2023.10.05 2024.09.03
賃貸マンション・アパートでネズミが発生したときに「自分で駆除するの?」「駆除費用は自己負担?」と悩んでいる人が多いのではないでしょうか。
この記事では、賃貸住宅でネズミが発生したとき「誰に責任があるのか」解説していきます。
また、ネズミが発生したときに入居者がやるべきこと、個人でできる対策についても紹介しているため、参考にしてみてください。
目次
賃貸住宅でネズミ被害!誰の責任?【2つのパターン】
賃貸住宅でネズミが発生した場合、入居者が駆除するケースと、管理会社や大家が駆除するケースに分かれます。
- 入居者のライフスタイルや部屋の利用方法が原因となっている
- 賃貸住宅の全域でネズミが見られる
どのような違いがあるのか以下で詳しく解説していきます。
入居者が駆除・費用負担するケース
賃貸住宅にネズミが発生した場合、駆除や費用は基本的に入居者が負担すると考えられています。具体的には、以下のケースに当てはまると入居者が駆除する必要があります。
- 入居者が窓を開けっぱなしにしていた
- 入居者が生ごみを放置していた
- 入居後の破損で侵入経路を作ってしまっている
ネズミはゴキブリや蚊と同じく、侵入を完全に防ぐことが困難な生物であるため、家主が原因を作っていない限り、駆除対応は入居者の自己負担となります。
入居者が原因でネズミが侵入し放置してしまうと、建物に損害が発生する可能性があり、大きな負担になりかねません。そのため、ネズミを見つけた際は状態を正確に把握し、速やかに大家や管理会社に連絡しましょう。
また、家主にとってもネズミ被害は物件の価値を減少させる要因となるため、迅速な対応が期待されます。
管理会社や大家が駆除・費用負担になるケース
一方で、管理会社や大家が駆除・費用負担するケースは以下に当てはまるときです。
- 建物の欠陥や劣化など構造に問題がある場合
- ほかの部屋が原因でネズミが発生している場合
- 害獣対策の不備など管理側に原因がある場合
上記のように、建物の経年劣化で壁に穴ができている、木造住宅で適切な害獣予防がされていないなど、物件の瑕疵や大家の管理不足がネズミの発生原因である場合、管理側が駆除を行います。
また、物件全体でネズミの被害が生じた際には、大規模な修繕作業が必要になることもありますが、その際の費用は大家が負担することになります。
クレーム・裁判沙汰にならないために契約確認が必須
賃貸住宅に発生したネズミの件で、過去に裁判になったケースがあります。住民が部屋にネズミが発生したと、大家に対して損害賠償を請求しましたが、判決は以下のようになりました。
「賃貸の契約では、大家は入居者に対して目的に沿った使用ができる状態の建物を渡す義務があるが、入居後、ネズミなどが侵入し使用に支障が出たとしても、入居者の使用方法が関連するものであり、大家の管理範囲外。従って、大家に駆除に義務はない」
すべてのケースにあてはまるわけではありませんが「大家に駆除義務はない」という判決になっており、基本的に入居者側に責任があると解することもできそうです。
こういったトラブルを防ぐためにも、入居者・管理側ともに契約確認をしっかり行うことが大切です。
賃貸住宅でネズミが発生したらやるべきこと
「賃貸住宅でネズミが発生したら、まず何をすればいい?」と考える人も多いと思います。
ネズミの存在を確認した、ラットサインを発見したら、以下の3点を覚えておきましょう。
- 管理会社・大家に早急に報告
- 駆除業者に依頼する
ネズミは放置してしまうと厄介な害獣であるため、迅速な行動を心掛けてください。
管理会社・大家に早急に報告
賃貸住宅でネズミが発生した場合、まずやるべきことは管理会社や大家に報告することです。その後、駆除についてどうするか話し合いに発展するでしょう。
管理会社や大家が駆除する流れになればベストですが、自身で駆除することになれば次のステップです。
駆除業者に依頼する
自身での駆除が求められたら、駆除業者に依頼しましょう。トラップを仕掛けて捕まえる手段もありますが、そもそも家にいるネズミが一匹だとは限りません。
また、ネズミは賢い害獣で、トラップが通用しないこともあります。さらに、侵入経路が特定できないこともあるでしょう。そうなれば、現段階でネズミを駆除しても、新たな侵入を防ぐことはできません。
そのため、ネズミの駆除、侵入経路の特定、対策、全てまとめて行うには、プロの業者に依頼するのが賢明な判断と言えます。
賃貸で出たネズミに「個人でできる」対策とは?
