鳩のフンを自分で掃除する方法

鳩のフンを自分で掃除する方法を徹底解説!ハトを寄せ付けない対策も【屋外・ベランダ・店舗等】

2024.08.03 2024.09.04

この記事では、鳩のフンの掃除方法から寄り付かなくする対策まで徹底解説します。

ベランダや手すり、屋外テーブルなどの目立つ場所に派手な鳩のフンが付いてしまうと困ったものです。近年、都会の住宅地では鳩のフン害が増えており、深刻な状況に悩んでいるところも多いと言われています。実は鳩は一度フンをした場所に何度も訪れる習性があり、ほっておくと大変な事態になることも。

記事後半では、自分で対処しきれない際に頼れるサービスや、賃貸の場合の費用負担等についても解説しているので、ぜひ最後までお役立てください。

鳩のフンを掃除せずに放置するリスク

鳩のフンを放置をするリスク

鳩のフンは見た目の嫌悪感や悪臭だけではなく、次のような危険性があります。

  1. 病原菌による健康被害
  2. 悪臭が発生する
  3. 害虫が集まる
  4. 金属などの腐食や劣化が進む
  5. 店舗で車両にフン付着などクレームに繋がる

鳩のフンによるリスクについて詳しく解説します。

病原菌による健康被害

鳩は見た目に反して、空飛ぶネズミといわれるほど、多くの病原菌や寄生虫を持っています。触るのもはもちろん、鳩のフンにもさまざまな病原菌があることから、人間の健康に影響を及ぼす可能性があります。

病原菌の名称 病原菌の概要 人体への影響・症状
クリプトコッカス症 鳩のフンに最も高確率で含まれるカビ菌で、菌を吸い込むことで発症 発熱・発疹・倦怠感など、重症化すると肺炎や脳障害も
オウム病 鳥からヒトに感染する病原菌で、菌を吸い込むことでは発症 発熱、頭痛、倦怠感など風邪に似た症状し、重症化すると呼吸困難に
サルモネラ菌 食中毒の原因となる病原菌 胃腸炎・嘔吐・激しい腹痛・下痢など
鳥アレルギー フンなどに含まれる抗原菌を吸い込むことで発症し、間接性肺炎を引き起こすアレルギー 発熱・せき・呼吸困難など

このほかにも、トキソプラズマ症やニューカッスル病など多くの病気があり、非常に危険です。

上記のような病気は、主に乾燥したフンが細かい塵となって空中に浮遊し、口から吸いこむことで感染します。
基本的に感染しても軽症で済みますが、免疫力が低い高齢者や持病がある方は重症化したり、妊婦だと流産したりする危険性も。該当する場合は、近づかず誰かに任せるなど、十分注意しましょう。

悪臭が発生する

鳩のフンは乾燥しても悪臭が発せられるため、周りへニオイが広がります。

鳩は、他の鳥類と比べてフンの量が多いこと、同じ場所に何度もフンをする習性があることから、悪臭がひどくなります。早めの対処が必要です。

害虫が集まる

鳩のフンを放置すると、害虫が発生します。

ダニ・ゴキブリ・ハエなどの害虫にとって、鳩のフンは格好のエサ。害虫が屋内に侵入する危険性もあり、深刻な状況となるでしょう。

金属などの腐食や劣化が進む

鳩のフンによって、塗装や金属、コンクリートの劣化を招きます。

鳩のフンに酸性が含まれているのが原因です。少量なら問題になりませんが、大量で長時間になると、建物を傷める可能性があります。

店舗で車両のフン付着などクレームが発生する

商業施設は、雨風がしのげて外敵の少ないことから、鳩にとって絶好の場所です。

気づかないうちに、鳩が巣を作って住み着くことも多いでしょう。そうなれば事態は深刻です。

多量のフンによって外観や衛生的に悪影響があるだけではなく、利用者の車両にフンの付着や鳩による騒音などさまざまなクレームに繋がります。やがて風評により、店舗経営に大きなダメージを被ることも考えられるでしょう。

鳩のフンを自分で掃除する手順

鳩のフンを掃除する道具

鳩のフンは自分で掃除できます。使用する道具は、病原菌の感染の危険性もあるため、使い捨てが基本です。

ベランダ・バルコニーであれば、屋内にフンが侵入しないよう、しっかり窓を閉めてください。

  • 準備する道具
  • マスク・ゴム手袋・ゴーグル
  • 新聞紙
  • ビニール袋
  • バケツ(お湯)
  • デッキブラシやブラシ
  • エタノール
  • 塩素系漂白剤(ハイター・カビキラーなど)

