2025.06.20 2025.07.03
屋根修理詐欺の手口の特徴や対処法について詳しくご紹介します。
近年、屋根修理に関する詐欺被害が相次いでおり、手口が多様化しているため、消費者は特に警戒すべきです。
この記事を読めば、屋根修理詐欺の手口と対処法を把握でき、被害を回避する助けになります。万が一被害に遭った場合の対処法についても理解できるので、ぜひ参考にしてください。
目次
屋根修理の詐欺に見られる手口
屋根修理の詐欺に見られる手口を具体的にご紹介します。
一般的に訪問営業を行うことが多い屋根修理の詐欺業者ですが、近年では様々な趣向を凝らした手口を展開しています。詐欺の手口を知らないと騙される恐れがあるため、事前に知識を身につけておくことが大切です。
屋根修理の詐欺では、以下のような手口を使うことがあります。
- 素人が確認できない「屋根の劣化や故障」を指摘する
- 大手の企業名や自治体のふりをして営業する
- 保険適用で無料で塗装できると騙す
- 即日契約ならお得だと圧をかける
- 若いイケメンを起用した営業で契約にこぎつける
素人が確認できない「屋根の劣化や故障」を指摘する
屋根修理の詐欺で一番多いパターンとして、訪問営業で屋根の状態を指摘する方法です。
「近隣の住宅の修理をしていたらお宅の屋根が見えたので…」とか「今すぐ直さないと雨漏りしますよ」と声をかけるのです。屋根の状態は地上から確認しにくく、しかも知識のない一般人には判断が難しいもの。
写真や動画を用いて説明されると素人は真偽を判断できず、親切そうな営業マンの口車にまんまと乗せられてしまうというわけです。とはいえ、実際には必要のない工事であることがほとんどです。
大手の企業名や自治体のふりをして営業する
中には大きな嘘をついて営業する詐欺業者も見られます。方法としては、大手の企業名や自治体からの委託訪問のふりをして営業するのです。
「大手建設会社の担当者です」、または「市役所から委託を受けている」と言われると、すぐに信頼してしまう人が多いのも無理はありません。名刺や社名入りの制服を見るとさらに信じてしまうでしょう。
本当のケースもありますが、多くの場合は詐欺の傾向が高いため、このような説明を受けた場合は、正式な書類や委託状の提示を必ず求めてください。拒むようであれば詐欺の可能性が高いと考えられます。
保険適用で無料で塗装できると騙す
保険適用によって、低価格もしくは無料で外壁塗装ができると勧誘する詐欺業者もいます。
実際、外壁塗装に火災保険を適用できるケースはありますが、全ての工事は対象内ではありません。しかもこれは保険会社の決定にかかっており、業者が勝手に確定できるものではないのです。
悪質な業者は虚偽の申請をさせるよう促すことがあり、もし仮に保険金が支払われたとしても、不正請求が発覚すれば、利用者も処分や返金請求を受ける可能性があります。
「火災保険を使えば無料で屋根を修理できます」という勧誘には要注意です。
即日契約ならお得だと圧をかける
屋根修理の詐欺に関わらず、詐欺の手口で多いのは即日契約を迫る方法です。
「今日中に契約すれば特別価格で対応」とか「今週だけのキャンペーン」など、巧みなセールストークを展開します。少しでもお得に工事をしたい家主にとっては、冷静な判断が難しい状況でしょう。
ですが冷静に考えてみると、本当に信頼できる業者であれば十分な検討時間を与えるはず。詳しい説明もなく即決を迫る場合は、詐欺を疑うべきでしょう。
若いイケメンを起用した営業で契約させる
家主に心理的な好印象を与える目的で、若くて清潔感のあるスタッフを前面に出す詐欺の手口もあります。特に一人暮らしの高齢女性などは、孫と同年代のスタッフを見て親近感を覚えがちです。
若くフレッシュな印象のスタッフは、相手の懐に入り込みやすく、すぐに信頼を得て契約に至るケースが多く見られます。外見や雰囲気に流されず、契約内容の確認を怠らないことが重要です。
屋根修理の詐欺に関連したニュース事例
屋根修理の詐欺に関連したニュース事例についてご紹介します。
屋根修理の詐欺のケースは実に様々で、ただの訪問販売による営業ケースだけではありません。ターゲットになりやすい人もいるため、まずはどのような事例があるのか把握しておくと賢明です。
屋根を故意に壊して修理費を搾取したケース
近年では、訪問営業などで家に赴き、勝手に屋根を壊して修理をさせる詐欺も横行しています。
2021年11月、東京都内で屋根修理業者を名乗る者が住宅の屋根を意図的に壊し、「このままだと危険だ」と虚偽の説明をして、高額な修理費を請求した事件が報じられました。
出典元:読売新聞2021年11月5日
この屋根修理業者を名乗る者は、被害者が高齢で判断が難しいと目をつけ、家に上がり込んで屋根を故意に壊したうえ、高額な費用がかかる修理を迫っていました。
