エアコン洗浄スプレーは使ってはいけない?理由や“迷わず”業者に依頼すべき場合などを解説!

2023.06.10 2023.06.10

手軽なエアコン掃除のアイテムとして販売されている「エアコン洗浄スプレー」。しかし、ネットの口コミなどでも「使ってはいけない」という声も多く、使用をためらっている人や、すでに使用してしまい不安を感じている人もいるのではないでしょうか?

今回の記事では、エアコン洗浄スプレーを使ってはいけない理由や、“迷わず”業者依頼をすべきエアコンの様子などについて解説します。

エアコン洗浄スプレーは使ってはいけないとされる理由5選

エアコン洗浄スプレーを使ってはいけない理由

エアコン洗浄スプレーは、手軽に購入できる掃除アイテムです。

業者に依頼せず、自分で簡単にエアコンを掃除したい人にとって便利なアイテムでしょう。

一方で、インターネットなどでは「エアコン洗浄スプレーは使ってはいけない」と言われるケースも見られ、使用をためらっている人もいるのではないでしょうか?

エアコン洗浄スプレーを使ってはいけないと言われる理由は、「カビや汚れの原因になる」「水漏れの原因になる」「エアコンが故障する」「エアコンから発火する」「そもそもあまり綺麗にならない」の5つです。

以下では、それぞれについて詳しく解説します。

カビや汚れの原因になる

エアコン洗浄スプレーは、洗い残しがあるとむしろカビの養分になってしまいます。しかし、エアコンの構造上、素人が使える道具では、スプレーを流しきれないことも多く、これが養分となってカビの繁殖を助けてしまうのです。