服装は、長そで長ズボンの格好がベストです。掃除はフンをふやかして、拭き取ります。

  1. フンにお湯や消毒液をかけてふやかす
  2. フンが柔らかくなったら新聞紙で拭き取る
  3. お湯をかけてデッキブラシで洗い流す
  4. 漂白剤で消毒する
  5. 手すりなどはスプレーをかけて拭く

使用したゴム手袋や新聞紙などはビニール袋に入れて処分しましょう。

車両などに付着したフンも水でふやかして、新聞紙や雑巾で取り除き、エタノールで消毒をするとよいでしょう。

鳩の巣がある場合の掃除方法

鳩の巣がある場合の撤去は、自治体は対応できず、基本的には自分で対処するしかありません(賃貸の場合は大家さんや管理会社へ事前に相談を)。

撤去で注意するのは、鳩の巣に卵や雛がいるケース。鳥獣保護管理法で「卵や雛を傷つける行為は法律違反」となり、勝手に撤去できません。卵の状態なら、市町村の有害鳥獣捕獲申請が必要です。また、雛なら、巣立つまでの2ヵ月間ほどそのままの状態で待つしかありません。

巣作りの最中や巣立った後は次のように掃除しましょう。

  1. 鳩の巣に殺虫剤を噴射する
    噴射力で巣が飛散しないよう注意
  2. ホウキなどで落としてゴミ袋に入れる
  3. フンはふやかして新聞紙で拭き取る
  4. 消毒液で除菌する

鳩の巣自体は小枝でできているため、撤去はそれほど難しくはないでしょう。

しかし、巣が高い場所にあって撤去が難しい場合や、卵や雛がいる場合は、鳩や害獣対策専門の業者に相談するとよいでしょう。

>> 鳩や害獣対策専門の業者を探してみる

鳩のフンを掃除する際の注意点

鳩のフンは病原菌を吸い込むと、感染する恐れがあるので、掃除する際も次のことに注意してください。

  • 風が強い日の作業は避ける
  • 体力が落ちている時は避ける
  • ほうきや掃除機は使用しない

詳しく見て、しっかり確認しましょう。

風が強い日は作業を避ける

風が強い日の掃除は避けてください。

鳩のフンに含まれる病原菌やカビが風によって、空気中に舞い上がりやすくなります。また、周りへ飛散しやすくなるため、迷惑にならないよう配慮しましょう。

体力が落ちている時は避ける

体力が落ちている時の掃除は避けましょう。

免疫力が落ちていると、病原菌に感染しやすくなるためです。子どもや高齢者、妊婦さんが掃除するのも避けてください。

ほうきや掃除機も使用しない

乾いたフンをほうきや掃除機を使って清掃するのは避けましょう。

ほうきで掃くと周りにフンの病原菌が飛び散り、掃除機で吸うと排気口から空気中へ病原菌をまき散らすことになるからです。

また、高圧洗浄機はなるべく使用を避けるか、使用する際はフンを撤去した後に使いましょう。

鳩のフン掃除後は被害を防ぐための対策を

鳩除けネットなどの対策グッズ

鳩のフンを一度撤去しても、何度も訪れてフンをする可能性が非常に高いです。

鳩は賢いため、安全な場所と分かれば、何度も訪れます。鳩を遠ざけるためにも次のような対策を試しましょう。

ベランダは物を置かない

ベランダは雨風がしのげるため、鳩が集まりやすい場所です。さらに、段ボールや植木などの物陰があると、非常に過ごしやすい格好の場所となります。

また、物陰の死角があると、鳩の発見が遅れる可能性もあるため、すっきり片づけましょう。

鳩が嫌うニオイを使う

鳩が嫌うニオイで対策すれば、来なくなる可能性があります。以下のようなニオイが該当します。

  • 漂白剤
  • ニコチン
  • ミントの香り
  • バラ
  • 木酢液や酢

例えば、バラやミントなど鳩が嫌いな植物を置いたり、漂白剤や木酢液のニオイを手すりにつけたりするのもよいでしょう。

上記の他にも鳩専用の忌避剤も販売されています。忌避剤は鳩が嫌いなニオイを発する薬品です。種類は、スプレー・固形・ジェルタイプの3種類。ジェルタイプだと持続期間が長く、粘りが身体的な不快感を与えます。雨風にも強いので、効果が高いでしょう。

