掃除が必要なウォシュレット

ウォシュレットのノズル掃除方法は?手軽な手順や注意点を解説

2023.11.07 2023.11.07

ウォシュレットのノズルを自分で掃除するためには、汚れの原因はもちろん、本体の構造や特徴も把握しておく必要があります。

正しい知識とコツさえ身につけておけば、決して難しくはないウォシュレットのノズル掃除。

この記事では、ウォシュレットの掃除を検討している方へ向け、知っておくべき情報や具体的な掃除手順を解説します。

ウォシュレットのノズルが汚れる原因

掃除が必要なウォシュレット

ウォシュレットのノズルが汚れる原因は様々ですが、主な汚れの種類は以下の3つです。

  • 水垢
  • カビ
  • 尿石

それぞれ、詳しくみていきましょう。

水垢

家庭用に使用される水には、カルシウムやミネラルなど、様々な成分が含まれています。

水に含まれていた成分がトイレの表面やウォシュレットのノズルにこびりつき、時間をかけて蓄積したものが水垢の正体です。

カビ

トイレ内は、適度な温度と湿度、栄養源が整っています。これらの条件はカビにとって絶好の繁殖環境となります。

トイレの表面やウォシュレットノズルには黒カビが繁殖しやすく、黒ずみのような汚れは、繁殖したカビが原因です。

尿石

尿に含まれるタンパク質などの成分が、体外に存在する細菌の働きによって変化したものです。

尿石は時間と共に硬質化し、頑固な汚れとなって便器の表面やウォシュレットノズルにこびりつきます。

ウォシュレットの「メーカー別」ノズルの特徴

メーカー別に異なるウォシュレット

ウォシュレットノズルの構造や洗浄システムは、メーカーによって異なります。効率的に掃除を実践するためには、それぞれの違いを理解しておく必要があります。

以下に、主要な3大メーカーから展開されているウォシュレットノズルの特徴を解説します。

TOTO

TOTOのウォシュレットノズルは、洗浄方法によって複数の通水路が設けられています。本体には、待機中のノズルの自動洗浄・除菌に加え、ウォシュレット使用後のノズル内側・外側の自動洗浄・除菌機能も完備。

洗浄に使用される「きれい除菌水」には、塩化物イオンを電気分解して得られる除菌成分が配合され、高い除菌効果が期待できます。

LIXIL

衛生面と洗浄力に拘った2本のノズル(おしり洗浄用・ビデ洗浄用)が特徴的な、LIXILのウォシュレット。

他メーカーに比べて通水口が多く設置されたノズル部分は着脱・単独交換が可能です。定期的に新品ノズルを使用すれば、衛生環境は格段にアップします。

Panasonic

Panasonicのウォシュレットノズルは、掃除の手間を考慮した段差や繋ぎ目のない構造が特徴的です。

使わない通水口の衛生環境を維持するため、ノズル内で通水口が切り替わる工夫がなされています。さらに、ノズルの素材には傷つきづらいステンレスを採用。耐久面の心配もありません。

ウォシュレットノズルの掃除方法

掃除方法を実践するウォシュレット

ウォシュレットノズルの、具体的な掃除方法を解説します。ノズルの状態に応じた方法を選択してください。

事前準備

ウォシュレットの中には、ノズルを引き出すと水が流れ出してしまったり、時間と共にノズルが自動収納されてしまうモデルがあります。

これらの機能に対応するために、掃除前には止水栓(場所や閉じ方が不明な場合には元栓を閉じましょう)を閉じます。(マイナスドライバー が必要です)

また、自動洗浄機能が搭載されたウォシュレットの場合には、ノズルを引き出した後に、電源を落としてコンセントを抜いてください。

軽いノズル汚れ

ウォシュレット本体にノズルの洗浄機能が搭載されている場合や、汚れの程度が軽い時には、水拭きだけでも十分に汚れを落とせます。

具体的な手順

  1. ウォシュレット本体からノズルを引き出す(ノズル掃除機能があるタイプは掃除ボタンを押します。ないタイプは手動で引っ張り出してください)
  2. ウォシュレットの電源を落とす
  3. 濡らした柔らかい布やタオル、お掃除シートなどでノズル(表面・裏面・通水口・溝)の汚れを拭き取る
  4. 細かい凹凸や窪みの汚れは、歯ブラシなどを使用して対応する
  5. 掃除が終わったらノズルを戻す(ノズル掃除機能があるタイプは掃除ボタンを再び押します。ないタイプは手動で押し込んでください)

頑固なノズル汚れ

上述の方法だけで落とせない汚れには、中性洗剤や重曹・クエン酸水、ノズル専用クリーナーが有効です。

具体的な手順

  1. ウォシュレット本体からノズルを引き出す(ノズル掃除機能があるタイプは掃除ボタンを押します。ないタイプは手動で引っ張り出してください)
  2. ウォシュレットの電源を落とす
  3. 中性洗剤や重曹・クエン酸水を吹きかけた柔らかい布やタオルでノズル(表面・裏面・通水口・溝)の汚れを拭き取る(重曹水は黒カビ、クエン酸水は水垢や尿石に効果的です)通水口や凹凸部に溜まった汚れは、楊枝や竹串などで優しく取り除く
  4. ノズル専用クリーナーを使用する場合には、ノズルに直接吹きかけ、洗浄成分(泡)が落ちるまで放置する(頑固な汚れは、歯ブラシなどで擦り洗いしてください)
  5. 掃除が終わったらノズルを戻す(ノズル掃除機能があるタイプは掃除ボタンを再び押します。ないタイプは手動で押し込んでください)

重曹・クエン酸水の作り方

  • 重曹水(水100mlに対し、重曹小さじ1杯程度を混ぜる)
  • クエン酸水(水200mlに対し、クエン酸小さじ2分の1程度を混ぜる)

