これから掃除をするお風呂の浴槽

お風呂浴槽の掃除方法を徹底解説!【日常のお手入れから適切な洗剤まで】

2023.09.05 2023.09.05

毎日使うお風呂の浴槽にはさまざまな汚れが蓄積するため、こまめに掃除することが欠かせません。
また、汚れに合わせた洗剤を使うと効率的に汚れを落とすことができます
この記事では、お風呂の浴槽を掃除する手順から汚れを予防するコツまでを細かく解説します。

掃除の前に!お風呂の浴槽が汚れる原因とは?

お風呂の浴槽が汚れて掃除が必要になる原因の1つである水道水

お風呂の浴槽の汚れの原因はさまざまですが、下記4つに分類することができます。

  • アルカリ性の汚れ:水アカや石鹸カス
  • 酸性の汚れ:湯アカや皮脂汚れ
  • カビ
  • 入浴剤

水アカは水道水に含まれているミネラルによるもので、白くざらざらとした汚れです。
石鹸カスも浴槽に飛び散ることが多く、水アカに似たざらざらとした白い汚れになります。

湯アカは、水アカや石鹸カス、皮脂汚れが混ざったぬるぬるとした白い汚れです。
水アカや石鹸カスはアルカリ性ですが、湯アカは皮脂汚れと同様に酸性の汚れに分類されます。

浴槽では、黒いカビのほか、一般的に赤カビと呼ばれる汚れも発生します。
赤カビはカビではなくロドトルラと呼ばれる酵母菌の一種ですが、放置すると黒カビ発生の原因になるため注意が必要です。

また、浴槽の黄ばみなどは、入浴剤による色素沈着汚れの可能性が高いです。
特に、入浴剤入りのお湯を浴槽に張ったままにしておくと、黄ばんで色素沈着し落としにくくなります。

お風呂浴槽の掃除方法【基本編】

掃除中のお風呂の浴槽

まずは、お風呂浴槽の基本的な掃除方法を見てみましょう。

  • 日常的な掃除・お手入れ
  • 頑固な汚れを根こそぎ落としたい場合
  • 浴槽の排水口を掃除したい場合

上記にわけて、それぞれ解説します。

日常的な掃除・お手入れ

日常的な掃除とお手入れは、下記の手順で進めます。

  1. 浴槽内にお湯をかけて汚れを流す
  2. お風呂用の中性洗剤を使いスポンジでこすり洗いをする
  3. たっぷりの水で洗い流す

軽い汚れであれば、中性洗剤をスポンジにつけてのこすり洗いで落とすことができます。
角やゴムパッキンなどスポンジが使いにくい部分は、歯ブラシを使ってもいいでしょう。

ただし、浴槽の素材によって注意すべき点もあります。
一般的な素材であるFRP(ガラス繊維強化プラスチック)のほか、プラスチック、人工大理石、ステンレスの浴槽は表面が傷つきやすいため、強くこすらないことが大切です。

ヒノキなどの木材で作られている浴槽は腐食しやすいため、入浴後はすぐにお湯を抜きましょう。さらに、水分を拭き取り乾燥させると良いです。
木材の浴槽の場合は使用できる洗剤が素材によって限定されるため、掃除前に必ず確認が必要です。

頑固な汚れを根こそぎ落としたい場合

お風呂用の中性洗剤では落ちない頑固な汚れを落とすなら、つけ置きがおすすめ。
つけ置きではお風呂の残り湯を使うので、入浴後は流さずにお湯を取っておきましょう。

  1. 入浴剤が入っていない残り湯にカップ1杯の重曹を入れて溶かす
  2. 一晩そのまま時間を置く
  3. 残り湯を抜く
  4. たっぷりの水で洗い流す

ポイントは、残り湯が暖かいうちに重曹を溶かすことです。
残り湯の中には、椅子や浴槽の蓋などを入れて一緒につけ置きしてもいいでしょう。
最後は残り湯を抜き、たっぷりの水で洗い流すだけなのでとても簡単に浴槽掃除ができます。

浴槽の排水口を掃除したい場合

汚れが溜まりやすい排水口も、日常的なお掃除が必要です。

【ゴム栓の場合】

  1. ゴム栓、フィルターを外す
  2. 目立つゴミを取り除く
  3. 歯ブラシで排水口やフィルター、ゴム栓をこすり洗いする
  4. 水で流して部品を戻す

【ワンプッシュ排水栓の場合】

  1. 排水ボタンを押して排水栓を開ける
  2. 排水栓を真上に引き抜く
  3. 歯ブラシを使って排水栓をこすり洗いする
  4. 排水口部分も、歯ブラシや綿棒を使ってキレイにする
  5. 水で流しながら排水ボタンを10回ほど押す
  6. 排水栓を戻す