上記では、初期段階や頻繁に飛来し始めた時期に効果があります。一方、集団での飛来や住み着かれた段階ではあまり効果がありません。

鳩よけネットや剣山を使用する

すでに鳩が何度も訪れている場合は、侵入できない工夫が必要です。

選び方 効果的な設置法
鳩よけネット ネットの目の大きさは2.5~5㎝。素材はポリエチレンかナイロン。色は黒。糸は1ミリ前後の太いもの。 ピンと張って、すき間を作らない。固定器具などを利用。
剣山 金属製。針の長さは10㎝以上。針の密度が高いもの。針が太いもの。 土台部分に接着剤や結束バンドなどで固定。すき間なく設置。

剣山タイプはスパイクやバードピンの種類もあり、針の形状や素材が異なります。剣山は雨風や日光に長時間さらされるため耐久性に優れたもの、鳩が留まれないような針の長さや角度なども重要です。

また、賃貸でのネット使用は景観に関わるため、事前に大家さんや管理会社へ問い合わせましょう。

商業施設では電気ショックも検討を

上記以外で効果的な手段として「電気ショック」で撃退する方法があります。

鳩が触れた時に電気ショックを与える対策グッズで、高い効果が期待できます。静電気ほどの微量な電気なので、感電死するほどの威力はありません。ネットのような外観を気にする必要もありませんが、設置には高い知識と技術が必要です。専門の業者に相談しましょう。

鳩や害獣対策専門の業者であれば、巣の撤去や清掃だけではなく、鳩対策も対応してくれるので、とくに商業施設での鳩対策には有効です。

>> 鳩や害獣対策専門の業者を探してみる

鳩のフン掃除自分でできないなら業者依頼も

鳩のフン掃除をする業者

鳩のフン掃除は専用の道具や感染症に対して万全の準備で臨む必要があり、鳩がやってくる間は何度もフンを掃除しないといけません。

業者へ依頼すれば、慣れない作業への不安を感じることなく、きれいにしてくれます。鳩のフン掃除を含むベランダやバルコニーのクリーニングで清潔な環境を整えましょう。

ベランダの掃除(10㎡あたり) 8,000~13,000円
鳩のフン掃除 20,000~30,000円

料金はベランダの広さや、鳩のフンの量によって加算されます。また、ハウスクリーニング業者で対応してもらう場合、大量のフンや鳩の巣がある場合は断られるケースもあるので、事前に確認しましょう。

賃貸の鳩のフン掃除はどうしたらいい?【費用負担についても】

賃貸の鳩のフン掃除

賃貸の場合、入居中のベランダ・バルコニーにおける鳩のフンについて、基本的に借主が対応します。自分で掃除するか、業者へ依頼するかしましょう。業者に依頼する際の費用は自分で負担します。

フンの被害について事前に大家さんや管理会社へ相談してみるのもよいですが、具体的に対応してくれることは少ないでしょう。ただし、賃貸の共有部分(非常階段や共有の玄関など)の鳩のフンについては、貸主側の対応や負担になります。

業者に依頼する際は、近隣へフンが飛び散らないように配慮したり、水を大量に使う際は管理会社へ事前に相談したりしましょう。

鳩のフン掃除は早めに!困ったらプロにおまかせ

鳩のフンの掃除は早めにすることで、フン害による健康や環境への悪影響を減らせます。また、鳩が何度も来ないよう、有効な予防策も行いましょう。

鳩のフン掃除に不安や体力的な困難を感じたら、プロに依頼するのがおすすめです。業者選びは、業者を比較検討できるセーフリーで探しましょう。

>>ベランダ・バルコニークリーニング業者を探す

>>屋外の清掃業者を探す

鳩のフンを自分で掃除する方法を徹底解説!ハトを寄せ付けない対策も【屋外・ベランダ・店舗等】のよくある質問

  • Q. 鳩のフンに悩んでいます。鳩が来ない対策はあるの?

    鳩は一度フンをした場所で、何度も繰り返す習性があります。鳩が嫌うニオイや忌避剤、侵入を防ぐネットや剣山などで対策しましょう。

  • Q. 鳩のフン掃除の仕方を教えて!

    鳩のフンは多くの病原菌を持っているため、必ずマスクやゴム手袋をして行いましょう。お湯でフンをふやかして、新聞紙で拭き取り、塩素系漂白剤で殺菌してください。

  • Q. 鳩のフン被害って市役所で対応してくれるの?

    鳩のフン被害は、市役所で対応してくれません。自分で掃除するか、業者へ依頼しましょう。

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