2025.08.01 2025.08.01
この記事では、耕作放棄地の草刈りを実施すべき理由と具体的な方法などについて解説します。
耕作放棄地の草を放置していると、害虫や害獣を引き寄せるだけでなく近隣とのトラブルに発展してしまいます。苦情が寄せられる、被害が拡大する前に草刈りを済ませ、今後の対策まで徹底しましょう。
記事後半では草刈りの頻度、適切なタイミングに加え、知っておきたい補助金制度も紹介しています。「どうにかしないと」と感じている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
耕作放棄地の草刈りは義務?実施すべき4つの理由
耕作放棄地とは、かつて農地として使われていたものの、1年以上作物が栽培されず、今後も再利用の予定がない土地のことです。農業従事者の高齢化や後継者不足などを背景に全国的にこうした土地が増えており、農村の景観や環境にも深刻な影響を及ぼしています。
ただ放置されているだけに見えるかもしれませんが、実はその状態こそが多くのトラブルの原因になります。ここでは、耕作放棄地で草刈りすべき代表的な理由を見ていきましょう。
害虫や害獣が寄ってくる
雑草が生い茂った耕作放棄地は、ダニや蚊など害虫の棲家となり、周囲の住宅や畑に被害をもたらすリスクを高めます。また、餌を求めてイノシシやタヌキといった野生動物が侵入してくることもあり、近隣の農作物や建物を荒らす被害が現実に発生しています。
草を刈らずに放置することで害虫・害獣の隠れ家が形成され、周囲の安全が脅かされてしまうのです。
ゴミが不法投棄される
管理されていない耕作放棄地は人の目が届きにくいため、「捨ててもバレない」と思われがちです。結果として、家庭ゴミから粗大ごみまでさまざまな廃棄物が不法投棄され、土地の価値や地域全体の環境が大きく損なわれます。
雑草に覆われた景観は荒れた印象を与え治安の悪化にもつながる!
防犯や衛生面の観点からも、定期的な草刈りによる管理が求められます。
お住まいのエリアから
ピッタリの業者が見つかる
火災のリスクが高まる
枯れ草が積もった状態の耕作放棄地は非常に燃えやすくなっており、火災の引き金になる危険性があります。
空気が乾燥する季節はちょっとした火種が大規模な火災につながる!
もともと管理されている農地であれば問題ありませんが、耕作放棄地ではその機能が失われ、周囲の建物や自然環境にまで被害が及ぶ可能性があります。
近隣に迷惑がかかる
耕作放棄地が適切に管理されていないことで、直接的に影響を受けるのは近隣住民です。雑草の種が風に乗って飛び散り、隣接する畑や庭に広がれば余計な草取りの手間が増えるばかりか、農作物の生育にも悪影響を及ぼします。
また、害虫・害獣の被害や見た目の悪さも相まって、苦情が寄せられるケースも考えられます。地域社会との良好な関係を保つためにも、耕作放棄地の草刈りは重要な役割を担っているのです。
耕作放棄地の草刈りは義務?放置した場合のペナルティ
耕作していない農地であっても、草刈りなどの適切な管理が法律で求められています。
農地法では、所有者に対し「農地を適正に利用する責務」が定められており、放置して雑草や害虫、鳥獣被害などが発生すれば行政からの指導や措置命令を受けることになります。
命令に従わない場合は代わりに行政が草刈りなどを行う「代執行」が実施されます。
費用の請求や30万円以下の罰金が科される!
耕作放棄地であっても、近隣に迷惑をかけないために最低限の管理が求められるのです。
耕作放棄地の草刈り方法は2パターン|自分でやる?業者に依頼する?
