2025.08.01 2025.08.01
この記事では、大きくなりすぎたもみじを安全にバッサリ剪定する方法や適した時期、失敗しやすいポイントなどを詳しく解説します。
もみじが伸び放題になり、「形を整えたいけど、切りすぎたら枯れる?」「どうやって切ればいい?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。見た目だけでなく、木の健康にも関わる作業なので、剪定には慎重な判断が求められます。
記事の後半では、剪定業者に依頼する場合の費用や、信頼できる業者を選ぶためのポイントも紹介しています。自分で剪定するか、プロに任せるか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
もみじはバッサリ剪定しても平気?【判断目安と注意点】
もみじは本来、思い切った剪定をあまり必要としない木です。普段のお手入れは、混み合った枝を間引くか、形を軽く整える程度が理想的。ただし、放置して枝が伸びすぎた場合など、例外的に大きく切り戻す必要が出てくることもあります。ここでは、そうしたケースと、強剪定で気をつけたいポイントを紹介します。
バッサリ剪定(強剪定)が必要なケース
原則として、もみじに対する強剪定は避けた方が無難です。しかし、以下のような状態になっている場合は例外的に実施を検討してもよいでしょう。
- 数年放置して枝が暴れ、樹形が崩れている
- 内部が混み合って風通しが極端に悪い
- 老木になり、新芽の発生が鈍ってきた
- 建物や電線などに枝がかかってしまっている
このようなケースでは、全体を一度リセットする意味でバッサリ剪定する場合もありますが、木の負担を考慮して数年に分けて段階的に切るのが理想です。
切りすぎによるダメージのリスク
もみじは剪定に対して敏感な性質があり、「強く切り戻す=ダメージ大」となることが多いです。特に以下の点に注意が必要です。
- 切り口からの枯れ込み
- 紅葉に影響が出る
- 翌年の芽吹きが鈍る
太い枝を一気に落とすと、その部分から腐朽菌が侵入しやすくなり、そこから木全体が弱ってしまうリスクも。また、もみじの紅葉は葉の数・日当たり・枝の健康状態に左右されます。強剪定により葉の量が減り、枝が日陰になると、翌年の紅葉が鈍くなる場合もあります。
もみじへのバッサリ剪定は「必要性」と「リスク」を天秤にかけて慎重に判断する必要があります。
もみじの強剪定にベストな時期は?【おすすめの季節】
もみじを強剪定するなら、葉が落ちて休眠期に入る11月〜2月頃が最適です。枝ぶりが見えやすく、太い枝の整理や形の修正もしやすいため、大きく切る作業に向いています。
5月〜7月にも軽い剪定は可能ですが、この時期の強剪定は木に負担がかかるため避けた方が安全です。剪定のタイミングを誤ると、翌年の芽吹きや紅葉にも影響が出ることがあるため、時期選びは慎重に行いましょう。
もみじをバッサリ剪定する基本手順5ステップ
もみじの剪定では、どの枝をどう切るかが見た目だけでなく、木の健康にも大きく影響します。とくに冬場の強剪定では、枝ぶりを見極めながら慎重に作業を進めるのが重要です。以下、もみじを安全にバッサリ剪定するための5つの基本ステップを紹介します。
- 剪定に必要な道具を準備する
- 飛び出した上の枝を切り戻す
- 枯れ枝や不要な枝は根元からカット
- 対になった枝の片方を落とす
- 太い枝の切り口には癒合剤を塗る
以下、それぞれのステップを紹介します。
ステップ1:剪定に必要な道具を準備する
細い枝には剪定ばさみ、太めの枝にはノコギリを用意します。金属の刃物は切れ味が落ちた状態で使うと木を傷めやすいため、切れ味の良いものを使用しましょう。作業時は手袋・保護メガネなどの安全装備も忘れずに。
ステップ2:飛び出した上の枝を切り戻す
もみじの上部は枝が勢いよく伸びやすく、放っておくとバランスが崩れます。飛び出した枝は、枝分かれしている位置まで戻してカットし、全体のシルエットを整えます。
ステップ3:枯れ枝や不要な枝は根元からカット
カサカサに乾いた枝や変色した枝は枯れている可能性が高いため、根元から切り落としましょう。また、以下のような不要枝も樹形を乱す原因となるため、整理が必要です。
