法人引っ越しの手続き中

border

法人引越しの手続き一覧【申請漏れが多いオフィス移転時の注意点も】

2024.02.08 2024.09.04

 

一般家庭の引越しとは異なり、法人の引越しは手続きが多く申請漏れが懸念されます。

「オフィス移転のやることリストが欲しい」
「見落とさないように確実に手続きを進めたい」

こんなお悩みを解決するため、本記事では法人の引越しにおける手続きを一覧でご用意。後半では注意点も解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。

 

法人の引越し(オフィス移転)における手続き【行政関連】

法人引っ越しの手続きをしているところ

まずは行政にする法人引越しの手続きを見ていきます。行政には以下の手続きが必要となります。

手続き・提出内容 場所 期限
転居届 郵便局 なるべく早く
移転登記/本店移転登記の申請 法務局 本店:2週間以内
支店:3週間以内
異動届出書 税務署 なるべく早く
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 税務署 移転後1ヶ月以内
労働保険名称・所在地等変更届 労働基準監督署 テスト
雇用保険事業主事業所各種変更届 公共職業安定所 移転後10日以内
健康保険・厚生年金保険適用事業所名称/所在地変更(訂正)届 年金事務所 移転後5日以内
法人等異動届出書・住民税関連 自治体 自治体による
車庫証明 警察署 なるべく早く
防火・防災・消防関連書類 消防署 移転日の7日前まで

上記の通り、法人の引越しは手続きが多く、また多くの場所に期限内に済ませなければいけません。

ここでは、手続きの内容について詳しく解説していきます。

転居届:郵便局

オフィス移転に伴い、郵便物の転送サービスを利用するため転居届を郵便局に提出します。そうすることで、旧住所に届く郵便物を、1年間無料で新住所に転送することが可能になります。

取引先への移転通知が万が一行き届かなかった場合でも、移転サービスを活用することで安心できるでしょう。転送サービスは郵便局の窓口、またはインターネットで申し込みできます。

移転登記/本店移転登記の申請:法務局

法人が移転する場合、移転登記の提出が法的に義務付けられています。

本店と支店で書類が異なるため、以下を確認してください。

「本店」の移転登記:「本店移転登記申請書」→移転後2週間以内
「支店」の移転登記:「支店移転登記申請書」→移転後3週間以内

登記簿謄本や定款などの必要書類を用意し、手続きします。

異動届出書:税務署

異動届出書は税務署に提出します。法人税の取り扱いに関連する重要な手続きであり、移転後速やかに手続きしましょう。手続きには「移転手続完了後の登記簿謄本」が必要になります。

給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書:税務署

給与支払事務所の開設・移転・廃止に関する届出も税務署に提出する必要があります。会社が移転してから1ヶ月以内に、「登記簿謄本」や「変更事実を証明する書類」を添付して手続きします。

労働保険名称・所在地等変更届:労働基準監督署

会社名や住所が変更された場合は、労働保険の名称や所在地の変更届を提出しなければいけません。移転によって労働基準監督署の管轄が変更される場合、新しい管轄の労働基準監督署に提出します。

また、都道府県が変わる場合は必要書類が異なるため、注意してください。

雇用保険事業主事業所各種変更届:公共職業安定所

雇用保険に関する事業所の変更届も提出します。移転から10日以内に「登記簿謄本写し」や「労働保険名称・所在地変更届」を準備して提出しましょう。公共職業安定所に提出するか、インターネットでの申請が可能です。

健康保険・厚生年金保険適用事業所名称/所在地変更(訂正)届:年金事務所

オフィス移転に伴い、健康保険や厚生年金保険の事業所情報を更新する必要があります。特に、旧オフィスから年金事務所の管轄が変更になる場合、移転から5日以内に変更届を提出する必要があります。

手続きは窓口、郵送、インターネットのいずれかで可能となっています。

法人等異動届出書・住民税関連:自治体

移転先の自治体では、法人市民税に関連する手続きとして「法人等異動届出書」を提出します。また、従業員が居住する自治体に対しては、「給与支払者(特別徴収義務者)の所在地・名称変更届出書」と「登記事項証明書」の提出が求められます。

車庫証明:警察署

会社が車両を保有しているなら、オフィス移転に伴い車庫証明の更新が必要です。新しいオフィスの所在地を管轄する警察署に、車庫証明の申請をしましょう。

手続きしなければ、車両を保管することができなくなります。

防火・防災・消防関連書類:消防署

新オフィスを使用開始するにあたり、防災・消防関連の書類をいくつか提出しなければいけません。提出書類は以下を確認してください。

  • 防火対象物使用開始届出書
  • 防火対象物工事等計画届出書
  • 防火・防災管理者選任(解任)届出書
  • 消防計画作成(変更)届出書

これらの書類は、移転先の管轄消防署に提出してください。業者が代行してくれるケースもありますが、企業担当者が手続きする場合は、移転日の7日前までとなります。

法人の引越し(オフィス移転)における手続き【解約・銀行・各種回線】

法人引っ越しの手続きが終わったあと

法人のオフィス移転は、行政手続きだけではありません。旧オフィスの手続きや、各種契約内容の変更手続きも控えています。

ここからは、オフィス移転時に必要な行政以外の手続きを紹介していきます。

旧オフィスの解約手続き

オフィス移転が決定したら、旧オフィスの解約手続きをします。オーナーやビル管理会社へ、6ヶ月前までに退去通知を提出し、原状回復工事を手配します。

原状回復の範囲や費用に関しては、契約時に確定されていることが多いので、オーナー側との確認が必要です。敷金や保証金の返還についても、オフィスビルの場合は償却(敷引き)が一般的で、全額返還されるのは稀でしょう。