耕作放棄地の草刈りは、自力で機械を使って対応する方法と専門業者に依頼する方法の2通りがあります。面積や手間、費用のバランスを考えながら適切な方法を選びましょう。
トラクター・刈払い機で草刈りする
比較的小規模な耕作放棄地であれば、家庭用の刈払い機を使い草刈りすることも可能です。扱い方に慣れていれば効率的に作業が進みますが、広い土地では時間と体力を要します。
面積が多い場合は、トラクターにハンマーナイフモア(草を叩きながら粉砕する草刈機の一種)を取り付けて草刈りするのがおすすめ。押して使う歩行式や乗用式のタイプもあり、地形や作業者の状況に応じて使い分けましょう。
草刈り専門業者に依頼する
面積が広い場合や体力的に作業が難しいときは、草刈り専門業者に依頼する方法が安心です。草刈りだけでなく、処分や除草剤の散布なども対応している業者が多く、手間をかけずに土地を管理できます。
料金についてはこちらで解説しているので、併せて参考にしてください。
耕作放棄地の草刈りを業者に依頼すべき4つの理由
耕作放棄地の管理は想像以上に手間がかかり、特に草刈りは定期的な作業が必要となるため個人で全てやるのは限界があります。そこで頼りになるのが草刈り専門業者の存在です。
プロに任せることで負担の軽減だけでなく、仕上がりや継続的な対策においても多くのメリットが得られます。草刈り専門業者に依頼すべき理由を見ていきましょう。
何度も生えてくる草の処理をしなくて良い
雑草は一度刈ってもすぐに伸びてきてしまいます。多年草などは根からの除草が必要になります。
専門業者に依頼すればただ刈るだけでなく、その後の生育を抑える処置まで含めて対応してくれるため、何度も草刈りに追われるストレスから解放されます。
希望通りに仕上げてくれる
業者に依頼すれば草丈や刈り取り範囲、処分方法など細かい希望を伝えた上で作業してもらえるため、自分のイメージ通りに仕上がります。見た目の美しさを重視したい場合や、近隣とのトラブルを避けたいときにも安心です。
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遠方の耕作放棄地に対応してくれる場合がある
自分が住んでいる場所と耕作放棄地が離れている場合でも、現地に立ち会わずに作業してくれる業者もあります。報告書や写真付きで作業内容を知らせてくれるケースもあり、遠隔地の土地を安心してお任せできます。
草刈り後の対策を依頼できる場合もある
草刈りだけでなく、その後の防草対策として防草シートの敷設や除草剤の散布などもオプションで依頼できる場合があります。長期的な管理の手間を省きたい方にとっては、非常に便利なサービスだと言えるでしょう。
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耕作放棄地の草刈りを依頼するときの費用相場
耕作放棄地の草刈りを業者に依頼する場合、費用は面積や地形によって異なります。
依頼先 | 費用相場 |
---|---|
草刈り代行 | 小規模(約165㎡以下):8,000円〜2万円 中規模(約330㎡前後):2万円〜5万円 大規模(約660㎡以上):5万円以上 |
除草専門業者 | 平地:2,500円〜9,000円/10㎡ 斜面や法面:3,000円〜1万円/10㎡ |
造園業者 | 1日あたり1万5,000円〜3万円 |
土地の状態やサービス内容によって費用が変わるため、しっかり見積もりを確認し業者をいくつか比較してみましょう。
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耕作放棄地の草刈りを依頼する適切なタイミング・頻度
雑草の生育サイクルに合わせた時期に草刈りすれば、管理の手間や費用を効率的に抑えられます。
初夏の6月〜7月、雑草が急成長する前に手を打つことでその後の繁茂を防ぎやすくなります。次に9月〜10月は草の勢いが弱まるため、夏を越えた雑草を一掃するタイミング。そして、11月〜12月は枯れ草を整理すれば翌年の草刈り作業が格段に楽になります。
年に2〜3回のタイミングで定期的に業者依頼すれば、見た目の清潔感を保つだけでなく、害虫や不法投棄などのトラブル回避にもつながります。
耕作放棄地の草刈りに活用できる補助金や支援制度
耕作放棄地の管理は一定の労力と費用がかかりますが、条件を満たせば補助金や公的支援を受けられます。国の制度だけでなく、各自治体でも地域の環境保全を目的とした支援が用意されているため、草刈り作業の負担を軽減できる手段となります。
多面的機能支払交付金
農業がもつ「景観保全」や「生態系維持」などの多面的な機能を地域で守っていくために設けられたのが、多面的機能支払交付金です。交付金は共同での草刈りや農道の整備などに対して支援され、耕作放棄地の草刈りも対象になるケースがあります。
利用を希望する場合は、市町村の農業関係窓口に問い合わせてみましょう。
各自治体が設けている補助金
自治体によっては、独自に耕作放棄地の草刈り作業に対する補助金制度を用意している場合があります。ある地域では特定の面積ごとに金額が定められており、年数回まで交付される補助金を用意していました。
さらに、機材の支援として自走式草刈機の貸し出している自治体もあり、低料金で数日間借りられるため、個人で作業するときの助けになります。補助金の内容や対象条件は自治体ごとに異なるため、まずは住まいの自治体に問い合わせてみましょう。
耕作放棄地の草刈りは専門業者に依頼してスッキリしよう!
本記事では、耕作放棄地の草刈りの必要性や具体的な方法などを解説しました。草刈りの費用や適切なタイミング、頻度までお分かりいただけたかと思います。
耕作放棄地の草を放置すると、害虫発生やご近所トラブルなど、想像以上のトラブルを招きます。また、自分でやるには体力的に時間的にも大きな負担がかかり、無理して、怪我や体調不良などを引き起こすことも。草刈りの費用以上に余計なコストをかけないためにも、すぐに行動しスッキリさせましょう。
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定期的に綺麗にしよう!
耕作放棄地の草刈りに関するよくある質問
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Q. 耕作放棄地の草刈りはいつがベスト?
A.草が伸びやすい6月〜7月と、繁茂が落ち着く9月〜10月がおすすめです。年末の枯れ草整理も効果的で、年2〜3回が理想的です。
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Q. 耕作放棄地の草刈りで一番良い方法は?
A.面積や作業負担を考慮し、専門業者に依頼するのが効率的です。防草対策も含めた対応ができるため、長期的な管理にも安心です。
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Q. 耕作放棄地の草刈りは定期的に依頼すべき?
A.雑草の再生を防ぐためにも、年に数回の定期依頼が望ましいです。見た目の清潔感を保ち、害虫・不法投棄の予防にもつながります。