芝生の年間メンテナンス完全版!お手入れが大変?【管理スケジュールや作業のコツを徹底解説】
2025.01.06 2025.01.06
この記事では、芝生の年間メンテナンスについて徹底解説します。
美しい芝生を維持していくためには、適切な時期に適切なお手入れをしてやることが欠かせません。手入れを怠ったり間違ったやり方で管理していると、虫が発生したり枯れてしまったりするため、正しい知識が必要です。
記事では、芝生管理の年間スケジュールとその内容について、分かりやすく説明していきます。記事後半では、年間管理にかかる費用相場もご紹介。すでに芝をお持ちの方だけでなく、芝導入を検討中の方も、ぜひ最後までご覧ください。
目次
芝生の年間管理の基礎知識【種類別の必須メンテナンス一覧】
芝生にはさまざまな種類がありますが、「暖地型」「寒地型」でメンテナンス方法が少し異なります。それぞれ、適切な時期に正しい方法で管理していきましょう。
暖地型
日本芝と西洋芝の一部は、暖地型に分類されます。暑さには強い一方で寒さに弱く、冬には地上部分が枯れるのが特徴です。
- ノシバ
- コウライシバ
- バミューダグラス系
上記をはじめとするのが暖地型で、主に本州以南で使用されます。
暖地型のに必要な年間のメンテナンスは、下記のとおりです。
- 施肥:3月・5月・7月・9月・11月
- 目土(めつち)入れ:3月中旬~7月・9月中旬~10月
- エアレーション:3月中旬~6月・9月
- 刈り込み:5~10月
- 水やり:7~8月
- 雑草取り:通年
11~2月は休眠期になるため、芝張りは3~10月、張り替えや補修は4月中旬~9月が適しています。
寒地型
寒地型は西洋芝の一部、主に下記の種類が該当します。
- ペントグラス
- ペンクロス
- ケンタッキーブルーグラス
寒さに強く冬でも枯れることはありませんが、高温多湿の環境では枯れてしまう場合があります。日本では、関東以北で使われていて、北海道では寒地型を使うケースがほとんどです。
寒地型の場合は、下記のようにメンテナンスしていきます。
- 施肥:3月・4月・5月・6~8月・9~10月・11月
- 目土(めつち)入れ:3月中旬~6月・9~11月
- エアレーション:3月中旬~6月中旬・9月中旬~10月
- 刈り込み:3月中旬~11月
- 水やり:6~8月
- 雑草取り:通年
寒地型の休眠期は1~2月で、6月中旬~9月中旬は育成停滞期となります。そのため、芝張りは3~5月か9月中旬~10月に実施しましょう。また、張り替えや補修は3月中旬~5月中旬もしくは9月中旬~11月中旬が適しています。
芝生の年間管理における「季節別」のお手入れポイント
年間を通してお手入れが必要な、芝生。ここからは季節別にお手入れのポイントを見てみましょう。
春
春は、3~5月頃のお手入れです。休眠期が終わった芝生のお手入れでは、主に下記が必要です。
- 目土入れ
- 施肥
- エアレーション
- 雑草取り
寒地型の場合の施肥は、早めに実施するのがポイントです。どちらのタイプの芝生も育成期に入るため、バランスの良い施肥を与えましょう。
夏
6~8月を目安に行う夏のお手入れでは、下記がメインです。
- 水やり
- 芝刈り
- 施肥
- 雑草取り
水やりと芝刈りは、こまめに実践していくのがポイント。特に、暑くなってきたら、状況を見ながら適宜水やりをしましょう。ただし、梅雨で雨が続いている時期は水やりを控える必要があります。
秋
秋のお手入れは、9~11月に実施します。
- 水やり
- 芝刈り
- 施肥
- エアレーション
- 雑草取り
残暑が残る間は、特にこまめな水やりが欠かせません。芝刈りは、状況を見ながら月に1回などのペースでお手入れすると良いでしょう。エアレーションは、涼しくなってきたタイミングでの実施がオススメです。
秋は雑草が生えやすく害虫被害も多くなりがちです。雑草取りはこまめに実施していきましょう。
