2025.06.05 2025.06.05
ベランダの防水塗装を自分でする際の手順をご紹介します。
ベランダのメンテナンスとして定期的に必要な防水塗装ですが、専門業者に依頼だけではなく、自分で対応することも十分可能です。本記事では、防水塗装を自分で行う際の手順を詳しく解説。
この記事を読めば、自分で行う防水塗装の成功のコツを理解できるため、たとえ経験がなくても満足な仕上がりを体験できるでしょう。ベランダの防水塗装を検討中の方は参考にしてください。
目次
ベランダの防水塗装は自分でできる?
結論から言いますと、ベランダの防水塗装はもちろん自分でも施工可能です。業者に依頼するよりも費用を抑えることができ、自分のスケジュールに合わせて施工できるのが大きなメリット。
ただ防水層の劣化が進んでいたり、雨漏りの兆候が見られる場合は、専門的な知識と施工技術が必要なため、下手に手を出さない方が良いケースもあります。
経験がない素人なので、メリットがあるとはいえ自分での防水塗装にはある程度のリスクとデメリットがあることも理解しておかなければなりません。
自分で防水塗装ができるかどうかは、以下のような条件を判断基準にしてください。
〇自分で防水塗装が可能なベランダ
- ひび割れなどの補修が必要ないベランダ
- トップコートの塗り直しのみが必要なベランダ
一般的に、このようなベランダでは自分での防水塗装が可能です。専用の防水塗料と必要な道具を準備し、手順通りに進めることで比較的簡単にメンテナンスが完了するでしょう。
〇自分で防水塗装が難しいベランダ
- 補修が必要な劣化したベランダ
- 雨漏りなど内部の構造に問題があるベランダ
- 既存の防水施工がなにか判別できないベランダ
明らかに大きな劣化や内部不具合が確認できる場合は、無理に作業を行わず、専門業者に調査と修繕を依頼するのが安全です。
このようなパターンでは、原因の特定や適切な補修方法が必要となります。また大規模な修繕になることもありますので、信頼できる業者に診断を依頼することが賢明でしょう。
自分でベランダの防水塗装を行う手順
自分でベランダの防水塗装を行う手順をご紹介します。
自分で行うベランダ防水塗装は、段取りと準備がカギと言っても過言ではありません。以下から、実際の防水塗装の施工工程を順番通りに詳しく解説します。
1.必要な道具を揃える
まずは防水塗装作業に必要な道具の準備から始めましょう。
防水塗装に必要なものは塗料だけでなく、洗浄や養生、塗布用の道具が欠かせません。作業中に不足しているものがあると、買い足しのために時間が取られ、作業が中断してしまいます。
作業を中断するとどうしても手戻りが発生し、仕上がりにも悪影響を及ぼすおそれがあります。事前に揃えておくもののチェックリストを作り、漏れなく揃えておいてください。
2.ベランダの清掃と洗浄作業
実際に塗装を行う前には、下準備である清掃と洗浄作業をしてください。この作業を怠ると、仕上がりや耐用年数に大きな影響を及ぼすので要注意。
ほうきなどの掃除道具で砂ぼこりやゴミを取り除き、表面を綺麗に整えます。頑固な汚れはデッキブラシや高圧洗浄機を使うと効率的です。
また油分が残っていると塗料がうまく密着しませんので、必要であればケレン作業を行って、サビなどの不純物や障害となる汚れを取り除いておきましょう。
3.養生作業を行う
次に、塗装の際に不必要な場所に塗料が付かないように、養生作業を行います。
塗料がはみ出すと困るような箇所、たとえば壁際や手すり周辺、排水溝の溝に養生テープとビニールシートを使って保護します。ここで手を抜くと塗装に集中できなくなるので、仕上がりに差が出ることに。
全体的な仕上がりの質を上げるためにも、こまめな作業に時間を割いてください。
4.下塗り施工をする
下準備が満遍なく進んだら、いよいよ下塗り材を塗っていきます。下塗り材は塗料と下地の密着性を高め、塗料の吸い込みを抑える効果があります。