脱臭フィルター汚れ

ウォシュレット本体には、トイレ内の匂いを取り除く脱臭フィルターが取り付けられています。取り外せるタイプは、単独で掃除可能です。

具体的な手順

  1. ウォシュレット本体から脱臭フィルターを取り外す(位置はメーカーや型番によって異なりますが、ウォシュレットの側面などに設置されています)
  2. 中性洗剤を含ませた歯ブラシなどで汚れを落とす
  3. 汚れを水で洗い流す
  4. 乾燥させ、水気を取り除く
  5. 脱臭フィルターをウォシュレット本体に取り付ける

その他の汚れについて

ノズル以外の本体部分の汚れに関しても、中性洗剤や重曹・クエン酸水が有効です。汚れの原因に併せて、効果的な洗浄剤を含ませた柔らかい布やタオルで拭き取りましょう。

ウォシュレット本体と便器の隙間や、手の届かない場所の掃除は、便器からウォシュレット本体を分解(取り外し)する必要があります。

分解掃除は、下記記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

ウォシュレットのノズル掃除に必要な道具

ウォシュレット掃除に必要な道具

ウォシュレット掃除に必要な道具をご紹介します。正しい道具を揃えておかなければ、満足な掃除はできません。

どれも手に入りやすいアイテムばかりですので、事前に用意しておきましょう。

ウォシュレットノズル掃除の必須道具 軽いノズル汚れに必要な道具 頑固なノズル汚れに必要な道具
タオル・柔らかい布など
ゴム手袋
マスク
マイナスドライバー
トイレ用お掃除シート
ブラシ類(歯ブラシなど)
中性洗剤
重曹水
クエン酸水
スプレーボトル
ノズル専用クリーナー
楊枝・竹串類

ウォシュレットのノズルを掃除する際の注意点

ウォシュレット掃除を実践する際には、知っておかなければならない注意点があります。事故やトラブルなどの安全面に関わる内容ですので、必ず確認してください。

ノズル掃除機能の有無を確認する

掃除方法の項目でも解説しましたが、ウォシュレットにはノズル掃除機能が搭載されているモデルがあります。

具体的な掃除手順は、掃除機能の有無によって異なります。掃除前には、対象ウォシュレット本体の機能を確認してください。

ウォシュレット本体に水をかけない

ウォシュレット本体は電化製品です。内部には精密機器が搭載されています。掃除による浸水は、ウォシュレットの故障や不具合を招きます。

掃除の際には、水や洗浄剤を直接振りかける方法は避け、柔らかい布やタオルに塗布するなど、間接的な手段を選択して下さい。

プラスチック素材には中性洗剤を使用する

トイレにはプラスチック素材が使用されている場合があります。プラスチックは強い酸性やアルカリ性に弱く、痛みや変色の原因となります。

業務用の商品など、強力な酸性・アルカリ性洗浄剤の使用は避けてください。弱酸性やアルカリ性であれば問題ありませんが、不安を感じる際には、中性洗剤を選択しましょう。

塩素系洗浄剤・漂白剤は使用しない

塩素系洗浄剤・漂白剤の使用はおすすめできません。塩素系の洗浄剤・漂白剤は強力な洗浄力を有していますが、ノズルに洗浄成分が残っていた場合、肌を痛めてしまうリスクがあります。

また、酸性の物質と混ざり合うと、人体に有毒なガスが発生します。ウォシュレットのノズル掃除に、塩素系洗浄剤・漂白剤の使用は控えましょう。

ノズルを乱暴に扱わない

ウォシュレットノズルは精密機器です。ノズルの内部には、様々な繊細パーツが搭載されています。

強引な出し入れや、雑な掃除は故障や破損、不具合の原因になり得ます。掃除の際は、丁寧な扱いを心がけてください。

ウォシュレットノズルの掃除頻度

ウォシュレット掃除の頻度を示すカレンダー

ウォシュレットノズルの掃除頻度は、ウォシュレット本体に搭載されている機能によって異なります。

掃除機能が搭載されているモデルであれば、「週に1度」の自動洗浄を基準とし、目につく汚れが見つかった際に手動掃除を実践してください。

掃除機能が搭載されていないモデルであれば、「2週間に1度」の手動掃除を心がけましょう。

ウォシュレットのノズル掃除に困ったら専門業者へ

ウォシュレット掃除業者の男性

ウォシュレットのノズル掃除は、自分自身で実践可能です。正しい方法と手順さえ理解すれば、ウォシュレット本体を清潔に保ち続けられるでしょう。

ただし、汚れがひどい際や、掃除をしても悪臭や変色が改善されない場合には、トイレ掃除の専門業者に依頼する方法がおすすめです。

専門業者であれば、素人には解決が難しいトイレ汚れにも対応可能です。サービス内容や料金相場など、依頼に際して必要な情報は公式HPから確認できます。

自分で解決できないトイレのウォシュレット掃除を検討している方は、1度専門業者に相談してみてはいかがでしょうか?

ウォシュレットのノズル掃除方法は?手軽な手順や注意点を解説のよくある質問

  • Q. ウォシュレット(ノズル)の簡単な掃除方法は?

    軽い汚れであれば、柔らかい布を使用した水拭きだけでも効果的です。

  • Q. ウォシュレット(ノズル)が黒ずんでいる原因は?

    黒ずみの正体は、カビである可能性が高いと考えられます。

  • Q. ウォシュレット(ノズル)の掃除頻度は?

    自動洗浄機能が搭載されている場合には、週に一度の自動洗浄を実施してください。未搭載モデルであれば、2週間に一度の手動掃除が理想です。