2025.06.21 2025.06.28
この記事では、空き家の草刈りを依頼すべき理由、作業の方法や費用について解説します。
空き家の草を放置すると、景観を損ねるだけではありません。害虫・害獣の住処になるほか、犯罪の拠点として使われてしまうことも。他にもさまざまな問題に発展するため、放置せずに処理しましょう。
空き家の草刈りを安く済ませるコツから、依頼するタイミングについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
空き家の草刈りは所有者の義務か?
空き家の草刈りについては、現行の法律上、全国一律で「必ずしなければならない」という明確な義務は定められていません。ただし、何をしても良いという意味ではなく、自治体ごとに定められた条例やルールにより、一定の維持管理が求められます。
空き家等の適切な管理を促進する「空家等対策の推進に関する特別措置法」や、地域ごとの条例では、所有者に対して建物や敷地の管理を行う「努力義務」または「責任」を課していることがあります。
雑草を放置し、周辺住民に悪臭・害虫・視界不良などの迷惑をかけた場合は、市区町村の担当部署から改善指導や行政勧告を受けるケースがあるのです。
空き家の雑草を放置することで行政対応に発展する可能性がある以上、草刈りを含めた定期的な管理は徹底しなければいけません。
空き地の雑草放置に関するリスクについては、次で詳しく解説しているので、合わせてご確認ください。
空き家の草刈りは必須?依頼すべき5つの理由
空き家の草刈りを怠ることで、周囲に悪影響を及ぼすだけでなく、思わぬトラブルや損失につながるリスクがあります。
- 見た目が悪くなる
- 犯罪の温床になる
- 害獣・害虫の住処になる
- 売却時に価値が下がってしまう
- 近隣住宅とトラブルになる可能性がある
ここでは、空き家の草刈りを定期的にすべき5つの理由を解説します。
見た目が悪くなる
草木が伸び放題の空き家は、遠目から見ても荒れた印象を与えてしまいます。建物が劣化していなくても、庭が手入れされていないだけで「管理されていない空き家」と認識され、周囲の景観を損ねる原因になります。
放置が続くと自治体から指導を受ける可能性もあり、固定資産税の軽減措置が外されるリスクもあるため、見た目の管理はとても重要です。
犯罪の温床になる
長期間手入れされていない空き家は、人の気配がないことから犯罪者に狙われやすくなります。
不法侵入や不法投棄・放火といった犯罪行為を隠す場所に!
万が一火災などで周囲に被害が及んだ場合、管理責任を問われるため日頃から環境整備をしておくことが防犯にもつながるでしょう。
害獣・害虫の住処になる
手入れされていない庭は、ネズミやハクビシンなどの害獣、蚊やゴキブリ、ムカデといった害虫にとって絶好の住処となります。特に夏場は草が伸びやすく、湿度も高いため害虫が繁殖しやすい環境が整ってしまい、近隣の住宅にも被害を及ぼしかねません。
害虫駆除に発展すれば費用も大きくなるため、日頃の草刈りが余計なコストを抑える最善策となります。
売却時に価値が下がってしまう
不動産の売却においては、建物の状態だけでなく敷地全体の見た目や管理状況が評価に大きく影響します。草が伸び放題の空き家は「放置されていた物件」として見なされ、査定額が大きく下がる可能性が高いでしょう。
反対に庭が清潔に保たれていれば、「すぐに住める家」という評価でスムーズな売却につながります。
近隣住宅とトラブルになる可能性がある
空き家の草木が隣家の敷地に侵入したり、雑草により害虫が発生すると近隣住民とトラブルになります。悪臭や視界の悪化、健康被害を訴える住民もいるため、最悪の場合は損害賠償を求められるケースも考えられます。
地域との関係性を良好に保つには、所有者として最低限の管理を怠らないことです。
空き家の草刈り方法は3種類【自力対応or業者依頼】
空き家の草刈りは自分でするか業者に依頼するかの2択です。ここでは、それぞれのメリットや注意点について見ていきましょう。
草刈機を使用する
自分の手で草刈りする場合、作業効率を高められる草刈機を使用しましょう。手作業の草むしりに比べ格段にスピードが上がり、腰への負担も軽減されるため、広い敷地も対応できます。
電動式は軽量で初心者に向いており、エンジン式はパワー重視で頑固な雑草にも強く、充電式はコードレスで取り扱いがラクなど、用途や作業環境に応じて選ぶのがポイントです。
機種によってはロボット型や自走式なども登場しており、道具の選び方一つで作業の負担は大きく変わります。
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除草剤を使用する
