コンセントのほこりから火事

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コンセントのほこりで火事に!トラッキング火災の対策完全ガイド【5つの防止策】

2024.11.30 2024.12.31

今回は、コンセントのほこりによる火災の防止策を徹底解説していきます。

消防署などが注意を促しても毎年多くの電気火災につながってしまっている火事原因「トラッキング現象」。実際どのようなメカニズムでコンセント周囲のほこりから火事が起こるのでしょうか。仕組みを知っておくだけで、多くの火災は防げます。

以下、そんな危険なトラッキング現象のメカニズムから、火災が発生しやすいコンセントの場所や時期、実際の火災例まで詳しくご紹介します。大事な電気火災対策に、ぜひお役立てください。

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コンセントのほこりから火事に!?「トラッキング現象」とは?

コンセントのほこりでトラッキング火災が起こるメカニズム

長い間、差しっぱなしにしているコンセントと電源プラグには、ほこりがたまりやすくなり、そのほこりに湿気が加わると、電源プラグの刃の間で火花放電が繰り返されます。

刃と刃の間にできる電気の道が、「トラック」。プラグの両極間で火花放電が起こり、発熱して発火してしまうのが「トラッキング現象」です。

以下のメカニズムで、コンセントに付いたほこりから恐ろしい火災を招いてしまうこともあるのです。

  1. 電源プラグとコンセントの間が緩みができる
  2. 緩みにほこりがたまる
  3. ほこりが湿気により電気を通しやすい状態に変わる
  4. 電源プラグの電極が埃に触れて放電が起こり発熱する
  5. 繰り返されることで電極間がショートし発火する

トラッキング火災のうち、テーブルタップで発生した火災件数はなんと2割にも及びます。延長コード、コンセント、コードリールなど配線器具を使う上で、普段からの防火対策は必須です。

コンセント火災の怖さ!トラッキング火災の実例

コンセント火災で出動する消防車

炎が直接見える石油ストーブやガスなどは、防火対策の意識はかなり高いでしょう。ところが、電気の使用は何となく安全だと、過信している面もあるのではないでしょうか。

ここからは、トラッキング火災の実例を紹介します。

住宅が出火し、全焼して2人が死亡した。
コンセントと電源コードの間にたまったほこりや湿気により、トラッキング現象が生じたものです。

引用元:Nite

使用中のテーブルタップ付近から出火し、周辺を焼損した。
テーブルタップの電源タップに他の電気製品を長期間(製造後約23年)接続したまま放置して接続部にほこり等が蓄積したため、トラッキング現象が生じて焼損したものと考えられる。

引用元:Nite

壁のコンセントに電気器具の電源コードプラグを差し込んでいました。長時間差し込んだままにしていたので、コンセントとプラグの間にほこりなどがたまってしまい、トラッキングを起こして火花が散り、電源コードに火がついて出火しました。

引用元:横浜市

こうした火事は、ほこりと湿気があればどこで起こるか分かりません。大切な住まいを火災から防ぐためにも、コンセントにほこりがたまらないようにする意識を高めていきましょう。

トラッキング火災が発生しやすい場所3選【コンセントのほこりに注意】

ほこりがたまったコンセント

トラッキング火災が発生しやすい場所は、以下の3ヵ所です。

家具や家電の裏などほこりがたまりやすい場所

エアコンや冷蔵庫、洗濯機、テレビなどの大型家電、パソコン関連、ベッドやタンス、ソファーなどの家具の裏にあるコンセントは、長期間使用するケースが多いでしょう。

大型家電ほど使い始めるとコンセントを挿しっぱなしで使うケースが大半です。しかも、家電や家具の裏や狭い空間にあるため、目にも入らない状態が続くので、自然にほこりが溜まりやすくなります。

特に、テレビやパソコン機器周辺は、たこ足配線にしやすい箇所でもあるので、掃除の際にほこりがたまっていないか意識を高めましょう。

湿気のある場所で水気がかかりやすい場所

トラッキング現象は、ほこりに湿気が加わることで発生しやすいものです。梅雨時はたまったほこりが湿気を吸収しやすい時期。また、洗面所や台所などの水回りは、季節に関係なく水滴がコンセントにかかる可能性は高い場所なので、トラッキング現象を意識しておかなくてはなりません。