冬
12~2月の冬時期は、芝生が休眠期となるためほとんどお手入れする必要はありません。必要なのは、「雑草取り」のみです。あわせて、落ち葉を除去するなど、芝生をできるだけキレイな状態に保ちましょう。
芝生の年間管理に必要なアイテム【6つのメンテナンス道具】
芝生を年間通して管理するためには、下記の道具を揃えておくと安心です。
- 芝刈り機
- 芝刈り用バリカン・刈り込みバサミ
- 熊手(レーキ)
- 散水ホース・散水ノズル
- ローンパンチ
- 園芸用振るい
芝刈りは定期的に必要なお手入れなので、芝刈り機を用意しておくのがオススメ。手動式と自動式があるので、好みに合わせて選びましょう。範囲が広くなければ、刈り込みバサミや芝刈り用バリカンでも対応できます。
サッチ取りに使う熊手(レーキ)と散水ホースも必要なので、必ず用意しておかなければなりません。散水ノズルがあると、水をシャワー状にできるので便利です。
ローンパンチとは、エアレーションで使う道具のこと。スパイクの数はアイテムにより違いますが、多いほど作業効率がアップします。
園芸用振るいは、目土入れの際にあると便利な道具です。均一に巻いていくためのアイテムで、幅30cm以上の振るいを選ぶと、一度に広範囲に散布できます。
芝生のメンテナンス作業内容【年間を通して必要なお手入れも!】
年間を通してさまざまなお手入れが必要な芝生は、それぞれの作業内容も押さえておかなければなりません。
- 水やり
- 芝刈り
- 雑草抜き
- エアレーション
- サッチ取り
- 目土入れ(めつちいれ)
- 施肥
基本的なお手入れである上記について、ご紹介していきます。
水やり
芝生が乾燥しないよう、適度に水をあげなければなりません。水をあげすぎると枯れてしまうため、天候や芝生の状況をよく見る必要があります。
水やりでは、土の中まで浸透するように与えるのがポイント。細かいミストシャワーで、早朝にあげると良いでしょう。散水タイマーやスプリンクラーを使うと効率的です。
芝刈り
理想とする高さから、30~50%ほど伸びてきたら芝刈りをして高さを揃えます。伸びっぱなしにすると害虫が発生したり枯れてしまったりするので、理想の高さがなくても定期的に芝刈りをしなければなりません。
定期的に芝刈りをすると、芝生の密度が高くなり、絨毯を思わせる美しさに育ちます。健康的に育ちやすいのは、地面から2~4cmほどの高さ。芝刈りでは、丈夫を3分の1ほど刈っていきましょう。
芝刈りは、刈る高さを決めて2回に分けて作業します。1回目は横、2回目は縦と、刈る方向を変えるとキレイに仕上がります。
雑草抜き
雑草が混じってしまうと、せっかくの芝生の美しさが損なわれてしまいます。また日陰ができて害虫が発生しやすくなるため、こまめに根から除去するのがオススメです。
雑草は手で抜いていくのが基本ですが、土が乾燥した状態だと作業が困難です。雨が降った後や水やりの後など、土が柔らかいタイミングで実施しましょう。
ただし、芝刈りと一緒に雑草を抜こうとするのは避けましょう。芝刈り機がダメージを負うだけでなく、雑草の根が残ってまた生えてきてしまうためです。
また、除草剤を使う際は、必ず芝生専用のアイテムを選びましょう。
エアレーション
土壌に穴を開けるお手入れを、エアレーションと呼びます。穴を開けることで土をほぐし、通気性や通水性を上げて芝生の育成を促す効果が期待できます。
エアレーションは、春と秋に実施すると効果的で、夏は効果が見込めません。また、芝生の状況を見極めて必要なタイミングで実施するのがポイントです。
- 水やりをした後、水はけが良くない
- 雨が降った後、水が溜まる
- 施肥したのに根付きが浅い
上記をはじめとして、芝生の育成が順調ではないと考えられる場合には、エアレーションの実施がオススメです。
