電気ポット掃除を自分で手軽に!適切な方法と手順を解説
2023.09.30 2024.08.30
電気ポットに蓄積している汚れは、内側と外側で異なります。
ポットを自分で綺麗に掃除するためには、汚れの種類を把握し、適切な方法を選択すべきです。
この記事では、電気ポット(保温ができるタイプの「湯沸かしポット」)の汚れに応じた掃除方法を丁寧に解説します。どの方法も簡単に実践できるものばかりですので、電気ポット掃除を試みる前にはぜひ参考にしてください。
毎回お湯を沸かすタイプのティファールや電気ケトルの掃除方法については、下記記事をご覧ください。
目次
電気ポット汚れの種類
内側と外側で異なる電気ポット汚れの種類や特徴を解説します。
内側の汚れ
電気ポットの内側とは、直接水を注ぐタンク(内容器)部分を指しています。内側部分を汚す主な原因は「水垢」です。
水道水やミネラルウォーターには、ナトリウムやカルシウムなどのミネラル分が豊富に含まれています。電気ポットの中で水が乾くと、内部にこのミネラル分が残留し堆積します。
堆積したミネラル分は白い跡や黒い斑点のように変化し、視認できる汚れとなるのです。
外側の汚れ
一方で、電気ポットの外側を汚す主な原因は「油汚れ」「手垢」「埃」です。日常的に使用している電気ポットには、油汚れや手垢が吸着します。
また、空気中に舞っている埃も電気ポットの表面に堆積します。油汚れや手垢にまみれた電気ポットであれば、より多くの埃を寄せつけてしまうでしょう。
電気ポットの掃除方法【内側の汚れ】
内側にこびりついた電気ポット汚れの掃除方法を解説します。
クエン酸を使用する方法
酸性成分であるクエン酸は、水垢の除去に最適です。柑橘系の果物などに含まれている自然由来の成分で、電気ポット内部に蓄積した水垢を溶かします。
クエン酸は「掃除用」と「食用(食品添加物)」の2種類が展開されています。どちらもクエン酸に違いありませんが、食用のクエン酸は食品衛生法を満たしており、体内に入れても問題ありません。
電気ポットの掃除など、クエン酸を清掃に使用する場合には、掃除用のクエン酸を購入してください。
市販の電気ポット洗浄剤を使用する方法
電気ポット専用の洗浄剤を使用する方法も有効です。
電気ポット洗浄剤を使用した掃除手順
- 電気ポットの電源を抜く
- ぬるま湯(40℃程度)を電気ポットの満水表示部分(水量超過に注意)まで注ぐ
- 電気ポット洗浄剤を投入し、上蓋を開けておく
- 洗浄終了後(数分程度)、一晩(6時間〜8時間)放置する
- 電気ポット内部を数回水洗いする(残った汚れはスポンジやブラシで除去)
- パイプ内部(ノズル部分)洗浄のため、満水まで水を注ぎ、すべて排水する
洗浄剤の使用方法は各製品により異なりますが、クエン酸を使う場合はこの流れで問題ありません。
電気ポットの掃除方法【外側の汚れ】
電気ポットの外側を汚す油汚れや手垢、埃の対処には、以下の方法が有効です。
ウェットティッシュやアルカリ電解水を使用する方法
もっとも簡単に実践できる方法です。ウエットティッシュやアルカリ電解水(水を電気分解し、アルカリ性にした製品。酸性の汚れに効果的)は手軽に購入でき、すぐに使用可能です。
ウエットティッシュやアルカリ電解水を使用した掃除手順
- ウエットティッシュで電気ポットの表面の汚れを拭き取る(軽度の汚れであれば十分対応可能)
- 市販のアルカリ電解水スプレーを準備し、キッチンペーパーやタオルに吹き掛ける
- 電気ポットの汚れを拭き取る
- 乾拭きし、水気を除去する
重曹水を使用する方法
重曹には酸性の汚れを中和する作用があります。水と混ぜた重曹水を使用すれば、電気ポット外側の汚れを効率的に除去可能です。重曹を購入する際には、クエン酸と同様に掃除用の重曹を選択してください。
重曹水を使用した掃除手順
- 重曹と水を混ぜて重曹水を作る(水100mlに対し、重曹小さじ1杯程度が目安)
- スプレーボトルに重曹水を移す
- キッチンペーパーやタオルに重曹水を吹きかけ、電気ポット外側の汚れを拭き取る(細かい凹凸や隙間は、ブラシなどを使用する)
- 水拭きで重曹の成分を落とす
- 仕上げに乾拭きし、水気を除去する
セスキ炭酸ソーダ水を使用する方法
セスキ炭酸ソーダは、水に溶かすとアルカリ性を示す素材です。重曹に比べアルカリ性質が高く、酸性の汚れに対して効果を示します。電気ポット外側の汚れがひどい場合には、おすすめの選択肢です。
セスキ炭酸ソーダ水を使用した掃除手順
- セスキ炭酸ソーダと水を混ぜてセスキ炭酸ソーダ水を作る(水100mlに対し、セスキ炭酸ソーダ小さじ2分の1程度)
- スプレーボトルにセスキ炭酸ソーダ水を移す
- キッチンペーパーやタオルにセスキ炭酸ソーダ水を吹きかけ、電気ポット外側の汚れを拭き取る(細かい凹凸や隙間は、ブラシなどを使用する)
