2024.02.28 2024.11.29
本記事では、アパートの鍵交換は大家の義務なのか、また費用相場や注意点について説明します。アパートに入居する際、手渡された鍵が新しいものなのか疑問に思う人が多いでしょう。もし他の誰かが持っていたら部屋に入られてしまうので恐ろしいです。
鍵交換をしないリスクやアパートの契約時に確認しておきたい内容などもご紹介するので、賃貸物件の鍵交換に関する悩みを一度に解決できます。鍵業者の選び方も参考にしてください。
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目次
アパートの鍵交換は大家の義務である
アパートを借りて住む場合、鍵が新しいものになっているかは気になる部分です。前の入居者が住んでいたときから鍵が変わっていないと、防犯面が不安になるでしょう。
アパートの鍵交換については、原則大家の義務とされています。その根拠は、国土交通省が定めるガイドラインや民法に記載されているため詳しく見ていきましょう。
国土交通省は鍵交換についてガイドラインをまとめている
入れ替わりがあるアパートでは、入居者が変わる際に鍵交換が必要です。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にも記載されており、基本的には大家が負担するのが妥当であると考えられています。
原状回復に関するガイドラインなので、入居時に鍵を交換したいという状況は該当しません。同時に、ガイドラインは一般的な基準を定めたものであるため、最終的な判断は個別の契約内容に沿って行われます。
ガイドラインを参考に、鍵交換について契約書に記載したり、口頭で説明するなどが求められるのです。
民法改正により賃貸人の修繕義務が明文化された
アパートの鍵交換に関しては、民法においても触れられているので押さえておきましょう。民法第606条「賃貸人の修繕義務」にて、賃貸人は賃貸物の使用や収益に必要な修繕をする義務があるとされています。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によって修繕が必要となったときはこの限りではないとし、状況に応じて誰に修繕義務が発生するか変わってくるのです。
また、賃貸人が賃貸物を保存するために必要な行為をする点に関して、賃借人は拒めないとしています。旧法では賃貸物の修繕などについては賃貸人に責任があるとされていましたが、新法に変わり賃借人に原因がある場合は賃貸人は責任を負わなくてもよくなったのです。
鍵交換の費用は入居者負担の場合が多い
ガイドラインや民法により賃貸人と賃借人との間の取り決めがいくつか作られていますが、鍵交換については状況を踏まえた上で誰が費用を負担するか考える必要があります。入居するときの鍵交換については大家が負担してくれる場合がありますが、紛失した際は借主が負担するのが一般的です。
また、防犯性を高めるために鍵を交換したいときは、申し出た側である借主が費用を負担する流れになります。アパートの鍵交換は、行なうタイミングがいくつかありますが、多くのケースにおいて入居者が負担する場合が多いです。
アパートの鍵交換にかかる費用相場
アパートでの生活をより安全なものにするため、鍵交換はしておくと安心です。このとき入居者自身が鍵交換費用を負担する場合が多いので、いくらくらいかかるのか相場を確認しておきましょう。
- ピンシリンダー:8,000円~15,000円
- ディスクシリンダー:8,000円~15,000円
- ディンプルキー:15,000円~30,000円
- カードキー:10,000円~20,000円
鍵の種類によって、費用には幅があります。日本の住宅でもっとも普及しているディスクシリンダーは、シンプルなつくりなのでリーズナブルに作れます。その一方でピッキングされやすく、防犯性に劣るのが難点です。
鍵の片側だけにギザギザがあるピンシリンダーは、ディスクシリンダーよりも複雑なつくりになっているもののピッキングされやすいです。費用が高くなりますが、ディンプルキーは構造が複雑で簡単にはピッキングされないつくりになっています。
鍵を挿して回す代わりにカードをセンサーに当てて解錠するカードキーは、セキュリティ面に強いです。ただし、合鍵を作るのに時間がかかり、磁気不良や故障が起きる可能性もゼロではありません。
費用と同時に鍵の特徴も細かく押さえて、納得のいく形で交換を行ないましょう。
さらに詳しく知りたい方はこちら
鍵交換するなら?マンションにぴったりな鍵の特徴を種類別に紹介
2023.11.30 2024.11.29
アパートの鍵交換で契約時に確認しておくべきこと2つ
新しくアパートに入居する際は、鍵交換に関して契約時にきちんと確認しておくのが大切です。いざ交換するとなったときにトラブルにならないよう、契約時には以下の2点について注目してください。
鍵交換のタイミングについて話し合っておく
