ウレタン防水工事の特徴や工法の種類!メリットとデメリットも解説

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ウレタン防水工事の特徴や工法の種類!メリットとデメリットも解説

2024.10.22 2024.12.05

ウレタン防水工事の特徴や工法の種類についてご紹介。

建物を雨漏りや水トラブルから守る防水工事ですが、防水工法の種類は幅広いので悩むオーナー様も多いはずです。

この記事では、認知度の高いウレタン防水の特徴や工法の種類に加え、メリットとデメリットについても解説します。

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ウレタン防水工事の概要

ウレタン防水工事の概要

ウレタン防水工事の概要を解説します。

よく知られている工法の「ウレタン防水」は、建物にとって漏水や雨漏りを防ぐために欠かせない施工です。

ウレタン防水工事はどんなものなのか、耐用年数や維持方法も詳しく解説していきます。

ウレタン防水の特徴

ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねることで、塗布した材料が化学反応して硬化し、弾性のある防水膜を形成する工法のことです。

雨水の侵入や雨漏りなどから建物を保護し、建物自体の耐久性を高めます。特徴は液体状の素材のため、色んな形状の建物で防水膜を加工できることです。

費用もリーズナブルですし、メンテナンスの頻度もそれほど多くありません。多くの場所で採用されているので、対応できる業者も多く選択肢が広いのも魅力の一つです。

ウレタン防水の耐用年数

ウレタン防水工事の耐用年数は、工法にもよりますが平均的に10年程度と言われています。

ただ、下地とウレタン塗膜の間にシートを敷く「通気緩衝工法」と「オルタックバリボード工法」は少し耐用年数が長く、12年~15年維持できるとされています。

ウレタン防水材の保護のためのトップコートは、紫外線などが原因で劣化するため、10年以内にはトップコートの塗り替えなどのメンテナンスを行う必要があるでしょう。

ウレタン防水を長持ちさせる方法

度重なる汚れはウレタン防水の劣化に関係します。ウレタン防水をできるだけ長く維持するためには、日頃から汚れを取り除くなどのメンテナンスが欠かせません。

強い力では表面のトップコートを傷つけますので、柔らかい布などで表面の汚れを取り除いてください。水を付けて汚れを拭き取るとスムーズに掃除できます。

ウレタン防水の工法の種類

ウレタン防水の工法の種類

ウレタン防水の工法の種類についてご紹介します。

密着工法

防水工事の中でも認知度の高い工法の「密着工法」。これは下地の上にプライマーを塗り、そこに液状のウレタンを塗っていく方法です。

仕上げのトップコートを施して終了ですが、費用が安く、短い工期で施工ができるのが大きな特徴です。施工の順番は以下の通りです。

  1. 下地にプライマー塗装をする
  2. ウレタン塗膜1層目
  3. ウレタン塗膜2層目
  4. トップコートで仕上げ

重要になってくるのは、施工前に下地をしっかり乾燥させることなので、風通しの良い屋外やベランダなどの狭い場所に向いている工法でしょう。

通気緩衝工法

通気緩衝工法は、すでに雨漏りしているバルコニーの補修や屋上の防水などに向いています。

通気緩衝シートを下地に貼ってその上にウレタンを塗っていく工法ですが、シートが入る分費用が高め。ただウレタン防水に起こりやすい「膨れ」トラブルは回避できます。

施工の順番は以下の通りです。

  1. 下地にプライマー塗装をする
  2. 通気緩衝シートを貼る
  3. ウレタン塗膜1層目
  4. ウレタン塗膜2層目
  5. トップコートで仕上げ

この通気緩衝工法は、一般的に大きな建物やビルの屋上などに採用されています。シートを切り貼りする必要があるため、狭く小さい場所より広い場所に適しています。

高強度ウレタン工法

