2024.01.09 2024.09.03
日本で被害が相次いでいるトコジラミ(南京虫)。
大流行のニュースを見聞きして、
「布団に発生したら自分で簡単に駆除できるのか心配」
「すでに布団のどこかにトコジラミがいるようで、今すぐ対処したい」
と考える方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、トコジラミが潜伏しやすい「布団」に限定して、どこに潜んでいるのかから、駆除方法・流れ・費用まで徹底的に解説していきます。自分で対処したい人も、プロの駆除業者への依頼を考えている人も、ぜひ参考にしてみてください。
目次
トコジラミが潜みやすい布団!駆除の際はどこをチェック?
トコジラミの潜伏場所として、最も代表的なのは布団やマットレスです。これらの場所は、トコジラミにとって理想的な隠れ場所となり、人間の血を吸うのに適しているのです。
トコジラミの存在を疑う場合、また駆除の際は以下のポイントに注意してチェックするようにしましょう。
トコジラミがいるか見分けるサイン
トコジラミいるか見分けるサインは、まず以下4点を確認します。
- ベッド周辺と寝具
- 壁の隙間や家具
- 押し入れや収納スペース
トコジラミは夜間に活動し、寝ている人間から吸血します。マットレス、ベッドのフレーム、枕、シーツの隙間など、人が長時間接触する場所の近くに潜む傾向があります。
また、壁や家具の裏、ベッドの隙間などにも隠れます。これらの場所を念入りに調べて、トコジラミが潜んでいるか確認しましょう。そのほか、布団を収納する押し入れやクローゼットなどもチェックポイントです。
トコジラミが潜む痕跡
トコジラミは吸血後に墨汁色の糞を排泄します。これらの痕跡は、トコジラミが潜んでいる可能性がある場所の近くの壁や布団、マットレスに見られることがあります。
小さな黒っぽい点が無数にあれば、近くにトコジラミが潜んでいる可能性があると覚えておきましょう。
布団のトコジラミ駆除を自分でやる方法7選
トコジラミの駆除はプロに任せるのが最も安心ですが、
「布団に潜むトコジラミを自力で何とかしたい」
「今すぐに処理したい」
といった方も多いでしょう。ここでは布団のトコジラミ駆除を自分でやる7つの方法について紹介していきます。
- 掃除機で吸う
- 布団乾燥機を使用する
- 天日干しする
- コインランドリーで流す
- ドライヤー・スチーマーを当てる
- 熱湯で処理する
- 殺虫スプレーを使用する
一つずつ確認していきましょう。
掃除機で吸う
トコジラミ駆除で最も簡単な方法は、掃除機で吸うことです。細いノズルを使い、マットレスや布団の縫い目、ベッドのフレームの接合部など、トコジラミが潜む可能性のある場所を念入りに吸引しましょう。
吸引後は、袋をすぐに密封して外に出すことが重要です。こまめにゴミを捨てることで、吸い取ったトコジラミや卵を家の中に戻さないようにしましょう。
布団乾燥機を使用する
トコジラミは熱に弱いため、布団乾燥機はトコジラミを駆除するのに有効です。50℃以上の熱風を30分以上かけることで、トコジラミや卵を死滅させることができます。
布団やマットレス、洗えない衣類などに使用できるので、繰り返し使用することで効果的に駆除できるでしょう。
天日干しする
天日干しは自然の力を利用した、トコジラミの駆除方法です。特に夏場、マットレスや布団を直射日光下に長時間干すことで、内部の温度が上昇し、トコジラミを死滅させることができます。
黒いビニール袋に入れることでさらに温度が上がり、効果を高めることができます。ただし、厚みのあるマットレスでは、内部まで温度が均等に行き渡らない可能性があるため、注意が必要です。
コインランドリーで乾燥する
コインランドリーの乾燥機は高温で熱風を当てることができるため、トコジラミを死滅させることが可能です。特に家庭用の乾燥機では温度が低いものが多いため、コインランドリーの利用がおすすめです。
大きな布団やマットレスカバーなど、家庭の乾燥機に入らない大型の寝具も、コインランドリーであれば対応可能です。熱をまんべんなく当てることで、トコジラミを効果的に駆除できるでしょう。
ドライヤー・スチーマーを当てる