電話・インターネット回線の手続き

移転先のインターネット回線や電話回線の状況を確認し、現在利用しているサービス会社に移転の連絡をします。継続利用する場合は移転手続き、サービスを変更する場合は解約手続きが必要です。

移転日程に合わせ、新オフィスでのサービス開始日を調整してください。

銀行・クレジットカードの住所変更

法人の銀行口座やクレジットカード、ETCなどの登録住所も移転に伴い変更しましょう。銀行口座の場合は通常、印鑑や通帳、印鑑証明書などの提出が求められますが、手続き内容は銀行によって異なります。

移転が決定したら、なるべく早めに変更手続きを済ませておきましょう。

法人の引越し(オフィス移転)における手続き【会社の代表者】

法人引っ越しの手続きを部下としているところ

オフィス移転に伴い、株式会社の代表取締役や合同会社の代表社員が住所を変更した際は、変更登記の申請が必要です。登記申請書を作成し、会社の本店所在地を管轄する法務局に提出します。

株式会社における代表者以外の役員、合同会社の代表社員以外の住所変更においては、登記変更の必要はありません。

法人の引越し(オフィス移転)における手続きの注意点

法人引っ越しの手続きを勉強中

法人引越しの手続きをはじめる前に、以下3つの注意点を押さえてください。

  • 法務局の管轄内外で提出書類が変わる
  • 申請期限内に手続きを済ませる
  • 移転先に同一商号があると住所変更できない

順番に確認していきましょう。

法務局の管轄内外で提出書類が変わる

移転先が現住所の法務局管轄内・外で提出する書類が異なります。提出書類について、以下の表にまとめました。

管轄内での移転 管轄外での移転
本店移転登記申請書
株主総会議事録(定款変更がある場合)
株主リスト
取締役会議事録/取締役決定書
本店移転登記申請書(2部)
株主総会議事録
株主リスト
取締役会議事録/取締役決定書
印鑑届出書
印鑑カード交付申請書

新オフィスが旧オフィスの法務局管轄外である場合、「本店移転登記申請書2部」「印鑑届出書」「印鑑カード交付申請書」の提出が増えます。忘れずに書類を準備しておきましょう。

申請期限内に手続きを済ませる

法人引越しの手続きは、定められた期限内に済ませるのが原則です。期限を超過すると登記懈怠と見なされ、代表者に対して100万円以下のペナルティが課される可能性があるのです。

必ず期限内に手続きを済ませ、不必要なリスクは避けましょう。

移転先に同一商号があると住所変更できない

移転先の住所で既に同一商号が登記されている場合、住所変更の申請は受理されません。商業登記法に基づくもので、同一住所に同一商号を登記することが許されていないのです。

特に大規模なオフィスビルなどでは、同一住所に同一商号が存在する可能性があるでしょう。そのため、移転の前に調査し、同一商号がないことを確認しておきましょう。

法人の引越し(オフィス移転)手続きにかかる費用は?

法人引っ越しの手続きにかかる費用を計算中

社会保険事務所、法務局、税務署などへの書類提出は、高度な専門知識を要するため、オフィス移転の諸手続きは行政書士事務所に委託するのが一般的です。

委託にかかる費用は10万円〜25万円程度が相場。ただし、移転の条件や規模によって変動します。行政書士事務所に委託する場合は早めに相談し、準備を進めていきましょう。

法人の引越し(オフィス移転)手続きは「期限を守って確実に」

法人引っ越しの手続きが済んだあと

いかがでしたでしょうか?

法人の引越しで必要な手続きについて、お分かりいただけたかと思います。オフィス移転は、期限内に行政関連の手続きを済ませることが大切です。

各種契約関連の変更も忘れずに、本記事のチェックリストを活用しながら確実に進めていきましょう。セーフリーでは、法人引越しを得意とする業者も掲載しています。ぜひ引越し業者探しにご活用ください。

法人引越しの手続き一覧【申請漏れが多いオフィス移転時の注意点も】のよくある質問

  • Q. 登記の申請期限が過ぎたらどうなる?

    A.

    登記懈怠(とうきけたい)とみなされ、会社の代表は100万円以下のペナルティが発生します。

  • Q. オフィス移転は専門家に依頼できる?

    A.

    オフィス移転の手続きは、行政書士事務所に委託するのが一般的です。

  • Q. 全ての手続きはオンライン対応してもらえる?

    A.

    一部の手続きは、会社の代表者がマイナンバーカードを使用することで、オンライン申請が可能です。

信頼できるくの業者

探せる! 見つかる!

  • 近所の業者を
    探せる

  • 口コミから
    評価比較

  • 即対応可能な
    業者アリ

まずはカテゴリーを見る

オフィス[事務所]・店舗移転の

地域からおすすめ業者を探す

北海道・東北 北海道 | 青森 | 秋田 | 岩手 | 宮城 | 山形 | 福島
首都圏 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 栃木 | 群馬
北陸・甲信越 富山 | 石川 | 福井 | 新潟 | 山梨 | 長野
東海 愛知 | 岐阜 | 三重 | 静岡
近畿 大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山
中国・四国 広島 | 鳥取 | 島根 | 岡山 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知
九州・沖縄 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