アパートの鍵交換では、いつ交換が行われるのかについて話し合っておきましょう。交換するタイミングとして多いのは、前の入居者が退去したときと新しい入居者が入る前の2つです。
いつどのタイミングで鍵交換が行われているのかを確認して、入居者が入る前の交換であれば様子を見にいくとより安心できます。アパートを契約するときに鍵交換のタイミングも尋ねておき、不安を感じずに新生活を始められるようにしましょう。
誰が費用を負担するのか確認しておく
鍵交換のタイミングと合わせて、誰が交換にかかる費用を負担するのかも話し合っておきたいです。上記で説明した通り、入居者が費用を負担するケースが多いです。ガイドラインや民法を踏まえ個別の契約書にも反映させていく流れになりますが、その内容と合わせてより細かく鍵交換の費用については事前に確認しておきましょう。
実際には、借主が費用を負担すべきケースもあります。誰が鍵交換の費用を支払うのか、後に揉め事へと発展しないようあらかじめ確認しておくのが良いです。
アパートの鍵交換における注意点2つ
アパートの鍵交換は、誰が費用を負担するのか、いくらかかるのかという点が気になるものです。しかし、その他にも鍵交換の際に注意したい点がいくつかあります。鍵のトラブルを防ぐためにも、注意点を押さえておきましょう。
鍵交換は使い回しが基本である
アパートなど賃貸物件の鍵は、基本的に使い回しです。同じ部屋で使っていた鍵をそのまま使うのではなく、別の部屋で使っていた鍵と入れ替えを行ないます。鍵が交換されているのは事実ですが新しく作られた鍵ではなく、手渡されたときにすでに使用感があると感じる場合が多いです。
使い回しが不安なときは、大家や不動産会社に連絡してどのように鍵交換が行われたのか聞いてみると良いでしょう。防犯面がやっぱり気になる・・・という場合は、大家に相談して新品に変えてもらうと安心できるでしょう。
取り付けできない種類の鍵がある
アパートの鍵を新しいものに交換したいと考えるとき、取り付けできない種類の鍵がある点も理解しておきましょう。ドアのタイプによっては、希望の鍵を取り付けられない可能性があります。
交換のとき取り付けができないと判明すると、スムーズに新しい鍵に変えられません。今ある鍵のメーカーや型番を確認して、入居するアパートで使える鍵に交換してもらいましょう。
アパートで鍵交換をしなかった場合のリスク
アパートの鍵交換は、費用を誰が負担するのか、いつ行なうのが良いのか、どの種類の鍵にすべきなど疑問に感じる部分が出てくるでしょう。しかし、細かい点も確認した上で鍵交換をしてもらうと、防犯面における心配事を抱えずに過ごせます。反対に、鍵交換をしなかった場合には以下のようなリスクがあります。
前の入居者が鍵を複製しているかもしれない
アパートなどの賃貸物件では、人の入れ替わりがあります。自身が入居する前に、誰か住んでいたという状況が多いです。
ここから、前の入居者が鍵を複製して持っている可能性もあります。退去したはずの人なのに、鍵を持っていて開けられてしまうリスクがあるのです。自室の鍵を他人が持っているのは怖いです。いつどんな目に遭うかもわからないので、アパートに入居する際は鍵交換をしておきましょう。
空き巣などの被害に遭うリスクが高まる
アパートの鍵を交換せずにいると、空き巣などの被害に遭う危険性も高まるので注意しましょう。特に前の入居者が合鍵を作っていたら、自由に部屋に出入りできる状態になります。
合鍵で不法侵入され金品を盗まれる、空き巣の現場に遭遇し危険な目に遭うなどのリスクが高まるため、安心して生活できません。
アパートの鍵は、いろいろなリスクを想定した上で速やかに交換しておくのが良いです。
鍵交換せずにいて事件が発生した大家も責任を問われる
アパートの鍵交換は、入居する人が不安に感じ出て申し出るパターンが多いです。入居者から特に申し出がなく、大家自身も鍵交換をしていなかった中事件が発生したら、大家も責任を問われるのでよく理解しておきましょう。
事件が起きた理由として鍵が問題になる場合、状況によっては大家が責任を負うこともあるのです。鍵交換は、入居者と大家、両方にとってしておくべき作業といえるでしょう。
鍵交換手続きの流れ
アパートの鍵は、前の入居者がいる点も考えて交換しておくべきです。ここでは鍵交換手続きの流れについて、詳しく見ていきます。
大家や管理会社に連絡をする
はじめに、大家や管理会社に問い合わせて、鍵交換について相談しましょう。鍵交換に関する取り決めの確認や業者の手配を誰が行なうのかなどを話し合って、鍵の交換へと進んでいきます。
錠前の種類を調べる
大家や管理会社への連絡が済んだら、錠前の種類を調べます。業者に依頼する場合は、錠前の種類から調べて部品を用意してもらえるので心強いです。
部屋に合う錠前やシリンダーに交換する
業者は、錠前の種類から部屋に合うものを用意してくれます。交換作業もすべて任せられるので、作業当日は立ち会うだけでOKです。アパートによっては、大家が立ち会ってくれる場合もあります。
