エアコン内部のカビ事情完全版!【黒カビ対処・予防法〜原因・病気リスク解説】
2023.06.04 2024.06.12
また、エアコン内部でカビが増えてしまうと、ニオイが気になるだけでなく健康被害が出る可能性まであり注意しなければなりません。
この記事では、そんなエアコンのカビ事情全般について網羅的に解説します。エアコンにカビが生える原因や掃除の仕方、カビの防止方法まで分かりやすく説明しますので、快適な室内環境維持のため、ぜひご活用ください。
目次
エアコンにカビが生える原因
エアコン内部は、下記の条件が揃っているためカビが生えやすい環境です。
- 温度がカビの繁殖にちょうどよい
- 湿度が高い
- 栄養となるホコリが集まる
冷房・暖房どちらを使うにしても、エアコン内部は20~30度ほどの温度なことが多く、カビは25~30度で発生しやすいとされているためです。
また、冷房を使うと、エアコンの内部では結露が起こります。
室内から取り込まれた暖かい空気と、エアコン内部で冷えた空気が混在するためです。
結露が乾く暇もなくエアコンが稼働し続けると、カビが増殖し続けてしまいます。
また、エアコンは室内の空気を取り込む際にホコリも一緒に取り込んでしまいます。
ホコリにはタンパク質など、カビの栄養となる成分が含まれるため、さらにカビ増殖の要因となってしまうのです。
エアコンがカビだらけだと病気も心配
エアコンがカビだらけの状態のまま使用し続けると、室内にいる人はカビだらけの空気を吸い続けることになります。
当然、さまざまな病気やアレルギーを発症するリスクが高くなるので注意が必要です。
エアコンのカビが原因で発症するアレルギー
エアコンのカビが原因で、アレルギーを発症してしまうことがあります。
- アレルギー性鼻炎
- アレルギー性結膜炎
- アスペルギルス症
上記を始めとしたアレルギーで、咳や鼻づまり、くしゃみなどのアレルギー症状を引き起こします。
エアコンのカビが原因で発症する病気
エアコンのカビを体内に多く取り込んでしまうと、下記の病気を発症するリスクが高まります。
- 喘息
- 肺炎
- 夏型過敏性肺炎
- アトピー性皮膚炎
咳などの症状だけでなく、感染症を起こすこともあります。
詳しくは、下記記事をご覧ください。
エアコンでカビが生えやすい場所
エアコン内部は、特に下記の場所にカビが発生しやすくなっています。
- フィルター
- フィン
- 送風ファン
- ルーバー
- ドレンパン
- 吹き出し口
本体カバーを開けるとすぐ見えるのがフィルターで、フィルターの裏にあるのがアルミフィン(熱交換器)です。
フィルターにはホコリなどが多く付着しますがカビは多くなく、奥にあるフィンのほうがカビが発生しやすくなっています。
エアコンのさらに内部に位置する送風ファンは、さらにカビが増殖しやすい場所です。
エアコンからの風向きを変えるためのルーバーや、結露した水を受けるためのドレンパン、吹き出し口も、湿気とホコリが混じりやすく、カビが生えやすい条件がそろっています。
エアコンのカビ取り方法【自分でできる!】
エアコンのカビに気が付いたら、すぐにでも自分で掃除したい人が多いでしょう。
ここからは、自分でも掃除しやすいフィルターと吹き出し口のカビ取り方法をご紹介します。
フィルターのカビ取り
フィルターは、簡単に外せて手軽に掃除できます。
- 本体カバーを外す
- フィルターを外す
- 掃除機でホコリを取る
- シャワーで水洗いする
- ブラシを使って細かい汚れやカビを取る
- 完全に乾くまで、半日以上自然乾燥させる
どうしても取れない汚れやカビは、ブラシに中性洗剤を付けてこすり洗いするのがおすすめです。
フィルターは熱湯やドライヤーなどの熱に弱いため、注意して作業しましょう。
吹き出し口のカビ取り
吹き出し口も、分解などをせずに手軽に掃除できる部分です。
- エアコンのコンセントを抜く
- ルーバーを手動で開ける
- 濡らしたキッチンペーパーでカビを拭き取る
- 乾いたタオルで水分を拭き取る
吹き出し口も、頑固な汚れやカビは中性洗剤を水で薄めてキッチンペーパーに染みこませて使うと効果的です。
中性洗剤を使う場合は、水に濡らしたタオルで洗剤成分をしっかり拭き取りましょう。
エアコンがカビだらけ?!レベル別対処法
エアコンがカビだらけと感じるレベルは、人によって異なります。
そこで、この記事では下記4段階に分け、それぞれの対処法を検討していきます。
- レベル1:フィルターの汚れが気になる
- レベル2:エアコンの奥をのぞくとカビのようなものが見える
- レベル3:エアコンからカビ臭い風が出てくる
- レベル4:パッと見ただけでカビが確認できる
レベルごとに、適切な対処法をご紹介します。
レベル1:フィルターの汚れが気になる
フィルターの汚れが目につくようになると、エアコン内部はカビだらけでは?と気になる人も多いでしょう。
