2024.11.29 2024.11.29
外壁塗装にコーキングが必要不可欠な理由についてご紹介します。
外壁塗装の工程において、下地補修などと共に欠かせない作業と言われているコーキング処理。外壁塗装の仕上げを左右するため、その役割をよく理解しておく必要があります。
この記事では、外壁塗装におけるコーキングの役割とメンテナンスが必要な理由について解説していきます。
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目次
コーキングの役割
コーキングが果たす役割についてご紹介します。
コーキングとは、外壁の間や隙間を充鎮している材料のことで、別名「シーリング」と呼ばれることも。
役割としてはクッション材のようなもので、壁内部への水の侵入を防ぎ、地震の揺れなどから建物を守ります。外的な衝撃から外壁のひび割れを緩和する役割があるのです。
ただコーキングは、半永久的なものではなく約10年前後で劣化するものですので、定期的にメンテナンスを行って補修する必要があります。
コーキング工事の内容
コーキングの処理工事とは、外壁サイディングボード同士の継ぎ目や隙間にコーキング材を充鎮させる工事を指します。主に建物の防水性や気密性を高めることが目的。
一般的にコーキング工事には2種類の方法が採用されており、1つ目はコーキングの「打ち替え」方法、2つ目は「増し打ち」方法です。
既存コーキングをすべて撤去してやり直す「打ち替え」法と、そのまま上から新たに足す「増し打ち」法は、状態や状況に応じて職人が判断してどちらかを選びます。
外壁の再塗装のケースはもちろん、外壁のひび割れの修復作業などのケースでもコーキング工事は欠かせない工程です。
コーキング工事が必要な箇所
外壁塗装工事においてコーキングが必要な箇所をご紹介します。
通常コーキングは屋外でも屋内でも使用されますが、外壁塗装においてコーキング処理が必要なのは以下の箇所です。
- 外壁材同士の間の目地(隙間部分)
- 配管やパイプ類の周り部分
- 窓ガラス枠やサッシ枠の縁部分
- 玄関・裏口ドアの開口部付近
- 外壁材のひび割れの補修
- 雨漏りの補修
一般的にコーキングは、つなぎ目に隙間があるサイディングやALCなどの外壁材の隙間埋めに使用するものとして認識されています。
ただ他にも、外壁に穴が開いている部分である窓枠や配管類などの部分にも、雨漏りや水漏れから守る目的でコーキングを施していく必要があるのです。
外壁塗装におけるコーキングの主な役割
外壁塗装におけるコーキングの主な役割をご紹介します。以下のような役割が考えられます。
- 防水効果の向上
- 気密性の向上
- ボード同士の隙間埋め
- ひび割れの補修
- 緩衝材としての役目
外壁塗装においてコーキング処理は非常に大切な工程。業者の中にはこの作業の重要度を理解しておらず、手を抜いた作業を行うこともありますが、これは後々のトラブルの原因になります。
それぞれの役割ポイントを詳しく解説します。
防水効果の向上
外壁の目地の隙間から水が浸入しないようにしているのが、コーキングの大きな役割です。
家の構造において、雨漏りや水漏れは建物を腐食させる最大の原因となります。これを事前に防ぎ、保護して耐用年数を延ばしているのがコーキングというわけです。
これは環境にもよりますが、雨や災害の多い地域ではコーキングの劣化も予想より早まることがあるため、定期的な点検とメンテナンスが必要になるでしょう。
気密性の向上
コーキングが阻止しているのは水の侵入だけでなく、空気の出入りも防いでいます。
穴が開いている部分をコーキングで塞いでいるので、外気の侵入を防ぎ、住宅の断熱効果を高めてくれます。これがなければ冬は冷たい外気が入ってきますし、夏はこもるような熱い外気が入ってきます。
住宅としての気密機能を十分にサポートしているのが、コーキングなのです。
ボード同士の隙間埋め
外壁塗装の際のコーキングの役割は、主にボード同士の隙間埋めといえるでしょう。
サイディングやALCを使用した外壁の継ぎ目をコーキングで埋めないと、隙間から雨水や汚れが侵入し、外壁塗装の耐用年数も縮みます。防水効果と密接な関係があるのです。
またサイディングボードなどの外壁材は非常に硬いため、間にゴムのようなコーキングがあると接触を回避でき破損を免れます。
ひび割れの補修
コーキングは、外壁にひび割れが発生した場合の補修材料として使用されます。
外壁のひび割れやコーキングの劣化を放置してしまうと、雨が降る際に水漏れが発生して建物内に水が入り、建物の構造の強度が著しく危険にさらされます。
防水や強度を補強するためにも、ひび割れのサインが見られたらすぐにコーキングで補強作業してください。
緩衝材としての役目
コーキングには、外壁の緩衝材としての役割も果たしています。
外に面している外壁は、日々様々な衝撃や外的要因にさらされています。地震の揺れや大型の車両が通った際の揺れ、雨風による劣化、温度変化などの影響を受け、膨張と収縮が起こっているのです。
