一軒家にはディンプルキーがおすすめ

一軒家にはディンプルキーがおすすめ!鍵交換するメリットと費用相場

2024.01.31 2024.02.07

一軒家で暮らしていると、家族や大切な人たちの安全を守るために、鍵の防犯対策を心がけている方は多いのではないでしょうか。一般的な鍵では、ピッキングやサムターン回しなどの不正解錠方法で簡単に開けられてしまう恐れがあります。そこでおすすめなのが、防犯性の高いディンプルキーです。

本記事では、ディンプルキーに交換するメリットや費用相場について解説します。自分で鍵交換する手順も詳しく解説するので、併せて参考にしてください。

ディンプルキーとは?特徴と一般的な鍵との違い

ディンプルキー

ディンプルキーとは、鍵の表面や側面に小さなくぼみが開いている鍵のことです。一般的な鍵は側面がギザギザした山になっていますが、ディンプルキーは表面に丸い凹凸が見えます。このくぼみがディンプルキーの特徴であり、防犯性の秘訣なのです。

ディンプルキーの特徴は、以下の通りです。

  • 鍵の表面や側面に小さなくぼみ(ディンプル)がある
  • ディンプルの位置や深さは鍵によって異なる
  • シリンダー内にもディンプルの数だけピンが配置されている

これらの特徴をもつディンプルキーは、ピッキングされにくく一般的な鍵よりも防犯性が高いといわれています。

ディンプルキーに鍵交換する3つのメリット

ディンプルキーに鍵交換するメリット

ディンプルキーに鍵交換するメリットは、以下の3つです。

  • 防犯性を高められる
  • リバーシブルで使いやすい
  • 不正作成されにくい

それぞれ解説するので、ディンプルキーへの鍵交換を検討中の方は参考にしてください。

防犯性を高められる

ディンプルキーは、一般的なギザギザの鍵と比べて理論鍵違い数が多いため、防犯性が高いといわれています。

理論鍵違い数とは、鍵を開ける際にシリンダー内部のピンを決まった位置に揃える組み合わせの数のことです。理論鍵違い数が多いほど、ピッキングの際にピンの位置を揃える組み合わせ数が多くなるので、手間と時間がかかるようになります。

一般的なギザギザの鍵の理論鍵違い数は、約100万~1億前後です。一方、ディンプルキーの理論鍵違い数は、約100億~1000兆前後です。

つまり、ディンプルキーは一般的なギザギザの鍵の1000倍以上も理論鍵違い数が多いため、ピッキングの難易度が非常に高くなります。

リバーシブルで使いやすい

ディンプルキーは、鍵の表裏どちらの向きでも差し込める「リバーシブル」仕様のものが多いため、使いやすいという点もメリットです。

従来の鍵は表裏の向きが決まっており、間違った向きで差し込むと鍵穴の形状が合わず、回せません。そのため、暗い場所で鍵を差し込む際には、表裏の向きを間違えないように確認する必要がありました。

一方、リバーシブルキーであれば、表裏の向きを気にせずに差し込めるため、暗い場所でもスムーズに施錠・解錠できます。また、荷物を持っているときや手袋をしているときなど、両手で鍵を扱えない場合でも、片手で簡単に鍵を差し込めます。

不正作成されにくい

ディンプルキーは従来のギザギザの鍵に比べて、不正に作成されにくいというメリットがあります。

従来の鍵は鍵穴の形状をコピーするだけで簡単に合鍵を作れました。しかし、ディンプルキーは鍵穴の形状だけでなく、ディンプルの位置や深さなど、さまざまな要素が複雑に組み合わさっているため、合鍵を作るのに高度な技術と設備を要します。