エアコン洗浄スプレーを使ってエアコン内部を綺麗にするつもりが、反対にカビを増殖させてしまうことのないようにしましょう。

水漏れの原因になる

エアコン洗浄スプレーの水分や成分がエアコン内部に残ったまま放置すると、大きなカビやホコリの塊となってしまいます。

その塊が大きくなるとうまくドレンホースから排出されずに詰まってしまい、エアコンの排水機能が低下。

ドレンホース越しに屋外機に排出されない水は、屋内機から漏れてしまいます。

エアコンの水漏れの原因になる点も、エアコン洗浄スプレーを使用しないほうが良いと言われる一因でしょう。

エアコンが故障する

エアコン洗浄スプレーは、電子パーツ以外の、特定のパーツにのみ使用可能というケースがほとんどです。

エアコン洗浄スプレーNGの配線などにスプレーの水分や成分がかかると、水漏れや発電などによって故障の原因となります。

しかし、慣れていないとミスすることも多いもの。エアコンを綺麗にしようと大量のエアコン洗浄スプレーを使用するほど、エアコンの故障リスクも高くなるでしょう。

エアコンから発火する

エアコン洗浄スプレーの使用は、エアコンの故障にとどまらず、発火に繋がるケースもあります。

配線などの電気が通る部品にエアコン洗浄スプレーがかかると、水分や成分が発火の原因に。

発火の危険から、洗浄スプレーを非推奨とするエアコンメーカーも少なくありません。

そもそもあまり綺麗にならない

エアコン洗浄スプレーは長い年月をかけてこべりついたカビや汚れに対しては、効果が見られない場合が多いです。

一旦カビ臭いにおいが消えたように感じても、実は香料などで一時的に薄められているだけの場合も。

また、1本のスプレーで吹きつけられる量には限りがあります。カビが酷い状態などは、洗浄スプレー1本では到底足りません。

エアコン洗浄スプレー1本あたりは数千円でも、何本も購入するうちに業者に依頼するより高額になる可能性は十分あります。

経済的かつ効果的にエアコンクリーニングをしたいなら、エアコン洗浄スプレーはおすすめできません。

エアコン洗浄スプレーを使ったほうが良いケースは?【使ってはいけないとばかり言われるが】

上記でエアコン洗浄スプレーを使ってはいけないと言われる理由について解説しました。

しかし、エアコン洗浄スプレーは絶対に使ってはいけないというわけではありません。

以下のようなケースは、エアコン洗浄スプレーを使える可能性があります。

カビや汚れが軽度で落ちやすい場合

エアコン洗浄スプレーは、カビや汚れが軽度で落ちやすい場合は効果が見込めます。

普段から定期的に掃除していて、一部を軽く掃除する場合などにはエアコン洗浄スプレーは便利なアイテムと言えるでしょう。

しかし、長期間掃除せず放置してこべりついたカビや汚れをエアコン洗浄スプレーで掃除するのは不可能です。

あくまでもエアコン洗浄スプレーは、軽度のカビや汚れに対する応急処置と捉えましょう。

使用OKな箇所にのみスプレーする場合

エアコン洗浄スプレーは熱交換器のみに使用し、他の部品にはかけないようにするなど、スプレーする範囲には十分注意しましょう。

配線やコンセントなどスプレーNGの部品にエアコン洗浄スプレーをかけてしまうと、故障や事故に繋がります。

使用OKな箇所にのみスプレーする自信が無い場合は、最初から業者へ依頼することをおすすめします。

エアコン洗浄スプレーを正しい箇所に使い、使用後すぐに冷房や送風で乾燥させる場合

エアコン洗浄スプレーを使ったらすぐに冷房や送風で運転し、エアコン内部を乾燥させると、カビや汚れの繁殖を抑えられます。

もちろん、冷房や送風を運転しても完全にカビや汚れを防止できるとは限りません。

エアコン洗浄スプレー使用後にエアコンがカビ臭いと感じられる場合、業者へ相談するといいでしょう。

エアコン洗浄スプレーを使って掃除してしまった後の対応

上記で解説したように、エアコン洗浄スプレーを使ってはいけないことはないですが、使えるケースが限られます。

また、メーカーや業者も使用をあまりおすすめしていない現状があります。

「すでにエアコン洗浄スプレーを使って掃除してしまった」という人は、以下の対応をしましょう。

送風や冷房を運転させる

エアコン洗浄スプレーを使用した直後は、エアコン内部がスプレーの水分や成分によって湿度が高くなっています。

エアコン洗浄スプレーの水分や成分を乾燥させるため、使用後はすぐに送風や冷房を運転させましょう。

送風や冷房の運転時間は最低でも1時間から2時間、カビが発生しがちな梅雨シーズンなどは3時間から4時間がおすすめです。

エアコンメーカーや業者に相談する

「配線など本来であれば水分をかけてはいけない場所にスプレーをかけてしまった」「エアコン洗浄スプレーを使ってしばらく放置してしまった」などの場合、自分で対応せず、エアコンメーカーや業者に依頼しましょう。

自分で対応しようとして、かえって故障や事故のリスクを上げてしまう可能性もあります。

業者はエアコンを綺麗にする技術や専門ツールがそろっているので、エアコン洗浄スプレーを誤ってしようしてしまった後でも対応できる可能性が高いです。

特に、後述するケースでは迷わず業者に依頼して、故障や事故のリスクを回避しましょう。

エアコン洗浄スプレーではなく“迷わず”業者にクリーニングを依頼すべき場合3選

エアコン洗浄スプレーを使ってはいけないなどの理由から作業する業者

エアコン洗浄スプレーで掃除する前も掃除後も、以下のような場合はセルフで対応するのではなく、“迷わず”業者にクリーニングを依頼しましょう。

プロの力で根本から解決しなければ、様々なデメリットに繋がるリスクが高いです。

吹出し口からカビが落ちてくる

エアコンの下の床を見ると、何か黒い物質がぽろぽろと落ちている……という状況は、極めて危険です。

その物質はエアコンから落ちてきたカビで、エアコン内部に収まらないくらいに大量のカビが発生しているということです。

吹き出し口から落ちている可視化できるカビだけでなく、目に見えない小さなカビも空気中に漂っている状態は、大きな健康リスクになりかねません。

カビはアレルギー性鼻炎や喘息、肺炎など、皮膚や内臓への大きな負担となります。

重症化して取り返しのつかない事態になる前に、カビの発生源を無くさなければなりません。

エアコンのカビを完全に綺麗にするには、セルフクリーニングではなく業者への依頼が必要となります。

健康リスクを少しでも抑えるため、すぐに業者へ依頼してください。

エアコン内部が真っ黒になっている

エアコンからカビが落ちているだけでなく、エアコン内部が真っ黒な状態も非常に危険です。

エアコン内部が真っ黒に見えるのは、黒カビがびっしりこべりついている状態です。

大量のカビを自分で完全に綺麗にするのは不可能で、業者の力を借りなければなりません。

自分で掃除できる範囲は部分的で、根本的な解決にはプロの技術やアイテムなどが必要です。

エアコンの奥までセルフクリーニングしようと分解すると、エアコンの故障や事故に繋がるので絶対に自分で分解はしないでください。

エアコンが焦げ臭い

エアコンが焦げ臭い場合、エアコンを一切使用せずすぐに業者に相談してください。

エアコンが焦げ臭い原因として、内部の部品がショートしている可能性が高いです。

エアコン洗浄スプレーの水分や成分がショートの原因となるケースがあり、エアコンを使用し続けると大きな火災にもなりかねません。

エアコン内部の火種を消すために水をかけると、配線やコンセントなどからの発火にも繋がり、火災の範囲が広がってしまいます。

火事や感電のリスクを抑えるためにも、すぐに業者に依頼してください。

まとめ

今回の記事では、エアコン洗浄スプレーを使ってはいけない理由や業者に依頼すべき場合などについて解説しました。

エアコン洗浄スプレーはエアコンのにおいや汚れを除去するどころか、においや汚れの原因になったり故障・火災を引き起こしたりするリスクも十分にあります。エアコン洗浄スプレーを使ってエアコンに異常が出た場合は、できるだけ早くメーカーや業者に依頼しましょう。

また、カビが目に見えて落ちてくる場合などは危険信号がともっているので、“迷わず”業者へ相談してください。

エアコン洗浄スプレーは使ってはいけない?理由や“迷わず”業者に依頼すべき場合などを解説!のよくある質問

  • Q. エアコン洗浄スプレーを使ってはいけない理由は?

    洗浄液を流しきれないことが多く、これが養分として残って、カビの増殖を進行させてしまうからです。また、汚れた箇所にピンポイントで当てることが難しく、配線などにかかってエアコンの故障、火災などに繋がる可能性もあります。

  • Q. エアコン洗浄スプレーは絶対使ってはいけない?正しい使い方は?

    プラスチックパーツなどスプレーOKな箇所にピンポイントで洗浄スプレーを使い、使用後はすぐに冷房や送風を運転させて内部を乾燥させます。違う使い方をしてしまった場合はすぐに業者に依頼しましょう。

  • Q. エアコン洗浄スプレーを使っても意味がない、業者に依頼すべきケースは?

    下記のようなケースでは、エアコン洗浄スプレーを使うと特に多くのリスクがあります。すぐに業者に依頼してください。
    ・カビが床に落ちてくる
    ・エアコン内部が真っ黒
    ・エアコンが焦げ臭い