手軽に使用できるドライヤーやスチーマーも、トコジラミ駆除に役立ちます。ドライヤーは小さなアイテムや特定の部分に集中して、熱風を当てることができます。
また、掃除用のスチーマーは100℃ほどの高温蒸気を吹きかけることができ、数秒の噴射でトコジラミを死滅させることが可能です。布団から衣類、マットレス、ベッドフレーム、床など、広範囲の駆除に効果的でしょう。
熱湯で処理する
熱湯で処理することも、自力でトコジラミを駆除する一つの方法です。80℃の熱湯に布団や枕カバー、シーツ、毛布などを5分間浸すと効果的でしょう。
しかし、熱に耐えられる素材に限られるため、デリケートな素材や壁紙など熱に弱いものには不向きです。駆除対象となる布類が熱湯処理に適しているか確認しましょう。熱湯の温度と時間は、以下を参考にしてください。
・50℃→30分
・60℃→10分
・100℃→数秒
高温の熱湯ほど色落ちや型崩れのリスクがあります。そのため、作業前には必ず洗濯表示を確認してください。お湯でなく乾燥機を使用した方が良い場合もあるでしょう。
殺虫剤を使用する
自力でのトコジラミ駆除は、殺虫剤の使用も検討しましょう。特にピレスロイド系殺虫剤は有効性が高く、広く使用されています。
ただし、ピレスロイド系殺虫剤に耐性を持つトコジラミも増えており、効かない場合もあります。そのため、有機リン系、カーバメート系、オキサジアゾール系など、他の成分を含む殺虫剤の選択も検討してください。
ただし、殺虫剤はトコジラミの卵には効果がないため、孵化周期を考慮して何度かに分けて使用することを覚えておきましょう。また、使用する際は妊婦や乳幼児がいる場合は特に安全に注意し、換気しながら使用しましょう。
布団のトコジラミ駆除を自分でやる際のポイント5つ
布団のトコジラミ駆除を自分でやる際は、以下5つのポイントを意識してください。
- 布団・毛布・シーツは乾燥まで必ず
- 洗濯時は衣類と混ぜない
- マットレス・ベッドは必ず掃除機をかける
- 燻製剤は使用しない
- 布団以外にも潜伏しているかどうか確認する
効率的、かつ安全に駆除するために、一つずつ確認していきましょう。
布団・毛布・シーツは乾燥まで必ず
トコジラミを駆除するには、熱湯で処理するだけでなく、その後しっかりと乾燥させることが重要です。熱湯で処理した布団、毛布、シーツは完全に乾かすことで、トコジラミの卵や幼虫を確実に死滅させることができます。
乾燥機を使用する場合は、高温設定でしっかりと時間をかけて乾燥させましょう。
洗濯時は衣類と混ぜない
布団を洗濯する際は、トコジラミが衣類に移ることを避けるため、他の衣類と別に洗いましょう。トコジラミや卵が他の洗濯物に広がるのを防ぐことができます。高温のお湯を使用し、洗濯後は上述のようにしっかり乾燥させることが重要です。
マットレス・ベッドは必ず掃除機をかける
トコジラミはマットレスやベッドフレームの隙間にも潜んでいます。そのため、布団やシーツを処理するだけでは不十分です。掃除機を使い、マットレスの隅々やベッドフレームの隙間を念入りに掃除しましょう。
掃除機をかけた後は、掃除機の中のトコジラミが再び外に出ないよう、袋を密封してすぐに処理してください。
燻製剤は使用しない
燻製剤は広範囲に効果があるように思えますが、トコジラミは隙間に潜むため、燻製剤の煙が届きにくいです。また、燻製剤は人体にも害を及ぼす可能性があるため、特に小さな子供やペットがいる家庭では避けるべきです。
代わりに、トコジラミ専用のスプレータイプの殺虫剤を使用し、潜んでいるトコジラミを直接駆除する方法を選びましょう。
布団以外にも潜伏しているかどうか確認する
トコジラミは布団だけでなく、カーペット、ソファ、カーテンなど家中のさまざまな場所に潜んでいる可能性があります。そのため、布団だけを処理しても、再発するリスクが高いです。
疑わしい場所を全て徹底的にチェックすることが理想ですが、そうなるといよいよ自力での駆除は難しいでしょう。そのため、専門の駆除業者に依頼することも検討しましょう。
早めに業者依頼することが再発防止につながります。
布団のトコジラミ駆除を業者依頼する際の「流れ」
トコジラミ駆除を業者に依頼する際は、一般的に次の3ステップで進んでいきます。
