2025.01.25 2025.01.25
本記事では、エアコンが漏電した時の対処法を解説します。
暑さ寒さの波が激しい日本では、エアコンが必須アイテム。漏電して使用できなくなるのは大きなストレスですよね。
そこで、エアコンが漏電した時に起こるサインや最初にすべき対処法、漏電原因などを詳しく解説していきます。加えて、漏電時の連絡先や修理費用相場など、いざという時に役立つ情報をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
エアコンが漏電するとどうなる?
最初に、エアコンが漏電するとどうなるのかを解説します。
エアコンが漏電すると、まず漏電ブレーカーもしくはメインブレーカーが作動するはず。急にエアコンのブレーカーが落ちる場合は、漏電を疑いましょう。
漏電は、エアコン内部の電気回路から外部に電気が漏れ、通常通らない経路に通電している状態。エアコンが漏電すると、エアコン自体の故障だけでなく、感電や火災のリスクが高まります。
エアコンのブレーカーが落ちる時には、以下記事もチェックしてみてください。
さらに詳しく知りたい方はこちら
エアコンつけたら漏電ブレーカーが落ちる原因とは?対処法について解説
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エアコンが漏電する原因
次に、エアコンの漏電原因をチェックしてみましょう。
- エアコン本体の経年劣化
- エアコン室外機への浸水
- コンプレッサーの劣化
- 配管穴への浸水
上記4点を、それぞれ解説していきます。
エアコン本体の経年劣化
エアコンの寿命は、10年と言われています。つまり、長年使用していると、経年劣化は防げません。
電気回路や配線部分が劣化すると、絶縁性能が低下し、漏電が発生しやすくなります。また、フィルターや冷却部品にたまったほこりが、湿気と反応して漏電や発火につながるケースもありえます。
経年劣化が進むと、エアコンの機能効率が下がるだけでなく、安全性にも影響を与えるので、10年以上使用している場合は、部品の交換や買い替えも検討しましょう。
エアコン室外機への浸水
雨風にさらされる室外機も、エアコン漏電の原因を引き起こします。雨水などが室外機内部まで浸水すると、電気回路に水が触れ、トラブルのリスクが高まるわけです。
大雨の後は、室外機の周囲や内部の状態を確認し、異常があればすぐに業者へ相談してください。水がたまりやすい場所や雨が直接当たりやすい場所に室外機を設置しているのなら、設置場所の変更を相談してみると良いですね。
コンプレッサーの劣化
エアコンを稼働させるのに必要な室外機を動かしているのが、コンプレッサーです。コンプレッサーの劣化も、大きな漏電原因です。
コンプレッサーには、オイルを冷やさないためのヒーターが備わっていますが、そのヒーターは振動や温度変化によって、絶縁体が劣化して漏電につながりやすくなります。
また、コンプレッサーが雨に当たると、内部にある電子制御部分に雨水が浸透して、漏電につながるケースも。
コンプレッサーが劣化すると、エアコンの運転中に異音がしたり、冷却性能が落ちたりしはじめます。劣化の兆候を見逃さず、早めに点検してもらうべきと言えるでしょう。
配管穴への浸水
室外機とエアコンがつながっている配管穴からの浸水も要注意。雨水が浸入すると、室内の配線や電気系統にまで水が浸透し、漏電を引き起こします。
配管穴のシール材が劣化していると、水だけでなく虫なども侵入してきます。エアコン内部の電気部品に虫が接触して「トラッキング」を起こし、漏電するわけです。
火災につながりかねないトラッキング現象について、以下記事で詳しく解説しています。
さらに詳しく知りたい方はこちら
コンセントのほこりで火事に!トラッキング火災の対策完全ガイド【5つの防止策】
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エアコンの漏電をチェックする方法
エアコンが漏電しているか否かのチェック方法は、漏電ブレーカーを使って確認できます。次の手順で、チェックしてみてください。
- ブレーカーのつまみをすべてオフにする
- アンペアブレーカー(一番大きいつまみ)・漏電ブレーカーを「入」にする
- 安全ブレーカー(小さい分岐ブレーカー)のスイッチを1つずつ入れていく
- エアコンの安全ブレーカーを上げた時に漏電ブレーカーが落ちたら、エアコンが漏電している
- 4.の安全ブレーカーを再度切り、エアコンのコンセントを抜く
- 漏電ブレーカーと4.以外の安全ブレーカーを「入」に戻す
- 電力会社や業者へ連絡し、漏電修理を依頼する
漏電ブレーカーは、漏電を感知した時点で電力を止める安全装置の機能を担うブレーカー。かたや、安全ブレーカーは、部屋やエリアごとに回路を細分化したブレーカーです。電気消費量の多いエアコンは、特定の安全ブレーカーに「エアコン」と表示されているケースもありますよ。
エアコンの安全ブレーカーを上げたときに漏電ブレーカーが落ちたら、エアコンで漏電が起こっていると確定できるでしょう。
エアコンが漏電した時の対処法
エアコンが漏電したと判断した場合の対処法をお伝えします。対処法はいたってシンプル。以下の手順を経て、すぐに電気工事業者へ連絡しましょう。
- エアコンの安全ブレーカーを切る
- エアコンのコンセントを抜く
- アース線をはずす
- 電気工事業者へ連絡する
まずは、安全確保のために、コンセントだけでなく安全ブレーカーも切ります。エアコン用のブレーカーがない場合は、不便ではありますがメインブレーカーを落としてください。
その後、すぐに電気工事業者へ連絡しましょう。感電や火災を引き起こす漏電の修理は、電気工事士資格を有する電気工事業者でなければ作業できません。素人が自己判断で対応すると、漏電を悪化しかねないだけでなく、違法行為になります。
漏電発覚後は、電気工事業者に連絡する一択で、迅速に対応するのが大切なのです。
