2025.06.23 2025.06.23
この記事では、柿の木を安全にバッサリ剪定する方法や適した時期、失敗しやすいポイントなどを詳しく解説します。
柿の木が大きくなりすぎて、なんとかしたいけれど、「どこまで切って大丈夫?」「バッサリ切って枯れない?」と不安な方も多いはず。特に高所や太い枝の剪定は、慎重な判断が必要です。
後半では、剪定業者に依頼する場合の費用相場や業者選びのコツも紹介しているので、「自分でやるか、業者に頼むか」で悩んでいる方も、ぜひ最後までご覧ください。
目次
柿の剪定でバッサリ切っても大丈夫?【判断ポイントと注意点】
柿は大きく育ちやすい木。数年放置すると枝が混み合い、実のつきや木の健康に悪影響が出てきます。ここでは、「バッサリ切っても大丈夫なのか?」「切りすぎるとどうなる?」という疑問に答えつつ、バッサリ剪定の基本と注意点を解説します。
柿の木のバッサリ剪定とは?
「バッサリ剪定」とは、枝を大きく切り戻す思い切った剪定方法のこと。込み合った枝を大胆に整理すると、風通しと採光が改善され、木の回復力や実付きが向上します。古くなった枝や不要な部分を整理する再生剪定として使われる方法です。
バッサリ剪定が必要なケース
次のような状態のときは、バッサリ剪定のタイミングです。
- 木が高くなりすぎて実が収穫しづらい
- 枝が密集して日が当たらない
- 枝が古く、実のつきが悪くなっている
- 数年手入れをしていない
将来のためのメンテナンスと考えると、バッサリ剪定はとても効果的な手段です。
剪定で注意すべきリスク
一方で、剪定には注意点もあります。たとえば、時期を間違えて夏に切ってしまうと、木がストレスを受けて徒長枝(余計に伸びる枝)が大量発生するリスクがあります。また、花芽を知らずに切り落としてしまうと、翌年の実がならなくなることも。
バッサリ剪定は注意も必要。切る範囲や枝の種類は慎重に判断しましょう。
柿の剪定をバッサリやるならいつ?【おすすめの時期】
柿の木をバッサリ剪定するなら、冬の休眠期(12月〜2月)がベストなタイミングです。この時期は木が活動を止めているため、枝を大きく切ってもダメージが最小限に抑えられます。枝に葉がなく樹形がはっきり見え、どの枝を残すべきか判断しやすいのも大きなメリット。
春の発芽・成長を妨げずに済むため、剪定後の回復もスムーズになります。
柿をバッサリ剪定する2つの方法【高さ調整・伸びすぎた枝のカット】
柿の木を大きく育てすぎてしまった場合、剪定には2通りのアプローチがあります。ひとつは、主幹を切って木の全体の高さを低く抑える方法。もうひとつは、伸びすぎた枝を中心に整理して樹形を整える方法です。ここでは、それぞれの特徴と手順を紹介します。
木の高さをバッサリ低くする剪定方法
柿の木が高くなりすぎて実の収穫や管理が難しくなったときは、主幹を思い切って切り戻す剪定が効果的です。この方法では、木全体の高さを抑えつつ、日当たりと風通しの良い状態に整えられます。以下の手順に沿って丁寧に進めましょう。
- 主枝を3本選ぶ
- 不要な枝を間引く
- 幹の上部を切って切り戻す
以下、それぞれのステップを紹介します。
ステップ1:主枝を3本選ぶ
主枝とは、幹から横方向に大きく伸びた太い枝のこと。地面から40〜60cmの高さにある枝を「第一主枝」とし、そこから30cmずつ上に「第二主枝」「第三主枝」を選びます。それぞれ異なる方向に向いた枝を選ぶとバランスが良くなります。
ステップ2:不要な枝を間引く
主枝の邪魔になる枝や、内側に向かって伸びている枝、混み合っている部分の枝は根元から切り落とします。これにより、日当たりと通気性が向上し、病害虫の予防にもつながります。
ステップ3:幹の上部を切って切り戻す
第三主枝よりも上の幹はのこぎりなどで切り落とします。これにより、樹高が一気に抑えられ、今後の管理がぐっとラクになります。
伸びすぎた枝をカットする剪定方法
柿の木の全体的な高さを抑えるだけでなく、枝ぶりを整えるための剪定も重要です。特に冬の休眠期には、実をつける枝(=結果枝)を意識して剪定すると、翌年の収穫にも良い影響を与えます。花芽がついている枝や若い枝をできるだけ残しながら、不要な枝を整理していきましょう。
- 主枝から出ている不要な枝や枯れ枝を間引く
- 亜主枝の長さを調整する
- 結果枝の先端を一節だけ切り戻す
以下、それぞれのステップを紹介します。
