2025.05.08 2025.05.08
この記事では、庭木の伐採後残る根っこの対処法について徹底解説します。
「伐採後に切り株や根っこが残っても、気にならなければ放置でOK?」
「掘り起こすのは大変?」
「処分や整地にはどのくらいお金がかかる?」
などが気になる方も多いでしょう。
そんな方のために、切り株や根っこをどう処理すればいいかや、自分で処分する際の具体的な手順を丁寧に解説していきます。
また、安全に処分するには業者に頼るのも一つの手。記事後半では、業者依頼の際の費用にも触れます。伐採後の根っこ処理を検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
庭木伐採後の「根っこ」はどうすべき?放置しないほうが良い4つの理由
庭木を伐採した後はすぐに枯れてなくなるわけではなく、長い年月の間、切り株や根っこがそのまま残ります。そのままに放置すると、次のようなデメリットが生じるので処置するのをおすすめします。
庭木が枯れずに根が成長し続ける
伐採した後の幹が残っていると、庭木の種類によってはそのまま枯れずに新しく新芽が生えるものがあります。そのまま枯れずに成長し続けるため、根っこも残り、やがてもとのような庭木に成長するでしょう。
また、根が大きく成長すると下水管に絡みついて悪影響を与える可能性もあります。配管が破れると思わぬ出費が発生することも…。成長しないようにきちんと処理しましょう。
ケガにつながる
庭木の伐採後に残った根っこを放置していると、ケガする恐れがあります。木の根っこがあると、地表が凸凹になり、足をぶつけたり、転倒したりする原因になりやすいでしょう。特に、小さな子どもや高齢者がいるところは、つまづいて大怪我しないように対策が必要です。
地盤沈下の原因になる
根っこを残すことで、地盤沈下の原因になる可能性があります。それは根っこが腐敗すると、土の中に空洞ができるためです。根の大きさや深さは、表面ではわかりにくく、突然落とし穴が発生することもあるでしょう。庭石が不安定になって倒れるリスクもあるので、根っこを撤去しておくほうが安全です。
シロアリが発生する
庭木の種類によって異なりますが、伐採した後の根っこは土の中の微生物に分解されて徐々に枯れていき、土に還っていきます。ただし、根っこがなくなるのも数年という長い年月がかかるので、すぐになくなるわけではありません。
もし、腐敗した根や切り株にシロアリが集まると、家の木材をボロボロにする可能性が出てきます。一度広がってしまうと駆除が難しいので、用心しておいた方が賢明でしょう。
庭木伐採後の根っこは引き抜く?枯らす?各処理方法のメリット・デメリット比較
庭木を伐採したあとに残る切り株や根っこは、大きく2つの処分方法があります。
- 除草剤などで枯らす方法
- 抜根する方法
1つは切った根っこは薬剤を使ったり、日光を当てないようにしたりして、枯らす方法。2つ目は根を掘って引っこ抜く方法です。2つの手段に関する特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。
除草剤などで枯らす | 抜根する | |
---|---|---|
処理方法の メリットやデメリット |
・抜根よりも作業の手間は少なく簡単 ・費用が安い ・新芽は出てこない ・枯れるまで時間がかかる ・他の植物に薬剤がかかって枯れる可能性も |
・完全に根っこがなくなる ・新たに植栽や構造物設置が容易 ・費用と労力が大きい ・土壌の緩みなど整地が必要に |
おすすめのケース | ・手軽さやコストを重視したい ・土地活用の予定がない |
・害虫発生や土壌汚染などの安全性を重視したい ・土地活用の予定がある |
どちらの方法も複数の手段があるので、次より詳しく解説します。
庭木伐採後に根っこを枯らす方法4選
切った木の根っこは時間かけて枯らす方法があります。時間がかかるものの、抜根よりも楽で簡単にできるのが特徴です。
- 除草剤を使う
- 巻き枯らしを行う
- 腐葉土で土に還す
- ビニール袋で日光を遮断する
それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
除草剤を使う
最もポピュラーなのが除草剤を使う方法です。
除草剤を穴の空いた木の根っこの中に入れたり、塗布したりすることで枯らせます。早ければ半年ほどで、木の根を腐らせることが可能。
除草剤を使う際の次の点に注意しましょう。
- 雨天時の使用は避ける
- 他の植物にかからないようにする
準備する道具は次のとおりです。
- 除草剤(液体タイプ)
- スポイト
- ドリル
- ノコギリ/チェンソー
- スコップ
ケガ防止に長袖長ズボン・長靴の服装で行ってください。
- 伐採後の切り株にドリルで穴をあける
または、ノコギリで数か所切って溝を作る - スポイトを使って穴の中に除草剤を注入する
- 穴をガムテープなどに塞ぐ
- 上から黒いビニールシートで覆う
塗布する方法よりも穴をあけて除草剤を入れるほうがより効果的です。また、伐採後しばらく時間が経つと、切り口が塞がり浸透しにくくなるので、すぐに除草剤を塗るようにしてください。
巻き枯らしを行う
巻き枯らしとは、ナタ(チェーンソー)を使って、樹皮と、木を成長させる細胞の集まり「形成層」の部分を削り落として枯らす方法です。枯れるまでに半年から1年ほどかかります。除草剤を使わずに済みますが、初心者には難易度が高い手段と言えるでしょう。
- 幹にナタで深さ5cmほどの切込みを入れる
- 切り込みにヘラを差し込んで、樹皮を環状に削り取る
根本までしっかり枯らすために、できるだけ低いところで剥がしてください。
素人で難しい場合は、プロの業者へ依頼しましょう。
腐葉土で土に還す
なるべく自然な形で根っこを腐らせるには、腐葉土を使うのがおすすめ。根っこの部分を腐葉土で覆って枯らす方法です。微生物によって徐々に腐らせるため、長い年月がかかります。
- 伐採後に木の根っこを1ヶ月ほど放置し枯らす
- 木の根っこに防水用の囲いを設置する
根っこの断面から60cmの高さ - 腐葉土を入れて一年放置する
一年ほど放置すると腐葉土が乾いてきます。腐葉土が乾燥すると腐らせることができないので、適度に水やりしましょう。
ビニール袋で日光を遮断する
切り株に太陽光を浴びさせないように黒いビニールを覆う方法です。太陽光が当たらないと光合成ができにくくなり、やがて枯れていきます。こちらも長い年月がかかりますが、除草剤を使わずに済みます。他の方法と併用すると、より効果的です。
それぞれの方法に特徴がありますが、数ヶ月から1年以上と長い年月がかかります。早く除去したいなら、掘り起こして除去するのを検討しましょう。
\長期放置はシロアリなどの害虫リスクに!/
庭木伐採後に抜根する2つの方法【自力で掘り起こせる?】
伐採した後に残った根っこを枯らしてもすぐに消滅するわけではありません。早くきれいに撤去するには、抜根するのが確実です。
抜根するには、そのまま穴を掘って引き抜く方法と、薬剤で枯らして抜根する方法があります。
詳しく解説します。
そのまま穴を掘って抜根する
伐採した後の根っこを抜くのはかなりの労力が必要です。幹がある程度残っていればテコの原理を使って抜根できますが、切り株ではその方法が使えません。
まずは次のような道具を準備しましょう。
- シャベル
- ノコギリや剪定バサミ
- バール
自分で行う場合は次のような手順で行ってください。
- 切り株から幹の直径の2倍ほどの距離から掘る
- 均等に円を描くように掘り進める
- 根っこが出てきたら切断する
- 幹の真下を掘り進めて引き抜く
大きな庭木の場合は複数人での作業が必要です。ハイリフトジャッキやチェーンブロックのプロの道具を使う方法もありますが、費用がかかり、やり方にもコツが要るため、プロへ依頼したほうが安全でしょう。
\大きな木の抜根は無理せず業者へ/
枯らして抜根する
そのまま抜根するよりも、枯らして根っこの力を弱くして掘るほうが抜きやすくなります。
上記で説明したように、切り株に穴をあけて除草剤を注入し、黒いビニールシートで覆って放置するだけです。枯れた後は、根っこを引き抜きましょう。