- 現地調査/見積もり
- 依頼
- 当日の駆除作業
まず業者に問い合わせ、状況を電話などで伝えます。問い合わせ段階は通常無料で、相談のみでも問題ありません。
次に、現地調査・見積もりが行われます。専門のスタッフが被害状況を確認するため、実際に現地を訪れます。調査結果に基づいて作成された見積もりを確認し、納得すれば依頼となります。
依頼後は駆除作業が開始されます。駆除作業は場合によって複数回の訪問が必要になることも想定しておきましょう。作業が完了したら、今後トコジラミが発生しないよう、予防策やアドバイスが提供されることもあります。
布団のトコジラミ駆除を業者依頼する際の「費用」
一般的なトコジラミ駆除の費用相場は、1部屋あたり15,000円から100,000円程度とされています。ただし、業者や被害状況、規模、サービスやプランによって異なるため、あくまでも参考値として捉えてください。
また、被害が重度の場合は、上記の相場を超えることもあるため、考慮しておきましょう。
トコジラミ駆除は、再発防止も含めて専門的な知識と技術が必要な作業なので、費用が大きくなることもありますが、確実な駆除と将来的な安心を得るため、業者依頼をおすすめします、
布団のトコジラミ駆除完了までの応急処置を
布団のトコジラミの駆除が完了するまで、被害を最小限に抑えたいです。そこで、応急処置として以下の2点を把握しておきましょう。
- 家具・家財を移動させない
- 部屋を明るくして寝る
下記は、宿泊施設の関係者から宿泊先、自宅でも、ほぼ共通の対策です。ぜひ取り組めそうなものから実践してみてください。
家具・家財を移動させない
トコジラミが発生した部屋では、家具・家財の移動は避けるべきです。トコジラミは非常に小さく、家具の隙間や繊維の中に潜んでいます。家具や備品を移動させると、意図せずトコジラミを他の部屋に持ち込んでしまい、被害範囲が広がる原因となってしまいます。
特に被害が確認された部屋の家具は、駆除業者が来るまでそのままにしておき、専門家の指示に従って対応しましょう。
部屋を明るくして寝る
トコジラミは暗い環境を好み、夜間に活動することが多いため、部屋を明るくして寝ることでトコジラミが寄り付くリスクを減らすことができます。夜間に電気をつけたまま寝ることで、トコジラミの活動を抑制する効果が期待できるかもしれません。
しかし、トコジラミの空腹時には明るい環境であっても吸血するため、完全な解決策ではありません。あくまでも応急処置です。
明るい環境で寝るのが苦手な方は、アイマスクを利用するなどの対策をとりましょう。また、トコジラミ駆除までの間、定期的に寝具を点検し、被害が拡大していないか確認することも大切です。
布団のトコジラミ駆除は部屋丸ごとプロに任せるのが一番!
いかがでしたでしょうか?布団に潜伏したトコジラミは、正しい方法で行えば自分で駆除できることが、お分かりいただけたかと思います。
ただし、布団に発生している時点で、他の場所にもトコジラミが潜伏している可能性があるでしょう。そうであれば、広範囲に及ぶトコジラミの駆除を自力で行うのは難しいです。
布団と部屋を丸ごと駆除業者に依頼することで、確実にトコジラミの被害を抑えられます。布団と部屋のトコジラミ駆除は、丸ごとプロにお任せしてみましょう。
布団のトコジラミの駆除方法!自分で撃退できる?退治費用など徹底解説のよくある質問
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Q. 布団に潜むトコジラミは増殖する?
A.トコジラミは放置すると増殖し、被害が大きくなります。
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Q. トコジラミに刺されたらどうなる?
A.刺された部分に赤い斑点が発生し、痛みや痒みの症状が現れます。
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Q. 布団に潜伏しているトコジラミは一匹とは限らない?
A.布団に潜伏しているトコジラミは、一匹とは限りません。すでに繁殖している場合も考えられます。