2024.02.05 2024.09.02
柱のまわりに妙な木くずが落ちていたり、羽アリが飛んでいたりする現象はありませんか?最近扉の建付けがおかしい、などの違和感も感じるようなら、シロアリを疑ってください。
シロアリ駆除や柱の補修のおすすめ方法や予防対策もご紹介していますので、あわせて確認してください。
目次
柱がシロアリ被害にあったらどうなる?
基礎や柱などに使われる木材がシロアリの被害にあったら、家屋はどうなるのでしょうか?
真っ先にシロアリの標的になりがちな、住宅の柱が被害に遭った場合についてお伝えします。
- 家の耐震性の低下につながる
- 早急な補修対応が必要
それでは、順に見ていきましょう。
家の耐震性の低下につながる
シロアリは、1匹でなく集団で行動します。だからこそ食害が激しく、いったんシロアリが巣をつくると急速に柱が劣化していきます。
シロアリの集団は、その繁殖の勢いも想像以上。野放しにしていると、1年でなんと3本分もの柱をまるまる食い尽くすとも言われるほどの、恐ろしい威力を持っています。
つまり、家の重要な基盤である柱がシロアリの被害に遭うと、建物の耐震性は著しく損なわれます。
早急な補修対応が必要
シロアリに食べられた柱は中身がスカスカになるため、明らかにもろく、折れやすくなります。
地震が発生した際には特に、家は外部からの衝撃に耐えきれず、倒壊するリスクが非常に高くなるのです。
家そのものが倒壊するに至らなくても、家の柱がもろくなっていることで家が傾いたり、床が抜けたりといった被害が出る可能性も充分に起こりえます。
柱は、言うまでもなく家の構造そのものに影響する重要な部分。食害による二次被害はとても深刻です。
そのようなリスクを避けるためにも、シロアリを発見したら早急に駆除しましょう。それから、被害にあった箇所を補修する必要があります。
柱がシロアリ被害にあっているか見極める方法
もしも、家の柱がシロアリの被害に遭っているとしたら、一刻も早く気づき対処するべきです。
柱がシロアリの被害に遭っているか否かを見極めるためには、どのような兆候を確認すれば良いでしょうか。
- 柱を叩くと軽い音がする
- 原因不明な木くずが落ちている
- 羽アリが飛んでいるのを見かけた
- 部屋に小さな羽が落ちている
- ドアや床にゆがみができた
ここでは、上記の通り、柱がシロアリ被害を受けているかを見極める方法を5つご紹介します。
柱を叩くと軽い音がする
シロアリ被害にあっているかどうかを確かめるためには、まず柱を叩いてみましょう。
柱がシロアリ被害に遭っておらず無事な場合は、通常、ボリュームが小さくて低い音がなります。つまり、中身がつまっているので、叩いても音は響かないわけです。
反対に、もしシロアリ被害に遭っている場合、中身がスカスカしている柱からは、叩いた音が軽く響くはずです。
原因不明な木くずが落ちている
シロアリ被害が家の柱に及んでいる場合、柱周辺の床に木くずが落ち始めます。
これは、シロアリが柱や壁・天井に使われている木材を食べたあとの木くずです。またシロアリは、木材を食べながら移動しフンをするため、フンも一緒に床の上へ落ちていることが多いです。
家の柱近辺で木くずやフンが見られたら、シロアリの被害が柱や家全体に及んでいる可能性が高いといえるでしょう。
羽アリが飛んでいるのを見かけた
自宅で羽アリが飛んでいるのを見た場合、シロアリによる被害がかなり進行している恐れがあります。
なぜなら、羽アリは、個体数が増加したシロアリの巣がある場所から飛び立ち、他の繁殖場所を探す役割を持っているからです。
平均気温があがってくる春から夏にかけて、羽アリの活動は目立つようになり、新しい巣作りのために飛び立ちます。
羽アリが飛んでいるところを自宅で発見したら、既に大きい巣がある、もしくは巣ができ始めている危険性が高いです。
部屋に小さな羽が落ちている
部屋などに小さな羽が落ちていたら、前項でお伝えした羽アリの可能性があります。
羽の特徴を注意深く見てみましょう。羽が細長くて、先端に丸みがあり、明るい茶色をしている場合は、シロアリの羽アリがいる証拠です。
また、クロアリの羽アリよりも、シロアリの羽アリは羽がとれやすい傾向があります。そのため、部屋に虫の羽が落ちていたら、シロアリの羽アリが家のなかで活動していると考えられるのです。
ドアや床にゆがみができた
ドアが開閉しづらくなったり、歩くと床が沈むような感じがしたりする場合、シロアリ被害を疑いましょう。
シロアリが床下などを支えている柱を食べると、中身がスカスカにもろくなり、床を支える力が弱くなります。すると柱や床材が下がって家全体が傾き、ドアの枠や床の水平性が崩れます。
自然な経年劣化によって、ドアや床にゆがみが発生する場合もありますが、だからといって、ドアの歪みや床の違和感が同時に起こることはまれです。
つまり、同時期に家のゆがみが発生したら、シロアリ被害によるものと考えるべきです。
シロアリ被害にあった柱は自分で補修できる?