高齢者に高額な修繕費を持ちかけるケース
屋根修理の詐欺のターゲットになりやすいのは、やはり高齢者の方々です。
2024年には、京都府や兵庫県の高齢者に対し、本来必要のない工事を提示して総額200万円以上を請求する事案が発生しました。
出典元:NHKS WEB関西ニュース2025年2月18日
特に、家族と離れて暮らす一人暮らしの高齢者は狙われやすいため、家族は定期的に連絡を取り合うことが予防策になるでしょう。
SNSでスタッフを雇い点検商法で契約させるケース
最近では、SNSを通じて短期バイトとして営業スタッフを募集し、一般家庭を回らせて点検商法を行うケースも増えています。
特に研修などもなく、マニュアル通りに不安を煽る営業手法が問題視されているケース。大学生などの若い世代が気軽に稼げるバイトとして人気のSNS求人ですが、リスクはかなり高いようです。
このようなSNS求人の短期バイトとして雇われた素人が、屋根修理詐欺を行っている自覚も無いまま、被害が広がっているのが現状です。
出典元:朝日新聞デジタル2024年2月15日
もちろん、SNSでの求人が全て悪いものではありませんが、中にはブラック企業に繋がっていたり、知らないうちに詐欺に加担することになる事例もあり、注意が必要です。
信頼できない屋根業者の対応方法や断り方
信頼できない屋根修理業者の対応方法や断り方をご紹介します。
突然訪問してきた屋根業者に対して不審な点があった場合は、すぐに契約や調査に応じないことが肝心です。終始冷静に対応するためにも、以下に紹介する対応策や断り方を事前に知っておきましょう。
即答しない
悪徳な業者の営業スタイルは、「今すぐ決めないと損をする」と不安をあおり、即日契約を誘導するものです。
ですから、どんなに急かされたとしても即答せず、その場ですぐに契約を結ばないことが基本。相手のペースに乗らず、「家族と相談してから決める」、「一度持ち帰って検討する」と冷静な回答をしましょう。
今すぐに返答できない理由を具体的に伝えることで、相手も引き下がらざるを得なくなります。また、複数の業者と比較する姿勢を見せることで、悪質業者は警戒し、強引な勧誘を諦める可能性もあります。
すぐに家に入れない
どんなに感じの良い訪問者であっても、身元の分からない人を安易に家の中に通すことは避けましょう。
特に、屋根の点検をしたいと申し出てくるケースには要注意です。冷静に考えても、今の時代、無料でそこまで親切な対応をする業者は多くありません。「立ち合いなしでの作業はお断りです」と伝え、明確な拒否表示をしてください。
実際に屋根に上がられてしまうと、家主には見えない場所で故意に破損させられるなどのリスクが伴います。
身元確認と書面を要求する
業者が信頼できるかどうかを見極めるためには、まず訪問者の身分証明書や建設業許可証の提示を求めてください。そして確認が終わるまでは、玄関先など屋外で待ってもらいましょう。
名刺や身分証明書の内容から、会社の実在性をインターネットで調べたり、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」などを活用することで、正しい情報か確認できます。
口頭の説明だけでは信頼性を判断する材料になりませんので、必ず証拠に残る書面を提示してもらいます。業者名や住所に不審な点があれば、即座に話を打ち切ってください。
後日連絡することを伝える
屋根修理の詐欺を回避する効果的な方法は、時間を置くことです。
業者側のペースに乗せられて隙を与えてしまわないためにも、すぐに契約する意思がないことを伝えましょう。「家族と相談して連絡します」、「後日こちらから連絡します」と告げ、連絡先だけ受け取ってください。
業者としては、時間が開くと家主が冷静になり、他の人に相談したりすることでリスクが上がるため急がせることを言うかもしれませんが、必要以上に焦らせるのも怪しいサインのひとつです。
もしこちらの連絡先が欲しいと言われても、簡単に渡さないようにします。連絡先は伝えず、「こちらから連絡する」と伝える一方的な姿勢を崩さないことが重要です。
屋根修理の詐欺にあってしまった際の対処法
屋根修理の詐欺にあってしまった際の対処法についてご紹介します。
どんなに警戒していても、時には屋根修理の被害に遭ってしまうケースもあるでしょう。万が一、悪質な屋根修理業者と契約してしまっても、慌てずに冷静に対応すれば被害を最小限に抑えることができます。
以下から、被害発生後に取るべき具体的な対処法を解説します。
警察に相談する