庭木伐採後の根っこ処理はプロ依頼が基本!相場と安く抑えるコツ
庭木を伐採後の根っこを自分で処分する方法を紹介しましたが、実際は道具を揃える費用がかかったり、手間や労力がかかったりと簡単な作業ではありません。
伐採や剪定などの造園作業の中でも、抜根作業は危険が伴うなど素人ではなかなか難しい作業。木の根っこをきれいで安全に処分するには、プロの業者へお任せしましょう。
抜根費用の相場
抜根費用は、木の幹の太さや根の広がり、木の種類、作業場所、重機の有無などによって大きく異なります。主な相場は以下のとおりです。
幹のまわりの大きさ | 料金 |
---|---|
30cmまで | 1万円〜2万円 |
31〜50cm | 2万円〜3.5万円 |
51〜80cm | 3万円〜6万円 |
81cm以上 | 4万円〜10万円 |
特に人力が多く必要となるような幹の大きさが太い木では費用が高くなりやすいでしょう。
人力で抜根できない場合は、重機を使用しなければいけません。
- ショベルカー・ユンボ:2万円〜5万円/日
- クレーン:10万円/日〜
重機を使用する期間が長くなると費用も高額になります。
上記以外で必ずかかる費用が、根っこの処分費。
- 15cm未満:3,000円〜1万円
- 15〜30cm:7,000円〜1.5万円
- 30〜60cm:1万円〜2万円
抜根した後は整地も必要です。
- 整地費用:600円〜/㎡
総額どのくらいになるか業者に見積もりを取って確認しましょう。
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安く抑えるコツ
費用が高くなりがちな抜根費用。少しでも節約するには、次のようなコツを抑えましょう。
- 複数業者で相見積もりを出してもらう
- 伐採と抜根を一緒に依頼する
複数業者で相見積もりを取れば、相場がわかり、大きく損することを回避できます。また、自分の条件にあった業者を見つけやすくなるでしょう。
伐採や抜根を別々で依頼すると、費用が割高になってしまいます。どちらの作業も必要だとあらかじめわかっているときは、同業者に同時に依頼しましょう。
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庭木の伐採後の根っこは残さずにすぐに処置を!業者の比較検討がおすすめ
庭木を伐採した後は根っこはすぐに枯れてなくなるわけではありません。庭木の種類によっては新芽が生えて、また成長する可能性があります。また、根っこを残しておくとケガやシロアリ発生などのリスクがあるため、すぐに対処しましょう。
枯らす方法は長い年月がかかるため、根っこを完全にきれいに取り除く「抜根」がおすすめ。抜根は素人では危険で難しいため、プロへ依頼しましょう。
少しでも費用を安く、条件の良い業者を探すなら、複数業者での比較検討がおすすめ。伐採業者の料金や口コミを掲載するセーフリーを使って、すぐに対応してくれる業者を探しましょう。
- 庭木を伐採した後はどうしたらいい?
- 伐採後の根っこをどうにかしたい
- 自分でやるのは無理!
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庭木を伐採した後の根っこに関するよくある質問
-
Q. 伐採した後の根っこはそのままでも大丈夫?
A.そのまま放置すると、次のような4つのリスクがあるので、早めに対処しましょう。
庭木伐採後の「根っこ」はどうすべき?放置しないほうが良い4つの理由 -
Q. 庭木伐採後の根っこを処分するにはどんな方法がある?
A.除草剤を使って枯らす方法や根っこを掘って取り除く方法があります。
庭木伐採後の根っこは引き抜く?枯らす?各処理方法のメリット・デメリット比較 -
Q. 伐採後の根っこを処分する際の費用はどのくらいかかるの?
A.幹の太さや木の種類、場所などによって料金が異なります。幹の太さが30cmまでなら1万〜2万円が目安です。
庭木伐採後の根っこは引き抜く?枯らす?各処理方法のメリット・デメリット比較