鍵交換するときの業者の選び方
鍵交換はアパートに合う鍵を自身で用意して取り付ける方法もありますが、より確実に作業を終えるためには鍵業者に依頼するのがおすすめです。以下に鍵業者の選び方を挙げるので、業者への依頼を検討している人はご覧ください。
複数社で見積もりをとる
納得のいく鍵業者を見つけるためには、複数社で見積もりをとってみましょう。いきなり1社に絞ると、料金が高いのか安いのか、サービス内容は一般的なのかなどを判断できません。
複数の業者で見積もりをとると、業者ごとの料金体系やサービス内容についても把握できます。アパートに入居するタイミングだと慌ただしく過ごしているかもしれませんが、頼んでよかったと思える鍵業者に出会えるよう複数社で見積もりをとって比較してみてください。
スタッフの対応を確認する
鍵業者を選ぶにあたって、スタッフの対応の良さも確認しておきたいです。電話で問い合わせたときの対応の仕方、見積もりに来てもらったときのスタッフの接し方などを見て、信頼できる業者か見極めてみましょう。
詳しい見積もりも出さずにいきなり交換作業を始めた、作業後に高額な費用を請求されたなどのトラブルに陥らないよう、最初から作業が無事終わるまでスタッフの対応についてよく見ておきましょう。
実績数や口コミを調べる
鍵業者に依頼して鍵を交換してもらうのが初めての場合は、無事に作業が終わるまで落ち着かないでしょう。より安心して鍵業者に依頼するためには、実績数や口コミも調べておくと良いです。
公式ホームページを見て、実績数や口コミの内容を確認してみましょう。「年間の作業実績〇件」「口コミ多数」などと記載されていると、それだけ多くの人が依頼しているのがわかります。業者を1社に絞るのが難しいとお悩みの際は、実績数や口コミもよく調べてみてください。
見積もり料やキャンセル料の有無を確認する
鍵業者を選ぶときは、作業時の費用だけでなく見積もり料やキャンセル料の有無も確認しておいてください。出張料についてもシステムを押さえておくと、余分な費用をかけずにアパートの鍵交換をしてもらえます。
見積もり料やキャンセル料、出張料などが無料の鍵業者も増えているので、公式ホームページで実績数や口コミを見るときにチェックしてみてください。
アパートの鍵交換は大家の義務!鍵に関するトラブルや困り事は『鍵のトラブル・セーフリー』へ!
アパートの鍵交換は大家の義務なのかという点から、費用相場、注意点、鍵交換をしなかったときのリスクなどについてご紹介しました。アパートの鍵は、防犯面から考えるとやはり交換しておくのが理想的です。その一方で、費用を安く抑えたい、どの業者に依頼すれば良いかわからない場合もあるでしょう。
そんなときは、『鍵のトラブル・セーフリー』にもご相談ください。対応エリアや困り事から、状況に合うぴったりな業者が見つかります。鍵交換をするのが初めての人にとっても、不安を感じずに依頼できる業者の情報が満載です。鍵の悩みは、専門業者に相談してスピーディーに解決しましょう。
アパートの鍵交換は大家の義務?!費用相場や注意点なども解説のよくある質問
-
Q. アパートの鍵交換は大家が行なうべきですか?
A.アパートなど賃貸物件の鍵交換は、基本的には大家の義務とされています。
国土交通省が定めるガイドラインや民法606条の内容も踏まえて、状況に応じて誰が行なうべきかを考える必要もあります。ちなみに、費用については入居者が負担するケースが多いです。 -
Q. アパートの鍵交換にかかる費用相場を教えてください。
A.アパートの鍵を交換する場合、どの種類の鍵に交換するかによってかかる費用が異なります。
一部例を挙げるので、相場をご確認ください。・ピンシリンダー、ディスクシリンダー:8,000円~15,000円
・ディンプルキー:15,000円~30,000円 -
Q. アパートの鍵交換における注意点は何ですか?
A.アパートの鍵は、以下2つの注意点も理解した上で交換を検討してみましょう。
・賃貸物件の鍵は基本使い回しなので、古くなったり防犯面で不安を感じる場合がある
・鍵の種類によっては取り付けられないものがある -
Q. アパートの鍵を交換しないままでいるとどんなリスクがありますか?
A.アパートの鍵を交換せずに入居すると、以下のようなリスクがあるため注意しましょう。
・前の入居者が合鍵を作っているかもしれない
・空き巣や強盗などの被害に遭うリスクが高まる危険や犯罪と隣り合わせの状態になるため、アパートの鍵は交換しておくと安心です。
-
Q. 鍵業者の選び方を教えてください。
A.アパートの鍵交換は、専門業者に依頼すると確実・スピーディーに取り付けてもらえます。以下のポイントを押さえて業者を絞り、依頼してみてください。
・複数社で見積もりをとる
・スタッフの対応をみる
・実績数や口コミを調べる
・見積り料やキャンセル料の有無を確認する
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