2024.09.06 2024.09.06
この記事では、黒松の剪定について徹底解説していきます。
「庭木の王様」と言われることもあるほど、定番で庭の主役として名高い黒松は、剪定次第で見た目の印象が大きく変わります。縁起物としても親しまれる黒松を美しく剪定するためには、適した時期に正しい手入れをすることが欠かせません。
ここでは、時期別に黒松の剪定方法を詳しく解説していきます。記事後半では、美しく仕上げるための6つのコツもご紹介しますので、きれいに整えたい方はぜひ最後までご覧ください。
目次
黒松の剪定方法【時期別!お手入れの仕方】
黒松は、時期ごとに適切なお手入れをする必要があります。
- 4~5月:ミドリ摘み
- 6~7月:芽切り
- 10~11月:枝の剪定
- 11~2月:葉むしり(もみあげ)
- 3月:強剪定
それぞれ時期別に、剪定方法を見ていきましょう。
4~5月:ミドリ摘み
松の新芽を意味する「ミドリ」は、自然に生長するとどんどん増えてしまいます。生育力が強いミドリは、まだ柔らかい4~5月に間引くのがおすすめです。6月以降はどんどん固くなって間引くのが難しくなってしまいます。
ミドリ摘みでは、1つの枝に対して2~3本のミドリになるよう間引くのがポイント。
6~7月:芽切り
ミドリ摘みの際に残った新芽を根元から切り落とすのが、「芽切り(めきり)」です。芽切りをすることで枝葉が短い状態になり、樹形がキレイになります。
芽切りでは、まわりよりも際立って長く伸びている芽を剪定しましょう。剪定バサミを使って、根元から切るのがポイントです。
「芽切り」は、若い木なら遅めに、老木なら早めに作業するとキレイに仕上がります。
若いほど生長が早いため、遅めに剪定すると秋には枝の長さが理想的になるためです。
10~11月:枝の剪定
生長が落ち着いてくる10~11月には、古い枝や弱っている枝、混み合っている枝などの不要な枝を剪定します。枝は、根元から切って問題ありません。
黒松は枝がとても多くさまざまな方向に延びるので、枝がどの方向に延びるのかをしっかりイメージして剪定する枝を見極めましょう。
11~2月:葉むしり(もみあげ)
「もみあげ」とも呼ばれる「葉むしり」は、不要な葉を除去するお手入れです。剪定バサミなどは使わず、手でむしり取るのが、葉むしりの特徴です。
- 茶色くなった古い葉
- 下向きの葉
- 枝の根元の葉
上記を除去することで、全体的に風通しが良くなり、害虫も付きにくくなります。
3月:強剪定
「全体的にバッサリ切りたい」「樹高を調節したい」「樹形を大幅に調節したい」などの場合には、不要な枝をどんどん落とす「強剪定」が必要です。強剪定は黒松に大きな負担を与えるため、休眠期で少し暖かくなってくる3月に作業しましょう。
黒松は剪定次第で価値が大きく変わるため、強剪定は無理せず業者へ依頼するのがおすすめです。
黒松の剪定に必要なアイテム【お手入れ5つ道具】
黒松の剪定では、下記のアイテムを用意しておきましょう。
- 剪定用手袋
- 剪定バサミ
- 枝切りバサミ
- 剪定ノコギリ
- 脚立
剪定時はケガをしないよう、長袖長ズボンと剪定用手袋を着用しましょう。
剪定バサミなどの剪定アイテムは、自分が扱いやすいサイズのものを選びます。自分に合ったアイテムであれば、無駄な力を使うことなく剪定できるので、購入の際は必ず手に取って扱いやすいかどうかをチェックしましょう。
大きく生長して手が届かない場所の剪定が必要な黒松は、脚立の準備も必要です。三脚タイプで足場が安定するものを選んで用意しましょう。
黒松は剪定で価値が変わる!美しく仕上がるお手入れのコツ6選
剪定によって価値が変わる黒松は、作業前に下記6つのコツを押さえておくと安心です。
- 上から見ながら剪定する
- 上から下、奥から手前に剪定する
- 最終的に目指す樹形をしっかり意識する
- 剪定後の樹形は理想よりも小さめを意識する
- 枝が「Y」時になるように剪定する
- 上部を念入りに剪定して下枝を残すようにする
美しい仕上がりにするために、コツそれぞれについて理解を深めておきましょう。
上から見ながら剪定する
横から見るよりも、上から見下ろしたほうが枝の混み具合や流れを把握しやすくなります。混み合っている部分は剪定すべき場所、枝の流れに沿っていない場所も剪定すべき場所だと、判断しやすくなります。
