キッチンフード掃除に使用する重曹

油汚れが蓄積したレンジフード掃除には重曹がおすすめ!【使用方法と手順を解説】

2023.09.03 2023.09.03

レンジフードの油汚れ掃除には、重曹の使用がおすすめです。洗浄剤としても優秀な重曹を使用すれば、レンジフードのベタベタを効率よく除去できます。

この記事では、レンジフードの油汚れが気になる方へ向け、具体的な方法やポイントを解説します。

油汚れが目立つレンジフード掃除にも使える重曹の力とは

レンジフードの油汚れ掃除に使用する重曹

重曹が油汚れに効果的な理由には、液性や成分の持つ特徴が関係しています。

重曹とは

重曹とは、炭酸水素ナトリウムと呼ばれるアルカリ性の物質です。人体には無害で、刺激や臭いなどもありません。重曹には酸性の汚れを中和する効果や、研磨・消臭効果が認められています。

レンジフードの油汚れは酸性であり、アルカリ性洗浄剤(重曹)で汚れを中和可能です。

洗浄剤の液性と効果的な汚れの種類

  • 酸性洗浄剤の特徴:水垢や石鹸カスなど、アルカリ性の汚れに効果的
  • アルカリ性洗浄剤の特徴:油汚れや手垢、皮脂など、酸性の汚れに効果的
  • 中性洗浄剤の特徴:酸性・アルカリ性洗浄剤に比べ洗浄力が弱い。汚れの種類に関わらず効果的

重曹スプレーの作り方

一般的に流通している重曹は、粉末(細かい粒)タイプと掃除用のスプレータイプが販売されています。粉末タイプを掃除に使用する際には、水やお湯と混ぜ合わせて重曹水を作ると汎用性が向上します。

重曹スプレーの作り方手順

  1. 水200mlに重曹小さじ2杯程度を混ぜる
  2. よくかき混ぜる
  3. スプレーボトルに移し替える

重曹を使ったレンジフードの油汚れ掃除手順

レンジフード掃除に使用する洗浄剤

重曹を使用したレンジフード掃除は、下記のような手順で進めます。

  1. レンジフードの電源・ブレーカーを落とす
  2. レンジフードのパーツを外す
  3. ファン・フィルターを重曹水につけ置く
  4. その他の部品を重曹で洗う(つけ置きも可)
  5. すべての部品を水洗いする
  6. レンジフードの内側・外側を重曹スプレーで拭く
  7. パーツを元に戻す

以下、各ステップ具体的な方法を解説します。

①レンジフードの電源・ブレーカーを落とす

安全確保のために作業前には必ず電源を落とし、コンセントを抜いてください。電源の位置がわからない場合には、ブレーカーを落としましょう。

②レンジフードのパーツを外す

レンジフードは様々なパーツ(フード本体・ファン・フィルター・オイル受け・ベルマウス・整流板など)から構成されています。内部パーツの多くは取り外し可能です。取り外せるパーツは、個別に掃除しましょう。

各内部パーツの取り外し方は下記記事をご参照ください。

また、レンジフードの形状や内部パーツの種類はメーカーにより異なります。取り外し方の詳細が曖昧な場合には、付属の取扱説明書などを確認しましょう。

③ファン・フィルターを重曹水につけ置く

内部パーツの中でも油汚れの影響を受けやすいファンやフィルターには、つけ置き洗いが有効です。つけ置き洗いのはバケツや桶を使用しましょう。手元にない場合には、シンク内でゴミ袋を使用する方法も有効です。

重曹水のつけ置き洗い手順

  1. 40℃〜50℃のお湯を用意する
  2. お湯に重曹を混ぜる(1リットルにつき、重曹大さじ3杯程度)
  3. 1時間〜2時間程度つけ込む
  4. 浮き上がってきた汚れを重曹水を含ませたスポンジなどで洗い落とす

④その他の部品を重曹で洗う(つけ置きも可)

その他の部品は、重曹スプレーを使用して汚れを落としましょう。要領はファンやフィルターと変わりません。部品の隙間やスポンジが届かない範囲には、小さなブラシなどが有効です。汚れがひどい場合には、ファンやフィルターと同様につけ置き洗いも可能です。