熱帯魚などの飼育で水槽がある場合も、ろ過器、保温器具、冷却器具、照明器具など電気製品が複数使われているはずです。水槽の周辺に、タップを直置きすると水滴がかかる可能性が高くなります。

寒い時期に結露しやすい場所

一方、湿度が低くなる冬は、結露の問題があります。リビングの窓、キッチンの出窓など結露対策は、カビの発生を避けるためだけに意識しがち。同時に、トラッキング現象を回避するためにも結露対策は欠かせません

結露があると、ほこりがない場合でも電極プラグ間に水滴が流れこむことで、ショートしてしまう可能性もあると言われています。

トラッキング現象が発生しやすい時期はいつ?【火事の対策はお早めに】

条件が揃いやすいのは、梅雨時と結露が発生する寒い時期です。ただし、トラッキング現象が起こるのは、ほこりと湿気があれば時期を問わず発生しやすくなります。

火事対策するには、年間を通じて定期的にコンセントのほこりと湿気には注意が必要です。具体的なほこり対策は、次の項目で紹介します。

コンセントのほこりは要注意!トラッキング火災の防止策5つ

コンセントのほこりカバーでトラッキング火災防止

コンセントのほこりから火災を引き起こす危険性があるものの、一定の防止策を講じていけば、回避できます。コンセントのほこりを溜めないで、トラッキング火災を起こさないように注意しましょう。

  • 電源プラグを抜き乾いた布でほこりを取り除く
  • 使用後はコンセントからプラグを抜く
  • 使わないコンセントを塞ぐ
  • トラッキング現象防止機能が付いたタップなどに変更する
  • 電源プラグなどの異常な発熱時はすぐに使用を止める

それぞれの防止策5つを解説します。

電源プラグを抜き乾いた布でほこりを取り除く

定期的に、電源プラグを抜いて乾いた布でほこりを取り除きます。目に見えて、ほこりがたまっていないと思っても、実際にプラグを外して近くで見ると、たまっていることも。コンセントの掃除を習慣化しておけば、安心です。

使用後はコンセントからプラグを抜く

トラッキング火災は、電気製品を使っていなくても電源がオフでも、コンセントにプラグが差さっているだけで、ほこりと湿気の条件があれば起きうるわけです。

常に電源を入れておくべきものではない電気製品なら、使用後はコンセントからプラグを抜いておきましょう。ヘアアイロンやアイロン、調理家電などなら、使用後はその都度抜く習慣をつけることで、待機電力による電気代の削減にも役立ちます。

いつもと違うコンセントがゆるみを感じたら、以下の記事もご覧ください。

さらに詳しく知りたい方はこちら

使わないコンセントを塞ぐ

使わないコンセントは、コンセントカバーなどのアイテムを活用し塞ぎましょう。また、プラグ側の安全カバーもおすすめです。

価格目安 特徴
プラグ安全カバー 数百円~1,000円程度 普通の電源プラグをトラッキング火災予防電源プラグにできる
コンセントキャップ 100円~500円程度 コンセントの差込口にフタすると、ホコリや異物の侵入をブロックできる
コンセントガード 数百円~3,000円程度 コンセント丸ごとカバーできる・お子さんやペットのいる家庭での安全対策に

トラッキング火災を防ぐために、いずれも安価で入手できるので、一度お住まい全体のコンセントまわりを見直ししてみましょう。

トラッキング現象防止機能が付いたタップなどに変更する

手っ取り早くトラッキング火災を防止するなら、トラッキング現象防止機能のあるタップやコンセントに買い替えるのもおすすめです。コードやプラグなどの劣化、破損により火災の原因になる恐れもあるので、点検して、異常があれば新しいものに取替えて、安全に使用しましょう。

  • ほこり防止シャッター
  • 絶縁キャップ

2つの機能が付いていることで、ほこりの付着を防げます。コードの長さやコンセント数によりますが、1,000円~数千円で入手可能です。

ただし、コンセントに異常がある場合は自分で交換はできません。コンセントの交換は、自分で安易にしてしまうと感電や火災につながる可能性のあるリスクの高い作業です。電気工事士の資格を持つ業者に依頼しましょう。