手間をかけずに除草したい場合は除草剤が効果的です。
液体を雑草に直接散布する茎葉処理型と、土に撒いて発芽を抑える土壌処理型があり、草の状態に応じて使い分けると効率よく雑草の発生を抑えられます。
雑草が広範囲にわたっている場合、再発を防ぎたいときにおすすめの手段ですが、薬剤である以上人体や動植物への影響には配慮が必要です。散布時の風向きや周辺環境に気をつけて使用しましょう。
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業者に依頼する
草刈りの時間が取れない、遠方に住んでいて管理が難しいといった場合は、専門業者に任せるのが最も確実な方法です。
草刈り専門業者はもちろん、造園業者や草刈り代行サービス、ホームセンターの窓口など依頼先はさまざまで、プロによる丁寧な仕上がりが期待できます。
費用は面積や草の状況により異なりますが、自分で準備から片付けまでする手間を考えると、コストに見合った価値を得られるはずです。一度見積もりだけでも相談してみましょう。
空き家の草刈りを業者に依頼するメリット4選
空き家の草刈りを自分でしようとすれば、時間も体力も大きく消耗します。特に長期間手入れされていない物件や、遠方にある場合は対応が難しくなるでしょう。
そんなときに頼れるのが草刈り専門業者です。ここでは、空き家の草刈り業者に依頼するメリットを4つ見ていきましょう。
自力では対応しきれない状態でも完璧にしてくれる
草が腰の高さまで伸びてしまった空き家の庭を前にすると、どこから手をつけていいのか分からなくなるでしょう。手作業ではとても追いつかないような範囲や密度でも、専門業者であれば専用機器や経験を活かしスピーディかつ丁寧に対応してくれます。
刈ったあとも見た目が整うように仕上げてくれるため、自分では到底できなかったレベルの仕上がりを期待できます。しばらく放置してしまった空き家でも、一度プロに任せればリセット可能です。
手間や時間がかからない
草刈り作業は想像以上に時間がかかり、また慣れていないと身体への負担も大きくなります。仕事や家庭の都合でなかなか作業時間が確保できない方にとって、業者への依頼は非常に合理的な選択肢だと言えます。
依頼さえしておけば重い機材を持ち出す必要も、日差しの強い中で汗をかくこともありません。体力的な負担や炎天下で熱中症リスクも避けられるため、高齢の方にとっても安心です。
業者によっては立ち会い不要
遠方に空き家を所有している場合、毎回現地まで足を運んで草刈りするのは大きな負担です。そこで、「立ち会いなし」で対応してくれる業者に依頼すれば、自宅にいながら空き家の草刈りが済ませられます。
前もって写真やGoogleマップで場所を共有し、スタッフが現地を訪れて作業、完了後にビフォーアフターを確認する流れです。遠距離でも草刈りができるのは、多くの方にとってメリットになるでしょう。
処分まで依頼できる
自分で草刈りした場合、厄介なのが大量に出た雑草の処分です。自治体によってはゴミとして出すのが難しく、量によっては自力での運搬が困難なこともあります。
業者に依頼すれば、刈り取った雑草や枝葉はすべて持ち帰り、適切に処分してくれるので後処理も問題なし。中には処分費用込みのパッケージプランを提供している業者もいるので、予算に応じて柔軟に対応してくれます。
空き家の草刈りを業者に依頼するときの費用相場
空き家の草刈りを業者に依頼するとき、「作業時間」「敷地面積」「除草量」のいずれかの方法で計算されます。
ここでは、3つの料金体系ごとに費用相場を詳しくご紹介します。
時間単位の場合
時間単位で料金を計算する方法は、作業の進行具合に応じて追加料金が発生する仕組みです。
作業時間 | 費用相場(1名あたり) |
---|---|
1時間 | 約3,000円(出張費別) |
30分追加ごと | 約3,000円 |
1日(6〜8時間) | 約18,000〜24,000円 |
作業にかかる時間を見積もってくれる業者もいるので、予算を決めて相談したい方におすすめの方式です。
面積単位の場合
草刈りの料金を面積で計算する方法は、土地の広さが分かっていれば使いやすい料金形態です。空き家の敷地面積が明確な場合、草の密度にかかわらず広さを基準に考えたい人に適しています。
面積 | 費用相場 |
---|---|
~50㎡(約15坪) | 約7,000〜25,000円 |
50~165㎡(15~50坪) | 約12,000〜18,000円 |
165~330㎡(50~100坪) | 約20,000〜40,000円 |
330~660㎡(100~200坪) | 約35,000〜80,000円 |
上記を見て分かる通り、広くなるほど1㎡あたりの単価が下がる傾向です。