フィルターは、汚れをいち早くキャッチしてエアコン内部へ取り込まないための役割を果たすパーツです。
当然、ほかのパーツよりも汚れやすいもの。
フィルター以外に、吹き出し口やルーバー、奥に見える送風ファンに目立った汚れが確認できないようであれば、フィルターの掃除だけで大丈夫なケースが多いです。
フィルターは非常に汚れやすいため、1ヶ月に1回を目安に掃除すると良いでしょう。
レベル2:エアコンの奥をのぞくとカビのようなものが見える
吹き出し口からのぞくと、エアコンの奥まで、ある程度確認することができます。
この時、吹き出し口の奥や送風ファンなどにカビのようなものが見えたら、早めの掃除が必要です。
吹き出し口から見える範囲くらいであれば、自分でも掃除できます。
エアコン掃除専用のブラシやお掃除棒などを使い、奥のカビを取りましょう。
ただし、手が届かない部分まで掃除したい場合や、パーツを壊してしまう心配があるなら、迷わず業者へ依頼しましょう。
レベル3:エアコンからカビ臭い風が出てくる
エアコンからカビ臭い風が出てくるということは、エアコン内部でカビが増殖していると想定されます。
早めに、エアコン内部を含めてカビ取りをする必要があります。
自分でのエアコン掃除は、ルーバーなどを取り外しての作業までが一般的です。
自力で送風ファンを取り外して掃除することも無理ではありませんが、故障の原因になることが多いためおすすめできません。
エアコンからカビ臭い風が出てくるということは、手が届かないエアコン内部までカビが増殖している状況が多いです。
業者へ依頼して徹底的に掃除するのがおすすめです。
レベル4:パッと見ただけでカビが確認できる
吹き出し口に黒い点が付いているなど、エアコンをパッと見ただけでカビが確認できる状態ならば、エアコン内部では相当カビが発生していると考えられます。
この状況では、業者へ依頼してのエアコンクリーニングが良いでしょう。
自分で掃除できる範囲は限られる上、エアコン内部にカビが残っているとまた増殖してしまうためです。
壁掛けエアコンのクリーニングは、6,000~25,000円ほどで依頼できる業者が多くなっています。
エアコンのタイプやオプションの有無によって料金は異なるため、事前の確認が必須です。
エアコンのカビ防止法3選!
構造上、カビの発生しやすいエアコンですが、日々のちょっとした工夫でカビの増殖を抑えることができます。
- こまめに部屋を換気する
- エアコンの電源を切る前に送風をする
- 定期的にフィルターを掃除する
エアコンのカビを防止できる上記3つの方法について解説します。
こまめに部屋を換気する
室内は湿気が貯まりやすいため、こまめに窓をあけて換気しましょう。
換気することで必要以上の湿気を排出でき、室内の湿度を下げられます。
室内の湿度が下がればエアコン内部の湿度も下がるため、カビが発生しにくくなります。
エアコンの電源を切る前に送風をする
エアコンを使ったら、電源を切る前に「送風」運転をしてエアコン内部を乾燥させると効果的です。
送風がない場合は、「内部クリーン」などでも良いでしょう。
送風運転をするとエアコン内部に付着した結露を乾かして湿度を下げ、カビの発生を抑えることができます。
定期的にフィルターを掃除する
フィルターにはホコリが集まりやすく、汚れを放置するとエアコン内部はよりこもった状態になります。
また、ホコリはカビの栄養分となり増殖を助けてしまうため、定期的に掃除することが大切です。
エアコンのカビが気になったら早めの掃除を!
エアコン内部は、常にカビが発生しやすい環境になっています。
健康被害を出さないためにも、エアコンのカビに気が付いたらすぐにでも掃除に取り掛かりましょう。
エアコン内部を見て、カビが多い場合は業者への依頼が最適です。カビが取れたら発生を防止するための予防策も忘れずに行い、室内のキレイな空気を保ってください。
エアコンが臭う場合は、下記記事もご覧ください。
エアコン内部のカビ事情完全版!【黒カビ対処・予防法〜原因・病気リスク解説】のよくある質問
-
Q. エアコンのカビの見分け方は?
エアコンの吹き出し口に黒い点や塊のようなものが見える場合、カビの可能性が非常に高いです。
また、エアコンから出る風がカビ臭い場合も、内部でカビが発生している可能性が非常に高いです。 -
Q. エアコンがカビだらけになったらどうする?
エアコンがカビだらけのまま使用を続けると、健康被害が出ます。
カビだらけの場合、エアコン内部まで掃除が必要になるため、業者への依頼がおすすめです。 -
Q. エアコンの黒カビの取り方は?
エアコンの黒カビを見つけたら、まずは下記の手順で拭き取ってみましょう。
・エアコンの電源を切る
・黒カビを拭き取る
・水拭きをする
・水分を拭き取って乾燥させる
温めたタオルや薄めた中性洗剤をつけたタオルを使うと取りやすいです。取れた場合でもあくまでも応急処置なので、内部のカビ取りは業者に依頼しましょう。