マイホームの柱の修理を、DIYで補修したいと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、一時的な出費が安く抑えられるとはいえ、DIYで柱を補強することはおすすめできません。柱は家を支える重要な部分です。
下手に素人が手を加えると、柱としての機能が回復しなかったり、のちのちカビや腐食などの別の問題が発生したりする可能性もあります。補修したつもりが、結果的に家の耐久性をさらに低下させてしまうことにつながるのです。
いわゆる「通し柱」や「管柱」と呼ばれる柱は特に重要な部分なので、DIYでの補修を試みることは絶対にやめましょう。また、普段入らない床下へもぐっての作業は、ケガや床下に閉じ込められるなどの事故が起きるリスクもあります。
大切な家に安心して住み続けるためにも、長い目で見ると、駆除や柱の補修などは専門業者へ依頼すべきです。
柱のシロアリ被害の補修にかかる費用
シロアリの駆除費用と、柱本体を補修した場合の事例について解説していきます。
- シロアリ駆除にかかる費用
- 被害にあった柱を補修した場合の費用
- シロアリ駆除は雑損控除が適用される
駆除作業から柱の補強まで、順に確認していきましょう。
シロアリ駆除にかかる費用
床のシロアリ駆除は、「バリア工法」と「ベイト工法」の2種類から選ぶことができます。
費用面に加えて、効果や工法にも特徴があるので、お住まいのシロアリ被害に適した工法を選びましょう。
(施工メニュー) | 費用相場 |
---|---|
バリア工法 | 6,000~8,000円/坪 |
ベイト工法 | 6,500〜10,000円/坪 |
バリア工法の特徴
「バリア工法」は、殺傷効果のある薬剤を撒くことでシロアリを駆除する方法です。即効性がある一方で、強力な薬剤のにおいが気になる場合があります。
ベイト工法の特徴
「ベイト工法」は、ベイト剤という毒餌をしかけて駆除する方法。シロアリはエサを巣に持ち帰って仲間に食べさせるため、巣の内部から全滅を狙えます。全滅までに時間がかかる場合があります。
被害にあった柱を補修した場合の費用
柱本体の補修内容は被害の大小によって異なります。
被害が小さい場合の補修内容
柱自体に大きなダメージがない場合は、柱の中にシロアリ駆除用の薬剤を注入します。薬剤を注入したら、再発を防ぐためにも、外に板をはって柱を補強すると安心です。
駆除と補修の費用は1坪あたり約10,000円前後です。
被害が大きい場合の補修内容
被害が大きいときは、柱本体を新しいものに交換する必要があります。
交換費用はおよそ30万円程度から、家屋の状態によって大きく変動します。おおがかりなリフォームが必要となるケースもあるので、事前に見積もりを取りましょう。
シロアリ駆除は雑損控除が適用される
シロアリ駆除費用は、「雑損控除」が適用されることをご存じでしょうか。
雑損控除とは、災害・盗難・横領によって資産に損害を受けた場合などに、所得を控除してもらうことができる制度です。
雑損控除を受けるためには、確定申告で以下の必要書類の提出が求められます。
- 確定申告書
- シロアリ駆除の費用の領収書
- 被害箇所の補修費用の領収書
- 給与所得がある場合は、源泉徴収票の原本
これらの書類をそろえたら、次の流れで確定申告をしましょう。
- 雑損控除に関することを確定申告書に記入
- 領収書を税務署に提出する(給与所得がある場合は源泉徴収票も提出する)
雑損控除を受ければ所得税が減額されるので、ぜひ申請してください。
柱のシロアリ被害を再発させない予防策
