2025.01.01 2025.02.28
外壁塗装の塗り替えサイクルについてご紹介します。
一般的に、外壁塗装の塗り替えは10~15年ごとと言われていますが、使用している塗料の耐用年数や外壁の劣化サインも大切な判断基準の一つです。
この記事では、外壁の塗り替えを何年ごとに行えばいいのか、判断基準となる要素を解説します。
目次
外壁塗装の塗り替えは10~15年が目安!
外壁塗装の塗り替えは、約10~15年が期間の目安となります。
ただこの期間の目安は、外壁材の種類や築年数、周囲の環境によっても異なり、さらに使用している塗料の耐用年数によっても変動します。
特に、塗料の耐用年数は外壁の塗り替え頻度に多大な影響があると言われているのです。
一番良いのは、年数の目安によって外壁の塗り替えを決定するのではなく、外壁の現状を観察してから判断することです。
現在見られる劣化サインや塗料の状態を観察して、今すぐメンテナンスが必要なようなら外壁の塗り替えをおすすめします。自分で判断できないなら、塗装業者に点検してもらってください。
外壁塗装の塗料別の耐用年数
外壁塗装の塗料別の耐用年数についてご紹介します。
外壁塗装の頻度は、塗料ごとの耐用年数で決まると言われています。塗料によっては短くて5年程度、長いもので20年以上も持つため、使用塗料で塗り替えのサイクルには差が出るのです。
それぞれの塗料別の耐用年数を詳しく解説していきます。
塗料の種類 | 耐用年数 |
---|---|
アクリル塗料 | 約5~7年 |
ウレタン塗料 | 約8~10年 |
シリコン塗料 | 約8~12年 |
ラジカル制御型塗料 | 約12~15年 |
フッ素塗料 | 約15~20年 |
無機塗料 | 約15~20年以上 |
アクリル塗料:5~7年
とてもリーズナブルな価格で、発色が良く綺麗なカラーが多い特徴があるアクリル塗料。
一般的にどのメーカーのアクリル塗料でも、耐用年数は約5~7年と言われており、外壁塗装に使用する塗料の中では一番短い耐用年数です。
塗りたては見た目がとても綺麗になるのですが、汚れが付きやすく耐久性はかなり劣ります。そのため、かなりの頻度で塗り替えが必要となり、強度が必要な外壁には使用されることが少なくなりました。
ウレタン塗料:8~10年
密着性があり、どの外壁材とも相性が良いと言われているウレタン塗料。耐用年数は約8~10年です。
価格も比較的リーズナブルで施工もしやすく、メーカーによっては長いものなら10年ほど綺麗な状態を維持できます。ただ汚れやすく、紫外線に弱いのが致命的。
外壁への日当たりが良い家や暑い気候の地域にある家では、比較的早い段階で劣化サインが見られるようになる可能性もあります。
定期的に塗り替えをする家主には向いているかもしれませんが、できるだけ塗り替えサイクルを長く設定したい方には向いていません。
シリコン塗料:8~12年
コストパフォーマンスがよく、耐久性とのバランスがよく取れていると言われるシリコン塗料。耐用年数は8~12年程度が一般的です。
価格はアクリルやウレタンに比べると高価ですが、そのぶんメーカーによっては10年以上耐久性があるものも存在し、高品質にこだわらない外壁塗装なら十分の塗料でしょう。
一般家庭の外壁塗装でよく採用されているのがこのシリコン塗料で、認知度も高く歴史もあるため、取り扱いメーカーや企業も多く、選ぶ選択肢が多いのも嬉しいポイントです。
ラジカル制御型塗料:12~15年
耐候性が高く、大手のペイントメーカーが製造に力を入れていることで知られるラジカル制御型塗料。
実はラジカル制御型塗料の価格はシリコン塗料と変わらず、高性能なのにコスパが良いことが大きな特徴です。耐用年数は約12~15年で、汚れが付きにくくツヤが長持ちするメリットがあります。
ただあまり取り扱っているメーカーが多くないので、カラーの選択肢が限られることや施工してくれる業者の経験が少ないことが懸念材料でしょう。
フッ素塗料:15~20年
約15~20年の長い耐用年数を誇り、汚れが付きにくく、外壁の美観を長く維持できるフッ素塗料。
耐候性に優れているため、四季がある日本の家には特に向いています。全体的にメリットのバランスが良いので、公共の建物や建築物によく採用されている人気の塗料です。
若干他の塗料に比べて塗膜が硬い傾向があるため、塗装がひび割れしやすいという弱点がありますが、耐用年数も長く見込めます。
無機塗料
セラミックやケイ素などの無機物を主成分としている、無機塗料。
紫外線や雨風などにとても強く、劣化が起こりにくい性質を持っているため、驚異の耐用年数20年以上を誇ります。特に無機物の配合比率が高いほど耐久性が高くなる傾向があります。
ただ耐久性が高くなると、そのぶん硬い性質が出て柔軟性が低くなるので、ひび割れしやすいデメリットが。また価格も飛び抜けて高いので、長い目で見ればコスパは悪くありませんが初期費用が必要です。
それでも長い期間美観を維持したい方には向いている塗料でしょう。
外壁塗装の塗り替え判断に役立つチェックポイント