高強度ウレタン工法は、通常のウレタン塗膜防水の強度を倍にできる方法です。また下地のひび割れに対する追従性もありトラブル知らず。

方法は密着工法と同じように下地の上にウレタン塗膜を塗ります。最近では、メッシュ工法の代替えとして重宝され、主流になりつつあります。

施工の順番は以下の通りです。

  1. 下地にプライマー塗装をする
  2. 高強度ウレタン塗膜1層目
  3. 高強度ウレタン塗膜2層目
  4. トップコートで仕上げ

かなりの伸縮性があるので、地震や台風などの災害が多い日本では特に需要が高い防水工事であり、温度差に対して伸縮する一面もあるので、四季がある日本向きです。

雨漏りを絶対に防ぎたい建物におすすめです。

ウレタンメッシュ工法

ウレタンメッシュ工法は、一般的な密着工法にメッシュシートを合わせた工法です。

大きな特徴は、ウレタン樹脂の塗膜厚さを均一にできるため振動にも強いこと。そのため密着工法だけを施工するより長持ちする傾向が見られます。

均一に平行ではない面の施工に多く採用されています。施工の順番は以下の通りです。

  1. 下地にプライマー塗装をする
  2. メッシュシートを重ねる
  3. ウレタン塗膜1層目
  4. ウレタン塗膜2層目
  5. トップコートで仕上げ

ウレタンメッシュ工法は水トラブルに弱いため、平面には他の工法を施工して、部分的にウレタンメッシュ工法を施します。大型のマンションなどでよく採用されている防水工法です。

ウレタンオルタックバリボード工法

一番高額な工法ですが、雨漏りへの有効度はかなり高く、耐用年数も15年越えとコストパフォーマンスは優れています。

バリボードとは、良質のアスファルトに無機質充填材を配合したマスチックを板状に成型したものです。特に水分の多い下地への防水施工用に開発された優れものです。

施工が容易で下地に良くなじむのが特徴で、下地から発生する湿気の拡散移行効果もあります。施工の順番は以下の通りです。

  1. すでにある防水の上にバリボードを敷く
  2. オルタックシートを敷く
  3. 専用のテープで留める
  4. 通気シートを敷く
  5. ウレタン防水1層目
  6. トップコートで仕上げ

ウレタン防水工事のメリット

ウレタン防水工事のメリット

ウレタン防水工事のメリットをご紹介します。

ウレタン防水は他の防水工法と比べても特徴的なメリットが数多くあります。ぜひ防水工事を検討の際は、参考にしてください。

費用がリーズナブルである

ウレタン防水の大きなメリットは、やはり費用がリーズナブルなこと。

工法の種類や施工する場所にもよりますが、平均相場は約7,500円/平方メートル程度で、相場価格が安いのがメリットです。またよく知られている工法なので、対応できる職人も多く、そのぶん工事費用を抑えることが可能になります。

カラーの選択肢が広い

一般的に防水工事の仕上げのカラーは限定的ですが、ウレタン樹脂材は仕上げであるトップコートの段階で、好みの色を選ぶことが可能です。

もちろん好みと言っても何色でもよいわけではありませんが、ある程度の要望に応じることができますので、カラーのこだわりがある方には嬉しいポイントでしょう。

場所を選ばず施工可能である

ウレタン防水の大きなメリットの一つは、場所を選ばず施工ができる柔軟さです。

ウレタン防水は液体状のウレタン樹脂を塗り重ねますので、どんな形状の建物でも対応可能で小回りが利きます。

特に密着工法は、狭い環境下や一部だけに施工したいケースに柔軟に対応できるメリットがあります。

継ぎ目のない防水層ができる

先ほども説明した通り、ウレタン防水は液体状の樹脂を塗るので継ぎ目がない防水対策ができます。

継ぎ目がなければ、繋ぎ目から剥がれたり雨漏りする心配もなく、より高い防水性が期待できるメリットがあるのです。

軽くて建物に負担が少ない

ウレタン防水の強みは、とにかく軽く建物に負担をかけないこと

他の工法の防水工事と比較しても、ウレタン防水の仕上がりは非常に軽く、重量による建物への負担は少なく済みます。比較的小規模の建物や高層階のベランダなどには特におすすめです。