部分的に頑固な汚れには、重曹ペースト(重曹と水を混ぜてペースト状にしたもの)を使用する方法があります。スプレーで落とせない汚れに試してみましょう。

重曹ペーストの使用方法

  1. 重曹と水を2:1の比率で混ぜ合わせる
  2. 出来上がった重曹ペーストを汚れ部分に塗る
  3. 30分〜60分放置し、雑巾などで拭き取る

⑤すべての部品を水洗いする

洗い終わったパーツには重曹の成分が付着しています。丁寧に水洗いし、重曹を流してください。また、洗い終わったパーツからは必ず水気を除去しましょう。濡れた状態のパーツは、カビやサビの原因となります。

⑥レンジフードの内側・外側を重曹スプレーで拭く

前面パネルやフード部分、ファンやフィルターを外した内部など、取り外しができない部分の掃除も忘れてはいけません。

手が届く範囲の汚れは、重曹スプレーを使用して対応しましょう。スプレーを振りかけ、水拭きで汚れを除去します。仕上げに乾拭きしてください。

⑦パーツを元に戻す

すべての掃除が終了したら、取り外したパーツを元に戻します。部品を取り付ける際には、取り外した時と逆の手順を踏んでください。

レンジフード油汚れ掃除で使える洗剤5選【重曹以外なら】

レンジフード掃除に使用する洗浄剤

レンジフードの油汚れには重曹が効果的ですが、使用可能な洗浄剤は重曹だけではありません。

以下に、レンジフード掃除に便利な洗浄剤をご紹介します。重曹がない場合や、他の製品を検討する際には参考にしてみてください。

換気扇レンジクリーナー

換気扇専用の洗浄剤であり、ギトギト・ベタベタの換気扇汚れに高い効果を発揮します。洗浄剤選びに迷う際には、おすすめしたい製品です。

マジックリン

住宅用合成洗剤です。浴室用やトイレ用など、場所や用途に合わせて様々な種類が展開されています。レンジフードに使用する際には、キッチン用マジックリンを選択しましょう。

セスキ炭酸ソーダ

セスキ炭酸ナトリウムと呼ばれる化合物で、掃除や洗濯などに使用できる製品です。油やタンパク質を分解する性質があるため、レンジフードの掃除に適しています。

粉末状のタイプや、電解水と混ぜ合わせた液状タイプなど、様々な製品が市販されています。

オキシクリーン

衣類のシミや汚れを漂白するための酸素系漂白剤です。衣類だけでなく、レンジフードや家中の掃除に使用可能です。つけ置き洗いにも対応しており、重曹の代用品として重宝するでしょう。

中性洗剤

汎用性の高い洗浄剤です。上述のアルカリ性洗浄剤に比べ洗浄力は低下するものの、素材や環境、人肌に優しい成分で構成されています。

洗浄剤の使用によるレンジフードの痛みや摩耗が気になる際には、中性洗剤がおすすめです。

レンジフードの油汚れ掃除に必要な道具【アイテム一覧】

レンジフードの掃除道具

当然のことながら、レンジフード掃除に必要な道具は洗剤だけではありません。

ここでは、必須のお掃除グッズや、あると便利なアイテムをまとめました。

どれも簡単に購入できる道具ばかりですので、掃除前に準備しておきましょう。

必須のお掃除グッズ あると便利なアイテム
重曹(炭酸水素ナトリウム)
換気扇レンジクリーナー(換気扇専用洗浄剤)
マジックリン(住宅用合成洗剤)
セスキ炭酸ソーダ(セスキ炭酸ナトリウム)
オキシクリーン(酸素系漂白剤)
中性洗剤(家庭用食器洗浄剤)
雑巾・タオルなど
スプレーボトル
バケツ・桶類
スポンジ
ゴム手袋
ブラシ類
ゴミ袋
マスク
新聞紙・広告類

