなります。
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塩害対策塗装の流れ4ステップ【対塩塗料選び・施工時間目安も】
塩害対策塗装は、以下の流れで進めるのが一般的です。
- 下地処理をする
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
耐塩効果を高めるためには、下地処理がとても重要。高圧洗浄で汚れや塩分を洗い流したり、ケレン作業やひび割れなどを補修したりして、塗料が素材としっかり密着できるように整えます。
塗装段階では、下塗り・中塗り・上塗りをするのが基本。下塗りによって塗料と素材の密着性を高め、中塗り・上塗りで厚い膜を作ります。
塗料を塗った後はそれぞれ乾燥させる必要があるため、全部の工程を終えるには一般的な戸建てでも10~14日ほどかかります。ただし、仕様する塗料や作業時期によって必要な作業時間は異なるので、詳細は見積もり時に確認してみましょう。
また、耐塩対策をするなら、以下の塗料がオススメです。
塗料 | 耐用年数 | 特徴 |
---|---|---|
無機塗料 | 20~25年 | 親水性機能により塩や汚れが自然に落ちる。紫外線で劣化しにくい。 高価だが耐用年数が長くメンテナンスの手間も少ない |
フッ素樹脂系塗料 | 15~20年 | 汚れが自然に落ちやすく紫外線に強い。価格は高め |
シリコン樹脂系塗料 | 10~13年 | 耐久性と価格のバランスが良い |
エポキシ樹脂系塗料 | 7~10年 | 耐食性・耐アルカリ性に優れている。ただし、紫外線の影響を受けやすい |
なかでも、無機塗料やフッ素樹脂系塗料は、高価ですが耐塩効果は高いです。エポキシ樹脂系塗料は耐塩対策にも効果的ですが、紫外線の影響を受けやすいためフッ素樹脂系塗料などで上塗りして保護する必要があります。
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業者依頼がベストな理由
塩害対策の塗装では、塗料で素材をしっかり守るのが重要です。自分でも塗装作業はできますが、せっかく塗っても素材を守れるように膜ができていなければ意味がありません。
塗料を素材に密着させるには、高圧洗浄やケレン作業などを丁寧に進めるのが重要。また、下塗り・中塗り・上塗りと手間暇かけて塗膜を作っていくのもポイントです。
塩害対策でしっかり効果を出したいなら、プロの業者に依頼するのがオススメ。自分で作業をして出費を抑えても、思うような効果が出なければ再度塗装する必要があるためです。
耐塩効果が最大限発揮されるよう作業してくれるため、長い目で見ると自分で作業するよりもコスパが良いと言えるでしょう。
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塩害対策の塗装は効果アリ!塗る箇所に適した耐塩塗料からプロにお任せ!
海沿いの建物や高層階の家は塩害を受けやすいため、定期的に塗装をし直して外壁を守らなければなりません。塩害に強い塗料を選んで耐塩効果を高めるのが大切です。
塩害対策としての塗装は自分での施工も可能ですが、耐塩効果を最大限発揮させるなら、プロの業者に任せるのがオススメ。複数社を比較検討して、納得できる依頼先を見つけましょう。
- いつ塩害対策すべきか分からない
- 耐塩効果が高い塗装をしたい
- 塩害から建物を守りたい!
塩害対策は定期的に実施!
プロに依頼して
耐塩効果を高めよう!
塩害対策での塗装に関するよくある質問
-
Q. 塩害対策で塗装は有効?
A.塩害対策で塗装をすると、対策なしの場合に比べてサビや腐食を数倍~数十倍も遅らせられます。そのため、塩害対策での塗装は有効です。
-
Q. 塩害対策でオススメの塗料は?
A.塩害対策でオススメの塗料は、以下です。
- 無機塗料
- フッ素樹脂系塗料
- シリコン樹脂系塗料
- エポキシ樹脂系塗料
-
Q. 塩害対策に効果がある塗装の方法は?
A.塩害対策に効果がある塗装は、以下の手順で進めるのが一般的です。
- 下地処理をする
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り