どちらの場合も、排水口部分は細かい部品があるため、歯ブラシを使うと効果的です。
ちなみに、追い炊き配管は下記の手順で掃除できます。

  1. 循環口のフィルターを外す
  2. 循環口の上までお湯を張る
  3. ジャバなどの風呂釜用洗浄剤を溶かす
  4. なるべく高い温度に設定して追い炊きをする
  5. 1~2時間、そのままつけ置きする
  6. お湯を抜いて、水で洗い流す
  7. 循環口の上まで水を張る
  8. 追い炊きをして配管内をすすぐ
  9. 循環口のフィルターを歯ブラシなどで掃除して戻す

風呂釜用洗浄剤を使う際は、必ずゴム手袋を着用しましょう。
風呂釜用洗浄剤の代わりに、過炭酸ナトリウムを使うのもおすすめです。
過炭酸ナトリウムは、200〜300gを循環口近くに注ぎ入れて溶かすと効率的に掃除できます。

お風呂浴槽の汚れ別掃除法!どの洗剤が適切?

お風呂の浴槽には、アルカリ性や酸性など、性質の違う汚れが付着します。
基本的な掃除で取れなかった汚れは、汚れの性質にあわせて適切な洗剤を使うことが大切です。

  • 皮脂汚れや湯アカ、カビの頑固な汚れなら「重曹・オキシクリーン」
  • 水アカや石鹸カスの頑固な汚れなら「クエン酸」
  • 黒カビによる頑固な汚れなら「塩素系漂白剤」
  • 入浴剤による着色汚れなら「漂白剤」

それぞれの掃除方法についても、詳しくご紹介します。

皮脂汚れや湯アカ、カビの頑固な汚れなら「重曹・オキシクリーン」

皮脂汚れや湯アカの汚れは酸性なので、アルカリ性の重曹やオキシクリーンが効果的です。
重曹を使う場合は、ペースト状にして使ってみましょう。

  1. 粉末の重曹3:水1の割合で溶かして食器洗い用洗剤を少し加え、重曹ペーストを作る
  2. 重曹ペーストをスポンジにつけ、汚れ部分をこすり洗いする
  3. シャワーでしっかり洗い流す

重曹には研磨効果があるので、強くこすらないことが大切です。
スポンジでこすりにくい部分は、歯ブラシなどを使ってもいいでしょう。
こすり洗いでも取れない場合は、重曹ペーストを塗った上にキッチンペーパーとラップをし、半日ほど時間を置いてからスポンジでこすると取れやすくなります。

重曹のほか、酸素系漂白剤オキシクリーンを使うのも効果的です。

  1. 入浴剤が入っていない残り湯にオキシクリーンを入れて溶かす
  2. 2~6時間時間を置く
  3. お湯を抜いて水で洗い流す

浴槽半分のお湯に対してオキシクリーンに付属しているスプーンで10~15杯が目安です。

水アカや石鹸カスの頑固な汚れなら「クエン酸」

水アカや石鹸カスなどのアルカリ性の汚れには、クエン酸を使います。

  1. 水100mlに対してクエン酸小さじ1杯を溶かしてクエン酸水を作る
  2. 汚れ部分にクエン酸水をスプレーし、その上からキッチンペーパーとラップを乗せる
  3. 30分ほど時間を置く
  4. スポンジで軽くこすり洗いをする
  5. 水で洗い流す

また、入浴剤が入っていない残り湯にカップ1杯のクエン酸を入れて一晩つけ置く方法も有効です。

黒カビによる頑固な汚れなら「塩素系漂白剤」

黒カビなどが目立つなら、カビキラーやハイターなどの塩素系漂白剤がおすすめです。

  1. カビが発生している部分の水分を拭き取る
  2. 塩素系漂白剤をカビ部分にスプレーし、その上からラップを乗せる
  3. 10~30分ほど時間を置く
  4. スポンジでやさしくこすり洗いする
  5. たっぷりの水で洗い流す

軽いカビならスプレーするだけで落ちる場合もありますが、頑固なカビの場合はキッチンペーパーとラップを乗せてパックする方法がいいでしょう。

入浴剤による着色汚れなら「漂白剤」

入浴剤による着色汚れには、オキシクリーンなどの漂白剤が効果的です。
【皮脂汚れや湯アカ、カビの頑固な汚れなら「重曹・オキシクリーン」】に書いてあるオキシクリーンのつけ置きを試してみてください。

また、水に濡らしたメラミンスポンジで磨くと着色汚れは落ちやすいです。
ただし、樹脂など、浴槽の素材によってはメラミンスポンジで磨くと色落ちすることがあります
メラミンスポンジはやさしく磨くことが基本ですが、色落ちが心配な場合は使用を避けましょう。

お風呂浴槽を自分で掃除する際のポイント

お風呂の浴槽掃除でのポイント

お風呂の浴槽掃除では、下記3つのポイントを押さえておきましょう。

  • 洗剤はスポンジにつけて使う
  • 洗剤は弱いものから使う
  • スポンジは下から上へ動かす

洗剤を浴槽にそのままつけると場合によってはシミになってしまうため、スポンジにつけてから洗うと安心です。
また、浴槽を傷めないためにも、洗剤は弱いものから使っていくことも欠かせません。