ステップ1:主枝から出ている不要な枝や枯れ枝を間引く
内向きに伸びている枝、地面に向かう枝、他の枝と並行している枝(平行枝)、交差して車輪状に生えている枝(車枝)、勢いよくまっすぐ伸びた徒長枝などは、根元から切り落とします。
ステップ2:亜主枝の長さを調整する
主枝から伸びる中程度の太さの枝(亜主枝)は、伸びすぎているものを切り戻して、主枝の長さを超えないように整えます。
ステップ3:結果枝の先端を一節だけ切り戻す
前年に実をつけた結果枝は、そのまま残しておくと栄養が分散されるので、先端を一節分だけカットしておきます。これにより、翌年も元気な新枝が出てきます。
枝を切るときは、外側から内側へ進めると見通しがよく、作業しやすくなります。太い枝を切る際は、枝の付け根にある「襟」を残してやさしく切るのがポイントです。
柿の木の剪定方法と適切なお手入れ時期については、以下の記事でも詳しく紹介しています。気になる方はあわせてご覧ください。
さらに詳しく知りたい方はこちら
柿(かき)の木の剪定方法と適切なお手入れ時期【失敗知らずの5つのコツも解説!】
2024.10.06 2025.06.19
柿の剪定を自分でバッサリやっていい?【初心者が失敗しがちな3つのミス】
柿の木はある程度の剪定には耐えられる樹種ですが、やみくもにバッサリ剪定すると木が弱ったり、翌年に実がつかなくなったりすることもあります。ここでは、特に初心者がやりがちなミスを3つ紹介します。
太すぎる枝を無理に切ろうとする
直径のある太い枝を無理に剪定ばさみで切ろうとすると、枝の裂けや工具の破損、自身のケガにつながる恐れがあります。太枝には必ず剪定用のノコギリを使い、無理なく安全に作業できる体勢を整えましょう。
また、柿の枝は非常に折れやすいので、高所作業では落下に注意しましょう。
剪定する時期を誤る
柿は冬になると花芽がほぼ形成されないため、この時期に剪定すれば誤って花芽を落とす心配は少なくなります。逆に、春以降に不用意に剪定すると、新たな芽の形成を妨げてしまう恐れも。バッサリ剪定は基本的に冬季に実施しましょう。
また、剪定するうえで、どのくらい切り詰めてよいか素人では判断しにくく、誤った箇所を切ってしまう、切りすぎてしまうなどミスを起こしやすいでしょう。バッサリ剪定は自己判断せずにプロへ相談したほうが良さそうです。
回復期間に手を抜く
剪定は木にとってストレスのかかる作業です。剪定後の数週間は、特に水やりと養分管理を丁寧に実施しましょう。土の乾燥を防ぎ、必要であれば追肥も検討してください。また、病害虫に弱くなっている時期なので、こまめに葉や枝の状態をチェックするのも重要です。
果樹の剪定についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
さらに詳しく知りたい方はこちら
果樹の剪定パーフェクトガイド!お手入れ時期や作業方法・コツを徹底解説
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柿のバッサリ剪定を業者に任せるなら?【費用相場と依頼前のチェックポイント】
「柿の木が大きくなりすぎて手に負えない」「高所作業が不安」…そんなときは、無理せず剪定業者に任せるのが安全です。特に太枝の切除や高木の強剪定はプロの技術がものをいいます。ここでは費用相場の目安と、依頼前にチェックすべきポイントを解説します。
剪定費用の相場目安
剪定費用は木の高さや枝の込み具合によって変動しますが、1本あたりの料金目安は以下のとおりです。
- 低木(3m未満):2,500〜5,000円前後
- 中木(3〜5m程度):5,000〜10,000円前後
- 高木(5〜7m以上):15,000円以上
- 7mを超える場合:要見積もり
これに加え、ゴミ処分費や交通費が別途発生する場合もあるため、トータルで考えておく必要があります。
より詳しい相場は以下の記事を参考にどうぞ。
さらに詳しく知りたい方はこちら
庭木剪定の料金相場は?造園業者・植木屋さんへの依頼費用と安く抑えるコツ
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見積もり時に確認すべきこと
費用を抑えつつトラブルを防ぐためには、見積もり内容を細かくチェックするのが大事です。剪定した枝や幹の処理費用や樹種によって追加費用がかかるかなど、チェックしましょう。