上から下、奥から手前に剪定する
剪定をスムーズに進めるためには、上から下、奥から手間に向かって作業することが重要です。
上から下、奥から手前に進めることで、切り落とした枝によってほかの枝が折れてしまうようなことも少なくなります。
最終的に目指す樹形をしっかり意識する
どのような樹形にしたいのかは、しっかりイメージして作業しましょう。最終的に樹形が仕上がるのには数年から数十年と長い時間が必要ですが、イメージしながら剪定すると理想の形に仕上がりやすくなります。
全体的な樹形だけでなく、棚(松特有の枝葉の塊・段々)の大きさも含めてイメージしながら剪定しましょう。
剪定後の樹形は理想よりも小さめを意識する
樹勢が強い黒松は、理想の樹形よりもひとまわり小さめに剪定することも、コツのひとつ。どんどん生長していくので、理想ジャストの大きさに剪定してしまうと、そこからどんどん伸びて樹形も崩れてしまいがちです。
ひとまわり小さめに剪定する意識を持つと、全体的に理想に近い樹形を維持しやすくなります。
枝が「Y」時になるように剪定する
黒松の枝は、真ん中が育ちやすい特徴があります。真ん中だけがどんどん生長してしまうと、間延びした印象になり樹形が崩れがちです。
そこで、枝は真ん中を剪定して2本残し、「Y」の字になるように剪定するのがコツです。
上部を念入りに剪定して下枝を残すようにする
上部は特に生長しやすいため、放置すると頭でっかちな状態になってしまいます。そこで、上部は念入りに剪定すると美しい樹形に仕上がります。
一方で、下枝の生長は上部ほど早くないため、なるべく残しましょう。
下枝が残ると木の重心が下がり、全体的にバランス良く見えることもポイントです。
黒松の剪定・お手入れ時の注意点【失敗しないように!】
黒松の剪定では、芽の数を減らしすぎず、残しすぎないように配慮しなければなりません。芽が少なくなると弱々しい印象になってしまい、芽が多すぎると密になって日光が当たりにくく木が弱ってしまいます。
芽を適切な数にして失敗を避けるためには、下記2つの注意点を押さえておきましょう。
- 枝の途中の小さな芽を育てる
- 新芽は2芽残すのが基本だが、密度が高い場所は1芽だけ残すようにする
また、黒松を剪定すると松ヤニが出てくるため、汚れても良い服で作業しましょう。松ヤニは粘着力が高く、服に付くと取れなくなる場合があるためです。肌に付くとかぶれてしまうケースもあるので、十分注意しましょう。
黒松は剪定が重要!プロにお手入れを依頼して美しく!
和風で日本の魅力を感じさせる黒松は、剪定を続けていくことで美しい姿を維持できます。樹液が出るため剪定時は服装選びに注意して、将来的な姿を目指して剪定していきましょう。
ただし、大きく成長した黒松は高所作業が伴い転倒のリスクも大きくなるため、業者へ依頼するのがベストです。大きい黒松でなくても、美しい姿をキープするためにはプロの業者に依頼して剪定するのがおすすめです。
セーフリーには、黒松の剪定を請け負う業者が多数掲載されています。複数の業者から相見積もりを取れるだけでなく、条件で絞り込んで希望に合う業者を見つけやすくなっているのが特徴です。
黒松の魅力を末永く堪能できるよう、まずは気になる業者を探してみましょう。
黒松の剪定時期とお手入れ方法を徹底解説!美しく仕上げる6つのコツものよくある質問
-
Q. 黒松の剪定に適した時期と方法は?
A.黒松は、時期ごとに適切なお手入れをする必要があります。
・4~5月:ミドリ摘み
・6~7月:芽切り
・10~11月:枝の剪定
・11~2月:葉むしり(もみあげ)強剪定をする場合は、3月頃に作業しましょう。
-
Q. 黒松の剪定に必要なアイテムは?
A.黒松の剪定では、下記のアイテムがあると便利です。
・剪定用手袋
・剪定バサミ
・枝切りバサミ
・剪定ノコギリ
・脚立 -
Q. 黒松の剪定を成功させるコツは?
A.黒松の剪定を成功させるためのコツは、下記6つです。
・上から見ながら剪定する
・上から下、奥から手前に剪定する
・最終的に目指す樹形をしっかり意識する
・剪定後の樹形は理想よりも小さめを意識する
・枝が「Y」時になるように剪定する
・上部を念入りに剪定して下枝を残すようにする
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