こすり洗いでは、スポンジを下から上へ動かすこともポイントです。
上から下へ動かすと、下部分に洗剤が溜まり痕が残ってしまうことがあるため注意しましょう。

お風呂の浴槽を掃除する際の注意点3選

キレイになったお風呂の浴槽

お風呂の浴槽を掃除するなら、注意すべきこともあります。

  • 素材によっては変色することがある
  • 洗剤で手が荒れることがある
  • 落ちない汚れは業者へ依頼する

上記3点について、しっかりチェックしておきましょう。

素材によっては変色することがある

洗剤を使ったりメラミンスポンジを使ったりすることで、浴槽の素材によっては変色が起こることがあります。
特に塩素系漂白剤などの強い洗剤を使うと変色しやすいので、どうしても必要な場合のみ使うなどの配慮が必要です。

また、ヒノキなどの木材や大理石に重曹を使うと変色することため使用を避けましょう。
大理石の場合は、クエン酸を使うと溶けてしまう危険もあるため使用しないことが大切です。

洗剤で手が荒れることがある

洗剤の成分によっては、肌への刺激が強いものもあります。
肌への刺激が弱いとされる重曹やクエン酸でも、場合によっては手荒れを起こすことがある
ため注意しなければなりません。
そこで、浴槽掃除の際はゴム手袋を使い、洗剤に直接触れないようにしましょう。

落ちない汚れは業者へ依頼する

さまざまな掃除方法をご紹介しましたが、どんなに頑張って掃除をしても落ちない汚れもあるでしょう。
その場合は、プロの業者へ依頼するのがおすすめです。

汚れが落ちないからとゴシゴシこすってしまうと、変色したり素材が傷ついてしまうこともあります。
プロなら変色や傷の心配なく徹底的にキレイにしてくれるため、まずは一度だけでも依頼してみてはいかがでしょうか。
一度プロに依頼してキレイにしてもらえば、その後の掃除がラクになることもメリットです。

お風呂掃除の後は浴槽の汚れ防止を!キレイを持続させるコツ

お風呂の浴槽をシャワーで掃除する人

お風呂の浴槽を掃除したら、その後、汚れがなるべくつかないよう工夫しましょう。

  • 入浴剤の代わりに重曹を入れる(お湯200mlに対して重曹40gほど)
  • 浴槽内はなるべく乾燥した状態にする
  • 入浴後はすぐに掃除をする

入浴剤の代わりに重曹を入れれば体の汚れを効率的に落としてくれるだけでなく、浴槽の掃除までできてしまいます。
体も浴槽もキレイになるので、ぜひ実践してみてください。

また、浴槽内を乾燥させることや入浴後すぐに掃除をすることで、浴槽に汚れがつきにくくなります
キレイな浴槽を維持するために、ぜひ実践してみてください。

お風呂の浴槽掃除は汚れに合った洗剤選びとまめなお手入れを!

水アカや皮脂汚れ、石鹸カスなど、さまざまな汚れが混在する浴槽には、汚れの特性に合った洗剤を使うことが大切です。
ただし、浴槽の材質によっては洗剤で変色することもあるため、注意しなければなりません。

また、浴槽は暖かいお湯が入った状態で掃除すると汚れが落ちやすいため、入浴後にサッと掃除することもポイントです。
毎日こまめに掃除して、清潔な浴槽でお風呂でのリラックスタイムを過ごしてください。
どうしても落ちない汚れは、業者へ依頼して徹底的にキレイにしてもらいましょう。

お風呂浴槽の掃除方法を徹底解説!【日常のお手入れから適切な洗剤まで】のよくある質問

  • Q. お風呂の浴槽を掃除する方法は?

    基本的な掃除は、下記の手順で進めます。

    1.浴槽内にお湯をかけて汚れを流す
    2.お風呂用の中性洗剤を使いスポンジでこすり洗いをする
    3.たっぷりの水で洗い流す

    落ちない汚れは、クエン酸や重曹などの洗剤を使いわけて掃除すると効果的です。

  • Q. お風呂の浴槽の内側につく汚れは何?

    お風呂の浴槽には、主に下記の汚れが付着します。

    ・水アカ
    ・石鹸カス
    ・湯アカ
    ・皮脂汚れ
    ・カビ
    ・入浴剤

  • Q. お風呂の浴槽の黒ずみはどうやって掃除する?

    浴槽の黒ずみは、水アカ汚れやカビの可能性があります。
    水アカ汚れなら、水100mlに対してクエン酸小さじ1杯を溶かしたクエン酸水をつけて、スポンジでこすり洗いしましょう。
    カビなら、カビキラーやハイターなどの塩素系漂白剤を使うのがおすすめです。