漏電修理を依頼する業者の選び方は、次の項で詳しく解説していきます。
エアコンの漏電修理・工事を依頼する業者の選び方
漏電修理を安心して依頼できる業者の選び方を解説します。
- 電気工事士資格の有無をチェックする
- 漏電修理実績の豊富な業者を選ぶ
- 口コミも参考にする
それぞれ、参考にしてください。
電気工事士資格の有無をチェックする
エアコンの漏電修理を依頼する際は、業者が電気工事士資格を持っているかを確認してください。電気工事業者であれば、資格を有しているのは当然ですが、実は、無資格で対応している業者の存在もゼロではないのです。
日常の安全面に直結する漏電修理は、知識と技術を兼ね備えている業者を選ぶべきですね。
漏電修理実績の豊富な業者を選ぶ
漏電修理の経験が豊富な業者を選ぶのも安心ポイント。公式サイトをチェックして、過去の施工事例などを見てみましょう。
多くの漏電修理の場数を踏んでいる業者なら、複雑なケースにも、適切、かつ手際よく対応してくれるはずです。
口コミも参考にする
業者を選ぶ際には、実際にサービスを受けた顧客の口コミを参考にしてみましょう。同じ状況だったユーザーが利用してどのような対応を受けたのか、などのコメントを探してみると、安心して任せられるかどうかの判断がつきやすくなるはず。
作業の質や対応の速さ、料金の透明性についての内容もチェックするといいですね。
エアコンの漏電修理・工事の費用相場
エアコンの漏電にかかわる修理・工事費用の相場を、以下の表にまとめました。
修理内容 | 費用相場(目安) |
---|---|
漏電調査 | 6,000円前後 |
漏電ブレーカー交換 | 15,000円~ |
分電盤交換 | 50,000円~100,000円 |
アース付きのコンセント増設 | 5,000円~30,000円 |
温度ヒューズの交換 | 14,000〜17,000 |
コンプレッサー修理 | 40,000円〜130,000円 |
設備状況によっては、漏電ブレーカーやアース線の設置を提案されるでしょう。コンプレッサーの修理費用は高額になりがちなので、買い替えを検討するほうがコストパフォーマンスが良いと言えます。
電気工事業者では、漏電調査の段階から対応してくれます。ブレーカーを自分自身で操作するのは自信がない、という方は、調査からお任せすると安心ですよ。
エアコン修理にかかる費用は、以下記事で詳しく解説しています。
さらに詳しく知りたい方はこちら
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エアコンの漏電を防ぐ対策
最後に、エアコンの漏電予防対策をご紹介します。
- 雨漏りや結露に注意する
- コンセントのプラグまわりのほこりを除去する
- 必ずアース線を接続する
日頃から習慣にしておくと、エアコン本体も長く安全に使用し続けられますよ。
雨漏りや結露に注意する
エアコン本体や室外機が、雨漏りや結露による影響を受けると、内部の電気系統が湿気を吸い込んで漏電の原因になるので、注意しましょう。
窓際や湿気の多いエリアに設置されている場合は特に、定期的に点検して、乾燥した状態を維持するように意識してください。
コンセントのプラグまわりのほこりを除去する
エアコンのコンセントまわりを、定期的に掃除しましょう。エアコンのコンセントまわりにほこりがたまると、ほこりと湿気が媒体となって漏電の原因になりかねません。プラグを抜いて、差込口のほこりや汚れもしっかり拭き取ってください。
長時間続けて使用するエアコンは、ついコンセントまわりのケアがおろそかになりがちですが、ひと手間かけるだけで、リスクが大幅に軽減しますよ。
必ずアース線を接続する
エアコンを新設する際には、必ずアース線を接続しましょう。
平成28年3月には、電気事業法に基づく経済産業省省令「電気設備に関する技術基準を定める省令」にて、消費者の安全確保の観点からエアコンのアース接続が義務化されています。
アース線は、万が一内部で電流漏れが発生した際に、電気を安全に地面に流してくれる重要なパーツ。現在設置されているエアコンにアース線が接続されていないなら、早めに取り付け工事を実施してもらいましょう。
アース線の必要性は、以下記事で詳しく解説しています。
さらに詳しく知りたい方はこちら
エアコンのアース線って必要?感電の危険は?専用コンセントの基本知識から徹底解説
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エアコンが漏電したらすぐに電気工事業者へ連絡しよう
エアコンの漏電時の対処法や予防策などを解説しました。
エアコンが漏電するとブレーカーが落ち、他の家電も使えなくなる恐れがあります。日常生活に支障が出ないように、エアコンの漏電に気付いたら早急に電気工事業者へ相談しましょう。
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- エアコンをつけるとブレーカーが落ちる!
- エアコンはなぜ漏電するの?
- 漏電時はどこに連絡すればいい?
エアコンの漏電に気付いたら、
早めに電気工事業者へ!
エアコンの漏電に関するよくある質問
-
Q. エアコンが漏電するとどうなりますか?
A.エアコンが漏電すると、通常漏電ブレーカーが落ち、動作が止まります。漏電ブレーカーがない場合は、メインブレーカーが落ちるケースも。
感電や火災の恐れがあるので、コンセントを抜いて電気工事業者へ連絡してください。
-
Q. 賃貸物件のエアコンが漏電したらどこに連絡すればいいですか?
A.賃貸物件のエアコンが漏電したら、まずは管理会社か大家さんに連絡してください。経年劣化による漏電であれば、貸主側が費用負担を含め、修理対応するのが一般的です。
-
Q. エアコンにはアース線が必要ですか?
A.はい、エアコン設置時には、必ずアース線をつないでください。電気工事の安全性を確保する目的で定められた「内線規程」にて、エアコンのアース接続は義務化されています。