電源プラグなどの異常な発熱時はすぐに使用を止める

コンセントや電源プラグが熱くなっている時は、直ちに使用を止めてください。放置して使い続けると周辺の配線に損傷を与え、最悪、火災に繋がる恐れも。

また、発火しないにしても、コンセントに繋がっている家電製品への故障の原因にもなり兼ねません。

  • タコ足配線を止める
  • プラグとコンセント間の接触不良
  • コードの半断線
  • プラグの錆

上記を試すと改善することもあります。異常にコンセントが熱い場合、改善しない場合は、電気製品の使用を中止し、早めに業者に点検を依頼してもらいましょう。

>>近くのコンセント業者に相談する

コンセントの寿命もチェックしよう【火事予防のほこり対策とあわせて】

コンセントの寿命を知り交換を

火事予防のほこり対策とあわせて、コンセントの寿命もチェックしておきましょう。確かに、コンセント交換費用はかかりますが、安全を確保できますね。

壁コンセント

一般的に壁コンセントの寿命は10年ですが、キッチンや洗面所、ドレッサーなど以下のような使用状況によって短くなることも。そのためには、コンセントの点検が欠かせません。

  • ほこりや油蒸気の多い場所
  • 高温の場所
  • 抜き差しが多い場所

自分でできる点検方法は、以下の通りです。

  • 焦げた臭いがしないか
  • 表面が熱くないか
  • 表面が溶けたり割れたりしていないか
  • プラグの抜き差しにゆるみはないか

異常がある場合は、電気工事業者に点検を速やかに依頼しましょう。

トラッキング火災対策に役立つ感熱を知らせるコンセントを導入するのもおすすめです。過熱を感じるとコンセント内部の異常を感知し、音とランプで知らせる機能があります。さらに、温度が上がり続けると自動で遮断するものです。

トラッキング防止機能のあるコンセントに取り替えなども、交換の際に専門家に相談してみましょう。

延長コンセント(延長コード・タップ)

延長コンセントの寿命は、3~5年ですが、使用状況で短寿命になることもあります。以下の症状が見られたら、早めに延長コンセントを取り替えしましょう。

  • 熱くなっている
  • 照明器具が点いたり消えたりする
  • 焦げ・溶け・曲がりがある
  • プラグの抜き差しがゆるい

延長コンセントの劣化を早めないためには、以下の使い方の注意を守ってください。

  • 掃除機などを使う際に、コードを無理に引っ張らない
  • 家具の下やドアの下など重いものでコードを踏みつけない
  • お風呂や洗面所、キッチンなど水や蒸気をかけない
  • コードを束ねて使わない

コンセントのほこりを取り除く頻度が増えれば、自然にいつもと違う状態にも気づきやすくなるはずです。

コンセントがおかしい?と思ったらすぐに【専門業者に相談を】

トラッキング現象による火災を徹底して防ぐには、コンセント回りのこまめな掃除、火災防止策グッズを活用するのが重要です。

もし、何かコンセント回りでいつもと違う異常が少しでも見られる時は、速やかにコンセント工事業者に相談しましょう。

業者が見つからない時には、セーフリーでは、コンセント工事の専門業者を多数掲載しているので、ぜひご利用ください。エリアや内容など希望条件で手軽に絞り込みできるので、緊急の場合でも、最寄りの業者をすぐに見つけられます。まずは、相談から始めてみましょう。

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コンセントのほこりによる火事の対策や「トラッキング火災」に関するよくある質問

  • Q. コンセントのほこり対策で役立つアイテムはありますか?

    A.

    ほこりが入らないために、コンセントキャップや安全プラグカバーが役立ちます。また、ほこり防止シャッターや絶縁キャップが付いているトラッキング現象防止機能のあるタップに買い替えるのもおすすめです。

  • Q. 延長コンセント(コード)を買い替える目安は?

    A.

    延長コンセントの寿命は、3~5年です。もし、コンセントやプラグが熱くなっていたり、焦げ・溶け・曲がりがあったりする時には、早めに交換しましょう。

  • Q. コンセント回りの異常があるとき、電気工事業者の探し方は?

    A.

    家電量販店、ホームセンター、電気工事業者に点検や修理などの依頼をしましょう。

    最寄りで見つかりにくいときには、「セーフリー」で簡単にエリアや依頼内容など条件を指定して業者を探せますよ。

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