外壁塗装の塗り替え判断に役立つチェックポイントをご紹介します。
外壁塗装の耐用年数は一般的には10~15年程度ですが、それだけで塗り替えの判断をするわけではありません。環境によって塗り替え時期は異なり、判断基準も異なるからです。
以下に外壁塗装の塗り替え判断に役立つチェックポイントを解説していきます。
塗膜の剥がれ
外壁塗装が剥がれてきているなら、再塗装をすぐに行う必要があります。
塗膜の剥がれの原因は色々ありますが、以前の塗装から短期間なら施工不良、それ以外なら経年劣化か塗料の相性が悪いなどの理由が考えられます。
ただこの状態を放置すると、雨漏りやひび割れなどがひどくなり、美観もかなり損なわれるでしょう。早めに対策を取ってください。
ひび割れ
外壁にひび割れが発生している時は要注意です。
かなり小さなひび割れなら補修で済むかもしれませんが、様々な箇所に見られたり、ひび割れが大きい場合は、大規模な補修後の塗り替えが必要でしょう。
ひび割れを放置すると、水が内部に入り込んで雨漏りとなったり、構造材に腐食を促すことになります。どれぐらいの補修が必要か分からない時には、専門業者に確認してもらってください。
カビやコケの発生
外壁にカビやコケが発生しているなら、外壁塗装の塗り替えが必要でしょう。
通常、コケやカビは水分の多い場所を好んで繁殖しますが、それらの発生があるということは外壁が汚れや水分を弾けていない証拠なのです。カビやコケの増殖はとても速いので、すぐに対処してください。
チョーキングの目視
チョーキング現象とは、外壁を触った時に白い粉が手につく現象のことです。
この状態は、紫外線などの外的原因によって外壁塗装が劣化して、塗料の中に含まれる顔料が表面に付着しているのです。これは正常な状態ではありません。
もしこの状態が確認できたなら、なるべく早く外壁塗装の塗り替えを検討してください。
外壁塗装の耐用年数を左右する要因
外壁塗装の耐用年数を左右する要因についてご紹介します。
塗料や外壁材の違いで外壁塗装の耐用年数は変動しますが、その他にも期間を左右する要因があります。その要因が重なると、外壁の耐用期間は急激に短くなりますので、注意が必要です。
要因には以下のようなものが考えられるでしょう。
それぞれの要因を詳しく解説していきます。
塗料
先述の通り、外壁塗装の耐用年数は選ぶ塗料の種類に大きく左右されます。
比較的、価格と耐用年数は比例しており、低価格なものほど寿命が短めで、単価が高価になると耐用年数が15~20年などの長い期間期待できます。
ただ塗料は、使用している外壁材との相性もありますので、使いたい塗料があっても必ずしもそれを使えるわけではありません。塗装業者と相談の上、できるだけ耐用年数が維持できる塗料を選んでください。
環境
外壁に及ぼす影響は、住宅周辺の環境が大きく関係します。
特に紫外線や雨風、気温、潮風などは大敵です。もちろん野外ですので仕方のないことですが、過酷な環境に晒されると耐用年数が短くなる可能性は否めません。
たとえば、海の近くで常に潮風に当たっているとか、まったく遮るものが近くにないため日光が当たり続けているとか、台風の到来が多い地域に住んでいるなどです。
これらの要因は、まったく違う環境下の家とでは耐用年数に違いが出るのは言うまでもありません。日光が当たり続ければ色褪せも早いですし、雨風が強ければ塗装の剥がれや劣化も早くなります。
施工の質
どんなに良い塗料を使用していても、施工の質が劣っていれば耐用年数にも反映されます。
もちろん、依頼する業者の腕のレベルは素人には詳しく分かりませんが、下地処理をきちんと行っていなかったり、塗料の塗り方が雑だったりすると、すぐに劣化サインが出るでしょう。
腕の良い職人を抱えている業者に依頼するのはもちろんですが、実績と評判をしっかりとアピールしている業者を複数比較して、慎重に選んでください。
メンテナンス具合
どんなに良質な外壁塗装を行っていても、メンテナンスを怠っていれば耐用年数は短くなります。
定期的な清掃はもちろんですが、小さな劣化サインがあった時にすぐに補修を行えば、全体的な外壁塗装は長く維持できるのです。
カビやコケ、汚れを除いたり、ひび割れしているコーキングを修繕するだけでも、耐用年数は5年以上は延びると言われていますので、定期的に点検しましょう。
外壁塗装の塗り替え判断はプロに相談!
外壁塗装の塗り替えサイクルについてご紹介します。
一般的に外壁塗装の塗り替えは10~15年ごとと言われていますが、使用している塗料や外壁の劣化サインも大切な判断基準の一つとなります。
一般論だけに頼らず、しっかりと状況を確認したうえで外壁の塗り替え判断をしてください。とはいえ、素人には外壁塗装に関する知識が少なく、塗り替えの判断は非常に難しいもの。
そんな時は、専門的な知識がある専門家の意見を聞くことをおすすめします。信頼できる業者を見つけたい時は「セーフリー」がぴったり!
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