除草の量で計算する場合
雑草の高さや密度によって費用を決まる方式もあります。草の背丈が高くなるほど作業負担が増えるため、その分単価が上がる仕組みです。
雑草の高さ | 費用相場(1㎡あたり) |
---|---|
~50cm | 約150〜200円 |
50〜100cm | 約160〜250円 |
100〜150cm | 約170〜300円 |
見た目以上に草が伸びている場合はこの方式での見積もりが提示されるケースもあるので、現地調査時にしっかり確認しておきましょう。
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空き家の草刈りを安く依頼する3つのコツ
空き家の草刈りを業者に依頼するとき、少し工夫するだけで出費をぐっと抑えられます。草刈りをなるべく安く済ませたい方に向け、効果的な3つのコツを解説します。
自分でできる範囲だけ作業しておく
草刈りの費用は面積や作業時間だけでなく、刈り取った草の処分や周辺の清掃といった追加作業も絡みます。そのため、自分で対応できる範囲の作業は自力で対応すれば、業者に頼む部分を抑えられ、結果として全体の費用が安くなります。
広い敷地すべてをプロに任せるのではなく、「刈るだけ」「清掃だけ」など分担する意識が費用対策の第一歩です。
複数業者の見積もりを比較する
業者ごとに料金体系や対応範囲はさまざまで、同じ作業内容でも費用に大きな差が出るケースもあります。そのため、いきなり1社に決めるのではなく、必ず複数業者から見積もりを取って比較しましょう。
見積もりを比べれば相場が把握できるだけでなく、作業内容に対する料金がであるか、見積もり時の対応の丁寧さなども確認できます。急ぎの依頼であっても、最低2〜3社を比較しておくと納得のいく選択ができるはずです。
補助金を活用する
お住まいの地域によっては、自治体が空き家の草刈り費用を補助してくれるかもしれません。全国すべての自治体が対応しているわけではありませんが、お住まいの地域や空き家がある自治体の公式HPなどで確認してみましょう。
- 例)除草にかかる費用を年度あたり上限5万円まで:常陸太田市
申請方法や対象条件も自治体ごとに異なるため、草刈りを依頼する前に一度、市区町村の公式HPや窓口で確認しておくと安心です。
空き家の草刈りを依頼する最適なタイミングとは
空き家の草刈りを依頼するベストな時期は、草の成長が活発になる春から秋にかけてです。特に6月から9月の間は気温と湿度の上昇により雑草が急激に伸びるため、月に1回程度の頻度で草刈りすると管理しやすくなります。
4月〜5月の初期に1回、10月〜11月の終わりにもう1回がおすすめ!
年間を通して計画的に作業を組み込めば、大掛かりな除草作業を避けられます。また、草が伸びきる前に手を打つことで、害虫の発生や隣人トラブルのリスクも抑えられ、結果として管理コストの節約にもつながるでしょう。
空き家の草刈りは定期的に依頼して綺麗な状態をキープ!
本記事では、空き家の草刈りについて作業方法や費用、タイミングなどを解説しました。安く依頼するコツについてもお分かりいただけたかと思います。
空き家の草を放置することで、景観を損ねること以外に害獣を呼び寄せる、犯罪に使われるなど見過ごせないリスクが多々あります。放置せずにプロに依頼し、綺麗な状態をキープしましょう。
草刈り業者はセーフリーに多数掲載しています!対応エリアや口コミ、料金などを確認しながらマッチする業者が簡単に探せますよ。まずは3社程度ピックアップし、無料見積もりに進んでみましょう!
\見積もり無料の専門業者多数掲載!/
- 空き家の草が伸びきってる…
- 空き家に虫が大量発生!
- 草刈りする時間が取れない
空き家の草刈りは放置厳禁!
近所トラブル・害虫獣被害に遭う前に
プロに依頼して綺麗に!
空き家の草刈りについてよくある質問
-
Q. 遠方の空き家で草を放置している場合はどうすべき?
A.遠方に住んでいて管理が難しい場合は、草刈り専門業者に依頼するのが現実的です。年に数回の定期清掃プランを活用すれば、手間をかけずに美観と近隣への配慮が保てます。
-
Q. 空き家で草が伸びきっているとどうなる?
A.雑草が繁茂すると害虫の発生や不審者の侵入を招き、近隣住民とのトラブルにつながります。景観の悪化により、資産価値に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
-
Q. 空き家の草刈りは定期的に依頼すべき?
A.草の成長は季節によって大きく異なるため、春から秋にかけて定期的な草刈りをおすすめします。年1〜2回よりも、こまめに依頼することで結果的に費用も安く抑えられるケースがあります。