広範囲にはローラー、細かい場所にはハケを使って、綺麗に満遍なく塗布してください。場所によって塗膜のムラが出ないよう、均一に仕上げることが重要です。
下塗り材の乾燥時間はメーカーや塗料の種類によって異なるため、説明書をよく読んで十分な時間を確保しましょう。
5.中塗りを2回施工する
次に下塗りが完全に乾いたら、中塗りを2回に分けて行っていきます。
1回目の中塗りが終わったら、十分に時間をおいて乾燥させ、2回目を塗布します。ムラのないように綺麗に重ね塗りすることで塗膜の厚みを確保し、防水性能が向上して長持ちする防水層が出来上がります。
この工程に耐久性が掛かっていると言っても過言ではないので、手を抜かないようにしてください。
6.トップコート用の塗料を塗る
最後に塗装の保護膜となるトップコートを塗っていきます。上塗りとも言われるトップコートは、紫外線や風雨から下地を保護する役割を担っているため非常に重要。
いつも目にする仕上がりの層を創る塗装ですので、見た目の美しさを左右する工程でもあります。仕上げの光沢や色合いもこの工程で決まるため、美観を意識しながら作業を進めましょう。
7.乾燥したら養生を剥がす
仕上げのトップコートを乾燥させるために十分な時間を取ったら、最後に養生テープや保護していたビニールを慎重に剥がしましょう。塗っている箇所の境目や塗膜に触れないよう注意しながら作業してください。
勢いよく剥がすとくっついていた塗膜が剥がれてしまうこともあるので、ゆっくり剥がすようにしてください。
8.最後の清掃をして完成させる
最後に周りを綺麗に掃除します。あちこちに飛んでしまった塗料があるなら、水やシンナーで拭きます。
また再度使用できるような道具であれば使い終わった後に洗い、しっかり乾かして保管しておきましょう。ベランダの他の部分も拭き上げ、塗料が乾ききっていない部分がないか確認してください。
十分に塗料が乾き、塗膜上を歩行ができるように状態になったら完全に完成です。
ベランダの防水塗装を自分でする際の注意点
ベランダの防水塗装を自分でする際の注意点についてご紹介します。
防水塗装を自分で行う場合には、いくつか注意すべきポイントがあります。以下の点を押さえて、防水塗装の失敗を防ぎましょう。
シート防水が施されている場合は手をつけない
今現在ベランダにシート防水が施されている場合は、自分で手をつけずに専門家に任せてください。
シート防水は構造が特殊なため、塗料による上塗りが適さない場合があり、再度防水塗装するとかえって劣化を早める可能性もあります。 塗膜防水の場合は問題ありませんが、シートと分かるなら要注意。
間違った施工をすると防水層を破損するおそれがあるため、自分で施工するには不向きです。
ベランダの床の状態をよく確認してから取り掛かる
既存の防水層の劣化が激しい場合や、ひび割れが確認できるケースの場合、防水塗装よりも先に補修作業が必要です。
小さなひび割れ程度なら自分で補修材で修繕することも可能ですが、これにはある程度の経験と知識が必要。下地が不安定なまま塗料を塗っても、早期に剥がれやすくなってしまい意味がありません。
何か問題があるように感じたなら、まずは手をつけずに専門家に相談するか、診断をしてもらいましょう。
既定の乾燥時間をきちんと守る
防水塗装を成功させるカギは、各工程ごとの乾燥時間をきちんと守ることです。既定の乾燥時間を守ってしっかり乾かさなければ、塗膜がきちんと固まらずに早期の剥がれの原因となるからです。
各塗装工程の合間には、必ず指定された乾燥時間を守りましょう。下塗りと中塗り、トップコートの乾燥時間はメーカーや塗料の種類によっても異なります。
塗る前にしっかり確認してから、指示通りの乾燥時間をおいてください。
安全対策を徹底する
防水塗装を自分でする時には、施工時の安全対策を徹底してください。主にベランダは室外での作業になり、高層階のベランダともなれば作業には慎重さが必要です。
ベランダだからと安易に考えず、足場や滑り止め、落下防止策を忘れずに設置しましょう。雨の日を避けるのはもちろん、風の強い日や気温が高すぎる日なども避けた方が良いです。
