床下にシロアリがいるかも!?自分でできる確認方法と対策を解説
2024.01.01 2024.02.05
床下が妙にふかふかしてきた、歩くと沈む、床下が抜けた、などの現状がでてきたら、シロアリ被害にあっている可能性があります。
シロアリ被害の点検・駆除の費用相場や、予防策もあわせてご紹介していきますので、重大なダメージに拡大してしまう前に、早急に駆除業者に相談しましょう。
目次
床下が沈むのはシロアリが原因?
まず最初に、床が沈む原因を確認してみましょう。
主に以下の4つが考えられます。
- シロアリ被害によって木材にダメージが出た
- 多湿による床の腐食
- 床材の経年劣化
- 地盤沈下
シロアリ被害によって木材にダメージが出た
シロアリは湿度の高い環境を好むため、日光の当たらない床下の木材に群がる可能性があります。
木材がシロアリに食べられることによって、床の基礎部分が空洞化して耐久性が落ちると、床下が沈む現象が起こります。床材だけでなく、シロアリによって柱や梁などの基礎部分が被害を受けると、建物自体の倒壊の危険も。
床下にシロアリを発見した場合は、それ以上の被害を防止するためにも、迅速に専門業者に駆除を依頼すべきです。
多湿による床の腐食
日が当たりづらい床下の湿気によって、床材が腐食し、弱くなる事態も起こりえます。
そのような場所ではカビが急速に増殖するため、早期の対処が重要です。
日常的な換気を心掛けたり、通気性の悪いスペースにサーキュレーターや扇風機を使用して空気を循環させたりすると、シロアリ防止とあわせて効果的でしょう。
床材の経年劣化
床下の構造として、根太(ねだ)や大引(おおびき)、床束(ゆかづか)束石(つかいし)の経年劣化が考えられます。
時間が経つことによる劣化は避けられませんが、特に湿度の高い場所では劣化が進みやすい傾向があります。
地盤沈下
地盤沈下は、地震などによって引き起こされる現象で、予測や予防は難しいでしょう。
とはいえ、住宅を建てる際の地盤調査は必須であり、特に地盤に問題がある場合には、事前に地盤改良工事が必要です。
特に大切なマイホームを建てる前には、地盤の状態を正確に把握し、対策を取るべきです。
シロアリが原因で床下が沈む場合の症状
地盤沈下などではなくシロアリの被害が原因の場合は、室内外で決まった症状が現れるため、他の被害と見分けられます。
- シロアリの羽アリを家のまわりで見かける
- 床下や基礎に「蟻道」ができている
- 大量のフンが落ちている
- ドアを閉める時に建付けが悪くなった
シロアリ被害が広がっている時の症状を、上記の通り解説していきます。
シロアリの羽アリを家のまわりで見かける
シロアリは毎年、初夏から秋にかけて羽アリとなって活動範囲を広げます。
シロアリの羽アリは、住宅に害がない「黒アリ」の羽アリと違って、くびれがなく寸胴な見た目をしています。
盲点として、ご近所でシロアリ駆除を行った後に、駆除剤を免れたシロアリが敷地内に移動してくる恐れがないとも言えません。
もしご近所で駆除工事が行われる場合は、自身の敷地内の床下や基礎まわりを気にかけておくと良いでしょう。
床下や基礎に「蟻道」ができている
「蟻道(ぎどう)」とは、シロアリが泥や食べかすを使って作る通り道です。蟻道は、筋状の泥のような見た目をしており、住宅の床下や基礎のコンクリートに沿って見つかります。
蟻道を発見したからといって、触って壊すのは厳禁!道の中にいるシロアリを逃して、被害箇所を拡大させる恐れがあります。
まずは駆除業者を呼び、自身では触らずそのままにしておきましょう。
大量のフンが落ちている
日本の建物に被害を与えるシロアリの中に、アメリカカンザイシロアリという種類があります。
アメリカカンザイシロアリは、蟻道を作らず住宅に侵入するため、蟻道で被害の有無を特定することができません。その代わりに、約1mm前後の粒状のフンが落ちているかどうかで生息の有無を判断できます。
蟻道と同様に、シロアリのフンも生息箇所を突き止める重要な情報。業者が来るまで触れないよう注意しましょう。
ドアを閉める時に建付けが悪くなった
シロアリの被害で床下地材の耐久性が低下すると、家の水平性が失われます。その結果、ドアの開閉時に建付けが悪くなるのです。
それまで何の問題もなく開け閉めできていたドアが、きちんと閉まらなくなってきたら、シロアリ被害だけでなく地盤沈下が起きている恐れもあります。
駆除と修理との両方を視野に入れた点検が必要です。
シロアリが床下へ侵入する原因と経路
では、シロアリはどのようにして床下に侵入するのでしょうか?