- 水拭きでセスキ炭酸ソーダ水の成分を落とす
- 仕上げに乾拭きし、水気を除去する
電気ポット掃除に活用できる道具
電気ポット掃除に必要な道具をご紹介します。どれも簡単に手に入る道具ばかりですので、掃除前には準備しておきましょう。
電気ポット掃除道具(内・外供用) | 電気ポット掃除道具(内側用) | 電気ポット掃除道具(外側用) |
---|---|---|
キッチンペーパー・タオル スプレーボトル ゴム手袋 ブラシ |
クエン酸(掃除用) 電気ポット洗浄剤 スポンジ |
ウエットティッシュ アルカリ電解水 重曹(掃除用) セスキ炭酸ソーダ |
電気ポットを掃除する際の注意点3つ
自力で電気ポット掃除を実践する際には、知っておかなければならない注意点があります。押さえておきたい内容を3つにまとめました。
電源コードには水が触れないようにする
電源コードはコンセントに差し込む部分です。濡れた状態で使用した場合、漏電の危険を伴います。掃除の際には水気に注意しましょう。
電源コードの汚れが気になる際には、乾いたタオルやキッチンペーパーなどで拭き取ってください。
酸素・塩素系漂白剤の使用は避ける
適当な洗浄剤や漂白剤を使用するのは危険です。洗浄剤には、相性が悪く併用できない種類があります。中でも、酸性の洗浄剤や液体と塩素系漂白剤の併用は厳禁です。
酸性の洗浄剤と塩素系の漂白剤が混ざり合うと、人体に有害なガスが発生します。どちらも一般家庭で使用する製品であり、間違って併用してしまう可能性は否定できません。
電気ポット掃除の前には、使用する洗浄剤を確認してください。
内側の汚れに重曹は使用しない
重曹には研磨効果が認められています。一般的な電気ポットは、内部にフッ素加工が施されている製品が多く、重曹の研磨効果により加工を傷つけてしまう可能性があります。
また、重曹はお湯と混ざると強く発泡して吹きこぼれる危険性があります。重曹は掃除道具として有用なアイテムですが、電気ポットの内側に使用してはいけません。
電気ポットの汚れを予防するには
日常生活において使用頻度の高い電気ポットは、汚れが蓄積しやすい製品です。頑固な汚れを防ぐためには、無理なくできる予防策を実践しましょう。
電気ポット内部の水を放置しない
電気ポットを使用しないときには、なるべく中身を空にしましょう。ポット内部の水は1日1度は入れ替え、古い水を長時間電気ポット内に入れっぱなしにしないよう心がけます。これだけでも、水垢汚れの蓄積防止に効果的です。
電気ポット内部のこまめな乾燥・換気
電気ポットの中身が空の時や長時間使用しない時には、上蓋を開きポット内部を乾燥させてください。内部の湿気は雑菌やカビの発生・増殖を促します。こまめな乾燥・換気は、汚れや雑菌対策として有効です。
定期的な洗浄
電気ポット内部の掃除は定期的に実践してください。使用頻度が高い場合には「1か月に1度」、そうでもない場合には「3ヶ月に1度」を目安にしましょう。
外側の汚れは、こびりつく前にサッと拭き取ってください。ウエットティッシュなどを用いて拭き取る習慣をつければ、汚れの蓄積を防止できます。
電気ポットなどの家電掃除に困った際には専門業者へ
電気ポットの掃除方法は内側と外側で勝手が異なりますが、適切な方法や手順を知っていれば自力掃除が可能です。
ただし、状況次第では解決できない汚れや、掃除方法に悩んでしまう可能性もあるでしょう。そんな時は、家電や家具などのクリーニングを専門に請け負っている専門業者を利用する方法がおすすめです。
専門業者であれば、素人には解決の難しい汚れの除去や修理なども対応してくれます。相談や依頼は、各業者の公式HPからいつでも可能です。
電気ポットはもちろん、日常的に使用する家具・家電の掃除に悩んでいる方は、クリーニングの専門業者に依頼してみてはいかがでしょうか?
電気ポット掃除を自分で手軽に!適切な方法と手順を解説のよくある質問
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Q. 電気ポットの掃除は必要ですか?頻度はどのくらい?
必要です。使用頻度が高い場合には「1か月に1度」、そうでもない場合には「3ヶ月に1度」を目安にしましょう。
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Q. 電気ポットの汚れの原因はなんですか?
内側汚れの主な原因は水垢です。対して、外側汚れの主な原因は油汚れや手垢、埃です。
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Q. 電気ポットを掃除しないとどうなりますか?
蓄積した汚れによって雑菌が繁殖する可能性があります。