他のことに気を逸らされて怪我や事故を引き起こさないように、細心の注意を払うべきです。
ベランダの防水塗装前に揃えるとよいアイテム
ベランダの防水塗装前に揃えておくとよいアイテムについてご紹介します。
準備段階で必要なアイテムをきちんと揃えておくことで、作業の効率と仕上がりが格段に変わります。自分で防水塗装を行う際に揃えておくべきアイテムを、カテゴリ別に解説していきましょう。
身の回りのアイテム
自分で防水塗装をする際に、揃えておくとよい身の回りのアイテムには以下のようなものがあります。
- 塗料がついてもよい服・靴
- 軍手
- 保護メガネ・マスク
塗装準備アイテム
自分で防水塗装をする際に、揃えておくとよい塗装準備アイテムには以下のようなものがあります。
- 金属ベラ
- 養生テープ
- 養生ビニールシート
- 掃除道具
- 高圧洗浄機
塗装アイテム
自分で防水塗装をする際に、揃えておくとよい塗装アイテムには以下のようなものがあります。
- ハケ
- ローラー
- ローラーバケツ
- 下塗り材
- 防水塗料
- トップコート
自分で防水塗装をする際には、使用するベランダの材質や環境に適した防水塗料を選ぶことが重要です。不安な場合は、メーカーや専門店、専門業者に相談しましょう。
機能性が高く質の良い防水塗装なら専門家に依頼しよう!
ベランダの防水塗装を自分でする際の手順をご紹介しました。
比較的自分でも行いやすいベランダの防水塗装は、前もあってきちんと準備して手順を守れば、成功させることができる作業です。ただ素人の施工なので、ある程度のリスクがあることは覚えておくべきでしょう。
特にベランダの下地にひび割れがある場合や、過去の施工履歴が不明なベランダでは自力での対応が難しい場面も少なくありません。
もし美観だけでなく、長期的な維持と安心を求めるならプロへの依頼も前向きに検討してみてください。自分で行うより費用はかかりますが、その分メンテナンスの手間も減り、リスクも最小限になります。
まずはベランダの状態をプロに診断してもらうことから始めてください。防水塗装で信頼できる業者なら、「セーフリー」で探すのがおすすめ。
セーフリーなら、エリアや条件を絞ったうえで経験豊富な防水工事業者を検索でき、情報を比較検討しなら、短期間で効率的に業者選びが可能です。
業者選びに迷った時、初めての業者選びで不安な方はご活用ください!
- ベランダの防水診断をして欲しい
- 適切な防水工法を知りたい
- 実績が多い施工業者に依頼したい
ベランダの防水工事は専門業者に依頼!
最適な工法をアドバイスしてもらおう
防水工事に関するよくある質問
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Q. 一般的な防水工事の期間はどのくらいですか?
A.防水工事の期間は、建物の規模や施工面積、防水工法、既存の防水層があるかどうかで大きく変動します。
1週間以内で終わるものもありますし、何カ月もかかるケースも。見積もり時にスケジュールを聞いて、ある程度の目処を立てておくとよいかもしれません。
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Q. 防水塗装の平均寿命はどのくらいですか?
A.防水塗料の種類や工法によって異なりますが、平均的には10~15年程度です。
ただ10年くらい経つと劣化症状も出てくるので、何かしらのメンテナンスや修繕が必要になります。
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Q. 雨漏りの原因となる箇所はどこが多いですか?
A.防水機能が失われて雨漏りする箇所として多いのは、屋根やベランダ、窓周りなどが多く、中には外壁の塗装が剥がれてそこから浸水することも。
雨漏りしている場合はもう手遅れなので、定期的な点検やメンテナンスが必要です。