ゴムのように弾力があるコーキングは、硬い性質の外壁材の間で伸縮性を発揮し、外壁材が破損しないように衝撃を和らげてくれる役割があります。これによって外壁はひび割れから守られています。
コーキング不良を放置するリスク
コーキング不良を放置するリスクについてご紹介します。
長年そのままになっているコーキングは、定期的に点検しなければ劣化には気付きにくいものです。しかもちょっとした劣化だからと放置すると、大きなリスクになる場合も。
コーキング不良を放置することで起こり得るリスクについて解説します。
雨水の侵入による雨漏りが起きる
先ほどコーキングの役目は防水性の向上だと説明しましたが、文字通りコーキングの劣化を見過ごせば、この役割を果たせなくなり、雨水の侵入を許してしまうことになります。
さらに台風など風がある時に、水が建物内部まで侵入してくる可能性もあります。
室内に雨漏りが発生した、もしくは壁に水漏れのシミができているのを発見したとなれば、その時にはかなり雨漏りが進んでおり、コーキングの補修などというレベルの問題ではありません。
このリスクを防ぐためには、なによりもコーキングの劣化を見逃さないようにするのが最善なのです。
シロアリが発生する
もしコーキングの劣化による水の侵入に気づかないなら、雨漏りが発生して外壁材内の湿度が高まり、シロアリの発生が生じる場合もあります。
湿度によって内部の木材にカビが生えると、シロアリは急激に増えていきます。シロアリは住宅の寿命を一気に縮めますので、こうなればコーキングどころの話ではありません。
家の構造上リフォームの必要性が出てきますので、費用も莫大に掛かってしまいます。早めに対策を練るのが最善なのは言うまでもないでしょう。
骨組みが腐食して家の寿命が縮まる
コーキング劣化の放置は、家の骨組みの腐食に関係します。
先ほども触れた通り、水が外壁内に侵入するとカビが発生し、密閉された中で上がる湿度によって建材が腐敗していくでしょう。
すぐに倒壊などの大きな被害にはならないかもしれませんが、建物としては内部から弱っていき、地震の揺れなどの衝撃に耐えられなくなります。
コーキングの劣化サイン
外壁塗装におけるコーキングの劣化サインの見極め方についてご紹介します。
コーキングが劣化していることはすぐに見てわかる場合と、そうでない場合があります。以下のようなサインがあるでしょう。
- コーキングがひび割れている
- 薄くなっている
- ブリード現象が見られる
- コーキングが剥がれ落ちている
それぞれのサインを詳しく解説していきます。
コーキングがひび割れている
コーキングは紫外線を浴び続けることで弾力性を失い、乾燥してひび割れてしまうことがあります。これは弾力材となっている可塑剤が日差しによって気化するためです。
紫外線をもろに浴びる屋外ですので仕方ないことですが、定期的にコーキングのひび割れをチェックすることが必要でしょう。
薄くなっている
コーキングは年数が経つと次第に薄くなってしまう現象が見られます。業者の間では「肉痩せ」と呼ばれるのですが、徐々に厚みが薄くなり、隙間ができてしまうことを指します。
10年程度経っていれば自然の現象ですが、まだ年数が浅いなら施工時のコーキング材の量不足の可能性もあるので要注意です。
ブリード現象が見られる
コーキングの劣化サインには、ブリード現象というものがあります。このブリード現象は、コーキング材に含まれている可塑剤がにじみ出てくる症状です。
可塑剤はコーキングに弾力性を持たせる成分ですが、塗料と相性がよくないと塗料材や汚れに反応し、変色してしまうのです。これは美観に影響するので、比較的すぐに気づくかもしれません。
コーキングが剥がれ落ちている
長年メンテナンスをしていなかったコーキングの劣化サインとして、コーキングの剥がれ落ちがあります。日光や雨に当たりっぱなしのコーキングは、表面から硬化し剥がれ落ちていきます。
10年程度経過していれば異常ではありませんが、年数が浅いなら下処理の不良や接着剤の不足が原因かもしれません。
また外壁材とシーリングの相性がよくなく、外壁の振動や動きにシーリングの接着強度が耐えられなかった可能性も否めません。
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外壁塗装におけるコーキングの役割とメンテナンス必須の理由についてご紹介しました。
外壁塗装工事におけるコーキング処理は、必要不可欠な工程です!業者によっては費用をおさえるため、もしくは工期を短期化するためにコーキング作業を省く悪徳業者もいます。
とはいえ、素人の目ではなかなか手抜き工事も見抜けないもので、外壁塗装を検討している家主からすれば、信頼できる業者選びはとても難しいものでしょう。
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