用途別のトップコートを選択できる

仕上げに塗るトップコートは、紫外線などの外的要因からウレタン塗膜を守ってくれる大切な役割があります。

特に希望がなければ標準のアクリルトップコートが使用されますが、場所や建物の環境によっては適切なトップコートを選択可能です。

種類としては、耐熱性のあるシリコン製のもの、強くて持続性が高いフッ素製のもの、遮熱効果がある遮熱トップコートなど幅広く用意されています。

ウレタン防水工事のデメリット

ウレタン防水工事のデメリット

ウレタン防水工事のデメリットについてご紹介します。

実に魅力的なウレタン防水工事ですが、もちろんデメリットもあります。状況によっては不向きなこともありますので、まずはどんなデメリットがあるのか確認してください。

職人の腕によって仕上がりに差が出やすい

ウレタン防水の施工は、手作業で塗膜を作っていく必要があるので、作業にはかなりの技術が必要です。

そのため、職人の腕によっては仕上がりの状態に差が出る場合もあります。特に塗膜層が厚い部分と薄い部分の差が顕著に表れることがあります。

塗装のムラで劣化が早まる可能性がある

防水層のムラは早い劣化症状を呼ぶ可能性があります。

ウレタン防水の最大のデメリットは、材料を薄めたり雑な塗装をする業者に当たっても、一見では手抜き作業と分からないことです。塗装のムラは素人には分かりません。

そのため、職人の技術で防水層にムラが出てしまい、耐用年数も変動してしまいます。

膨れのトラブルが起きやすい

特によく採用される密着工法に起きやすいのは、施工不良による「膨れ」です

これは下地の乾燥不足や清掃不足、プライマー塗布量の誤差、補強布の接着不足などの原因が考えられます。

このデメリットは業者の技術に依存しますので、依頼する時には密着工法に慣れている業者を選ぶ必要があるでしょう。

施工中に雨が降ると硬化しにくい

ウレタン防水は仕上げの段階でしっかりと乾燥させる必要があります

ただ、施工中に雨が降ったりすると場所によっては硬化しにくく、思ったよりも時間が掛かってしまいます。そのため予定より工期が長引く場合も。

ですからベランダや屋上などの風通しの良い場所は早く乾燥しますが、建物内の廊下などは硬化に時間が掛かるため不向きです。

トップコートのメンテナンスが定期的に必要

ウレタン防水は、メンテナンスの頻度が多いというデメリットもあります。

言い換えれば、定期的にメンテナンスしていれば長持ちするのですが、機能を維持するには長持ちさせるには何年かに1度、表面のトップコートを塗り直す必要があり。

メンテナンスの平均年数は5~6年で、必須条件になります。

ウレタン防水工事の種類別の費用相場

ウレタン防水工事の種類別の費用相場

ウレタン防水工事の種類別の費用相場についてご紹介します。

ウレタン防水工事は、選ぶ工法によって工期はもちろん、費用が大きく変動します。予算なども考えて、まずは費用相場を比較検討して選んでください。

工法 費用相場 耐用年数 想定工期日数
密着工法 80万~110万円/(1㎡あたり)5,000円前後 10年程度 1週間程度
通気緩衝工法 110万~170万円/(1㎡あたり)7,000円前後 12~15年程度 1週間~12日程度
高強度ウレタン工法 80万~110万円/(1㎡あたり)6,000円前後 10年以上 1週間未満
メッシュ工法 70万~100万円/(1㎡あたり)5,500円前後 10年程度 1週間程度
バリボード工法 130万~190万円/(1㎡あたり)7,500円前後 15年以上 1週間~12日程度

ウレタン防水は工法によって様々な特徴がありますが、大きく分けると「下地の上にウレタン塗膜を塗る」タイプと「下地とウレタン塗膜の間にシートを敷く」タイプがあります。

このシートを入れるタイプの工法は、通気緩衝工法とオルタックバリボード工法になりますが、他の工法よりも工程が増えシート代もかさむため、費用も増えるのが特徴です。

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ウレタン防水工事の特徴や工法の種類をご紹介しました。

定期的なメンテナンスが必要とは言え、約10年近く維持できるウレタン防水工事は人気があります。ただ、メリットとデメリットがあるため事前に確認しておく必要があるでしょう。

ウレタン防水工事の仕上がりの質は、業者の経験値や職人の腕に大きく依存しています。そのため信頼できる業者選びが重要です。

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