また、合鍵制御機能が付いているディンプルキーなら、合鍵を作る際には鍵の製造メーカーや販売店の認証が必要です。そのため、不正作成はさらに困難となるでしょう。

ディンプルキーに鍵交換する2つのデメリット

ディンプルキーに鍵交換するデメリット

ディンプルキーに鍵交換するデメリットは、以下の2つです。

  • 鍵交換にかかる費用が高い
  • 鍵を紛失したときの損失が大きい

「失敗した…」と後悔しないよう、しっかり確認しておきましょう。

鍵交換にかかる費用が高い

ディンプルキーの鍵交換にかかる費用は高めです。

そもそも、鍵交換にかかる費用は部品代と作業費の合計額です。ディンプルキーは、従来の鍵に比べて精密な構造になっているため、部品単価が高くなります。また、鍵穴の形状は複雑なため鍵交換の作業は難しく、費用も高く設定されています。

交換にかかる費用は鍵の種類やグレードによって異なりますが、従来の鍵であれば1万円~2万円程度のところ、ディンプルキーの場合は2万円~3万円程度かかるでしょう。

鍵を紛失したときの損失が大きい

ディンプルキーに交換すると、鍵を紛失したときの損失が大きくなります。

ディンプルキーは、従来の鍵に比べて複雑な構造になっているため、合鍵を作るのが困難です。そのため、鍵を紛失した場合、基本的には鍵交換が必要になります。前述したように、ディンプルキーの鍵交換にかかる費用は高めなので、痛い出費となるでしょう。

また、ディンプルキーはピッキングされにくい鍵のため、業者でも開けるのに時間がかかります。鍵開けにかかる費用は高くつきます。

【メーカー別】一軒家におすすめのディンプルキー

一軒家におすすめのディンプルキー

ディンプルキーはさまざまなメーカーから発売されています。メーカーによって、耐久性やセキュリティなどの性能が異なるため、しっかり調べた上で選ぶようにしましょう。

※耐ピッキング性能
ピッキングによる解錠を防ぐ性能のこと。5分未満の場合は耐ピッキング性能が低く、5分以上の場合は耐ピッキング性能が中程度、10分以上の場合は耐ピッキング性能が高い。

※耐鍵穴壊し性能
工具等によってシリンダー自体を破壊し、錠内部の機構を操作する方法により開錠を防ぐ性能のこと。G1の場合は5分未満で破壊可能、G2の場合は5分以上10分未満で破壊可能、G3の場合は10分以上で破壊可能。

MIWA(美和ロック)

MIWA(美和ロック)は国内トップシェアを誇る日本を代表する鍵メーカーです。美和ロックの主な製品はディンプルキー・電子錠・防犯センサーなどがあり、住宅やマンション、オフィス、店舗などさまざまな場所で使用されています。

特に、ディンプルキーは高い防犯性と耐久性で定評があり、多くの住宅やマンションで採用されています。

美和ロックから発売されている主なディンプルキーは、以下の3種類です。

製品名 JNシリンダー LBシリンダー PRシリンダー
理論鍵違い数 約172億通り 約261億通り 1,000億通り
耐ピッキング性能 10分以上
耐鍵穴壊し性能 G1~G3

MIWA公式サイト

GOAL(ゴール)

GOAL(ゴール)は、日本で初めてシリンダー錠の国産化に成功した鍵メーカーです。住宅用の鍵・錠前では美和ロックの次にシェアがある業界ナンバー2を誇ります。

GOALの製品は高い防犯性と耐久性を兼ねそろえており、デザイン性にも優れています。

GOALから発売されている主なディンプルキーは、以下の3種類です。

製品名 GPシリンダー V18シリンダー GVシリンダー
理論鍵違い数 120億通り 1,000兆2,800億通り
耐ピッキング性能 10分以上
耐鍵穴壊し性能 5分未満 5分以上10分未満 10分以上

GOAL公式サイト

KABA(カバ)

KABA(カバ)は1862年にスイスで創業した鍵メーカーです。世界50カ国以上に拠点を持ち、世界最大の鍵メーカーの1つです。KABAの製品は、世界中の政府機関や軍事施設でも採用されており、その信頼性の高さは世界でも認められています。