賃貸住宅ではほかの住民もいるため、出来るだけネズミを侵入させない努力が必要です。そこで、個人ができるネズミ対策について解説していきます。
- 穴が空いている部分は塞ぐ
- 部屋を清潔に保つ
- 引越しを検討する
入居後にすべきことや、生活していく上での管理が重要なポイントです。
穴が空いている部分は塞ぐ
賃貸住宅に入居後、ネズミの侵入経路となりうる穴は塞ぐことをおすすめします。小型のネズミであれば、1.5センチメートル程度の大きさがあれば、侵入できると言われています。
エアコンの導入部や通気口、トイレなどネズミが侵入できそうな穴があれば、パテやパンチングメタルなどを使用し塞ぐようにしましょう。
また、アパート2階部分や賃貸マンションなどでは、自力で対処できない場合もあるでしょう。そういったときは管理者に確認し、指示を仰ぎましょう。
部屋を清潔に保つ
部屋を清潔に保つことも、ネズミや害獣を寄せ付けない一つの対策です。ネズミはエサや安全な場所を求めて家に侵入してきます。
そのため、食べ物や生ゴミを放置しないことはもちろん、ネズミが住みつかない環境を整えることが大切です。
引越しを検討する
「一度ネズミを見たらトラウマになってしまった…」「また出てくると思うと住みたくない…」といった人もいるでしょう。その場合は、思い切って引越しを検討してみましょう。
駆除業者に依頼することでネズミの再発生を防ぐことは可能ですが、絶対侵入してこないとは言い切れません。ネズミの発生がトラウマになるほどの衝撃であれば、引越しも一つの選択肢として考えるべきです。
賃貸住宅でネズミが発生したら引越し費用請求できるの?
ネズミの発生・被害が原因で引越しを決めたとき、引越し費用は請求可能か気になる人もいるのではないでしょうか。結論としては、引越し費用を大家、または管理会社に請求することは困難です。
理由としては、ネズミが発生した原因と責任がどこにあるのか、特定するのが難しいためです。建物の老朽化による管理不足がある場合、管理会社や大家に交渉の余地はあるかもしれませんが、ネズミの問題は一部屋で発見された場合、他の部屋にも影響するとされています。
仮に全室の入居者が退去を希望した場合、その全ての費用を大家が負担するのは現実的ではありません。これらの理由から、引越し費用の請求は難しい状況となっています。
賃貸住宅のネズミ駆除は入居者・管理側お互いが考える
賃貸住宅でネズミが発生した場合、まずすべきことや自分でできる対策がお分かりいただけたでしょうか。ネズミやラットサインが確認できたら早急に大家、管理会社に連絡することが大切です。
また、引越しを検討する前に、駆除業者に依頼するのがコスト面を考慮するとおすすめの方法です。大家や管理会社は、住民の一斉退去のリスクも考えられるため、建物全体の駆除対策を業者に依頼すると良いでしょう。
さらに詳しく知りたい方はこちら
ラットサインとは?それぞれの特徴と対処法をご紹介【一覧で詳しく解説】
2023.09.06 2024.09.03
賃貸でネズミ発生!誰が駆除?費用負担は?【アパート・マンション】のよくある質問
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Q. 賃貸一戸建てでネズミが出たら?
A.原則入居者の負担になります。
-
Q. 賃貸住宅に出るのは何ネズミ?
A.賃貸住宅に出るネズミは「クマネズミ」「ドブネズミ」「ハツカネズミ」の3種類です。
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Q. 店舗兼住宅でネズミが発生したら?
A.被害の痕跡を見て判断する流れが一般的です。
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