一度シロアリ被害が出ると、駆除や家の修繕に時間や費用などの大きな負担がかかります。日常的に予防を徹底することで、被害の再発が大幅に軽減します。
- 補修した柱のまわりに忌避剤をまく
- 家屋に湿気を溜め込まない
- 定期的に点検をする
上記の3つを中心に、被害規模を小さくする秘訣をお伝えします。
補修した柱のまわりに忌避剤をまく
シロアリ被害の予防策として、まずは被害に遭った柱まわりへの駆除剤散布が挙げられます。
再度シロアリが発生する事態を防ぐためには、薬剤の効果が切れないよう定期的に散布を続けなくてはなりません。
業者が使用するシロアリ駆除剤の効果は約5年ですが、ホームセンターなどで販売されている防アリ剤の効果はもっと短いので、自分で実施する場合は、頻繁に散布すべきです。
シロアリの駆除・予防工事は5年間の保証が付けられているため、保証が切れる頃に再点検を依頼すると安心です。
家屋に湿気を溜め込まない
シロアリは特に湿気を好むため、換気を徹底し、通風口まわりを掃除したり、庭木を剪定して日当たりをよくしたりといった湿気対策を行いましょう。
シロアリは冬眠などの習性がないため、通年での対策が必須です。
日頃から、木材などのシロアリの餌となるものを家の周囲から撤去する、土を介しての侵入を媒介する植木鉢をむやみに置かない、などもシロアリ対策には有効です。
定期的に点検をする
バリア工法やベイト工法などに使用される薬剤は、時間の経過とともに光や熱などによって分解され徐々に効果が弱くなり、約5年で効果がなくなるとされています。
そのため、効果がなくなる前、少なくとも4~5年に一度、シロアリ被害がないか床下などを点検しましょう。シロアリ駆除を依頼した業者で点検作業も対応してくれるはずです。
シロアリ被害を受けた柱の補修はDIYせず業者へ相談しよう
家を支える大事な柱について、シロアリ被害が疑われる際の見極め方や駆除や補修にかかる費用をまとめました。
シロアリ駆除作業は、素人作業では根絶は難しく、シロアリ被害を受けた柱の補修にいたっては確実に専門的な工程が必要です。
シロアリ駆除と補修をセットにして割引してくれる業者もあるので、早めに専門業者に相談しましょう。
セーフリー掲載のシロアリ駆除業者なら、シロアリの駆除だけでなく、柱の補修や定期点検を迅速に解決できる優良業者が揃っています。
柱がシロアリに食われてるかも!?確認方法や補修費用を徹底解説のよくある質問
-
Q. シロアリ被害にあった柱の補修は自分で対応できますか?
A.家を支える柱を、DIY感覚で補修することはやめましょう。
シロアリ被害は目で見える状況より深刻です。大切なマイホームの耐久性をより低下させる事態になりかねません。
柱以外にも被害が及んでいる可能性も踏まえて、業者に駆除や補修を依頼すべきです。 -
Q. シロアリ駆除すれば柱はそのままでも大丈夫?
A.シロアリの被害に遭った柱は、中がスカスカになっている場合がほとんどです。つまり、柱がもろくなっているので、地震などの衝撃を受けると倒壊の恐れも出てきます。
駆除だけでなく、柱やそのまわりの補修工事も必ず実施してください。 -
Q. シロアリ駆除や柱の補修費用を安く抑える方法は?
A.駆除費用に加えて、家の柱の補修工事は状態によっては高額になりえます。
日頃から、家に湿気をためない配慮や定期点検を怠らず、万が一被害の兆候があったら早めに業者に相談することが、一番の節約と言えるでしょう。
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