KABAから発売されている主なディンプルキーは、以下の3種類です。

製品名 KABA ace KABA Star Neo KABA star plus
理論鍵違い数 19億2千万通り 2兆2千億通り
耐ピッキング性能 10分以上
耐鍵穴壊し性能 5分未満 10分以上

KABA公式サイト

WEST(ウエスト)

WEST(ウエスト)は、1933年の日本の鍵メーカーです。主に住宅用の鍵・錠前を製造・販売しており、特にレバーハンドル錠の分野では高いシェアを誇っています。

WESTの製品は、機能性とデザイン性を兼ね備えたものが多く、高級住宅やデザイナーズマンションなどにも採用されています。また、防犯性にも優れており、JIS認定品も多数ラインアップしています。

WESTから発売されている主なディンプルキーは、以下の2種類です。

製品名 917シリンダー 941シリンダー
理論鍵違い数 約2,935億通り 約25京6,289兆通り
耐ピッキング性能 10分以上
耐鍵穴壊し性能 5分未満

WEST公式サイト

自分でディンプルキーに交換する手順

自分でディンプルキーに交換する手順

自分で鍵交換できれば、部品代だけで済むので出費を抑えられます。必要なものと交換手順について解説します。

交換用のディンプルキーを用意する

交換用のディンプルキーは、現在取り付けられている錠前の型式に合ったものを選びましょう。型式が合わないと、鍵穴に差し込めなかったり回らなかったりして、開錠できなくなってしまいます。

型式は、錠前の裏側に記載されています。型式がわからない場合は、錠前メーカーに問い合わせるか、ホームセンターや鍵屋さんに相談するとよいでしょう。

鍵交換の作業に必要な工具を準備する

鍵交換に必要な工具は、以下の通りです。

  • マイナスドライバー
  • プラスドライバー
  • ペンチまたはプライヤー

マイナスドライバーとプラスドライバーは、シリンダーの固定ビスを外したり、ピンを抜いたりする際に使用します。ペンチまたはプライヤーは、シリンダーがピンで固定されている場合に、そのピンを抜く際に使用します。

ディンプルキーへの交換作業を行う

ディンプルキーへの交換作業は、以下の手順で行います。

作業1.フロントカバーを外す

  1. フロントカバーのビスをマイナスドライバーで外す
  2. ビスを外したら、フロントカバーを外す

作業2.シリンダーを外す

  1. シリンダーの固定ビスをマイナスドライバーで外す
  2. 固定ビスを外したら、シリンダーを外す

作業3.新しいシリンダーを取り付ける

  1. 新しいシリンダーを、古いシリンダーと同じ向きに取り付ける
  2. シリンダーの固定ビスをマイナスドライバーで締める

作業4.フロントカバーを取り付ける

  1. フロントカバーを、古いフロントカバーと同じ位置に取り付ける
  2. フロントカバーのビスをマイナスドライバーで締める

作業5.動作確認する

  1. 新しいディンプルキーで鍵穴を回し、開錠できるか確認する
  2. 開錠できれば、交換作業は完了

鍵交換をプロに依頼すべきかどうかの判断基準

鍵交換をプロに依頼すべきかどうかの判断基準

鍵交換は自分で行える作業です。しかし、鍵の種類や構造によっては、プロに依頼したほうが安全かつ確実に交換できます。

鍵交換をプロに依頼すべきかどうかの判断基準は、以下の通りです。

  • 交換用の鍵が分からない
  • 錠前ごと交換しなければいけない
  • 自分で交換できる自信がない
  • 鍵の交換に必要な工具がない

特に、鍵交換に慣れていない場合は、自分で交換すると、時間がかかったり失敗したりする可能性があります。また、鍵穴を傷つけてしまう恐れもあるので、プロに依頼するのがおすすめです。