また、見積もりは複数業者から取って比較するのが基本。料金だけでなく対応の丁寧さや相談のしやすさも含めて総合的に判断しましょう。
柿の剪定業者を選ぶコツとは?【失敗しない3つの確認事項】
柿の木の剪定は、高所作業や太枝の切除などを伴う場合もあり、安全性や仕上がりの丁寧さが求められます。だからこそ、信頼できる業者を見極めるのが大切です。ここでは、依頼前にチェックしたい3つのポイントを紹介します。
口コミ評価が高いか
過去の利用者の声は業者選びの参考になります。「作業が丁寧だった」「時間通りに来てくれた」などの具体的な口コミが多い業者は信頼度高め。口コミサイトや比較サービスを活用し、評価の内容まで目を通しましょう。
セーフリーでは剪定業者の口コミを多数掲載しているので、ぜひチェックしてみましょう。
見積もり・説明が丁寧で明確か
料金や作業内容をしっかり説明してくれる業者は、対応も誠実であることが多いです。見積もりに「ごみ処分費」や「交通費」などが含まれているか、追加料金の有無を確認しましょう。不明点への回答が曖昧な業者は避けるのが無難です。
アフターフォローや相談のしやすさ
剪定後の木の状態について相談できる体制があるかも要チェックです。万が一、作業後に不具合が出た場合や次回の手入れについて聞きたいとき、相談できる窓口があると安心です。
柿のバッサリ剪定後の手入れ【弱らせないためのポイント】
バッサリ剪定のあとは、木がダメージを受けやすい状態。枯れや樹勢低下を防ぐためにも、剪定後のケアを怠らないのが大切です。
剪定後の水やりと施肥のタイミング
剪定後すぐは、根の負担を減らすために過剰な施肥を避け、まずは水やりでしっかりと水分補給を意識しましょう。根が乾かないよう注意しつつ、肥料は1〜2週間後に少量ずつ与えるのが安全。固形の緩効性肥料を根元に置く方法が手軽でおすすめです。
剪定後の消毒については、以下の記事も参考にしてください。
さらに詳しく知りたい方はこちら
庭木消毒の料金相場!適切な時期や頻度は?【害虫駆除費用との比較も】
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樹形を維持するための定期的な手入れ
一度バッサリ剪定しても、翌年から再び枝が伸びてきます。そのまま放置すると、元の樹形に戻ってしまうため、毎年の軽剪定で枝の整理を続けましょう。冬の休眠期に不要な枝を間引き、主枝・亜主枝をベースとした樹形を意識して整えるのがポイントです。
柿のバッサリ剪定はプロに任せるのが安心!
柿の剪定は、花芽や木の健康を守りながら行う繊細な作業です。特にバッサリ剪定(強剪定)は、木の状態を見極め、高所作業や太枝の処理が必要になるため、初心者にはハードルが高め。無理に自分でやろうとして失敗するよりも、プロに任せた方が木も人も安心です。
セーフリーなら、地域ごとの剪定業者を無料で比較・検索できます。安心して依頼するために、複数の業者をチェックしてみましょう。
まずはいくつかの業者に問い合わせてみてください!
- 柿の木をバッサリ剪定したい
- 自分でやって枯れないか心配…
- 高い枝の剪定や道具の準備が大変…
柿のバッサリ剪定はやりすぎ注意!
木の健康が気になるなら、
プロに任せて安心
柿のバッサリ剪定に関するよくある質問
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Q. 柿の剪定ってどこまでバッサリ切っても大丈夫?
A.主幹を切って高さを抑える強剪定も可能ですが、主枝は最低3本は残すようにしましょう。やりすぎると翌年の実付きや木の健康に影響するため、手順とバランスを守るのが重要です。
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Q. 柿の剪定を冬以外にやるのはダメ?
A.休眠期の12〜2月が最適で、それ以外の時期は花芽や実を落とすリスクがあります。生育期の強剪定は木を弱らせる可能性があるため避けましょう。
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Q. 柿の木の剪定を業者に頼むなら費用はどのくらい?
A.木の高さや本数によりますが、1本あたり2,500〜20,000円が相場です。加えて、ごみ処理費や交通費がかかる場合もあるため、見積もり時に詳細を確認しましょう。