- どうしてシロアリがやってくるのか?
- シロアリの侵入経路
シロアリに狙われやすい侵入経路とともに、確認していきましょう。
どうしてシロアリがやってくるのか?
本来、シロアリは森に生息していて、木や枯れ葉などをエサとしています。しかし食料がなくなると、より良い餌場を探し人の住む場所まで活動範囲を広げます。
シロアリは湿度の高い場所や水分を多く含んでいる場所を好むため、住宅の場合、お風呂場の床下などの、風通しが悪く多湿な地中に住みつきます。
そして、気温が暖かくなると、床下の地中から地面に出てきて、そのまま住宅内の床下などに侵入するのです。
シロアリの侵入経路
湿気を好む「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」の2種類のシロアリは、地中を通って床下から住宅に住みつくことが、主な侵入経路となります。
日本の住宅で最も多く発生するシロアリの被害は、ヤマトシロアリによる床下周辺の被害だと言われています。
一方で、湿気がなくても生息する「アメリカカンザイシロアリ」は、外壁や屋根の木材を目指して住宅に侵入します。一概にシロアリと言っても、上記の通り種類が存在し、食べる素材は木材だけではありません。
プラスチックやコンクリート、断熱材などもシロアリ被害の対象です。
床下の異変に気づきながら駆除を怠ると、外壁や小屋裏、屋根までシロアリの被害を受ける恐れがあるのです。
最終的には、家全体の崩壊危機にもつながりかねません。
床下をシロアリ被害から守るための予防策
シロアリの被害にあってしまってからでは、大惨事になる可能性もあります。日常生活でできる予防策をお伝えします。
- シロアリの駆除剤を定期的に散布する
- 床下や家の周りにゴミや湿気を溜めない
- バルサンは床下のシロアリへの効果は少ない
虫の駆除剤の代名詞バルサンの効果の有無もあわせて、解説していきます。
シロアリの駆除剤を定期的に散布する
シロアリ被害の予防策として、まずは床下地材への駆除材散布が挙げられます。
業者が使用する防アリ剤の効果は約5年ですが、ホームセンターなどで販売されている駆除剤はもっと短いので、自分で実施する場合は、頻繁に散布する必要があります。
再度シロアリが発生する事態を防ぐためには、薬剤の効果が切れないよう定期的に散布を続けなくてはなりません。
シロアリの駆除・予防工事は5年間の保証が付けられているため、保証が切れる頃に再点検を依頼しましょう。
床下や家の周りにゴミや湿気を溜めない
床下は、住宅の中でも特にシロアリの被害を多く受ける箇所。ヤマトシロアリやイエシロアリなどの、日本に生息する代表格のシロアリが侵入する経路でもあります。
シロアリが好むゴミや木材を、床下はもちろん家の周りにも置かないよう注意し、床下点検口を設けて、定期的に清掃や点検が行える環境にしておくと安心です。
バルサンは床下のシロアリへの効果は少ない
強力な駆除剤の代名詞であるバルサンは、シロアリにも効果的に思えるでしょう。
ご近所から家に飛来してきた羽アリに対しては、バルサンでも効果が期待できます。
しかし、バルサンは煙が直接蔓延する範囲にしか効果が出ないため、床下に生息しているシロアリの完全な駆除には役立ちません。そもそも、目に見えるシロアリだけを駆除しても、全滅したとは限らないのです。
シロアリを完全に駆除するためには、巣ごと壊滅させる必要があります。とくに生命力の強いイエシロアリの巣は大きく、バルサンを使って素人が駆除するのは難しいでしょう。
シロアリ対策用に特化した駆除剤散布を行うべきです。
床下のシロアリ被害の費用相場
では、実際に業者にシロアリ駆除を依頼する時の費用相場を確認していきましょう。
- 床のシロアリ駆除リフォームの費用相場
- 床下シロアリ被害の点検費用相場
- シロアリ被害を受けた床下の耐震診断費用相場
駆除作業以外に発生する可能性のある項目も、あわせてお伝えします。
床のシロアリ駆除リフォームの費用相場