不当な高額請求や契約内容に虚偽が含まれていた場合は、まず最寄りの警察署に相談するのがおすすめ。全てのケースに警察が介入できるわけではありませんが、適切なアドバイスをもらえる可能性も。
もし詐欺や恐喝に該当するケースなら、刑事事件として捜査対象になることもあります。相談時には、契約書などの書面、業者とのやりとりが記録されたメールや音声データなどを持参してください。
専門家や弁護士などに相談する
トラブルの内容によっては、法律の専門知識が必要となる場合があります。消費者問題に詳しい弁護士や、建築業法・宅建業法に精通した専門家に相談するのも有効な手段です。
特に、すでに金銭の支払いが発生しているケースや工事が放置されている場合には、法的手続きを検討する可能性もあるので、プロの助けが必要となります。
早めの対応が損害の拡大を防ぎますので、躊躇せずに相談してみましょう。
消費者センターを利用する
各自治体に設置されている消費生活センターでは、悪質業者に対する相談を専門の相談員が無料で受け付けています。契約の取り消しに関する支援も行っているため、困ったときは活用してみましょう。
また場合によっては、事業者への通達や解決のための交渉仲介を行ってくれることもあり、素人には心強い助けです。全国共通の消費者ホットラインは「188」ですので、覚えておいてください。
クーリングオフ制度を活用する
一般的に訪問販売で結ばれた契約は、契約書面の受け取りから8日以内であれば、理由を問わず解除できる「クーリングオフ制度」の対象です。適用にはいくつか条件があるため、よく確認してください。
クーリングオフを行う際は書面での通知が原則ですので、通知書は内容証明郵便で送付し、送付日と内容の記録を残しておきましょう。書面の控えや郵便局の受領証も大切な証拠です。
見た目や営業トークに惑わされず慎重な対応を!
屋根修理の詐欺の手口の特徴や対処法についてご紹介しました。
近年増加傾向にある屋根修理の詐欺被害ですが、手口は年々狡猾になっており、誰もが被害者になり得る可能性があります。必要以上に急かす対応には必ず疑いを持ち、慎重な判断を心がけましょう。
信頼できるかどうかを見極めるには、書面確認や第三者の意見が重要。信頼できる業者の選択肢を広げたいなら、「セーフリーがおすすめ」です。
「セーフリー」では、安心して屋根修理を任せられる業者を、検索、比較できます。エリアや予算、口コミや評判を比較できるので、効率よく優良業者を探したい方に向いています。
上手に活用して、信頼できる業者選びに役立てましょう。
お住まいのエリアから
ピッタリの業者が見つかる
- 屋根の状態を知りたい
- 雨漏りが心配
- 信頼できる修理業者を知りたい
詐欺が多い屋根塗装は業者探しがカギ!
まずは評判の良い業者を見つけよう
屋根修理に関するよくある質問
-
Q. 屋根の点検頻度はどのくらいですか?
A.一般的には10年が目安です。
昔ながらの焼き瓦なら30年近く持ちますが、スレート屋根やセメント系の屋根材は10年程度が寿命ですので、一度点検することで雨漏りなどの大きなトラブルを事前に回避できます。
-
Q. 予算が少ない場合におすすめの屋根材は何ですか?
A.屋根材が劣化しリフォームが必要な場合、様々な選択肢がありますが、予算的にも耐久性でもバランス取れているのは、いま主流のスレート瓦です。
どんなタイプの住宅にも合う「化粧スレート屋根」は、色展開も幅広く、比較的低価格がウリです。もちろん塗装などのメンテナンスが必要ですが、ケアしていればそれなりの期間維持できるでしょう。
-
Q. 屋根修理の期間はどのくらいですか?
A.屋根修理の期間は、屋根材や修理内容によって大きく異なります。平均して、和瓦の補修や修理は2~3週間、一般的な建売住宅で1週間強、スレート屋根なら4日~1週間程度です。
部分的な補修なら短期間ですが、全体的な交換なら長くなりますので、スケジュールを押さえる必要があるでしょう。
屋根修理の
地域からおすすめ業者を探す
屋根修理の関連記事
-
セメント/モニエル瓦は屋根塗装が必要!タイミング・注意点・費用相場
-
トタン屋根塗装のメリットとは?費用や注意点・実施タイミングも解説
-
屋根塗装の助成金を上手に活用!受け取りの条件や注意点を詳しく解説
-
屋根塗装の意味は「ある」!考えられる理由と塗装の必要性を解説
-
屋根塗装の時期は8年程度経過が目安!劣化状況や季節も考慮
-
太陽光パネルがある屋根塗装の注意点!ケース別のメリット&デメリット
-
屋根塗装の耐用年数は10年~15年!塗料種類別の年数と長持ちの秘訣
-
屋根塗装の見積もりで必要なチェックポイント!業者決定前の注意点も
-
屋根塗装の費用は40~60万円が相場!塗料や屋根材別の相場も解説
-
屋根塗装は自分で可能!成功のコツや業者依頼を検討する判断基準を解説