レンジフードの油汚れ掃除に重曹を使用する際の注意点5つ

レンジフード掃除に使用する重曹

レンジフードの油汚れ掃除に便利な重曹ですが、使用する際には知っておかなければならない注意点があります。

5つ紹介しますので、必ず確認してから作業にとりかかってください。

アルミ素材のレンジフードには使用しない

アルカリ性の重曹は、アルミ素材を変色させてしまう恐れがあります。レンジフード本体や、パーツの一部にアルミ素材が認められる場合には、使用を中止してください。素材が曖昧な場合にも、アルカリ性洗浄剤(重曹を含む)の使用は控えましょう。

使用する洗浄剤に迷う際には、中性洗剤がおすすめです。洗浄力こそアルカリ性洗浄剤に劣るものの、刺激が少なく汎用性の高い洗浄剤です。アルカリ性洗浄剤の使用に不安がある場合には、試してみましょう。

周辺の養生を怠らない

レンジフード本体や内部の掃除には、多くの洗浄剤や水を使用します。掃除の際には、重曹水や油汚れが飛び散ってしまうでしょう。レンジフード直下に設置されているガスコンロや、周辺の壁は必ず養生してください。

掃除前にはブレーカーを落とす

掃除前には、必ずブレーカーを落としましょう。電源が入ったままの掃除は、予期せぬ事故や怪我を生む可能性があります。

安全な掃除環境を確保する

ゴム手袋やマスクの準備、掃除中の換気、レンジフードにアプローチする際の足場など、掃除の際には安全面に十分配慮してください。

無理な掃除はしない

レンジフード掃除の方法が曖昧な場合や、少しでも不安を感じる際には、無理な作業は避けましょう。

レンジフードの油汚れを溜め込まないためには

レンジフード掃除をする人の腕

蓄積した頑固なレンジフードの掃除には、手間がかかります。油汚れを溜め込まないためにできる施策は以下の2つです。

日々の掃除

残念ながら、レンジフードの油汚れは防止できません。使用している限り、一定の汚れは蓄積していきます。少しでも汚れを軽減するためには、定期的な掃除が大切です。

レンジフードの製造メーカーの多くは、3か月〜半年に1度の掃除(内部パーツを含む)を推奨しています。こまめに掃除を実践すれば、掃除の労力も軽減できるでしょう。

表面や手の届く範囲は、日常的な掃除を心がけましょう。重曹スプレーなどを使用し、数日に1回程度油汚れを落とすだけでも汚れの蓄積を防止できます。

汚れ防止グッズを使用する

汚れの蓄積を防止できるグッズを利用する方法もおすすめです。一例として、汚れ防止カバーを使用する方法をご紹介します。

汚れ防止カバーとは、フィルター内部に油汚れが入り込まないように阻止するためのグッズです。ファンやフィルター用の製品が一般的であり、対象パーツを覆うように取り付け、油汚れを防止します。

定期的に張り替え可能であり、汚れが蓄積したタイミングで処分できます。うまく利用できれば、掃除の手間を軽減してくれるでしょう。

レンジフードの油汚れがひどいなら専門業者へ【重曹で掃除したのに!】

掃除専門業者の男性

レンジフードの油汚れ掃除には、重曹をはじめとした効果的な洗浄剤が多数存在します。自分自身で可能な掃除は、定期的に実践しましょう。

ただし、落としづらい頑固な汚れや、手の届かない場所の汚れなど、自力対処が難しい事例もあるでしょう。自分で解決できない汚れには、専門業者へ依頼する方法がおすすめです。

生活トラブルや掃除の専門業者であれば、自力では難しいレンジフード汚れにも対応できます。

レンジフードに蓄積した頑固な油汚れに悩んでいる方は、専門の業者に相談してみてはいかがでしょうか?

油汚れが蓄積したレンジフード掃除には重曹がおすすめ!【使用方法と手順を解説】のよくある質問

  • Q. レンジフードの油汚れはどうやって落としますか?

    重曹を使用する方法がおすすめです。他にも洗浄剤や、漂白剤を使用する方法があります。

  • Q. つけ置きする際に必要な重曹の量を教えてください。

    水1リットルに対し、重曹大さじ3杯程度を目安としてください。

  • Q. 重曹はどこで購入できますか?

    スーパーやドラッグストア、ネット通販などで購入可能です。