床のシロアリ駆除リフォームは、「バリア工法」と「ベイト工法」の2種類から選ぶことができます。
費用だけでなく効果や工法の違いも知って、お住まいのシロアリ被害に適した工法を選びましょう。
(施工メニュー) | 費用相場 |
---|---|
バリア工法 | 6,000~8,000/坪 |
ベイト工法 | 6,500〜10,000/坪 |
バリア工法の特徴
バリア工法は、殺傷効果のある薬剤を撒くことでシロアリを駆除する方法です。即効性がある一方で、強力な薬剤のにおいが気になる場合があります。
ベイト工法の特徴
ベイト工法は、ベイト剤という毒餌をしかけて駆除する方法。シロアリはエサを巣に持ち帰って仲間に食べさせるため、巣の内部から全滅を狙えます。
床下シロアリ被害の点検費用相場
調査員が点検口から床下に入って、シロアリの被害や蟻道の有無などを調べるため、点検口がない家では点検口の新設工事が別途発生します。
(施工メニュー) | 費用相場 |
---|---|
点検 | 無料~8,000円 |
点検口新設 | 30,000~50,000円 |
シロアリは床下や土台だけでなく、柱や梁など高い位置にある木材にも侵入するため、湿気の多いお風呂やトイレでは、壁や柱の床上点検が行われることもあります。
シロアリ被害を受けた床下の耐震診断費用相場
耐震診断とは、建物が建築基準法の耐震基準に適合しているかどうかを調査し、大きな地震が起きても倒壊しないかチェックすることです。
耐震診断には費用がかかり、約15〜40万円などの高額な費用が発生します。耐震補強工事に進む場合はさらに工事費用も追加に。
お住まいの家屋の土台や柱がシロアリ被害を受けると、建物の耐震性も自ずと低下します。
高額ではありますが、耐震診断で適切な耐震補強工事を済ませることは、地震の多い地域では特に、大きな安心材料です。
床下でシロアリ被害の疑いが少しでもあるなら
こちらの記事では、大事なマイホームの床下が、シロアリ被害を受けていないかの確認方法や対処法をご紹介しました。
床が抜けそうなほど沈むなどの違和感がある時は、床がシロアリの被害を受けている恐れがあります。
その場合は自身での応急処置だけで安心せず、根本的にシロアリ駆除を行う必要があります。シロアリ被害が疑われる症状と合致したら、まずは信頼できる駆除業者へ相談してみましょう。
セーフリー掲載のシロアリ駆除業者なら、しつこいシロアリも根こそぎ駆除してくれます。まずは相談から始めてみましょう。
床下にシロアリがいるかも!?自分でできる確認方法と対策を解説のよくある質問
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Q. 床下が沈むのはシロアリのせいですか?
シロアリ被害の可能性もありますが、他にも以下のような理由があります。
・多湿による床の腐食
・床材の経年劣化
・地盤沈下
床下は家を支える重要な場所。
湿気やゴミがたまっていることも多く、遅かれ早かれ結局シロアリの被害に遭う場合もあります。早めに原因を解明し対策すべきです。 -
Q. 床下にいるシロアリを放置するとどうなりますか?
シロアリを放置すると、どんどん繁殖し大事な骨組みである床材を空洞化させてしまいます。
床下だけでなく、玄関やお風呂、トイレなどの床や柱にまで侵入することも。
柱や土台がシロアリ被害に遭ってしまったら、家全体のリフォームが必要になるため、早急に駆除すべきです。 -
Q. シロアリ被害の可能性があったらまずすべきことは?
まずはシロアリ駆除業者に相談してください。
自身で駆除剤を購入し散布しても、シロアリの根本的な駆除は難しいです。
「セーフリー」では、お近くの優良業者を一括で検索できますので、見積もり依頼から始めてみましょう。 -
Q. 床下のシロアリ駆除に最適な時期はありますか?
床下のシロアリ駆除は、思い立った時が吉日です。シロアリは1年中活動しているので、駆除の効果がない時期はありません。
逆にシロアリが目につきやすい6月~9月は、業者も繁忙期に入るため、価格が割高になる可能性もあります。