- ふところ枝(樹の内側で密に生えている枝)
- 逆さ枝・立ち枝・下り枝(幹に向かって不自然に伸びた枝)
- 絡み枝(他の枝と絡み合うように伸びたもの)
- 徒長枝(極端に長く勢いよく伸びた枝)
これらの枝は、通気性や見た目のバランスを損なうため、他の枝との位置関係を見ながら適切に剪定していきます。
ステップ4:対になった枝の片方を落とす
もみじは左右対称に枝が出る「対生」の特徴がありますが、密集を防ぐために片方を落として透かし剪定します。枝が横方向に広がるような自然な樹形をイメージし、水平に伸びる枝を優先的に残すのがコツです。
ステップ5:太い枝の切り口には癒合剤を塗る
直径3cm以上の太い枝を切った場合は、切り口から雑菌が入り込むのを防ぐため、癒合剤(カルスメイトなど)を塗布しましょう。主幹に近い太枝や、切断面が大きい場合も同様。塗る前には切り口のゴミや木くずを軽く払っておくと、薬剤の密着がよくなります。
もみじの剪定についてさらに詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。
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もみじ(紅葉)の剪定ガイド!適切なお手入れ時期・方法とは?【失敗例やコツも】
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もみじ剪定でやりがちな3つの失敗【初心者は要注意】
もみじの剪定は一見シンプルでも、やり方を誤ると枝が枯れたり、紅葉がきれいに出なかったりといったトラブルにつながります。ここでは、特に初心者がやりがちな3つのミスと、その対策を紹介します。
一度にたくさんの枝を切りすぎてしまう
もみじは繊細な木のため、一気に強剪定すると回復が追いつかず、枯れ込みの原因になる場合があります。全体の3分の1以上を切るのは避け、数年かけて段階的に整えるのが安全です。
元気な枝を途中で切ってしまう
勢いよく伸びた徒長枝などを切る際に、枝の途中でバッサリ切ってしまうと、そこから枯れ込んだり、見た目が不自然になったりします。枝分かれ部分や節の近くなど、自然な位置で切るように心がけましょう。
剪定後のケアを怠る
剪定後の切り口は木にとってダメージを受けた状態。癒合剤を塗らずに放置したり、水やり・施肥をおろそかにしたりすると、木が弱ったままになってしまいす。剪定後はしっかりとケアして、回復をサポートするのが大切です。
もみじのバッサリ剪定をプロに頼むといくらかかる?費用と選び方
もみじは繊細で、剪定の仕方ひとつで見た目も紅葉も大きく変わるため、「自分で切るのは不安…」という方も多いはず。そんなときは、造園業者や植木屋さんに頼むのもひとつの手です。ここでは、費用の目安や依頼時のチェックポイントを紹介します。
もみじ剪定の費用相場
もみじのような中木(高さ2〜5m程度)の剪定費用は、1本あたりおおよそ5,000円〜10,000円前後が目安です。木の大きさや枝の密度、作業の難易度によって費用は変わります。
相場を詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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見積もり時に確認すべきポイント
業者に見積もりを依頼する際は、以下の点を確認しておきましょう。
- ごみ処理や移動費が含まれているか
- 太枝の剪定・癒合剤の使用など、追加作業の有無
- 作業日数と所要時間
口頭の説明だけでなく、できるだけ書面やメールで内容を残しておくのが安心です。
信頼できる業者を見極めるコツ
剪定は一度切ってしまうとやり直しがきかない作業です。失敗を避けるためには、以下のポイントで業者を選ぶのがおすすめです。
- 口コミや評判が良い
- 見積もりが丁寧で明確
- アフター対応がある
数社に見積もりを取り、対応や説明を比べてみると、信頼できる業者を見つけやすくなります。
もみじ剪定が不安な人はプロに依頼するのもアリ【依頼のメリット】
もみじの剪定は、ただ枝を切ればいいというものではありません。枝ごとの性質や剪定のタイミングを見誤ると、木が弱ったり、紅葉がきれいに出なかったりすることも。そんな不安がある場合は、剪定のプロに任せるのもひとつの選択肢です。