エアレーションは、芝刈りとサッチ取りが終わった後、5cmほどの間隔を開け10cmほどの穴を開けていきます。かき出した土を除去して目土を撒いたら、たっぷり水やりしましょう。
サッチ取り
「サッチング」とも呼ばれるのが、サッチ取りです。サッチとは、刈った後の芝生や刈れた芝生が堆積したもの。そのまま放置すると風通しが悪くなり、病気や害虫が発生するので注意しなければなりません。
サッチ取りは重要なお手入れですが、芝生に負担をかけるため、芝刈りをした後のみ実施しましょう。
熊手(レーキ)でかき出す方法が一般的ですが、サッチングマシンを使ったりサッチ分解剤を撒いたりする方法もあります。
目土入れ(めつちいれ)
目土入れ(めつちいれ)とは、芝生を平らに保ち、根の乾燥を防いで根付きを良くするためのお手入れです。砂状と土状の目土がありますが、最初は砂状が使いやすいでしょう。目土入れをしたら、熊手(レーキ)でならすとキレイに仕上がります。
施肥
栄養バランスの良い肥料を育成期に適量与えると、キレイな緑色の芝生に育ちます。効果が持続しやすいのは固形肥料ですが、ムラなく撒くなら液体肥料がオススメです。
肥料は、撒きすぎると枯れてしまうので適量を守って使うのが重要。また、暑い日に施肥すると枯れやすいので注意しましょう。施肥後には、水やりをすると効果的です。
芝生の年間管理は業者にお任せ!必要なメンテナンス費用の目安とは
美しい芝生を維持するためには、年間を通してお手入れをしなければなりません。しかし、メンテナンスは専門の業者へ依頼する方法もあります。専門の業者なら、専門知識と経験から、正しく的確なお手入れをしてもらえます。
業者へ依頼した場合にかかる費用は、下記が相場です。
- 芝刈り:1,000~2,000円/m²
- エアレーション:2,000~3,000円/m²
- 目土入れ:400~600円/m²
- 施肥:240~360円/m²
ただし、業者や地域、状況により費用は変動します。また、刈った後の芝の処分も依頼するなら、追加で費用がかかります。実際の費用については、見積もりを取ってチェックしてみましょう。
芝生はメンテナンス必須!業者の手を借りて維持していこう!
定期的にメンテナンスが必要な、芝生。「お手入れの時間がない」「手間をかけずに芝生を維持したい」という場合は、専門の業者へ依頼してメンテナンスするのがオススメです。
芝生メンテナンスを依頼する業者は、セーフリーでお探しください。条件による絞り込みができるので、掲載されている中から希望に合う業者を見つけやすくなっています。
絞り込みをしたら複数社から相見積もりを取り、比較検討してベストな依頼先を見つけましょう。
- 芝生の管理はラクなのか知りたい…
- 年間でやるべきお手入れが知りたい!
- ラクして芝生を楽しみたい…
芝生の年間管理は大変!
まとめてプロに頼めば
健康な芝生を長く楽しめる!
芝生の年間管理に関するよくある質問
-
Q. 芝生はどのようにメンテナンスすれば良い?
A.芝生は、適切な時期に正しいメンテナンスが必要です。たとえば暖地型の場合、下記のメンテナンスをしていきます。
・施肥:3月・5月・7月・9月・11月
・目土(めつち)入れ:3月中旬~7月・9月中旬~10月
・エアレーション:3月中旬~6月・9月
・刈り込み:5~10月
・水やり:7~8月
・雑草取り:通年 -
Q. 芝生のメンテナンスに必要なアイテムは?
A.芝生のメンテナンスに必要なアイテムは、下記のとおりです。
・芝刈り機
・芝刈り用バリカン・刈り込みバサミ
・熊手(レーキ)
・散水ホース・散水ノズル
・ローンパンチ
・園芸用振るい -
Q. 芝生の年間管理にかかる費用はどれくらい?
A.芝生の年間管理にかかる費用は、下記が目安です。
・芝刈り:1,000~2,000円/m²
・エアレーション:2,000~3,000円/m²
・目土入れ:400~600円/m²
・施肥:240~360円/m²