鍵交換を安心して任せられる業者の選び方

鍵交換を安心して任せられる業者の選び方

業者の中には、不要な工事を施したり高額な料金を請求したりする悪徳業者も存在します。トラブルに巻き込まれないためには、業者選びが重要です。

鍵交換を依頼する業者を選ぶときのポイントは、以下の通りです。

  • 複数の業者から見積もりをとる
  • 料金体系を確認する
  • 保証やアフターサービスの有無を確認する
  • 口コミ・評判を確認する

特に、複数社から見積りをとる作業は欠かせません。相見積もりは相場を把握するのに役立つため、高すぎる業者と安すぎる業者を見抜けます。また、業者によって作業内容や費用が異なるため、比較検討すれば、より適切な業者を選べるようになります。

ディンプルキーへの鍵交換にかかる費用相場

ディンプルキーへの鍵交換にかかる費用相場

ディンプルキーへの鍵交換にかかる費用相場は、2万円~3万円程度です。錠前の交換まで行う場合は、さらに費用がかかります。

また、鍵交換の際には、出張費やキャンセル料などの追加費用が発生する場合があります。業者を選ぶ際は、内訳までしっかり把握した上で検討するようにしましょう。

鍵交換にかかる費用をより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

一軒家の鍵交換にお困りなら鍵のトラブル・セーフリーにご相談を

一軒家の鍵交換は、防犯対策の観点から重要な選択です。ディンプルキーに交換すれば、防犯性が高まり、暮らしの安心を守れます。ディンプルキーへの鍵交換は自分で行える作業ですが、自信がなかったり錠前ごとの交換が必要だったりする場合は、業者に依頼するのがおすすめです。

鍵のトラブル・セーフリー』では優良業者を多数紹介しています。安心して任せられる業者を探している人は、ぜひチェックしてみてください。

一軒家にはディンプルキーがおすすめ!鍵交換するメリットと費用相場のよくある質問

  • Q. ディンプルキーとはどのような鍵ですか?

    ディンプルキーとは、鍵の表面や側面に小さなくぼみが開いている鍵のことです。一般的な鍵は側面がギザギザした山になっていますが、ディンプルキーは表面に丸い凹凸が見えます。このくぼみがディンプルキーの特徴であり、防犯性の秘訣です。

  • Q. ディンプルキーに交換するメリットは何ですか?

    ディンプルキーに鍵交換するメリットは、以下の3つです。
    ・防犯性を高められる
    ・リバーシブルで使いやすい
    ・不正作成されにくい
    これらのメリットから、ディンプルキーは空き巣被害の防止に効果的であり、利便性も高い鍵といえます。そのため、「防犯性を高めたい」「鍵の使い勝手を向上させたい」「不正な合鍵の作成を防ぎたい」という場合に、ディンプルキーへの鍵交換がおすすめです。

  • Q. ディンプルキーに鍵交換するデメリットは何ですか?

    ディンプルキーに鍵交換するデメリットは、以下の2つです。
    ・鍵交換にかかる費用が高い
    ・鍵を紛失したときの損失が大きい
    特に、鍵交換にかかる費用や、鍵を紛失したときの損失を予算内に収められるかどうかを、事前に確認しておきましょう。

  • Q. ディンプルキーの鍵交換は自分でできますか?

    ディンプルキーの鍵交換は、自分で行える作業です。ただし、鍵の種類やメーカー、ドアの構造などによって、作業内容や難易度が異なるため、事前に十分に確認しておくことが大切です。

  • Q. 鍵交換を業者に依頼すべき判断基準はありますか?

    鍵交換をプロに依頼すべきかどうかの判断基準は、以下の通りです。
    ・交換用の鍵が分からない
    ・錠前ごと交換しなければいけない
    ・自分で交換できる自信がない
    ・鍵の交換に必要な工具がない
    1つでも該当する場合は、業者への依頼を検討しましょう。