時期・枝の特徴を的確に見極められる
もみじは剪定の時期を間違えると、紅葉がうまく色づかなかったり、新芽が出づらくなったりします。また、枝にも「切っていい枝・残すべき枝」の見極めが必要。プロは木の状態を見ながら、最もダメージが少なく、見栄えも良くなる剪定をしてくれます。
剪定時に「花芽を残したい」「高さを抑えたい」など要望があれば、事前に伝えると希望に近い仕上がりになります。
高所作業のリスクを回避できる
枝が高い位置に伸びている場合、自力で切るには脚立や高枝切りバサミが必要です。しかし、慣れていないとバランスを崩して転倒したり、手元を滑らせてケガをするリスクもあります。プロは安全対策を徹底し、高所作業でも安定してスピーディーに作業してくれるため、無理に自力で剪定するより安全です。
時間・体力・道具の手間が省ける
剪定作業は意外とハードで、特に太い枝を切るにはかなりの力が必要です。さらに、道具の準備、切った枝の処分、後片付けまで考えると、休日が丸一日つぶれることも。プロに頼めば、作業時間は短く済み、重い道具や枝の処理まで含めてすべて任せられるため、手間も体力も大幅に節約できます。
バッサリ剪定後のもみじを元気に育てるために【アフターケアの基本】
もみじを大きく剪定したあとは、枝葉が減ったぶん木がダメージを受けやすい状態になります。剪定で整えるだけで満足せず、その後のケアで木の回復力を高め、翌年も健康で美しい姿を保ちましょう。
剪定後の水やり・肥料のタイミング
剪定直後は木がストレスを感じやすいため、乾燥を避けるための水やりが大切です。とくに冬場であっても雨が少ない時期には、土の様子を見て適度に潤すようにしましょう。
肥料はすぐに与える必要はなく、剪定後2〜3週間経ってから、回復を助ける目的で緩効性肥料(有機質肥料)を少量だけ施すのが基本。肥料を早く与えすぎると、枝先が無理に伸びてしまい、かえって樹勢を乱すことがあります。
病害虫のチェック
剪定で切り口ができると、そこから病原菌や害虫が侵入するリスクが高まります。剪定後1〜2週間は、幹や枝の表面に変色やカビ、虫の痕跡がないかをチェックしましょう。
もみじはアブラムシやカイガラムシがつきやすく、早期発見できれば薬剤散布で対応可能です。剪定後に癒合剤を塗る+定期的な観察を習慣にしておくと安心です。
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もみじのバッサリ剪定に迷ったらプロに相談するのが安心!
もみじの剪定は、単に枝を切る作業ではありません。特にバッサリ剪定(強剪定)の場合、タイミングや切り方を誤ると枝が枯れたり、美しい紅葉が見られなくなったりすることも。
「失敗したくない」「自分ではちょっと不安…」という方は、プロの剪定業者に頼むのが安心です。セーフリーなら、地域ごとの信頼できる剪定業者を無料で比較・検索できます。費用の目安や口コミも見られるので、初めてでも納得のいく業者を見つけられます。
まずはいくつかの業者に問い合わせて、自分に合った依頼先を探してみましょう。
- もみじをバッサリ切って大丈夫…?
- 自分で剪定しても枯れない?
- 道具や高所作業が不安…
もみじの剪定
失敗したくないなら
プロに任せて安心・安全!
もみじのバッサリ剪定に関するよくある質問
-
Q. もみじを剪定しすぎると枯れる?
A.はい、強く切りすぎると回復が追いつかず、枝が枯れ込んだり木全体が弱るリスクがあります。剪定は一度にやりすぎず、段階的に整えるのが安全です。
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Q. 剪定のベストタイミングは何月?
A.強剪定は葉が落ちる11月〜2月の休眠期がベストです。枝ぶりが見やすく、木への負担も最小限にできます。
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Q. 剪定しても来年紅葉する?
A.剪定のやり方と時期を守れば、翌年も美しい紅葉は期待できます。ただし、切りすぎや時期のズレがあると色づきが悪くなる場合もあります。